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ニューリリース:秩父 2008-2014 オフィシャル プライベートカスク ウイスキーカウンシル #206

熟成期間を考えるとかなり仕上がったモルトです。

 

秩父 CHICHIBU 2008-2014 OB Private Cask Whisky Council #206 61.3%
one of 215 bottles

香りはバニラ、ココナッツミルク、バナナ、熟したアプリコットやオレンジ、厚い麦感、ニューウッドのオークのニュアンス、リッチ、飲むと度数のわりにキツさはなくじわじわと刺激、バニラ、オレンジ、蜂蜜系の濃い甘味、生のオークとタンニンやエグ味、若さもあるが厚い麦感、生木感も伴うが強い余韻。

【Good/Very Good】

秩父蒸留所が操業した最初の年である2008年に蒸留され,最近ボトリングされたプライベートカスク,ウイスキーカウンシルと銘打たれた#206です。
佐藤英行さんが手がけたという秩父蒸留所が描かれたラベルも秀逸ですね。

香りはココナッツミルクのようなニュアンスが印象的で,短熟にしてはバナナ,アプリコット,オレンジといったフルーツ感も多彩でした,麦感は厚く,オークのニュアンスは強めでした。
飲んでみるとハイプルーフの割には刺激は強過ぎず,柑橘のニュアンスや蜂蜜の様な濃い甘味も好印象でした。若いオークのニュアンスは強めですが,全体的に良く仕上がった美味しいモルトでした。

短熟のわりに驚くほど仕上がっている秩父で,これは熟成環境もあるでしょうが樽に起因する部分も大きいように思われます。
未熟感がそれほどない代わりにニューウッドのようなオークのニュアンスは強めに感じられますが,さすがに約6年の熟成で未熟感もなく樽香もナチュラルでという両方というのは無い物ねだりでしょう。
しつこいですが,約6年の熟成でここまで仕上がったということは素晴らしいことです。

正直,私の個人的な嗜好として,イチローズモルトならウッドフィニッシュでうまく仕上げた羽生よりも,こういうストレートな秩父の方が好きです。
きっと,熟成庫にはじっくり長期寝かすつもりで選んだ樽も眠っているのだと思いますし,こういう若くして仕上がった樽のものをいただくと,そちらへの期待も膨らみますね。

 

#秩父 (CHICHIBU)

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