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グレンダラン 1965 25年 ケイデンヘッド グリーン瓶 52.4%

文句のつけるところの無い素晴らしいボトル。感服しました。

 GLENDULLAN 1965-1991 25yo CADENHEAD

グレンダラン GLENDULLAN 1965-1991 25yo CADENHEAD GREEN BOTTLE 52.4%

香りは強く複雑で妖艶さがある、煮詰まったアプリコットティー、淡いイチゴジャム、シナモン、少しクリーム、しっかり残った旨そうな麦感、ほどよいオーク、淡いピート、リッチ、飲むと柔らかな口当たりから芳醇かつ力強く広がる、ドキドキするような妖艶さ、アプリコットジャムのコクのある甘味、染み込む麦の旨味、味を引き締めるオーク、淡くタバコのタールっぽさのあるピート、厚いボディ、陶酔感のある長い余韻。

【Excellent】

ケイデンヘッドがグリーン瓶でボトリングしたグレンダラン1965,25年熟成です。
以前にグリーンケイデンの同スペックのボトルを飲んでおり,それほど突き抜けた印象も無かったですしそれと同じボトルだと思って飲んだのですが・・・,第一印象から突き抜けまくっていて驚きました。
よくよく見てみると,以前飲んだものは61.1%で,同スペックの度数違いでした。

香りの最初から妖艶で複雑なニュアンスがありドキドキしてしまいます。
熟成感のある濃い紅茶のようなニュアンスや濃く濃縮させたアプリコットやイチゴのニュアンスがありますが,にもかかわらず旨そうな麦感もしっかりと残っています。淡いピートも奥から現れ,非常にリッチで妖しく,複雑です。

ドキドキしながら口に含むとキツさのない口当たりから芳醇にパワフルに広がり,やはり香り同様に熟成感のあるフルーツと麦の旨み,ほど良いオーク,そしてピートといった要素がそれぞれに主張しながら高次元でバランスをとっているような感じでした。
ボディが十二分に残っており,飲み応えも余韻の長さも十分なのですが,にもかかわらず終始妖艶さや陶酔感があったのが非常に魅力的でした。

間違いなく最高クラスに突き抜けたボトルで,この熟成感+麦の旨み+ボディの厚み+妖艶さというと,サマローリのフルプルーフのボトル達が思い浮かびます。
恐らくブラインドで出てきたら蒸留所はわからないがサマローリのフルプルーフと予想すると思います。
よくよく考えるとサマローリのダッシーズの樽はケイデンヘッドのものですから,もとはと言えばケイデンの素晴らしい樽の個性なのかもしれません。それを強く感じたボトルでした。
ただただ素晴しく,飲めたことを感謝せずにはいられないボトルでした。

なお,さすがに今回のダランほどの陶酔感が出るかどうかはわかりませんが,90年代のすっごい良い樽は厚い麦感と良質なフルーツ感を兼ね備えたものがありますから,今回のダランのような樽の系統で近いニュアンスのものは未来においても出てくるのではないかと期待しています。
少なくとも,60年代のオールドシェリーのものの再現に比べたら現実味があるのではないかと。
まぁ,今回のスペックに併せると1995年蒸留の2020年ボトリングで2040年頃に飲むという計画ですから気が遠くなりそうですが。(笑)

 

#グレンダラン (GLENDULLAN)

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