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バルヴェニー 1972 33年 オフィシャル #14813

久しぶりに飲みましたが,やはり歴代最高と思えるバルヴェニーでした。

 BALVENIE 1972-2006 33yo OB #14813

バルヴェニー BALVENIE 1972-2006 33yo OB #14813 47.3%
one of 162 bottles

香りは強い、アプリコットジャム、オレンジマーマレード、皮付きブドウ、樹液と良いウッディネス、無骨で旨そうな麦感、カスタード、バターとキャラメリゼしたナッツ、腐葉土、リッチで極めて陶酔感あり、飲むと滑らかな口当たりから芳醇に力強く広がる、皮付きブドウ、アプリコットジャムやべっこうあめの濃い甘味、味を深める良いウッディネスとブドウの皮のようなタンニン、ハーブ、粘性があり噛みごたえもあるテクスチャー、ややアーシーでオイリーでリッチ、非常に長い余韻。

【Very Good/Excellent】

オフィシャルのバルヴェニー1972,33年熟成のシングルカスク。

のっけからすごいモルトだとわかるような重厚で複雑な香り立ちです。
多彩なジャム感と皮付きのブドウ,良いクライヌリッシュとも共通点を感じる樹液っぽさを伴うウッディネス,重さも感じるバターやキャラメリゼしたナッツのニュアンス,アーシーな要素,そして旨そうな麦感もしっかりと残っています。
次々と魅力的な成分が拾えてノージングが楽しいのですが,ともするとそれがめんどくさくなって,ただただ鼻をグラスに入れて香りを感じていたいような陶酔感があります。

飲んでみると意外に滑らかな口当たりからパワフルに芳醇に広がります。やはり香りから期待する通りの複雑な味わいで,濃い甘味,ブドウの皮のようなタンニンを感じる良い渋味,麦の旨みを噛みしめるようなテクスチャーもありました。
重苦しくて飲み心地を損なう手前に留まっている濃厚さで,飲み応えと飲み心地の良さが同居していたのが印象的でした。

もともとかなり高額でリリースされたボトルでしたが,そのためか市場に長く残っていて安売りされたことがあり,私はその時に買って自宅で1本お付き合いしたことのあるボトルでした。
美味しくてすぐに飲みきってしまったことは言うまでもありませんが,それ以来,バルヴェニーでは一番と思っていたボトルでした。そのボトルと今回久しぶりに再会出来ました。

当時,オフィシャル30年と一緒に開けて飲み比べるという贅沢なことをやっていたのですが,共に皮付きブドウを感じる同系統のボトルながら,30年が重さを感じていくぶん野暮ったさを伴う印象だったのに対して,この1972は重厚ながら洗練されており,それこそ飲み応えと飲み心地が伴に突き抜けた稀有なモルトと言う印象でした。
上記のとおり,今回も,やはり同じ印象で非常に魅力的でした。まだまだ私の中での王座は譲らなそうです。

 

#バルヴェニー (BALVENIE)

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