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ニューリリース:グレンモーレンジ オフィシャル アルタ 51.2%

このシリーズのこれまでのものとは異質な印象でした。

 

グレンモーレンジ GLENMORANGIE OB ALLTA 46%

香りは若々しい。フレッシュでハスクっぽい麦芽が前面、蜂蜜とオレンジ、加熱したリンゴ、オークとナッツ。
飲むと若々しいが刺激は強くなく、旨味の濃い麦芽、噛み応えあり、オレンジ、コクのある蜂蜜の甘味、オークの主張はあるが若々しい余韻。

【Good, Interesting】

モーレンジのプライベートエディションの10番目、アルタです。

グレンモーレンジの大麦畑から発見された新種の野生酵母「サッカロマイシス・ダイアマス」を使って仕込んだ原酒とのことです。
かの有名な、サッカロミセス・セレビシエ以外のものがこんな身近にあったことも非常に興味深いですが、それを見つけたのがそもそもすごいことです。

通常と違う酵母を使った以外にどういう過程を経てできたものなのかは知らずに飲みましたが、わりと若さが、特にフレッシュな麦芽感が強く主張してきました。
飲んでみると意外と未熟感は強くなく樽由来のオークのニュアンスも感じられますが、やはり若いウイスキーに感じるようなモルティさがしっかり感じられました。
そのぶん旨味もしっかり残っており、厚みもあって濃い味わいでしたね。

そのように熟成感において少しちぐはぐな印象を持ちましたが、この酵母の原酒は熟成感が出づらいのか、それとも実際にそれほど熟成させていないのか、はたまた原酒の味を生かすためにそこまで味の出る樽を使わなかったのか、この味の理由をいろいろ考えながら楽しくいただきました。

ラムズデン博士が自由にいろいろやらせてもらえるのか、モーレンジは本当に次々と面白いことを考えますね。

理系の感覚だと、熟成だったり樽使いだったりの影響を大きく受けている今回のアルタが本当に酵母の違いで従来と違う味になっているのか疑問な部分はありますが、恐らくは酵母で味がかなり変わるんだろうなと思わせてくれる興味深い1本でした。

従来の酵母で仕込んだものと全く同じ条件で熟成させたものをぜひ比べて飲んでみたいものです。

#グレンモーレンジ (GLENMORANGIE)

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