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グレンファークラス 21年 オフィシャル ジャッコーネ向け 43%

オールドボトルへの嗜好に関してまた考えさせられました。

 

グレンファークラス GLENFARCLAS 21yo OB for EDWARD GIACCONE 43%

香りはしっかりめのオールド感、やや色気も感じるオールドシェリー、優しいプラムやカラメル、蜂蜜とこなれたモルティ、奥から土っぽさや淡いピート。
飲むとじわじわと広がる、穏やかに包むシェリー感、甘味はあるがコクの抜けた印象、少し噛み応えも感じるモルティとその旨味、淡い土っぽさ、滋味深さと萎びたニュアンスが残る。

【Good/Very Good】

70年代に流通したと思われる、ジャッコーネ氏がボトリングしたグレンファークラス21年。
氏のボトリングしたファークラスには伝説的なものも多く、加水のものもハイプルーフのものも含めると何種類もありますが、これは加水の21年です。

逆算すると50年代蒸留と思われ、古いシェリーカスクにしか感じられないような心地良い香味や、昔のボトルにしばしば感じる土っぽいピート感が感じられました。

シェリー感が支配的でないこともあり、滋味深いモルティさとその旨みが残っていたのも好印象でした。

ただし、ボトリングからおよそ40年。経年変化による抜け感が少々気になった部分はありました。

シェリーカスクの加水オールドだと、いわゆるヒネ香がでてくることがしばしばありますが、今回のボトルにはそれがありません。
状態としてはかなり良いものだと思いますし、この抜け感のようなものは、むしろ以前は神々しさを感じるほど好きでした。

もともとオールドボトルは好きですし、素晴らしいものには替えの効かない感動を覚えますが、最近はわりと新しいものに嗜好が移っていることは以前にも書きました。
現在の私の嗜好で飲むと、こういうタイプのオールドには素晴らしさと同時にやや物足りなさも感じがちです。。

こういう嗜好って振り子のように行ったり来たりすることもあり、また水のようにこなれた古いお酒が好きになる時期が来るのかもしれませんが、現在の自分の嗜好ではないということを実感しました。
もちろん突き抜けたレベルでの話で、このボトルがとても美味しいことは言うまでもないのですが。

#グレンファークラス (GLENFARCLAS)

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