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ポートエレン 1982-2007 BBR #2470,2472 55.6%

深みのあるシェリーカスクのアイラモルトでした。

 

ポートエレン PORT ELLEN 1982-2007 BBR #2470,2472 55.6%

香りは深みを感じる良いシェリー、ベリーやプラムのジャム、チョコレート、淡くバルサミコ酢やゴルゴンゾーラ、奥からクールな塩素や金属感、バーベキュー、スモーキーなピート。
飲むと度数を感じない滑らかな口当たりから芳醇に広がる、香り同様の濃縮フルーツと淡いゴルゴンゾーラ、コクのある濃いめの甘味と引き締める渋味、しっかりとスモーキー、ハーブ、少し金属的で冷たいニュアンスがありながらバーベキュー的な温かみが同時に感じられる、深みのある長い余韻。

【Very Good】

BBRが2007年にボトリングしたポートエレン1982、2樽のヴァッティングで約25年の熟成です。

記載はありませんが深みのあるシェリーカスクの影響をしっかりと受けたポートエレンで、カスクストレングスですが瓶詰後10年近く経過したためかほどよくこなれており、赤紫色のジャムやチョコレートといったシェリーカスクらしい温かく甘やかなニュアンスとアイラらしいピーティさが共に強く感じられました。
恐らくは、ボトリング当初はサルファリーなニュアンスが結構あったのではないかと思われ、このシェリー感の深みはそれが変化したことででてきたものと推察します。

アードベッグほど顕著ではありませんが塩素や金属を感じるクールなニュアンスや、スプリングバンクにたまにあるゴルゴンゾーラチーズのようないわゆる酪酸っぽいニュアンスがあったのも印象的で、温かさと冷たさが同時に感じられて面白いモルトでした。

ちなみにこのボトル、ボトル最後の1杯もいただきましたが、一体感が増しており、温と冷、チーズ系のニュアンスもすべて単独でとらえるより全体に溶け込んで感じられるような形に変化していました。評価はそのタイミングでG/VGからVGにしました。

シェリーカスクで熟成の長めなアイラモルトでカスクストレングス、そしてそれが閉鎖蒸留所のポートエレン、こういうものはどんどん飲めなくなりそうです。

 

#ポートエレン (PORT ELLEN)

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