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カクテルと情熱

 「カクテル」僕がこれについて語るのはかなり困難を極め困窮する。語弊があるとは思いますが、バーテンダーをしていると避けては通れない道(当たり前の事だが・・)である。しかし僕はカクテルが苦手分野である。これからカクテルもいっぱい飲んで行こうと思います。普通のスタンダードなものはもちろんわかっているつもりではあるが、記憶力の悪い僕は「えっ!バーテンダーやのにそんなんも知らんの?」とお客様に突っ込まれる事をとても恐れている・・。
 カクテルはIBA、NBAのスタンダードカクテルからオリジナルレシピを含めるとそれはもう枚挙にいとまがない。でも、自分が自信を持って出せるカクテルはご用意したい!納得した素材(グラス、氷、酒、副材料)を用いて満足して頂ける最高の一杯をお出ししたい!やはりそれが多岐に渡るバーテンダーの仕事の中でも重要なのだと僕は思っている。
 お酒について片寄った知識しかない僕が体系的にお酒を学ぼうと思わせてくれた人が居る。並々ならないストイックな姿勢でカクテルを学んで、気になるバーがあったらよく飲みに行っていた人。僕が真剣にバーと言う空間とバーテンダーと言う仕事について考える事を教えてくれた人がいる。
 それは以前一緒に働いていた事のある春田と言う男の人。ジャニーズに入った方がええで!位羨ましいお顔で、僕よりはるかに若い7歳年下の人。彼からはカクテルのレシピよりも、バーやバーテンダー、カクテル、お酒に対する情熱を教わった。漫然と自分の好きなことばかり覚えていたが、カクテルや違ったお酒についても学ぼうと思えた。とにかく、ワンショットに掛ける意気込みと言ったところだろうか。
 彼とは色々飲み歩いた。あの馬場さんのカクテルが飲みたくて正装をして大枚はたいて緊張しながらリーガロイヤルホテル(場違い・・)に行った事もある。また僕の希望で十三トリスバーに行こうとなって、十三をハシゴして回った事がある。トリスバーから始まって、飲み終わると近所のバーを教えてもらったりしてダーツバーなど楽しくヘロヘロで色々飲み歩いた。
 最近ふと思い出した!comemas様のバードットカム!僕も十三近辺で働いていた事もあるので大体の土地勘はあるつもりであった。しかしその当時とは街並みが少し変わっているし僕の記憶も薄らいでいる。ほろ酔いで次のバーを探して歩いて居る時に淀川通を僕らは歩いて居た。淀川通に面した、確か歩道橋の下にガラス張りの綺麗なバーが見えた。遠目からでもバックバーに整然と並んだボトルが見える。かなり良い感じに酔っていたので、静かにお酒を味わう事ができないとパスしてダーツバーにいってしまった・・。地図で確認すると絶対あっている!あそこはバードットカムだ~!!・・。何故あの時行かなかったのだろう・・。何故パスしてしまったのだろう・・。それを最近思い出して後悔の日々である・・。あの時行きたかった・・。いつか休みが取れたら絶対に行かせて頂きます! 
 恥ずかしい話を一つ・・前、春田君がBAR Dを卒業するお別れ会の日。僕はちょっとカッコつけてカクテルをオーダーした。「春ちゃん!サイドカーのベースをジンからボウモアに変えて作って(僕の脳内→カッコよく決まった!)」「・・・。」しばしの沈黙。「サイドカーはブランデーですよね・・。」クールに一言・・。「あ・・あぁ・・そうそう。それ!」酔っ払ってるのを言い訳にその場をしのいだ・・。春ちゃんごめん!ごめんって!気付くと恥ずかしいけど、素で間違ってました・・(泣)

 今もカクテルに始まり、お酒については分からない事だらけである・・。カクテルに対する情熱は春田君に教えてもらった。僕も情熱はある。頑張って頭の中に入れたり、飲む機会があればドンドン吸収していきたいとは思っている。しかしいかんせん記憶力の悪い僕はなかなか頭の中に入って来ない・・。頑張って色々覚えて行きたいと思っておりますので、皆様どうか呆れることなく色々教えて下さい。よろしくお願い致します。

#開店への歩み

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