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富士御殿場1996 No.516


富士御殿場蒸溜所内のショップ限定で販売されているシングルカスクシリーズで、
サードリリースのカスクナンバー「M000516」のボトル。
ボトリング数は203本。

1996年5月11日に蒸溜して、2006年12月8日にボトリングした6樽の中から
2樽分(No.513514)は楽天内でまだ営業している、
富士御殿場蒸溜所のオンラインショップ限定発売。

そして残りの4樽分(No.512515、516、517)は
富士御殿場蒸溜所内のショップ限定で順次販売されていて、
最初に発売されたNo.515と次に発売されたNo.512は完売し、
現在はこのNo.516を売り出し中。
これも売り切れ次第、最後の樽、No.517の販売に移行するとの事。

6樽は全て同じ日に蒸溜し、同じ日にボトリングされているため、
樽の個性、その物の違いを十分に飲み比べる事ができる、
貴重な体験をさせてくれるシリーズだと感じている。

飲み比べると、ちゃ〜んとそれぞれの違いが分かって、
「同じニューポットでも、樽の違いだけでこんなにバラツキがあるんだから、
 ブレンダーの力って凄いな〜。」という感動をマジマジと体感できる。

香り
少し古いオフィシャルのグレンスコシア14年を彷彿とさせる干し草。
品のある古木も感じられる。そしてツンとして快いピート。
レモンキャンディやグレープフルーツの皮の酸味と甘さ。ほんの少しワキガ。

味わい
少しピリリとして温かい。
そして練乳様のミルキーな甘さが口いっぱいに広がる。
しかし甘いだけではなく、味わいをキリリと締めるコクがあって、
ジンジャー入りのホットハチミツレモン。

加水後の味わい
グレープフルーツとその薄皮の様なスッキリとして
フルーティーな味わいがあって、そこにピート感が生きて出て来て、
ストレートとは少し違った、優しいけどもたくましい表情を見せてくれる。

後味
1杯テイスティングしただけの時はレモン系のフレッシュな皮の様な
酸味がスーッと消えて行くのだが、意外にも最後に感じたのは炭だった。
しかし飲み続けた後のフィニッシュは
ピートに燻されたハチミツって感じが長く続き、心地よい。

総評
干し草様と程良いピート香、さらにミルキーな甘味が広がってコクがあり、
良〜い。素直に良い。御殿場らしいかどうかは別として、美味い。
加水によって負のイメージになる事はないが、
個人的にはストレートの味わいが好き。

今回発売された富士御殿場10年シリーズの6樽の中で最高のモルトだと思う。
若い御殿場でも美味いものはあるんだと再認識。
普段1本しか買わない(買えない)僕でも、これだけは2本購入した。

この樽は3,500円(お菓子付きだともう少し高い価格)の
レベルとは思えない程、成功している美味しさ。

関東にお住まいの方で御殿場のモルトに興味ある方は、
蒸溜所へ行ってシングルカスクを買うなら今です!

#富士御殿場

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