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ロッホローモンドブリュワリー見学

2012.06.08

 ロッホローモンド蒸留所まで来たはいいが、残念ながら内部の見学は無理なよう。しばらく無念さを込めながら周りをうろうろとしていたのですが、適当なところで蒸留所見学を諦めて、さにあらば、と醸造所の方へ向かいます。

 前日、ホステルでまたも同室になった友人にロッホローモンドの様子をうかがったところ「あそこはノービジターだよ。でも、向かいにブリューリーがあって、そこは見学できたよ!」との貴重な情報をゲットしていたので、その醸造所に向かうことにしたのです。

 目的の建物は、蒸留所と道を挟んだ向かい側。少し奥まで伸びる細い道を入っていったところにありました。

(看板のデザインがカッコいい)

 蒸留所見学と違い、醸造所の見学は、フェス期間中にアイラエールのブリュワリーを見せてもらったことがあるのみ。建物や看板には、どこにも「ビジターウェルカム」的なことが記されていなかったので、いいのかなー?と思いながらも開いているドアの中を覗き込みます。

 入っていっても中には誰もいない。はて?と思いながら、さらに奥にあるドアの向こうに目をやると、どうやらそこはショップになっているらしく、ボトルや樽がいくつも並んでいる。
 誰もいないのかなー?と思いつつ、ドアにブザーが備えられていたので、そいつをブーッと押してみると、しばらくして隣の作業場からおっちゃんが出てきて、ドアを開けてくれる。

 「はろー」なんて呑気に挨拶をした後で「ブリューリーって見学できる?」と訊ねると「いいよ、来な」という感じで隣にある作業場を案内してくれることに。

(右手にあるのがマッシュタン。左手のタンクの中では……)

(なにやらホップがわしゃわしゃされていた)

 見学といってもホントに小規模なもの。アイラエールのブリュワリーを見せてもらった時もそうだったが、ワンフロアにほぼ全ての設備が揃っていて、製造過程の説明もシンプルなもの。「こっちのタンクでマッシングして、こっちのタンクで煮て、こっちで発酵して、あっちで貯蔵」みたいな簡単な説明を、とても投げ遣りな口調でしてくれて、その粗雑な感じがなんともスコティッシュのおっちゃんっぽくて楽しかった。

(作業場は、麦やらイーストやらの袋で雑然としていた。ロゴもカッコいい)

 私も、当時はあまりビールに興味がなかったこともあって、おっちゃんの説明をふんふん聞きながら、少しだけ質問したりして見学はあっという間に終了。見学が終わると、樽で繋がっていたできたてのエールを試飲させていただきながら、隣のショップで少しだけ談笑します。

 もしかしたら、おっちゃんが蒸留所へのコネクションになって、あっちの方も見学できないかなー、という下心で「蒸留所も見学したかったんだけどなー」みたいに言うと「あそこはノービジターだからな。この辺だったらオーヘントッシャンがあるだろ?」と教えてくれる。「そこは今日行ってきたんだよ」と答えると「じゃあグレンゴインは?」と。「そこも行ったよ」「ならタリバーディンは?」「明日行く予定!」「ピトロッホリー!」「行った行った」と、親切にも色んな蒸留所を教えてくれる。しばらく旅をしながら蒸留所を巡っている話をして、とても楽しいひとときを過ごせた。

 結局、最後までロッホローモンド蒸留所の見学に至る決定的な後押しは得られずに、ブリュワリーを後にします。

 蒸留所を見学できなかったのは残念でしたが、ビール醸造所を見学することが出来たので、なんだか取り返した気分。いい気分で、その後はグラスゴーまで電車で帰りました。楽しかったー。

#Loch Lomond

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