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スピリット・オブ・スペイサイド 2017 その6

2017.4.30 ~ 5.2

 翌朝。私にとっては今回の旅最終日です。スペイサイドフェス自体は、その前日で終了しているのですが、飛行機の時間ぎりぎりまで蒸留所巡りをしようと、目指すはエルギン、グレンマレイ蒸留所です。

(こちらはエルギンの町外れで見つけたレストラン。明らかに蒸留所だった建物を使用している)

 昨日ハイランダーインで知り合ったご夫婦とは、10時にグレンマレイで待ち合わせをしていたので、そこまではてくてく歩いて行きます。

(この日も晴天。日頃の行いですねぇ)

(正面の建物はスチルハウス。屋外コンデンサーの存在感が眩しい)

 ほどなくご夫妻と合流して、朝一のツアーに参加するためビジターセンターへ。

(グレンマレイはショップも充実している。ボトルもアイテムも。これがこの蒸留所をオススメできるポイントの一つ)

(文字通りハンドフィルのボトルもあります。これもオススメポイントの一つ)

 時間になりツアー開始。こちらの蒸留所はツアー中ほとんどすべての場所で写真撮影が可能。これがオススメポイントの(略)。

 こちらの蒸留所も、ウイスキー需要に応える形で、2012年から2015年にかけて増産設備の導入を済ませたところ。70年代には自社製麦を行っていたモルティングサイト跡地に建物を建て、そこに10のウォッシュバックや12のスチルを含む大きな施設を作り上げました。せっかくなので、私が2012年に行った際のレポートと併せてご覧いただくと、どこが変わったかが間違い探しできるかもしれません。

(あっちの方が新設備。。かな?)

(まずはモルトビン。前回と比べると色が塗り替えられている)

(マッシュタンやその脇のアンダーバック、ウォッシュバックが並ぶ)

(そしてスチルハウスへ。違和感を覚えたのが手前の2基)

(この部屋には全部で6基のスチルがあるのだけど、一つ一つに「SPIRIT STILL "1」など番号が振られている。そして、6基全てが「SPIRIT STILL」なのだ。写真にある二つのスチルなどはハンドルが赤く塗られている上に窓まである。本来このカラーリングなんかはウォッシュスチルに施されるもの。ウォッシュスチルをそのままスピリットスチルとして流用しているということなのだろうか。。前回来た時もこういう感じだっただろうか。。)

 残念ながら新蒸留所の方は見学ができなかったのですが、個人的に今回の訪問で一番面白かったのがウェアハウス。こちらの蒸留所はフランスの、ラ・マルティニーク社の所有。そんなこともあってか、ワイン樽熟成では他にないような面白いボトリングをしています。今回、この蒸留所の樽遊びの幅をうかがい知ることができたので、そんな情報を現地からお届け!

(ダネッジ式の伝統的なウェアハウス)

(右から、ピーテッド・オロロソ、コニャック)

(シャトー・ディケム、バーガンディ、ボルドー)

(ピーテッド・フィノ)

(ラム、マディラ、ポート)

(最後はサイダーにスコティッシュエールまで)

 オーナーのラ・マルティニーク社はポートやマディラ、カルバドスやアルマニャックで有名な、フランス国内で2番目に大きなスピリッツカンパニー。その豊富なコネクションから手に入る良質なワイン樽に加え、ビールやサイダー樽、さらにはピートタイプのモルトなども製造しており、非常に興味深い。日本国内だとどちらかというとマイナーに位置する蒸留所かと思いますが、これはどんどん面白くなっていきそうな予感がびしばしする蒸留所です。

 試飲も終えて、われわれはエルギンの町へ戻ります。

(目的はGM社。眼福眼福ゥ♪)

 到着したものの、私はこの日15時半のフライトでダブリンへ帰る予定だったので、あまり時間がない。さささささーっと店内を見るだけで、お二方とはお別れ。短い間でしたがお二人のおかげで楽しいひと時を過ごすことができました。

 エルギンからは電車に乗って、アバディーン空港最寄りのダイスという町まで行き、そこからバスで空港へ。いつものことながら弾丸旅ではありましたが、存分にフェスティバルの空気を楽しんで、ダブリンへと帰ります。

#Glen Moray

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