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スピリット・オブ・スペイサイド 2017 その4

2017.4.30 ~ 5.2

 スペイサイドフェスも2日目。宿のご主人に挨拶をして、まず目指すはクリゲラヒーです。

 この日は朝一で「Angel's Nectar Whisky Cache」というイベントに参加する予定。このイベント。いわゆる宝探しで、事前にSNSなどで出されたヒントを元に特定の場所にいくと、ブレンデッドモルト「エンジェルズネクター」の200mlボトルがもらえる、という趣旨。ウイスキーは好きですけど、それ以上にこういう宝探しにはワクワクしてしまう性質なので、ヒントをしっかりチェックしてクリゲラヒーへ向かいます。

(クリゲラヒー蒸留所。今日もいい天気です)

 ヒントを元に、スペイ川流域の「スペイサイドウェイ」という遊歩道のあたりがクサいと踏んで、そちらを探索に行きます。

(朝の柔らかな日差しを反射して輝くスペイ川。美しいですね)

 ヒントによるとこのあたりのはずなんだけどなー、と周りをうろちょろうろちょろ。

(こちらは実際にSNSで発信されたヒント画像。「この階段を見つけたらすぐそこだよ」みたいな)

 実際にヒントに挙げられていたいくつかの画像の場所は全て特定したのだけれど、肝心のウイスキーが見当たらない。そもそも、ウイスキーが見つかるって言ってもどういう風に見つかるのかが分からない。どこかその辺に宝箱でも置いてあって、そこにボトルが隠されているのか、はたまた指定の場所にはスタッフさんがいて、そこでボトルをもらえるのか。うむむ。場所はこの辺で間違いないはずなのに!どこだどこだ!と、しばらくうろちょろうろちょろしていたのですが、後の予定も詰まっており、宝探しに使える時間はもうない。泣く泣くこの場を後にします。余談ですが、この付近には私と同じように宝探しに来たと思しき人もいなかったし、後日このイベントの詳細を確認するために検索をかけてみたんですが、一切情報が見当たらない。あれはなんだったんだろう?私がイベントの趣旨を勘違いしていたのだろうか。いやまさか。

 そんなこんなで、すっきりしない気持ちで、今度はアベラワーへ向かいます。

(アベラワー行きのバス停のすぐ前のお宅で飼われていた、オッドアイのシベリアンハスキー。可愛すぎた)

 ちなみにこのフェスの期間中は、バス会社の全面協力により、1日乗り放題チケットが破格の3ポンドで買うことができる(スピリットオブスペイサイドのイベントに参加していることを示すチケットなどが必要)。3ポンドといえば、普通に買えば1回乗れば飛んでしまうくらいの額なので、これはとても嬉しい。おかげで大胆なバスの使い方ができるようになった。

(次の目的地はアベラワー蒸留所です)

 アベラワーはツアーが10時からと14時からの2回のみ。フェスイベントも、ちょうどいい時間帯には開催されておらず、かと言って無視するのももったいなかったので、せっかくだからショップだけでもと立ち寄ります。

 アベラワーでもフェスボトルなどのリリースはなく、しかし、この蒸留所はハンドフィルドのボトルを2種類出している。いいなー買いたいなーと思いつつ、試しに「このハンドフィルドのボトルって買う前にテイスティングすることとかできる?」と聞いてみる。スタッフさんは「もちろんさ、どっちが試したいんだ?」と言ってくれたので、思わず「じゃ、じゃあ両方で」と。「オッケー。準備できたら持ってくから外のベンチで待ってなよ。今日はいい天気だ」と。

(なんだこれ、最高か!最高か!)

 バーボン樽13年熟成、とシェリー樽16年。ベリー系の華やかさから、どんどんレーズン系の甘みに変わって行く厚みのあるボディの、期待通りのアベラワーシェリーと、バニラやウッディの中にキャンディ系のフルーツがあるバーボンと、どちらも美味しかった。もう環境にそう言わさせられている感。ついついボトルも買ってしまう。

 さてお次はロセスの町です。

(まずはグレングラント。前回来た時と1番の違いは2013年にボトリング設備が同敷地内にできたということ。一番上の金色に輝くプレートは、チャールズ王子によって行われたボトリング施設オープンの記念証)

 残念ながらこちらも時間がないので、ショップを覗くだけ。こちらも蒸留所限定のボトルがあるのですが、個人的にあまり惹かれなかったのもあって結局グラスだけを買って、さっさと蒸留所を後にします。

 さて、ロセスの町にはグラントを入れて4つの蒸留所があります。グラント、ロセス、スペイバーンに、グレンスペイです。もう一つどこか蒸留所を覗こう、と思っていたのですが、ロセスは完全予約制なので外して、あとは二つ。スペイバーンはノービジターにもかかわらず前回は、飛び込みの私に対してめちゃくちゃよくしてくれた蒸留所。お礼を言いに顔を出したいところである。一方のグレンスペイは、前回、門が完全に閉まっていて、まるで中を伺うことができなかったということで、一つ無念な思いをした蒸留所。ここでリベンジをしたいというのもある。うーん。悩みましたが、最終的には「スペイバーンはちょっと遠い。バス。間に合わない」という、言い訳のような感じでグレンスペイの方に向かいます。好奇心に勝てなかった。。

 そして無事グレンスペイに到着です。

(門が。。開いてる。。!)

 この日も日曜日だったので、一切期待はしていなかったのですが、なんとかどうしている様子じゃあありませんか。ためらいながらも敷地内に足を運んでいきます。
 途中、恐らくはモルトスターの方かと思いますが、出入りの業者と思しき方がいたので「ハロー。蒸留所の人ってどこかいるかな?」と尋ねたのだけれど、怪訝な顔をするばかりで答えてはくれなかった。仕方ない。愛想笑いを浮かべながらどんどん中へ入っていきます。

(長年の勘で、蒸留所の主要施設の位置関係を推測します。くんくん。こっちがクサいな。。)

(むむっ!?これは!)

(わーいスチルハウスだー。ランタン型のスチルが計4基)

 スチルも見れたし満足満足。先ほどの業者さんの前を爽やかに手を振りながら戻っていき、蒸留所を後にします。前回の無念を晴らしたような気分。

 そして、ロセスの町から向かうは、本日のスタート地点、ダフタウン再びです。

#Aberlour #Craigellachie #Glen Grant(and Caperdonich) #Glen Spey

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