2014.10.11【日記】
ニューリリース:白州 2000-2014 オフィシャル ウイスキーショップW.4周年記念


白州 HAKUSHU 2000-2014 OB WHISKY SHOP W. ANNIVERSARY CASK #EL41108 60%
WHITE OAK HOGSHEAD
香りはバニラ、青りんご、フレッシュオレンジ、オーク、良い麦感、飲むと刺激的なアタック、バニラ、やや粘性がありコクのある蜂蜜の甘味、麦の旨味、かすかな木材感もあるがオークの良いタンニンの渋味、奥に淡いスモーク、長めの余韻。
【Good/Very Good】
ウイスキーショップW.の4周年記念に詰められたオフィシャルの山崎,白州の2本セットのうち,まずは白州です。
良いアメリカンホワイトオークのバーボンカスクに感じがちな,バニラやオレンジ,青リンゴなどのニュアンスがしっかりと感じられ,麦感もしっかりですがきつくない程度でした。
飲んでみるとさすがに荒々しさも感じますが,香り同様の良いバーボン系のニュアンスが強く感じられ,コクのある蜂蜜っぽい甘味も好印象でした。微かに生木っぽいニュアンスもありますが,リッチなオークを感じる香味でした。
2000年蒸留ですが,さすが直営店向けですね。すでにかなり仕上がった良い樽を選ばれたようです。
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2014.04.22【日記】
白州 オフィシャル 蒸溜所40周年記念ウイスキー


白州 HAKUSHU OB 40th anniversary bottling 48%
厚く良い香り立ち、マーマレードやプラム、バニラ、ジャパニーズらしい良いウッディネス、強いナッツ、クリーム、複雑でリッチ、飲むとコクのある蜂蜜の甘味、熟した柑橘、オークの渋味とタンニン、後半に奥からピート。
【Good/Very Good】
白州蒸留所の40周年を記念してボトリングされたもので,開設当時の1973年の樽も入ったヴァッティングということです。
通常の白州12年や18年などと比べると明らかに華やかさより厚みを感じる香りで,フルーツ感には熟したニュアンスや濃縮感があり全体にリッチです。ウッディネスはジャパニーズらしいものでした。
飲んでみると濃厚でコクのある甘味や,やはり通常より熟した印象のあるフルーツがあり,オークのタンニンが味を引き締めています。らしいピートはスタンダードに比べると感じにくく,フルーツの奥の方から主張してくるようでした。
バーボン以外の樽の割合がやや高いのかなと思うような,スタンダードとは雰囲気を変えたヴァッティングで,特別感がしっかりとありますね。
もともとジャパニーズでは白州が一番好きな蒸溜所ということもあって,とても美味しくありがたくいただきました。
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2014.03.21【日記】
白州1993-2008 スパニッシュオーク ボタコルタ


白州 HAKUSHU 1993-2008 OB SPANISH OAK BOTA CORTA #3C40789 60%
one of 571 bottles
香りは果汁を感じる強いシェリー、ブドウ、プラム、ドライフルーツ、キャラメラゼしたナッツ、チョコレート、香木のウッディネス、飲むと強い刺激あり、濃いシェリー、ジャムの甘味、オリエンタル、良いウッディネスとタンニン、厚めのボディがあり長い余韻。
【Good/Very Good】
2008年にボトリングされた白州1993のシェリーカスク、ボタコルタ。
かなり強く硬い味のシェリーだった印象でしたが、開栓して数年経ち、今回久しぶりに飲んでみました。
相変わらずハイプルーフのシェリーで強い味ではありますが、全然ヘタレることもなく、フルーツ感に果汁っぽさがでているように感じました。とても良いシェリー感です。
白州らしさはシェリーに覆われていてあまりはっきりしませんが、ジャパニーズらしい香木やオリエンタルなニュアンスもしっかり主張してきました。
度数も違いますが、今流通している白州シェリーカスクなんかと比べると、重厚なボディで洗練されていない印象があります。
まだかたくなな強さを感じますが、ヘタレはじめくらいが美味しいような気がするので、またしばらくしたら飲んでみようかと思います。
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2014.01.02【日記】
2013年のベストボトル達・後編
前回に続き、BAR HAYAFUNEさんがやってらっしゃる「モルトウィスキー・オブ・ジ・イヤー2013」に私が投票させていただいた、マイベストボトル達の紹介です。
◎ボトラー部門(市価1万円未満)
・クレイゲラキ 1994-2013 18yo CADENHEAD'S SMALL BATCH 54.4%【VG】

この価格帯のボトラーズとなると、CPが高く家飲みにも良いものが選出される気がします。また、ボトラーだとシングルカスクが多く、オフィシャルのようにヴァッティングで調整できないことを踏まえるとアイラの短熟の独壇場かなという印象です。
しかしそんな中、最近飲んだこのケイデンのクレイゲラキは記事にも書きましたが8000円台の価格ながらVGを付けてしまったほど完成度の高いボトルで、とても好みでした。
こんなリリースが増えるとかなり嬉しいです。
◎ボトラー部門(市価1万円以上)
・ラフロイグ LAPHROAIG 1976 35yo SCOTIA ROYALE 43.4%【VG/E】

1万円以上のボトラーズという括りは非常に範囲が広く、よくよく考えるともっと高評価したものがあった気もしますが、まず思い浮かんだのはこのラフロイグでした。
もうお目にかかれないと思っていた70年代ラフロイグのニューリリースで、長熟でボディはやや軽くなっているものの、昔のラフロイグに期待するフルーティがしっかりと感じられるうえに、ボウモアのようなトロピカル感まで含まれており陶酔感がかなりありました。
こんなラフロイグ、私は好きに決まっています。
そういえば、スコシアロイヤルってこの時の4本以来出てきてないですね。
どれも素晴らしいものでしたから、あのクオリティが維持されつつまたリリースされることに期待しています。
◎オールド&アンティーク部門
・アードベッグ 1966-1987 MOON IMPORT “THE BIRDS” #348 46%【E】

この分野が一番飲んでいるため、これこそよくよく思い出すと他にもある気がしますが、今思い出せるなかではつい最近いただいたこのムーンのアードベッグ1966でした。
まだ記事をブログに載せていないのですが、非常に素晴らしいアードベッグで、もともとラフロイグやボウモアと比べるとそこまで好みでないハウススタイルということもあって、もしかすると今回初めてExcellentをつけたかもしれません。
オールドシェリーとピートが融合した本当に素晴らしいボトルでした。
◎ジャパニーズ部門
・白州18年【VG】

巷では軽井沢やイチローズモルトの価格が高騰しまくっているようですが、私は今年ジャパニーズをあまり飲まなかったようで候補は少なめでした。
面白かった秩父のウイスキートーク向け、白州の2013シェリーカスク、バーショー向けの山崎ミズナラなんかもとても美味しかったのですが、自分がずっと好きな白州18年には及ばず、ニューリリースではないのですがこれにしてしまいました。
クオリティは高いものが多いですし、今年は鉄板の白州18年を圧倒するものに出会えることを期待します。
◎各国ウィスキー部門
・カバラン SOLIST OB SHERRY CASK 57.8%【G/VG】

この分野はしっかりと味わって飲んだものが無く、該当なしにしようかとも思ったのですが、そうえいばウイスキーフェスで飲んだこのカバランは良かったです。
イベントでの試飲なのでしっかりとテイスティングできておらず、ちゃんと飲むとイマイチな部分が見えてくるのかもしれませんが、最近のシェリーと思えない良いシェリー感で、短熟なのに未熟感もほとんど感じなかったのが印象的でした。
こんな感じで投票させていただきました。
そしてオマケですが、昨年飲んだすべてのボトルのなかでベストだったのは、1998年詰めなのでオールド部門にも入れませんでしたが、勇気を出して自分で開けた、ハイランドパーク1958でした。

圧倒的な存在感で、一生忘れないボトルになりました。
今年も良いニューリリース、素晴らしいオールドボトルとの出会いに期待します。
2013.04.22【日記】
TOKYOインターナショナルバーショー2013前編

それほど時間はありませんでしたが、いろいろ飲みましたし、気になったものもいくつかありました。
そこまでちゃんと飲めているわけではないのでレーティングの公表は差し控えさせていただきますが、せっかくのお祭りに参加しましたし、飲んだボトルの感想をさらりと。

・マルス モルテージ3+25 28年
受賞後にボトリングしたバッチらしく、噂のトロピカル感はあまりはっきりしませんでしたが、熟したフルーツがしっかり感じられ、コクのあるリッチな味わいで濃い味でした。
十分に受賞に値する美味しいボトルだと思いました。

・白州 25年
他のスタンダード白州には感じないシェリー感と厚みがありリッチ、最近のミーティなシェリーの雰囲気も見え隠れするが決してオフフレーバーではなく厚みを出している。らしいピート感もしっかり感じられかなり美味しいですが、個人的には正統派の白州らしさと熟成感が全面に出た18年が好きだなぁ。

・グレンモール 1982 30yo クーパーズチョイス 信濃屋向け
草っぽい植物感、バニラ、フレッシュな柑橘、しっかりと良い麦感、甘味はさっぱりしておりクリアでキレがあり、ウイスキーを飲み込んだ人が好みそうなボトル。

・トマーティン 30yo オフィシャル 国分300周年記念ボトル
組み替えたシェリーバレルで最初から30年間熟成されたハーフボトルとのこと。
2012年詰めで、逆算するとあまり印象の良くない80年代のシェリーカスクのはずですが、全くサルファリーはなく、まったりとリッチなシェリー感です。シェリーの良い成分はしっかりですが明らかなトロピカルはありません。
バレルの長熟のわりに強いウッディネスや苦味もなく過熟感の無いボトルで、バランスも良くヴァッティングかと思ったのですがシングルカスクでした。
今日はもう眠いので、続きはまた明日。
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2013.03.31【日記】
ニューリリース:白州シェリーカスク2013ボトリング


白州 HAKUSHU OB SHERRY CASK BOTTLED IN 2013 48%
非常に甘い香り、最近のシェリー感だがサルファリーはない、ベリージャム、アメリカンチェリー、ミント、少し木材のウッディネス、濃いキャンディのような甘さとほどよいタンニンの渋み、バランスも良く余韻も長い。ピートははっきりせず。
【Good/Very Good】
今年リリースされた2013年詰めの白州のシェリーカスク。
有楽町には、どこかから180mlのボトルが入ってきました。
最近のシェリー感ですがサルファリーは感じられず、シェリーカスクらしい多彩なフルーツ感などの成分が充実しています。
ジャパニーズらしいウッディネスが深みを出しており、白州らしさはそれほど感じられませんが、バランスも良く非常に美味しいです。
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2013.03.03【日記】
自宅テイスティング:野暮ったい:白州 1981 オフィシャル "木桶仕込"


白州 HAKUSHU ”木桶仕込” 1981 43%
・香り:
熟したオレンジ、ワックス、木材や鉛筆の削りかすのようなウッディネス、トーストの麦感、松ヤニ、針葉樹林、わりとしっかりとダシ、草っぽいピート感、スタンダードの白州と比べて重く華やかさがない。
・味わい:
やわらかい口当たりから徐々にスパイシーな刺激、香りと共通点の多い風味が強く鼻に抜ける、オレンジ、木材、松ヤニ、針葉樹、ダシ、後半からしっかりスモーク中心のピート、オイル、やや粘性があり蜂蜜様だが強くはない甘味、引き締めるようなエグ味を伴う植物感。
ミディアムボディ。
・余韻:
わりとスパイシーでタールっぽさもあるピートの余韻。松ヤニっぽいオイリーさも長く残る。
・加水:
多めに加水すると松ヤニやワックスが強くなりバランスを崩す。
・総評:
白州らしい針葉樹のようなニュアンスは現行品と比べてかなり強めで、ピートもしっかり。また、松ヤニやオイルが強く重い味わい。
やや無骨で野暮ったいが旨味の濃いボトルでもある。
【Good/Very Good】
白州の表記はありませんが、サントリーのピュアモルトで木桶発酵・直火蒸溜(箱に記載)とくれば、白州で間違いないと思われます。
1981の白州が今出てきたらなかなかの高額で売り出されそうですが、何年か前まで近所の酒屋さんで5000円くらいで長いあいだ売られていたボトルでした。
味はというと上記のとおり、白州らしい針葉樹やピートといったニュアンスがかなりしっかり感じられます。
スタンダードの12年や18年ではそれらは裏打ちする成分で、華やかで軽やかなフルーツ感や心地良い樽感が前面にでている印象ですが、このボトルではらしさが前面に出過ぎて正直重たいです。
全体としてのまとまりには乏しく、複数樽をヴァッティングしたサントリーのオフィシャルとしてはかなりバランスの悪いほうに分類されると思います。
いつ飲んでも美味しいタイプではないですが、個人的には結構好きなボトルで、この飲み応えのある無骨な味わいは、飲みたいときに飲めばとても美味しくいただけると思います。
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2012.09.08【日記】
これまでのテイスティングノート22:白州 18年 オフィシャル
白州 HAKUSHU 18yo OB 43.5%
海外向け(免税店にて購入)
・香り:
まさに青葉や針葉樹のような爽やかな香り、シトラス、青リンゴ、メロン、白ワイン、白い花、乾いたモルト、ヴァニラ、切ったばかりの木材、スモーキーなピート、繊細だが複雑で陶酔感がある。
・味わい:
青葉や青リンゴの爽やかさから流れるように薄めの蜂蜜様の甘味へ。心地良い。柑橘と乾いたモルト、スムーズだが最後にピートと少し木材様の渋味があり味を引き締める。ミディアムボディ。
・余韻:
長くはないが心地よい余韻。
・加水:
香りはほとんど変わらない。味わいは素直に優しくなり、崩れない。
・総評:
青葉や針葉樹、スモーキーなピートなど、白州らしいニュアンスに加えて複雑さも兼ね備えている。
【Very Good】
白州はとても好きな蒸溜所ですが、10年、12年、25年といった他の定番のラインナップも含めて一番好きなのがこの18年です。特に香りは本当に素晴らしく、多くの良質な樽のヴァッティングらしいバランスの良い中での繊細で複雑な香りが、探すとどんどん出てきます。飲み飽きすることもなくどんどん飲め、なんとなく飲んでも美味ですが、本来はじっくり飲んで欲しい1本です。
納得の出来ではありますが、正直コストパフォーマンスはやや悪めです。
ちなみに国内で買うより海外で買う方がだいぶ安く、自分はスコットランドに行ったのにこれを免税店で買って帰りました。国内向けと味が違うという話も聞きますが、自分が以前に買って飲んでいた国内向けのものもこういう味だったと記憶してます。
〈2012/1/2 whiskylinkで公開〉
2012/9/8 追記:
ジャパニーズで自分が一番好きな白州。その中でもやはりこれが好きです。このテイスティングは海外向けのものでしたが、国内流通品もたまに飲みます。海外向けやロット毎に多少味は違うのかもしれませんが、一貫してある白州の味というのはちゃんとあると思います。フワッと昔のラフのようなニュアンスが出てくることもあって、ドキッとするときもあります。
お願いだからもっと安くして欲しいです。
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