2020.10.02【日記】
ラフロイグ 1998 21年 ザ・ニンフ for ジェイズ・バー "ハンピーイエロー" #8609 58.3%
熟成感とコクのあるラフロイグです。

ラフロイグ LAPHROAIG 1998 21yo The Nymph "Humpy Yellow" for J's Bar #8609 58.3%
one of 228 bottles, Hogshead
香りは華やかでフルーティ。熟したパイナップルとグレープフルーツ、バニラ、炭っぽさを伴う強いスモークとヨードに少しタールも伴う。
飲むと凝縮感があり力強い。香り同様の熟したフルーツ、淡い噛み応えのある麦芽の旨味、塩気とピートの主張、タールとオイル、リッチなウッディネスを伴いコクのある余韻。
バーボン系の樽感はしっかりあるがキツさが無く、自然な熟成感から出てくるフルーティさも好印象。
ピートは熟成で少し丸みを帯びているが枯れた感じは全くなく、フルーツとの一体感もある。
アイラのカスクストレングスらしいボディもあり実に王道感のある香味で、一杯の満足感があるラフロイグ。
前回のアードベッグと同様に、ニューリリースに先立ってテイスティングをご依頼いただいたザ・ニンフシリーズのラフロイグです。
このボトリングは、池袋のJ's Barさん向けのボトリングですね。
長期熟成のラフロイグらしいフルーツ感にリッチな樽感が引っかからない程度に効いており、高級感があります。
昨年リリースされて好印象だった、フルーティでバーボン系の樽が効き過ぎない程度に効いた25年オフィシャルと近い香味と感じました。
原酒と樽の相乗効果がわかりやすいほど感じられ、アイラモルトが好きな人なら大概の人が好みそうな香味だと思います。


ラフロイグ LAPHROAIG 1998 21yo The Nymph "Humpy Yellow" for J's Bar #8609 58.3%
one of 228 bottles, Hogshead
香りは華やかでフルーティ。熟したパイナップルとグレープフルーツ、バニラ、炭っぽさを伴う強いスモークとヨードに少しタールも伴う。
飲むと凝縮感があり力強い。香り同様の熟したフルーツ、淡い噛み応えのある麦芽の旨味、塩気とピートの主張、タールとオイル、リッチなウッディネスを伴いコクのある余韻。
バーボン系の樽感はしっかりあるがキツさが無く、自然な熟成感から出てくるフルーティさも好印象。
ピートは熟成で少し丸みを帯びているが枯れた感じは全くなく、フルーツとの一体感もある。
アイラのカスクストレングスらしいボディもあり実に王道感のある香味で、一杯の満足感があるラフロイグ。
前回のアードベッグと同様に、ニューリリースに先立ってテイスティングをご依頼いただいたザ・ニンフシリーズのラフロイグです。
このボトリングは、池袋のJ's Barさん向けのボトリングですね。
長期熟成のラフロイグらしいフルーツ感にリッチな樽感が引っかからない程度に効いており、高級感があります。
昨年リリースされて好印象だった、フルーティでバーボン系の樽が効き過ぎない程度に効いた25年オフィシャルと近い香味と感じました。
原酒と樽の相乗効果がわかりやすいほど感じられ、アイラモルトが好きな人なら大概の人が好みそうな香味だと思います。
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2020.05.13【日記】
「Stay At Home」の素敵な企画に参加させていただきました。
世の中のモルト好き達が外出できず「Stay At Home」で鬱々としている中、美味しいモルトを飲んで感想を共有しようという素敵な方の企画があり、私にもお声掛けいただきました。

一方的にいただくのはポリシーに反するので、私からも何かお送りしようと思っていますが、このクラスはなかなかないのでどうしようか悩み中です。
今回テイスティングさせていただいたモルトは以下の5種類で、このブログでテイスティングノートと感想を紹介するようご依頼いただきましたので、私が個人的に好みだった順番でご紹介します。
・Ardbeg 1976-1999 OB Manager's Choice 56%
リッチで深く少し古いシェリー感を伴う。70年代アードベッグらしいクレゾールや金属のニュアンスがあり、砂利っぽさや十分なスモーク、腐葉土やきのこのようなアーシー。煮詰め過ぎた林檎ジャム、バーベキューソースで焼いた肉、少しシナモンロール、リッチで少しオイリー、十分なボディが残っておりリッチな余韻も長い。
濃縮感がありパワフルだが、度数よりは穏やかで経年変化で出てきたと思われるまったりしたテクスチャーがあった。シェリーカスクの傑作アードベッグらしく、樽の温かさと原酒の冷たさが共に主張するのに不思議に一体化している。
・Bowmore 1966-2007 Duncan Taylor Peerless 44.5%
マンゴーやパッションフルーツのような強烈なトロピカルフルーツ、グレープフルーツのわた、プレーンだが長期熟成らしい樽感、淡いスモーク。
儚さはあるがピアレスとしては度数と厚みもあり、ほのかな優しい甘みと引き締める樽の渋味、突き抜けたフルーツと淡いピートが余韻に残る。
・Longmorn 1964-2000 James McArthur Millennium 57.5%
突き抜けた多彩なフルーティ、グレープフルーツのわた、白ブドウ、桃、少しミントやカモミールティー、わずかに古いピート。オールド感は強まっており全体に儚いが、樽も強くなくナチュラルで、フルーティな甘味と酸味も含めて全体に品がある。
このヴィンテージのロングモーンには傑作が多いが、これもそのひとつ。
・Laphroaig 1992-2017 25yo OB for Allen Chen 54.2%
パッションフルーツ系のトロピカルフルーツにパイナップルやグレープフルーツなど、ラフロイグの良いフルーツ感が近年のものとしては特に強く出ている。同時に近年ラフのバーボンバレルに感じがちな炭っぽさを伴う樽感が原酒の強いヨードやスモークと共に主張してくる。
高級なベーコンのような旨味があり、ボディもある。上等なラフロイグらしい、フルーティでピーティでオイリーな余韻。
・Port Ellen 1983-2006 Daglas Laing 56.7%
凝縮感のあるシトラス、乾いた草とそれを燻したようなスモーク。少し粉っぽく凝縮した噛み応えのある麦芽の旨味と柑橘の酸味、草っぽさ、そしてスモークと塩気もしっかり。
度数のわりには少し抜け感もあるが、クリアで凝縮した旨味が好印象。
好みの順番をお伝えすることすら無粋に感じるほど素晴らしいものばかりで、いろいろな意味でこのご時世になかなか感じることのできないドキドキするような陶酔感がありました。
同時に、過去に経験のある古いボトルは以前よりも瓶内変化が進んで儚さを帯びてきた印象があり、自分のストックも今回のボトルのように飲み頃感のあるうちに開けたほうが良さそうだという危機感を持ちました。
昔の好みだと強烈なフルーティさが魅力のボウモアやロングモーンが圧倒的に好みだったと思いますが、今は瓶内変化を含めた熟成感も適度で迫力のあるボディがしっかり残ったマネチョのアードベッグがより美味しく感じました。
なお、台湾向けのラフロイグは話題になったのにちゃんと飲むことができていなかった1本で、昔のラフロイグの味という噂でしたが、私は個人的には良い意味で古酒っぽさよりも長めの樽熟成を経た近年の味という印象を持ちました。
仕事のストレスも多く、いろんな意味でBarで飲むこともままならないこの現状で、鬱々とした気持ちが解放されるような素晴らしい時間を過ごさせていただきました。
企画してくださった方に心から感謝いたします。ありがとうございました。

一方的にいただくのはポリシーに反するので、私からも何かお送りしようと思っていますが、このクラスはなかなかないのでどうしようか悩み中です。
今回テイスティングさせていただいたモルトは以下の5種類で、このブログでテイスティングノートと感想を紹介するようご依頼いただきましたので、私が個人的に好みだった順番でご紹介します。
・Ardbeg 1976-1999 OB Manager's Choice 56%
リッチで深く少し古いシェリー感を伴う。70年代アードベッグらしいクレゾールや金属のニュアンスがあり、砂利っぽさや十分なスモーク、腐葉土やきのこのようなアーシー。煮詰め過ぎた林檎ジャム、バーベキューソースで焼いた肉、少しシナモンロール、リッチで少しオイリー、十分なボディが残っておりリッチな余韻も長い。
濃縮感がありパワフルだが、度数よりは穏やかで経年変化で出てきたと思われるまったりしたテクスチャーがあった。シェリーカスクの傑作アードベッグらしく、樽の温かさと原酒の冷たさが共に主張するのに不思議に一体化している。
・Bowmore 1966-2007 Duncan Taylor Peerless 44.5%
マンゴーやパッションフルーツのような強烈なトロピカルフルーツ、グレープフルーツのわた、プレーンだが長期熟成らしい樽感、淡いスモーク。
儚さはあるがピアレスとしては度数と厚みもあり、ほのかな優しい甘みと引き締める樽の渋味、突き抜けたフルーツと淡いピートが余韻に残る。
・Longmorn 1964-2000 James McArthur Millennium 57.5%
突き抜けた多彩なフルーティ、グレープフルーツのわた、白ブドウ、桃、少しミントやカモミールティー、わずかに古いピート。オールド感は強まっており全体に儚いが、樽も強くなくナチュラルで、フルーティな甘味と酸味も含めて全体に品がある。
このヴィンテージのロングモーンには傑作が多いが、これもそのひとつ。
・Laphroaig 1992-2017 25yo OB for Allen Chen 54.2%
パッションフルーツ系のトロピカルフルーツにパイナップルやグレープフルーツなど、ラフロイグの良いフルーツ感が近年のものとしては特に強く出ている。同時に近年ラフのバーボンバレルに感じがちな炭っぽさを伴う樽感が原酒の強いヨードやスモークと共に主張してくる。
高級なベーコンのような旨味があり、ボディもある。上等なラフロイグらしい、フルーティでピーティでオイリーな余韻。
・Port Ellen 1983-2006 Daglas Laing 56.7%
凝縮感のあるシトラス、乾いた草とそれを燻したようなスモーク。少し粉っぽく凝縮した噛み応えのある麦芽の旨味と柑橘の酸味、草っぽさ、そしてスモークと塩気もしっかり。
度数のわりには少し抜け感もあるが、クリアで凝縮した旨味が好印象。
好みの順番をお伝えすることすら無粋に感じるほど素晴らしいものばかりで、いろいろな意味でこのご時世になかなか感じることのできないドキドキするような陶酔感がありました。
同時に、過去に経験のある古いボトルは以前よりも瓶内変化が進んで儚さを帯びてきた印象があり、自分のストックも今回のボトルのように飲み頃感のあるうちに開けたほうが良さそうだという危機感を持ちました。
昔の好みだと強烈なフルーティさが魅力のボウモアやロングモーンが圧倒的に好みだったと思いますが、今は瓶内変化を含めた熟成感も適度で迫力のあるボディがしっかり残ったマネチョのアードベッグがより美味しく感じました。
なお、台湾向けのラフロイグは話題になったのにちゃんと飲むことができていなかった1本で、昔のラフロイグの味という噂でしたが、私は個人的には良い意味で古酒っぽさよりも長めの樽熟成を経た近年の味という印象を持ちました。
仕事のストレスも多く、いろんな意味でBarで飲むこともままならないこの現状で、鬱々とした気持ちが解放されるような素晴らしい時間を過ごさせていただきました。
企画してくださった方に心から感謝いたします。ありがとうございました。
2020.01.08【日記】
ニューリリース:ラフロイグ 30年 オフィシャル "イアンハンター・ストーリー, ブック1" 46.7%
個性的な長熟ラフロイグでした。

ラフロイグ LAPHROAIG 30yo OB "THE IAN HUNTER STORY, BOOK 1" 46.7%
one of 4800 bottles, 1st fill Ex-Bourbon Barrels
香りは熟成感のある柑橘系のフルーツと焦げ感のあるスモーク、生ハムメロン、少し松ヤニと針葉樹のウッディネス。
飲むとメロンや洋梨やレモンピールなどエステリーさの伴う強いフルーツがあるが、引き締めるウッディネスは強めでピートよりも長く残る。
【Good/Very Good】
オフィシャルのラフロイグ30年、イアンハンター・ストーリー、ブック1と銘打たれたリリースで、本の中身をくり抜いてボトルを収めるような装丁の入れ物に入っています。
イアン・ハンターというと蒸留所のオーナーだった人物ですが、次のオーナーだった(女性でむしろこちらのほうが有名な)ベッシー・ウィリアムソンの記念ボトルも、同様の装丁でリリースされたようです。
明らかに愛好家に向けたコレクターズアイテムで、ブック1ということは今後も同じようなスモールバッチのリリースが続くのだと思われます。
さて、肝心の今回のブック1の中身ですが、80年代後半の蒸留と思われ前半までのような独特の凝縮感は望めませんでしたが、長熟らしいエステリーさも伴うフルーティさがしっかりと感じられ、昔のラフロイグに感じがちな生ハムメロンのようなニュアンスもありました。
ただ、ファーストフィルのバーボンバレルで30年も熟成したためか、ややウッディネスは強く感じられ、松ヤニを伴う針葉樹のニュアンスも強めに感じました。
これがせっかくの長熟モルトの飲み心地をやや悪くしているようで、個人的な嗜好では過熟と感じました。
熟成感があって針葉樹的という部分においては、私も大好きな白州25年に共通のニュアンスがあり、香りの第一印象ではそのイメージだったのですが、全体的にはそれに比べると少々バランスが悪いようでした。
高額ですが今の市場では非常識な値付けではなく、それに見合った熟成感は間違いなくあるラフロイグで、ウッディなタイプが好きな人には間違いなく美味しいと感じるものだと思います。
ラフロイグ LAPHROAIG 30yo OB "THE IAN HUNTER STORY, BOOK 1" 46.7%
one of 4800 bottles, 1st fill Ex-Bourbon Barrels
香りは熟成感のある柑橘系のフルーツと焦げ感のあるスモーク、生ハムメロン、少し松ヤニと針葉樹のウッディネス。
飲むとメロンや洋梨やレモンピールなどエステリーさの伴う強いフルーツがあるが、引き締めるウッディネスは強めでピートよりも長く残る。
【Good/Very Good】
オフィシャルのラフロイグ30年、イアンハンター・ストーリー、ブック1と銘打たれたリリースで、本の中身をくり抜いてボトルを収めるような装丁の入れ物に入っています。
イアン・ハンターというと蒸留所のオーナーだった人物ですが、次のオーナーだった(女性でむしろこちらのほうが有名な)ベッシー・ウィリアムソンの記念ボトルも、同様の装丁でリリースされたようです。
明らかに愛好家に向けたコレクターズアイテムで、ブック1ということは今後も同じようなスモールバッチのリリースが続くのだと思われます。
さて、肝心の今回のブック1の中身ですが、80年代後半の蒸留と思われ前半までのような独特の凝縮感は望めませんでしたが、長熟らしいエステリーさも伴うフルーティさがしっかりと感じられ、昔のラフロイグに感じがちな生ハムメロンのようなニュアンスもありました。
ただ、ファーストフィルのバーボンバレルで30年も熟成したためか、ややウッディネスは強く感じられ、松ヤニを伴う針葉樹のニュアンスも強めに感じました。
これがせっかくの長熟モルトの飲み心地をやや悪くしているようで、個人的な嗜好では過熟と感じました。
熟成感があって針葉樹的という部分においては、私も大好きな白州25年に共通のニュアンスがあり、香りの第一印象ではそのイメージだったのですが、全体的にはそれに比べると少々バランスが悪いようでした。
高額ですが今の市場では非常識な値付けではなく、それに見合った熟成感は間違いなくあるラフロイグで、ウッディなタイプが好きな人には間違いなく美味しいと感じるものだと思います。
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2019.09.15【日記】
ラフロイグ 1976 オフィシャル 43%
期待通りのフルーティな香味でした。

ラフロイグ LAPHROAIG 1976 OB 43%
one of 5400 bottles
香りは華やかでフルーティ、奥に心地良いシェリー感、凝縮したグレープフルーツと淡くプラムジャム、粉っぽいモルティ、強いがこなれたスモークと磯っぽさ。
飲んでも華やかで凝縮感あり。フリーズドライのグレープフルーツの甘味と酸味、生ハムメロン、穏やかなヨードを伴うスモーク、フルーツとピートの余韻は長く続く。
【Very Good】
オフィシャルのラフロイグ1976です。
Whisky Exchangeなど海外サイトで長く売っていたボトルでしたが、ボトラーズものと比べると割高で加水ボトルだったのもあり買わずにいましたが、今は相当な高額ボトルになってしまいました。
香味もまさに70年代ラフロイグの加水タイプという、期待通りのものでした。
らしい凝縮感があり、アイラモルトを飲みなれている者にとってはピーティよりもフルーティが優位に感じてしまうほどフルーティが際立っています。
また、複数樽のヴァッティングでボトリングされたオフィシャルボトルだと思いますが、それがフルーツ感など香味に多彩さを与えているように思います。
フルーティなラフロイグというとリフィル系の樽で色も薄く、グレープフルーツなど黄色っぽいフルーツの印象が強いのですが、これには赤いフルーツのニュアンスも感じました。
もともと加水ということを加味するとヘタれた様子もなく、優しく美味しい70年代ラフロイグでした。


ラフロイグ LAPHROAIG 1976 OB 43%
one of 5400 bottles
香りは華やかでフルーティ、奥に心地良いシェリー感、凝縮したグレープフルーツと淡くプラムジャム、粉っぽいモルティ、強いがこなれたスモークと磯っぽさ。
飲んでも華やかで凝縮感あり。フリーズドライのグレープフルーツの甘味と酸味、生ハムメロン、穏やかなヨードを伴うスモーク、フルーツとピートの余韻は長く続く。
【Very Good】
オフィシャルのラフロイグ1976です。
Whisky Exchangeなど海外サイトで長く売っていたボトルでしたが、ボトラーズものと比べると割高で加水ボトルだったのもあり買わずにいましたが、今は相当な高額ボトルになってしまいました。
香味もまさに70年代ラフロイグの加水タイプという、期待通りのものでした。
らしい凝縮感があり、アイラモルトを飲みなれている者にとってはピーティよりもフルーティが優位に感じてしまうほどフルーティが際立っています。
また、複数樽のヴァッティングでボトリングされたオフィシャルボトルだと思いますが、それがフルーツ感など香味に多彩さを与えているように思います。
フルーティなラフロイグというとリフィル系の樽で色も薄く、グレープフルーツなど黄色っぽいフルーツの印象が強いのですが、これには赤いフルーツのニュアンスも感じました。
もともと加水ということを加味するとヘタれた様子もなく、優しく美味しい70年代ラフロイグでした。
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2019.06.28【日記】
ラフロイグ 30年 オフィシャル 43% 90年代流通
やはり美味しくてため息が出ますね。

ラフロイグ LAPHROAIG 30yo OB 43%
90年代流通
香りはピートとレザー、皮付きのブドウ、焼きリンゴ、しっとりした海藻のヨードとスモーク、腐葉土、強烈に陶酔感あり。
飲むと粘性と濃縮感あり。穏やかなオールドシェリー、しっとり舌に染み込む旨味、香り同様にアーシーでヨードのあるピートもしっかり。長く陶酔感のある余韻。
【Very Good/Excellent】
1990年代後半くらいに流通していた、ラフロイグ30年オフィシャルボトル。
逆算すると60年代以前の原酒ということになりますが、その時代のシェリー感があり、長い熟成を経ていますがオフィシャルのラフロイグらしいヨードの効いたピートもしっかり残っていました。
これまでの経験ではもう少しシェリー感が強いイメージでしたが、私の記憶違いか、もしくはシェリー感がやや少なめのロットなのかもしれません。
いずれにしても陶酔感のある素晴らしいボトルで、美味しさにため息が出てしまいました。
願わくば、現行品のラフロイグにも30年後に飲んでこういうため息が出るようなものがありますように。。。
ラフロイグ LAPHROAIG 30yo OB 43%
90年代流通
香りはピートとレザー、皮付きのブドウ、焼きリンゴ、しっとりした海藻のヨードとスモーク、腐葉土、強烈に陶酔感あり。
飲むと粘性と濃縮感あり。穏やかなオールドシェリー、しっとり舌に染み込む旨味、香り同様にアーシーでヨードのあるピートもしっかり。長く陶酔感のある余韻。
【Very Good/Excellent】
1990年代後半くらいに流通していた、ラフロイグ30年オフィシャルボトル。
逆算すると60年代以前の原酒ということになりますが、その時代のシェリー感があり、長い熟成を経ていますがオフィシャルのラフロイグらしいヨードの効いたピートもしっかり残っていました。
これまでの経験ではもう少しシェリー感が強いイメージでしたが、私の記憶違いか、もしくはシェリー感がやや少なめのロットなのかもしれません。
いずれにしても陶酔感のある素晴らしいボトルで、美味しさにため息が出てしまいました。
願わくば、現行品のラフロイグにも30年後に飲んでこういうため息が出るようなものがありますように。。。
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2019.05.23【日記】
ラフロイグ 1983-1999 16年 マキロップチョイス #1849 52.5%
何度飲んでも大好きな香味です。

ラフロイグ LAPHROAIG 1983-1999 16yo Mackillop's Choice #1849 52.5%
香りは妖艶で陶酔感がありうっとりする。加熱したプラムやグレープフルーツの綿、少しコニャックのようなブドウ感、乾いたモルティ、しっとりしたアーシーさと強いピート。
飲むと滑らかな口当たりから広がる。香り同様のフルーツに加えパイナップル、粉っぽい凝縮感のあるテクスチャーで舌に染み込む、良い甘味と酸味と塩気、強いピート、フルーティでピーティな長い余韻。
【Very Good/Excellent】
マキロップチョイスが1999年にボトリングしたラフロイグ1983で16年熟成のシングルカスクです。
マキロップからは同じラベルとヴィンテージでいくつかボトリングされていましたが、これは#1849です。
80年代前半のラフロイグらしい凝縮して粉っぽいテクスチャーと突き抜けたフルーティさが堪能できるボトルで、フルーティですが抜け感は全くなく、ボディやピートも十分に保たれていました。
ボトリングから約20年が経過しており、より滑らかで妖艶なニュアンスを帯びたようにも感じます。
陶酔感があっていくらでも飲みたい大好きな香味でした。
このボトルは私のストックには無く、あと何回飲めるでしょうか。
ラフロイグ LAPHROAIG 1983-1999 16yo Mackillop's Choice #1849 52.5%
香りは妖艶で陶酔感がありうっとりする。加熱したプラムやグレープフルーツの綿、少しコニャックのようなブドウ感、乾いたモルティ、しっとりしたアーシーさと強いピート。
飲むと滑らかな口当たりから広がる。香り同様のフルーツに加えパイナップル、粉っぽい凝縮感のあるテクスチャーで舌に染み込む、良い甘味と酸味と塩気、強いピート、フルーティでピーティな長い余韻。
【Very Good/Excellent】
マキロップチョイスが1999年にボトリングしたラフロイグ1983で16年熟成のシングルカスクです。
マキロップからは同じラベルとヴィンテージでいくつかボトリングされていましたが、これは#1849です。
80年代前半のラフロイグらしい凝縮して粉っぽいテクスチャーと突き抜けたフルーティさが堪能できるボトルで、フルーティですが抜け感は全くなく、ボディやピートも十分に保たれていました。
ボトリングから約20年が経過しており、より滑らかで妖艶なニュアンスを帯びたようにも感じます。
陶酔感があっていくらでも飲みたい大好きな香味でした。
このボトルは私のストックには無く、あと何回飲めるでしょうか。
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2019.04.29【日記】
ニューリリース:ラフロイグ 1999-2018 19年 スリーリバーズ 貴婦人と一角獣 #26 56.0%
フレッシュフルーツが印象的なラフロイグでした。

ラフロイグ LAPHROAIG 1999-2018 19yo THREE RIVERS The LADY & The UNICORN #26 56.0%
one of 204 bottles, Hogshead
香りは華やか。レモンなど強い柑橘と強いスモーク、海藻っぽいヨードもしっかり、フレッシュなモルティ。
飲むと意外に刺々しさがなく舌に染み込んでくる。やはりフレッシュレモン系の柑橘の甘味と酸味、後半はフルーツを追いかけるように強い磯感とピート、余韻は長め。
【Good/Very Good】
スリーリーズさんの貴婦人と一角獣シリーズから、1999ヴィンテージで19年熟成の蒸留所記載の無いアイラモルトがリリースされました。
裏ラベルのイニシャルLのヒントから中身はラフロイグかラガヴーリンということになりますが、香味的にはまずラフロイグでしょうね。
それほど樽が効いているタイプではないためか、オフィシャルとは異なるフルーティ寄りの香味で、柑橘を中心としたフレッシュ系のフルーツ感を強く感じました。
ボトラーのラフロイグはヨードがあまり強くないものもありますが、まだフレッシュなためか磯っぽい海藻系のヨードも強めに感じられました。
恐らくこういう影響がそれほど強く出ない樽は、このままさらに熟成した場合には突き抜けたフルーツ感のあるボトラーらしいラフロイグになっていくのではないかと思います。
その過程を見たようで、そういう意味でも楽しめるボトルでした。
このボトルは、相模大野のオードヴィーさんでいただきました。
ラフロイグ LAPHROAIG 1999-2018 19yo THREE RIVERS The LADY & The UNICORN #26 56.0%
one of 204 bottles, Hogshead
香りは華やか。レモンなど強い柑橘と強いスモーク、海藻っぽいヨードもしっかり、フレッシュなモルティ。
飲むと意外に刺々しさがなく舌に染み込んでくる。やはりフレッシュレモン系の柑橘の甘味と酸味、後半はフルーツを追いかけるように強い磯感とピート、余韻は長め。
【Good/Very Good】
スリーリーズさんの貴婦人と一角獣シリーズから、1999ヴィンテージで19年熟成の蒸留所記載の無いアイラモルトがリリースされました。
裏ラベルのイニシャルLのヒントから中身はラフロイグかラガヴーリンということになりますが、香味的にはまずラフロイグでしょうね。
それほど樽が効いているタイプではないためか、オフィシャルとは異なるフルーティ寄りの香味で、柑橘を中心としたフレッシュ系のフルーツ感を強く感じました。
ボトラーのラフロイグはヨードがあまり強くないものもありますが、まだフレッシュなためか磯っぽい海藻系のヨードも強めに感じられました。
恐らくこういう影響がそれほど強く出ない樽は、このままさらに熟成した場合には突き抜けたフルーツ感のあるボトラーらしいラフロイグになっていくのではないかと思います。
その過程を見たようで、そういう意味でも楽しめるボトルでした。
このボトルは、相模大野のオードヴィーさんでいただきました。
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2019.02.16【日記】
ニューリリース:ラフロイグ 2006-2018 12年 ハンターレイン オールドモルトカスク20周年記念 #HL17094 50%
飾り気のないラフロイグでした。

ラフロイグ LAPHROAIG 2006-2018 12yo HUNTER LAING THE 20th ANNIVERSARY OF THE OLD MALT CASK SERIES #HL17094 50%
one of 485 bottles
香りはまだ少し荒々しく若々しい。ライムや生の麦芽っぽいモルティと少しフェインツっぽさ、潮と強いスモーク。
飲んでも若く未熟感があるがパワフルで噛み応えあり。シロップの甘味と柑橘の酸味、塩気がしっかり、ニガリのようなミネラリーさがあり、強く刺すようなピート、オイリーでピーティな余韻。
【Good】
OMCが昨年リリースした20周年記念ボトルのうちの1つ、ラフロイグ2006、12年熟成です。
ラフロイグはスタンダードが10年で、バーボンバレル主体で結構仕上がっている印象です。
しかし今回のボトルは12年熟成にも関わらず、まだ若さと荒々しさが残っていました。
あまり樽感も強くなくアウトターンも多いので、シングルカスクであればバット、もしくはそれなりに使われた後のホグスヘッドのヴァッティングでしょうか。
いずれにしてもあまり樽感や熟成感が出ない仕様だと思います。
50%加水にも関わらずかなり荒々しく刺々しさも残るボトルでしたが、これを記念ボトルに選んだコンセプトとしては、若いラフロイグのすっぴんに近い香味を楽しんでほしいということでしょうか。
原料の旨味はダイレクトに感じられ、まだほとんど抜けていない強いピートやミネラル感が強く感じられ、決して飲み心地の良いタイプではありませんが、楽しめる1杯でした。
ラフロイグ LAPHROAIG 2006-2018 12yo HUNTER LAING THE 20th ANNIVERSARY OF THE OLD MALT CASK SERIES #HL17094 50%
one of 485 bottles
香りはまだ少し荒々しく若々しい。ライムや生の麦芽っぽいモルティと少しフェインツっぽさ、潮と強いスモーク。
飲んでも若く未熟感があるがパワフルで噛み応えあり。シロップの甘味と柑橘の酸味、塩気がしっかり、ニガリのようなミネラリーさがあり、強く刺すようなピート、オイリーでピーティな余韻。
【Good】
OMCが昨年リリースした20周年記念ボトルのうちの1つ、ラフロイグ2006、12年熟成です。
ラフロイグはスタンダードが10年で、バーボンバレル主体で結構仕上がっている印象です。
しかし今回のボトルは12年熟成にも関わらず、まだ若さと荒々しさが残っていました。
あまり樽感も強くなくアウトターンも多いので、シングルカスクであればバット、もしくはそれなりに使われた後のホグスヘッドのヴァッティングでしょうか。
いずれにしてもあまり樽感や熟成感が出ない仕様だと思います。
50%加水にも関わらずかなり荒々しく刺々しさも残るボトルでしたが、これを記念ボトルに選んだコンセプトとしては、若いラフロイグのすっぴんに近い香味を楽しんでほしいということでしょうか。
原料の旨味はダイレクトに感じられ、まだほとんど抜けていない強いピートやミネラル感が強く感じられ、決して飲み心地の良いタイプではありませんが、楽しめる1杯でした。
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2019.01.03【日記】
ニューリリース:ラフロイグ 25年 オフィシャル 2018エディション 52%
今年の25年はとても良かったです。

ラフロイグ LAPHROAIG 25yo OB 2018 EDITION 52%
香りは華やか。凝縮したグレープフルーツや桃っぽさ、旨そうなモルティ、白い花、バニラ、強めのヨード、少しタールも伴う強いスモーク。
飲むとやや凝縮して噛み応えがある。グレープフルーツ、桃、モルティな旨味、果汁感のある甘味と柑橘の酸味、強い塩気、スモーキーで強いピート、少しタールとしっかりめのオイル、しっかりとオーキーで長い余韻。
【Very Good】
ラフロイグ25年は毎年バッチが異なり、加水だったりカスクだったり、黒ラベルだったり白ラベルだったりといろいろですが、今年の25年はカスクストレングスの白ラベルでした。
逆算するとフルーティで美味しいものが多かった1993年頃のヴィンテージの可能性が高く、カスクストレングスというスペック的にも期待が高まっていました。
実際にテイスティングしてみると、期待通りのフルーティさが強いタイプで、それでもそこはオフィシャル、ボトラーの1993に多かったフルーティ一辺倒なタイプではなく、ヨードの効いたピートやモルティさも強く感じました。
また、オフィシャルらしい味の出るバーボン樽が主体と思われ、それでやや熟成が長いことが影響しているのか、オーキーな樽感は渋味を伴ってやや強めに感じられました。
私がラフロイグに求めがちな凝縮感も結構感じられ、とても美味しくいただきました。
さすがに同じ25年オフィシャルの傑作と思っている2009年エディションのような凝縮して結晶化したような粉っぽいフルーティさとまではいきませんでしたが、近年の25年の中では特に美味しいものだと感じました。
価格は5万円台と決して安くはありませんが、ボトラーズのアイラモルトの高騰やディアジオさんのスペシャルリリースあたりの価格設定を考えると、オフィシャルで長熟の王道アイラモルトの値段としては決して高くはないと思います。
ラフロイグ LAPHROAIG 25yo OB 2018 EDITION 52%
香りは華やか。凝縮したグレープフルーツや桃っぽさ、旨そうなモルティ、白い花、バニラ、強めのヨード、少しタールも伴う強いスモーク。
飲むとやや凝縮して噛み応えがある。グレープフルーツ、桃、モルティな旨味、果汁感のある甘味と柑橘の酸味、強い塩気、スモーキーで強いピート、少しタールとしっかりめのオイル、しっかりとオーキーで長い余韻。
【Very Good】
ラフロイグ25年は毎年バッチが異なり、加水だったりカスクだったり、黒ラベルだったり白ラベルだったりといろいろですが、今年の25年はカスクストレングスの白ラベルでした。
逆算するとフルーティで美味しいものが多かった1993年頃のヴィンテージの可能性が高く、カスクストレングスというスペック的にも期待が高まっていました。
実際にテイスティングしてみると、期待通りのフルーティさが強いタイプで、それでもそこはオフィシャル、ボトラーの1993に多かったフルーティ一辺倒なタイプではなく、ヨードの効いたピートやモルティさも強く感じました。
また、オフィシャルらしい味の出るバーボン樽が主体と思われ、それでやや熟成が長いことが影響しているのか、オーキーな樽感は渋味を伴ってやや強めに感じられました。
私がラフロイグに求めがちな凝縮感も結構感じられ、とても美味しくいただきました。
さすがに同じ25年オフィシャルの傑作と思っている2009年エディションのような凝縮して結晶化したような粉っぽいフルーティさとまではいきませんでしたが、近年の25年の中では特に美味しいものだと感じました。
価格は5万円台と決して安くはありませんが、ボトラーズのアイラモルトの高騰やディアジオさんのスペシャルリリースあたりの価格設定を考えると、オフィシャルで長熟の王道アイラモルトの値段としては決して高くはないと思います。
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2018.12.18【日記】
ニューリリース:ラフロイグ 2001-2018 17年 シグナトリー ウイスキーフープ向け #318 55.7%
高まりすぎた期待にも応えてくれる美味しさでした。

ラフロイグ LAPHROAIG 2001-2018 17yo SIGNATORY for THE WHISKY HOOP #318 55.7%
Refill Sherry Butt
香りはパワフルで迫力がある。リッチなシェリーとヨードのある強いピート。ビターチョコレートがけのオレンジ、レーズン、焦げた麦芽、海藻、じわりと腐葉土やレザー、キャラメリゼしたナッツ。
飲むと刺激はほどほどで芳醇に力強く広がる。レーズンやビターチョコレートのコクのある甘味と引き締める心地良いウッディネスとその渋味、ハーブや多彩なスパイス、海を感じるヨードと炭っぽさもあるスモーク、それにレザーやアーシーさのある長い余韻。
【Very Good】
シグナトリーが日本のウイスキーフープに向けてボトリングした、ラフロイグ2001、リフィルシェリーバットで17年熟成です。
以前ご紹介したハイランドパークと同時にリリースされたものですが、どちらも素晴らしいモルトだという前評判だったので、こちらも楽しみにしていました。
かなり期待値の高い状態で飲みましたが、結果的にその期待にも応えてくれる仕上がりでした。
17年と熟成が長すぎないがゆえの迫力がありますが未熟感は全くなく、往年のシェリーカスクの傑作のように詰め時に詰められた感があります。
ラフロイグらしいヨードを伴う強いスモーキーさや海のニュアンスがしっかりと主張してくる一方で、当然シーズニングだとは思いますが良質なシェリーカスクらしいドライフルーツやビターチョコレート、ハーブやスパイスといった要素もしっかりと感じられました。
そして、レザーやアーシーさといった突き抜けたシェリーカスクに出てくることの多い要素も含んでおり、探せばあるというレベルではなく、それぞれが高いレベルで主張しあっていました。
全体としては、驚くほど突き抜けたニューリリースとしてご紹介した2016年詰めのエディションスピリッツの同ヴィンテージのものに近いタイプだと感じました。
共にリフィルシェリーですがファーストフィルと言われても納得するような香味で、良質な樽が使用されブローカーに流れた時期だったのだと思います。
比較するとエディションスピリッツのほうが力強く、こちらのほうがやや熟成が長くなって落ち着いた風格を帯びているように感じました。
わずかに仕上がりの異なるこの2本、このまま長期間置いてどちらが美味しくなるのか、今後の楽しみになりました。
苦労して日本に1樽入れてくれたシグナトリーとウイスキーフープの方々に感謝したいと思います。
さて、ハイランドパーク1990とこのラフロイグの2樽は高額ながらひときわ素晴らしいものとして、ウイスキーフープが良好な関係を築いてきたシグナトリーが出してくれたもので、このボトルも会員向けで4万円とスペックのわりに高額です。
ここ数年、良質な樽、特にアイラの人気蒸留所の樽は高騰が著しく、そもそもボトラーに流れる樽も少なく、私が買い付けに同行したときにはラフロイグやボウモアのサンプルは1回も出てきませんでした。
今年リリースされた他のボトラーのラフやボウモアも、やはり急激に高額化しています。
需要と供給の問題からそうなってしまうのはやむを得ず、愛好家として理解しないといけないとは思いますが、普通に一般人が飲めるものから離れていってしまうようで寂しいところです。
また、ニューリリースに見切りをつけて安く買ったストックばかりを飲んでいくというのも、過去から未来への時間を飲む酒であるウイスキーを楽しむ姿勢としては寂しい気がします。
そんな厳しい環境の中、それでも頑張って買うなら中身が伴っているもののほうが良いに決まっていますし、大枚をはたいて大したことのないものを掴むのは切ないです。
食べ物の場合、高いものは美味しいという構図がある程度は出来上がっていますが、モルトの場合にはスペックや希少性などに引っ張られてしまうためかそうでないこともしばしばだと感じます。
そういう意味でも、中身の伴ったこのラフロイグは高くても購入するに値するものだと感じました。
※投稿前の追記
この記事を書いた少し後に、ハイランドパークに続いてこのラフロイグも完売したとの連絡がきました。スペックのわりに高額なので会員向けはもう少し長く残っていると予想していたのですが、もはや私の感覚は遅れているのかもしれません・・・。
似たタイプだった数年前のエディションスピリッツに比べると急激な値上がりを感じてしまい、そちらを多めに買っていた自分は今回のラフの複数本の追加購入を躊躇してしまいましたが、今は少し後悔しています。
今回のシグナトリー2本は美味しいだけでなく、いろいろ考えさせられるリリースでした。
ラフロイグ LAPHROAIG 2001-2018 17yo SIGNATORY for THE WHISKY HOOP #318 55.7%
Refill Sherry Butt
香りはパワフルで迫力がある。リッチなシェリーとヨードのある強いピート。ビターチョコレートがけのオレンジ、レーズン、焦げた麦芽、海藻、じわりと腐葉土やレザー、キャラメリゼしたナッツ。
飲むと刺激はほどほどで芳醇に力強く広がる。レーズンやビターチョコレートのコクのある甘味と引き締める心地良いウッディネスとその渋味、ハーブや多彩なスパイス、海を感じるヨードと炭っぽさもあるスモーク、それにレザーやアーシーさのある長い余韻。
【Very Good】
シグナトリーが日本のウイスキーフープに向けてボトリングした、ラフロイグ2001、リフィルシェリーバットで17年熟成です。
以前ご紹介したハイランドパークと同時にリリースされたものですが、どちらも素晴らしいモルトだという前評判だったので、こちらも楽しみにしていました。
かなり期待値の高い状態で飲みましたが、結果的にその期待にも応えてくれる仕上がりでした。
17年と熟成が長すぎないがゆえの迫力がありますが未熟感は全くなく、往年のシェリーカスクの傑作のように詰め時に詰められた感があります。
ラフロイグらしいヨードを伴う強いスモーキーさや海のニュアンスがしっかりと主張してくる一方で、当然シーズニングだとは思いますが良質なシェリーカスクらしいドライフルーツやビターチョコレート、ハーブやスパイスといった要素もしっかりと感じられました。
そして、レザーやアーシーさといった突き抜けたシェリーカスクに出てくることの多い要素も含んでおり、探せばあるというレベルではなく、それぞれが高いレベルで主張しあっていました。
全体としては、驚くほど突き抜けたニューリリースとしてご紹介した2016年詰めのエディションスピリッツの同ヴィンテージのものに近いタイプだと感じました。
共にリフィルシェリーですがファーストフィルと言われても納得するような香味で、良質な樽が使用されブローカーに流れた時期だったのだと思います。
比較するとエディションスピリッツのほうが力強く、こちらのほうがやや熟成が長くなって落ち着いた風格を帯びているように感じました。
わずかに仕上がりの異なるこの2本、このまま長期間置いてどちらが美味しくなるのか、今後の楽しみになりました。
苦労して日本に1樽入れてくれたシグナトリーとウイスキーフープの方々に感謝したいと思います。
さて、ハイランドパーク1990とこのラフロイグの2樽は高額ながらひときわ素晴らしいものとして、ウイスキーフープが良好な関係を築いてきたシグナトリーが出してくれたもので、このボトルも会員向けで4万円とスペックのわりに高額です。
ここ数年、良質な樽、特にアイラの人気蒸留所の樽は高騰が著しく、そもそもボトラーに流れる樽も少なく、私が買い付けに同行したときにはラフロイグやボウモアのサンプルは1回も出てきませんでした。
今年リリースされた他のボトラーのラフやボウモアも、やはり急激に高額化しています。
需要と供給の問題からそうなってしまうのはやむを得ず、愛好家として理解しないといけないとは思いますが、普通に一般人が飲めるものから離れていってしまうようで寂しいところです。
また、ニューリリースに見切りをつけて安く買ったストックばかりを飲んでいくというのも、過去から未来への時間を飲む酒であるウイスキーを楽しむ姿勢としては寂しい気がします。
そんな厳しい環境の中、それでも頑張って買うなら中身が伴っているもののほうが良いに決まっていますし、大枚をはたいて大したことのないものを掴むのは切ないです。
食べ物の場合、高いものは美味しいという構図がある程度は出来上がっていますが、モルトの場合にはスペックや希少性などに引っ張られてしまうためかそうでないこともしばしばだと感じます。
そういう意味でも、中身の伴ったこのラフロイグは高くても購入するに値するものだと感じました。
※投稿前の追記
この記事を書いた少し後に、ハイランドパークに続いてこのラフロイグも完売したとの連絡がきました。スペックのわりに高額なので会員向けはもう少し長く残っていると予想していたのですが、もはや私の感覚は遅れているのかもしれません・・・。
似たタイプだった数年前のエディションスピリッツに比べると急激な値上がりを感じてしまい、そちらを多めに買っていた自分は今回のラフの複数本の追加購入を躊躇してしまいましたが、今は少し後悔しています。
今回のシグナトリー2本は美味しいだけでなく、いろいろ考えさせられるリリースでした。
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2018.11.17【日記】
近年リリース:ラフロイグ 2001-2017 16年 アーカイヴス 台湾向け #364 53.9%
完成度の高い2001ラフロイグでした。

ラフロイグ LAPHROAIG 2001-2017 16yo ARCHIVES for ARen Trading Co. #364 53.9%
one of 286 bottles, Hogshead
香りはやや熟しすぎたグレープフルーツ、淡く桃やパイナップル、少しレザーや獣っぽさ、それなりにこなれたモルティ、ヨードもスモークもある強いモルティ。
飲むと粉っぽい凝縮感のあるグレープフルーツ系の柑橘、フルーティな心地良い甘味としっかりめの柑橘の酸味、王道のピートもしっかり効いておりオイリーで長い余韻。
【Good/Very Good】
ウイスキーベースのブランド、アーカイヴスから台湾向けにボトリングされたラフロイグ2001、16年熟成です。
台湾向けはバーズ・フロム・ジ・オリエントとして鳥のラベルが採用されています。
凝縮感のあるグレープフルーツ系に桃やパイナップルなどの南国フルーツのニュアンスも伴うような、バーボン系のラフロイグの良いものに出てくる要素が香りにも味わいにも感じられたのが魅力的でした。
モルティさもこなれてきており、王道のヨードもある強いピートも残っていて、カスクストレングスながら味わいに強すぎるところが無くバランスも良いと感じました。
カスクストレングスとして完成度の高いラフロイグで、良いものの多いラフロイグでなければレートももっと高くしたであろう美味しさでした。
ラフロイグ LAPHROAIG 2001-2017 16yo ARCHIVES for ARen Trading Co. #364 53.9%
one of 286 bottles, Hogshead
香りはやや熟しすぎたグレープフルーツ、淡く桃やパイナップル、少しレザーや獣っぽさ、それなりにこなれたモルティ、ヨードもスモークもある強いモルティ。
飲むと粉っぽい凝縮感のあるグレープフルーツ系の柑橘、フルーティな心地良い甘味としっかりめの柑橘の酸味、王道のピートもしっかり効いておりオイリーで長い余韻。
【Good/Very Good】
ウイスキーベースのブランド、アーカイヴスから台湾向けにボトリングされたラフロイグ2001、16年熟成です。
台湾向けはバーズ・フロム・ジ・オリエントとして鳥のラベルが採用されています。
凝縮感のあるグレープフルーツ系に桃やパイナップルなどの南国フルーツのニュアンスも伴うような、バーボン系のラフロイグの良いものに出てくる要素が香りにも味わいにも感じられたのが魅力的でした。
モルティさもこなれてきており、王道のヨードもある強いピートも残っていて、カスクストレングスながら味わいに強すぎるところが無くバランスも良いと感じました。
カスクストレングスとして完成度の高いラフロイグで、良いものの多いラフロイグでなければレートももっと高くしたであろう美味しさでした。
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2018.10.05【日記】
ラフロイグ 30年 オフィシャル カーチェス 43%
ずっと飲んでみたかったボトルがやっと飲めました。

ラフロイグ LAPHROAIG 30yo OB CAIRDEAS 43%
Bottled in 2008, one of 1536 bottles
香りはオールド感を帯びたシェリーとヨードや炭の煙が効いた強いピート、チョコレートをかけた桃、奥から焦げた麦とバーベキューの肉。
飲むと穏やかだがじわじわと力強くなる。巨峰の果汁、コクのあるチョコレートの甘味と渋味、磯っぽい塩気、炭っぽさのある強いピート、余韻はフルーツとピートが残る。
【Good/Very Good】
2008年にボトリングされたオフィシャルのラフロイグ30年。
数少ないブラックラベルが採用されており、カーチェス表記のボトルの中では最長熟だと思います。
60%がシェリー樽、40%がバーボン樽で、それらをさらにバーボン樽でマリッジしています。
香りにはスペックよりも強めのシェリー感があり、バーベキューの肉のようなミーティさがありました。
熟成が長い割にしっかり残っているラフロイグらしいヨードやスモークが濃厚だったのも印象的でした。
飲むと加水らしく穏やかですが厚みはあり、やはりブドウ果汁やチョコレートのようなシェリー樽由来の要素がしっかり主張してきました。
甘味と長熟らしいウッディな渋味、そして磯っぽいブリニーさ、これらが感じられるシェリーカスクのアイラモルトでした。
長熟アイラはもっと軽くフルーティになりがちですが、これには意外にそういうニュアンスが控えめで香りの桃っぽさくらいでした。
ボトリング後に約10年が経過していますが、まだ樽感と原酒が少しチグハグな感じなのが不思議でした。
長熟加水でそんなに置いておくべきボトルではないと思いますし、だからこそ今回開栓されたんだと思いますが、もしかしてもしかすると飲み頃はもっと先なのかもしれないと思うラフロイグでした。
ラフロイグ LAPHROAIG 30yo OB CAIRDEAS 43%
Bottled in 2008, one of 1536 bottles
香りはオールド感を帯びたシェリーとヨードや炭の煙が効いた強いピート、チョコレートをかけた桃、奥から焦げた麦とバーベキューの肉。
飲むと穏やかだがじわじわと力強くなる。巨峰の果汁、コクのあるチョコレートの甘味と渋味、磯っぽい塩気、炭っぽさのある強いピート、余韻はフルーツとピートが残る。
【Good/Very Good】
2008年にボトリングされたオフィシャルのラフロイグ30年。
数少ないブラックラベルが採用されており、カーチェス表記のボトルの中では最長熟だと思います。
60%がシェリー樽、40%がバーボン樽で、それらをさらにバーボン樽でマリッジしています。
香りにはスペックよりも強めのシェリー感があり、バーベキューの肉のようなミーティさがありました。
熟成が長い割にしっかり残っているラフロイグらしいヨードやスモークが濃厚だったのも印象的でした。
飲むと加水らしく穏やかですが厚みはあり、やはりブドウ果汁やチョコレートのようなシェリー樽由来の要素がしっかり主張してきました。
甘味と長熟らしいウッディな渋味、そして磯っぽいブリニーさ、これらが感じられるシェリーカスクのアイラモルトでした。
長熟アイラはもっと軽くフルーティになりがちですが、これには意外にそういうニュアンスが控えめで香りの桃っぽさくらいでした。
ボトリング後に約10年が経過していますが、まだ樽感と原酒が少しチグハグな感じなのが不思議でした。
長熟加水でそんなに置いておくべきボトルではないと思いますし、だからこそ今回開栓されたんだと思いますが、もしかしてもしかすると飲み頃はもっと先なのかもしれないと思うラフロイグでした。
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2018.09.29【日記】
ニューリリース:ラフロイグ オフィシャル カーチェス フレンズオブラフロイグ向け 2018 51.8%
最近のカーチェスの中ではかなり好みでした。

ラフロイグ LAPHROAIG OB CAIRDEAS for FRIENDS OF LAPHROAIG and FEIS ILE 2018 51.8%
香りはフレッシュシトラス、白ブドウ、少し軽いがヨードのある強いピート、タール、ドライナッツとほどよいモルティ。
飲むと丸みはあるがじわじわとスパイシー、薄めた蜂蜜やバニラのコクのある甘味と柑橘のさっぱりした酸味、塩気と魚介のダシ、少し木材感のあるウッディネス、ヨードもある強いピート、余韻は長め。
【Good/Very Good】
毎年アイラフェスの時期にフェスボトルもかねてリリースされる、フレンズオブラフロイグ向けのカーチェスですが、今年はファーストフィルバーボンカスクのあとでフィノシェリーカスクでフィニッシュしたものでした。
個人的には最近のカーチェスにはすごく美味しいと思うものが無く、定番が美味しいだけになんとなく残念なイメージでした。
そんな中で今回のはフィノカスクフィニッシュで、珍しいこともあって興味深くいただきました。
フルーティとピーティのバランスが良いタイプで、甘味と酸味と塩味、そしてアイラモルトらしい旨味のバランスも良かったと思います。
カスクストレングスのわりにそれほど厚みは感じないものの、ここ数年のカーチェスの中では一番飲み心地の良いタイプで、おいしくいただきました。
ラフロイグ LAPHROAIG OB CAIRDEAS for FRIENDS OF LAPHROAIG and FEIS ILE 2018 51.8%
香りはフレッシュシトラス、白ブドウ、少し軽いがヨードのある強いピート、タール、ドライナッツとほどよいモルティ。
飲むと丸みはあるがじわじわとスパイシー、薄めた蜂蜜やバニラのコクのある甘味と柑橘のさっぱりした酸味、塩気と魚介のダシ、少し木材感のあるウッディネス、ヨードもある強いピート、余韻は長め。
【Good/Very Good】
毎年アイラフェスの時期にフェスボトルもかねてリリースされる、フレンズオブラフロイグ向けのカーチェスですが、今年はファーストフィルバーボンカスクのあとでフィノシェリーカスクでフィニッシュしたものでした。
個人的には最近のカーチェスにはすごく美味しいと思うものが無く、定番が美味しいだけになんとなく残念なイメージでした。
そんな中で今回のはフィノカスクフィニッシュで、珍しいこともあって興味深くいただきました。
フルーティとピーティのバランスが良いタイプで、甘味と酸味と塩味、そしてアイラモルトらしい旨味のバランスも良かったと思います。
カスクストレングスのわりにそれほど厚みは感じないものの、ここ数年のカーチェスの中では一番飲み心地の良いタイプで、おいしくいただきました。
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2018.03.09【日記】
ラフロイグ 1988-2005 17年 ダグラスレイン オールドモルトカスク #DL1675 50%
フィニッシュの効果もあり美味しかったです。
ラフロイグ LAPHROAIG 1988-2005 17yo DOUGLAS LAING Old Malt Cask #DL1675 50%
one of 332 bottles, Finished in Rum Cask
香りはプラムや熟したオレンジ、バニラ、カスタードクリーム、干し草とそれを燃やしたスモーク。
飲むと優しい口当たりから噛み応えのある粉っぽい凝縮した旨味、グレープフルーツのわた、淡く桃、心地良い甘味と酸味、ブリニー、しっかりピートの主張もある。
【Good/Very Good】
ダグラスレインのOMCからラフロイグ1988、15年熟成です。
ラムカスクで後熟しているためか、香りはスペックから想像する柑橘系フルーティタイプとは異なり、プラムなどの熟したフルーツのニュアンスが感じられました。
飲んでみると期待したような柑橘系を中心とした魅力的なフルーツの主張があり、粉っぽい凝縮感と噛み応えのあるテクスチャーを帯びた旨みもありました。
50%で飲み応えも残しつつ、甘味、酸味、塩気といった味わいのバランスは非常によく、もちろんラフロイグらしいピーティさも十分に感じられました。
好きで飲みなれたスペックですが、それにカスクフィニッシュの要素が追加で感じられて面白いモルトでした。
ラフロイグ LAPHROAIG 1988-2005 17yo DOUGLAS LAING Old Malt Cask #DL1675 50%
one of 332 bottles, Finished in Rum Cask
香りはプラムや熟したオレンジ、バニラ、カスタードクリーム、干し草とそれを燃やしたスモーク。
飲むと優しい口当たりから噛み応えのある粉っぽい凝縮した旨味、グレープフルーツのわた、淡く桃、心地良い甘味と酸味、ブリニー、しっかりピートの主張もある。
【Good/Very Good】
ダグラスレインのOMCからラフロイグ1988、15年熟成です。
ラムカスクで後熟しているためか、香りはスペックから想像する柑橘系フルーティタイプとは異なり、プラムなどの熟したフルーツのニュアンスが感じられました。
飲んでみると期待したような柑橘系を中心とした魅力的なフルーツの主張があり、粉っぽい凝縮感と噛み応えのあるテクスチャーを帯びた旨みもありました。
50%で飲み応えも残しつつ、甘味、酸味、塩気といった味わいのバランスは非常によく、もちろんラフロイグらしいピーティさも十分に感じられました。
好きで飲みなれたスペックですが、それにカスクフィニッシュの要素が追加で感じられて面白いモルトでした。
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2018.02.05【日記】
ラフロイグ 15年 オフィシャル 40% 80年代後半流通
妖艶で大好きな香味でした。

ラフロイグ LAPHROAIG 15yo OB 40%
80年代後半流通
香りは強く妖艶。非常にフルーティ、グレープフルーツとそのわた、桃、白ブドウ、しっかりとヨードのあるピート感、魚介ダシ。
飲むと香りよりオールド感あり、噛み応えのあるテクスチャー、グレープフルーツと古いシェリー感、少し抜け感もあるが優しい甘味、余韻フルーツと土っぽいピート。
【Very Good】
80年代後半に流通していたと思われる、ラフロイグ15年オフィシャルボトルです。
70年代前半の蒸留と思われますが、その年代のラフロイグにしばしば感じる突き抜けた多彩なフルーツとヨードのあるピートを共に感じる期待通りの香りでした。
うっすらと古いシェリー感もあり土っぽさもあり、妖艶さを感じました。
ただし、若干ですがボディの枯れ感や抜け感を帯び始めているようにも思いました。
このあたりの年代にボトリングされた加水ボトルに関しては、そろそろ飲み頃のピークを過ぎるか過ぎないかというところに差し掛かったものも少なくないと思います。
私のストックにもそのあたりのものがあり、迷わず開栓して飲むべきかなと考えさせられました。
ラフロイグ LAPHROAIG 15yo OB 40%
80年代後半流通
香りは強く妖艶。非常にフルーティ、グレープフルーツとそのわた、桃、白ブドウ、しっかりとヨードのあるピート感、魚介ダシ。
飲むと香りよりオールド感あり、噛み応えのあるテクスチャー、グレープフルーツと古いシェリー感、少し抜け感もあるが優しい甘味、余韻フルーツと土っぽいピート。
【Very Good】
80年代後半に流通していたと思われる、ラフロイグ15年オフィシャルボトルです。
70年代前半の蒸留と思われますが、その年代のラフロイグにしばしば感じる突き抜けた多彩なフルーツとヨードのあるピートを共に感じる期待通りの香りでした。
うっすらと古いシェリー感もあり土っぽさもあり、妖艶さを感じました。
ただし、若干ですがボディの枯れ感や抜け感を帯び始めているようにも思いました。
このあたりの年代にボトリングされた加水ボトルに関しては、そろそろ飲み頃のピークを過ぎるか過ぎないかというところに差し掛かったものも少なくないと思います。
私のストックにもそのあたりのものがあり、迷わず開栓して飲むべきかなと考えさせられました。
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2018.01.20【日記】
ニューリリース:ラフロイグ 15年 オフィシャル カーチェス フレンズオブラフロイグ向け 2017年ボトリング 43%
今年2本目のカーチェスはバイセンテナリーと同スペックでした。

ラフロイグ LAPHROAIG 15yo OB CAIRDEAS for FRIENDS OF LAPHROAIG 43%
First fill ex-bourbon barrels
香りはオレンジピールとアプリコットジャム、淡い桃、炭を炊いたような煙と魚介の燻製、バニラクリームとオーク。
飲むとやや粘性あり。オレンジクリーム、コクのある甘味、魚介の旨味、オークのタンニン、塩気あり、強い燻煙、余韻まで力強い。
【Good/Very Good】
毎年恒例でアイラフェスの時期にフェスボトルもかねてリリースされる、フレンズオブラフロイグ向け(といいつつ最終的には全世界向け)のオフィシャルボトル"カーチェス"ですが、今回フェスの時期に出たものとは別にリリースされました。
今回のものは15年熟成の43%加水で、裏ラベルによると2001年前後の蒸留とのことです。
バイセンテナリーにボトリングされた15年と同スペックでしたが、味は結構違うように感じました。
やや濃縮感のあるフルーツやバニラやクリームといった要素、そして魚介の燻製や炭っぽさのある強いスモークなど、主張の強い香味成分が多異様に感じました。
比較すると、ややボトラーズのラフロイグに多いフルーティさだったバイセン15年より全体に重くパワフルでコクがあり、樽が効いていてオークの主張が強いというイメージでした。
バーボンバレルの特徴が強く、今のオフィシャルスタンダードの系統の15年熟成として興味深いリリースでした。
ラフロイグ LAPHROAIG 15yo OB CAIRDEAS for FRIENDS OF LAPHROAIG 43%
First fill ex-bourbon barrels
香りはオレンジピールとアプリコットジャム、淡い桃、炭を炊いたような煙と魚介の燻製、バニラクリームとオーク。
飲むとやや粘性あり。オレンジクリーム、コクのある甘味、魚介の旨味、オークのタンニン、塩気あり、強い燻煙、余韻まで力強い。
【Good/Very Good】
毎年恒例でアイラフェスの時期にフェスボトルもかねてリリースされる、フレンズオブラフロイグ向け(といいつつ最終的には全世界向け)のオフィシャルボトル"カーチェス"ですが、今回フェスの時期に出たものとは別にリリースされました。
今回のものは15年熟成の43%加水で、裏ラベルによると2001年前後の蒸留とのことです。
バイセンテナリーにボトリングされた15年と同スペックでしたが、味は結構違うように感じました。
やや濃縮感のあるフルーツやバニラやクリームといった要素、そして魚介の燻製や炭っぽさのある強いスモークなど、主張の強い香味成分が多異様に感じました。
比較すると、ややボトラーズのラフロイグに多いフルーティさだったバイセン15年より全体に重くパワフルでコクがあり、樽が効いていてオークの主張が強いというイメージでした。
バーボンバレルの特徴が強く、今のオフィシャルスタンダードの系統の15年熟成として興味深いリリースでした。
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2018.01.02【日記】
ニューリリース:ラフロイグ 20年 エリクサーディスティラーズ シングルモルツオブスコットランド ディレクターズスペシャル 53.8%
突き抜けたシェリーカスクのラフロイグ。高額ですが納得の味です。

ラフロイグ LAPHROAIG 20yo ELIXIR DISTILLERS The Single Malts of Scotland DIRECTOR'S SPECIAL 53.8%
one of 493 bottles, Oloroso Sherry Butt
香りは心地良いシェリー、ベリーやプラムのジャム、紅茶、高級なビターチョコレート、奥から魚介ダシと焦がしたモルティ、少し腐葉土のアーシーやレザー、ハーブ、ヨードもある強いピート。
飲むと濃い味だが滑らかなテクスチャー、じわじわと広がり染み込むような旨味、プラムジャム、淡くパイナップルなどトロピカル要素、強いコクのある甘味と心地良い渋味、ボディは厚く濃縮フルーツと強いピートが残る余韻は長い。
【Very Good】
シングルモルツオブスコットランドのディレクターズスペシャルとしてボトリングされたラフロイグ20年です。
ヴィンテージ表記はありませんが、ボトリングしておいたものをリリースしたのでなければ、逆算すると1997年頃の蒸留です。
エリクサーディスティラーズ社のボトリングとなっていますが、これはウイスキーエクスチェンジの一部門を担うスペシャリティドリンクス社が名前を変えたもののようです。
シェリーバットの熟成ですが、樽自体も良いものなのでしょう、その良さがしっかりとでています。
ジャムや紅茶、高級なチョコレートといった要素に加え、素晴らしいラフロイグにしばしば感じる腐葉土っぽさやレザー感も淡く感じました。
アイラモルトの雄であるラフロイグのカスクストレングスらしい迫力があり、魚介ダシやヨードのあるピートもしっかり主張してきました。
ニューリリースですが荒々しさはなく、もしかしたらボトリング後少しあけてリリースしたのかなと思うような染み込むようなテクスチャーがあったのも印象的で、ボディが厚く旨味も濃く、余韻まで心地良かったです。
現時点でもかなり旨いモルトですが、時間経過でさらに良くなるであろう風格があり、将来が楽しみなボトルのひとつになりました。
ウイスキーエクスチェンジのスキンダー氏はラフロイグの目利きに優れているイメージで、今までも名品を多数ボトリングしてきましたが、今回のボトリングはその中でも特に良いものだと思いました。
今年1発目のご紹介は未来を感じるこのボトルと決めていました。
ラフロイグ LAPHROAIG 20yo ELIXIR DISTILLERS The Single Malts of Scotland DIRECTOR'S SPECIAL 53.8%
one of 493 bottles, Oloroso Sherry Butt
香りは心地良いシェリー、ベリーやプラムのジャム、紅茶、高級なビターチョコレート、奥から魚介ダシと焦がしたモルティ、少し腐葉土のアーシーやレザー、ハーブ、ヨードもある強いピート。
飲むと濃い味だが滑らかなテクスチャー、じわじわと広がり染み込むような旨味、プラムジャム、淡くパイナップルなどトロピカル要素、強いコクのある甘味と心地良い渋味、ボディは厚く濃縮フルーツと強いピートが残る余韻は長い。
【Very Good】
シングルモルツオブスコットランドのディレクターズスペシャルとしてボトリングされたラフロイグ20年です。
ヴィンテージ表記はありませんが、ボトリングしておいたものをリリースしたのでなければ、逆算すると1997年頃の蒸留です。
エリクサーディスティラーズ社のボトリングとなっていますが、これはウイスキーエクスチェンジの一部門を担うスペシャリティドリンクス社が名前を変えたもののようです。
シェリーバットの熟成ですが、樽自体も良いものなのでしょう、その良さがしっかりとでています。
ジャムや紅茶、高級なチョコレートといった要素に加え、素晴らしいラフロイグにしばしば感じる腐葉土っぽさやレザー感も淡く感じました。
アイラモルトの雄であるラフロイグのカスクストレングスらしい迫力があり、魚介ダシやヨードのあるピートもしっかり主張してきました。
ニューリリースですが荒々しさはなく、もしかしたらボトリング後少しあけてリリースしたのかなと思うような染み込むようなテクスチャーがあったのも印象的で、ボディが厚く旨味も濃く、余韻まで心地良かったです。
現時点でもかなり旨いモルトですが、時間経過でさらに良くなるであろう風格があり、将来が楽しみなボトルのひとつになりました。
ウイスキーエクスチェンジのスキンダー氏はラフロイグの目利きに優れているイメージで、今までも名品を多数ボトリングしてきましたが、今回のボトリングはその中でも特に良いものだと思いました。
今年1発目のご紹介は未来を感じるこのボトルと決めていました。
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- ラフロイグ (LAPHROAIG)
2017.12.31【日記】
ラフロイグ 1974 31年 オフィシャル メゾンドウイスキー向け 49.7%
久しぶりに飲みましたが自分がとろけそうになる美味しさでした。

ラフロイグ LAPHROAIG 1974 31yo OB for La Maison du Whiksy 49.7%
one of 910 bottles, Sherry Wood Casks
香りは妖艶で濃厚、濃縮ブドウ果汁やプルーン、マンゴーを含む熟したトロピカルフルーツ、高級チョコレート、腐葉土やなめし皮、煮詰まった魚介のダシ、ヨードのある強く重いピート、極めてリッチ。
飲むとトロリとした口当たりから強烈に芳醇に広がる、香りよりしっかりとトロピカルフルーツ、皮ごと絞った濃縮ブドウ果汁、ジューシーで強い甘味とそれを引き締め深めるしっかりめの渋味、滋味深い腐葉土、ヨードのある強いピート、セクシーさを伴う陶酔感のある長い余韻。
【Excellent】
メゾンドウイスキー向けにボトリングされたオフィシャルのラフロイグ1974、31年熟成。
お目にかかれるラフロイグのオフィシャルボトルの中で、最も評価が高く高額で取引されているものです。
前回有楽町で開栓されたときには3日で終わってしまい飲みそこなったため、私もずいぶん久しぶりに飲みました。
濃厚かつジューシーな陶酔感のあるシェリー感とアイラモルトの雄たるラフロイグの個性が高い次元で融合したすごいボトルで、しかも長期熟成の枯れ感に伴って出てくるものとは異質のトロピカルフルーツの要素が強く感じられます。
旨いシェリーカスクのアイラモルトに欲しい要素をすべて持っているだけでなく、獣っぽいなめし皮やアーシーな要素など妖艶で深みを感じる要素、そして露骨に感じるほどのトロピカルフルーツなどプラスアルファ要素を多く含んでいます。
余韻の陶酔感も素晴らしく、ボディもあるためいつまでも続くようです。
ラフロイグでこういうシェリーカスクのオフィシャルボトルは他になく、元々は個人で持ち込んだ特別なシェリーカスクで長期熟成したものを、蒸留所が買い取ったという話を聞いたことがあります。
真偽のほどはわかりませんが、そのエピソードに納得できる内容です。
文句のつけるところがない完璧な1本で、奇跡的に自分でも1本持っているのですが宝物です。いつ開けるのかは本当に悩みますね。
ラフロイグ LAPHROAIG 1974 31yo OB for La Maison du Whiksy 49.7%
one of 910 bottles, Sherry Wood Casks
香りは妖艶で濃厚、濃縮ブドウ果汁やプルーン、マンゴーを含む熟したトロピカルフルーツ、高級チョコレート、腐葉土やなめし皮、煮詰まった魚介のダシ、ヨードのある強く重いピート、極めてリッチ。
飲むとトロリとした口当たりから強烈に芳醇に広がる、香りよりしっかりとトロピカルフルーツ、皮ごと絞った濃縮ブドウ果汁、ジューシーで強い甘味とそれを引き締め深めるしっかりめの渋味、滋味深い腐葉土、ヨードのある強いピート、セクシーさを伴う陶酔感のある長い余韻。
【Excellent】
メゾンドウイスキー向けにボトリングされたオフィシャルのラフロイグ1974、31年熟成。
お目にかかれるラフロイグのオフィシャルボトルの中で、最も評価が高く高額で取引されているものです。
前回有楽町で開栓されたときには3日で終わってしまい飲みそこなったため、私もずいぶん久しぶりに飲みました。
濃厚かつジューシーな陶酔感のあるシェリー感とアイラモルトの雄たるラフロイグの個性が高い次元で融合したすごいボトルで、しかも長期熟成の枯れ感に伴って出てくるものとは異質のトロピカルフルーツの要素が強く感じられます。
旨いシェリーカスクのアイラモルトに欲しい要素をすべて持っているだけでなく、獣っぽいなめし皮やアーシーな要素など妖艶で深みを感じる要素、そして露骨に感じるほどのトロピカルフルーツなどプラスアルファ要素を多く含んでいます。
余韻の陶酔感も素晴らしく、ボディもあるためいつまでも続くようです。
ラフロイグでこういうシェリーカスクのオフィシャルボトルは他になく、元々は個人で持ち込んだ特別なシェリーカスクで長期熟成したものを、蒸留所が買い取ったという話を聞いたことがあります。
真偽のほどはわかりませんが、そのエピソードに納得できる内容です。
文句のつけるところがない完璧な1本で、奇跡的に自分でも1本持っているのですが宝物です。いつ開けるのかは本当に悩みますね。
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2017.12.28【日記】
「ウィスキーラバーズ名古屋2018先行テイスティング」 簡易テイスティング
三越前のIANさんで行われた「ウィスキーラバーズ名古屋2018先行テイスティング」 でたくさんのモルトをいただき、これまでいくつかご紹介してきましたが、最後にざっくりテイスティングさせていただいたものもいくつかご紹介します。
オーヘントッシャン 1966 31年 オフィシャル #511 43.5%

非常に熟成感あり、パイナップルなどの多彩な濃縮フルーツ、雑穀や紙っぽさを伴うモルティ、オイリーさもある。
長熟のローランドモルトらしい味でした。
タムナヴーリン 22年 オフィシャル 45% 80年代流通

アプリコットジャムと香ばしさを伴うモルティがしっかり。麦芽由来の旨味が濃く、飲み飽きしない美味。
麦々しいモルトのハイレベルなタイプで、個人的にはかなり好みのタイプで期待以上に美味しかったです。
スプリングバンク 15年 オフィシャル 46% 80年代流通

妖艶さのあるオールドシェリーのスプリングバンク、ジャム感しっかり、ブリニーさもありリッチ。
ジャム系と言われそうな、昔のシェリーカスクらしいスプリングバンクで、樽に負けない原酒の個性もあって期待を裏切らない美味しさでした。
スキャパ 1989-1997 ジョンミルロイセレクション #1890 59.5%

パワフルだが意外なとろみがある。樽感も心地良く、アプリコットジャムのまったりした甘味とモルティな旨味が融合している。
ハイプルーフで8年程度の熟成ですから、恐らくはボトリング直後はかなり荒々しかったのではないかと思いますが、今は粘性を帯びていて濃厚な美味しさです。
きっとボトリングから約20年で旨くなり、飲み頃になったボトルでした。
グレングラント 30yo BBR #8239 46% 2003年詰め

心地良い濃厚なオールドシェリー、濃縮フルーツの甘味としっかりしたハーブやウッディネスの渋味、リッチ。
シェリーカスクが支配的なグレングラント。逆算すると1973あたりの蒸留ですが、当時の良いシェリーカスクを感じる香味です。
ラフロイグ 1988 キングスバリー ケルティック 59.9%

少し凝縮したテクスチャー。オレンジの入ったバニラクリーム、蜂蜜っぽさもありコクのある甘味、淡く炭っぽさを伴う力強いピート。
これも荒々しさが穏やかになりとろみを帯び始めた感のあるハイプルーフのラフロイグ。このスペックに期待する香味がありました。
グレンファークラス 1978-1998 20年 オフィシャル 58.1%

穏やかなシェリー感。アプリコットやプラムのジャムのコクのある甘味があり、モルティな要素も残っている。意外にスパイシー。
強すぎないシェリー感が全体を優しく包むファークラス。そのぶん麦芽の旨味を含めてたくさんの香味がありました。
これらのボトルは、三越前のIANさんで行われた「ウィスキーラバーズ名古屋2018先行テイスティング」でいただきました。
オーヘントッシャン 1966 31年 オフィシャル #511 43.5%
非常に熟成感あり、パイナップルなどの多彩な濃縮フルーツ、雑穀や紙っぽさを伴うモルティ、オイリーさもある。
長熟のローランドモルトらしい味でした。
タムナヴーリン 22年 オフィシャル 45% 80年代流通
アプリコットジャムと香ばしさを伴うモルティがしっかり。麦芽由来の旨味が濃く、飲み飽きしない美味。
麦々しいモルトのハイレベルなタイプで、個人的にはかなり好みのタイプで期待以上に美味しかったです。
スプリングバンク 15年 オフィシャル 46% 80年代流通
妖艶さのあるオールドシェリーのスプリングバンク、ジャム感しっかり、ブリニーさもありリッチ。
ジャム系と言われそうな、昔のシェリーカスクらしいスプリングバンクで、樽に負けない原酒の個性もあって期待を裏切らない美味しさでした。
スキャパ 1989-1997 ジョンミルロイセレクション #1890 59.5%
パワフルだが意外なとろみがある。樽感も心地良く、アプリコットジャムのまったりした甘味とモルティな旨味が融合している。
ハイプルーフで8年程度の熟成ですから、恐らくはボトリング直後はかなり荒々しかったのではないかと思いますが、今は粘性を帯びていて濃厚な美味しさです。
きっとボトリングから約20年で旨くなり、飲み頃になったボトルでした。
グレングラント 30yo BBR #8239 46% 2003年詰め
心地良い濃厚なオールドシェリー、濃縮フルーツの甘味としっかりしたハーブやウッディネスの渋味、リッチ。
シェリーカスクが支配的なグレングラント。逆算すると1973あたりの蒸留ですが、当時の良いシェリーカスクを感じる香味です。
ラフロイグ 1988 キングスバリー ケルティック 59.9%
少し凝縮したテクスチャー。オレンジの入ったバニラクリーム、蜂蜜っぽさもありコクのある甘味、淡く炭っぽさを伴う力強いピート。
これも荒々しさが穏やかになりとろみを帯び始めた感のあるハイプルーフのラフロイグ。このスペックに期待する香味がありました。
グレンファークラス 1978-1998 20年 オフィシャル 58.1%
穏やかなシェリー感。アプリコットやプラムのジャムのコクのある甘味があり、モルティな要素も残っている。意外にスパイシー。
強すぎないシェリー感が全体を優しく包むファークラス。そのぶん麦芽の旨味を含めてたくさんの香味がありました。
これらのボトルは、三越前のIANさんで行われた「ウィスキーラバーズ名古屋2018先行テイスティング」でいただきました。
2017.12.18【日記】
プライムモルト3種+ラフロイグ10年アンブレ表記 アメリカ向け 80年代流通
来年1月21日に名古屋で行われる、ウィスキーラバーズ名古屋2018にブースを出すIANさんで、先行テイスティング会が行われました。
今回、幸いなことに都内で仕事のある日に時間が併せられましたので参加させていただきました。
限られた時間内で20種類もありましたから、さすがにすべてに詳細なテイスティングは出来ませんでしたが、今回から数回に分けてご報告させていただきます。
まずはメインとされている80年代流通のプライムモルト3種+ラフロイグ10年アンブレ表記です。
プライムモルト3種+ラフロイグ10年アンブレ表記 アメリカ向け 80年代流通

プライムモルト表記 12年 ファイネストアイラシングルウイスキー表記
プライムモルト表記 12年 ラフロイグ表記
プライムモルト表記 15年 ファイネストアイラシングルウイスキー表記
10年 オフィシャル アンブレンデッド表記 アメリカ向け
上記4種を次々とテイスティングできました。
今回のプライムモルトはアメリカ向けにボトリングされたラフロイグという噂でした。
その中で印象的だった3種に関して。
まずプライムモルト12年のファイネスト表記ですが、香りはもろにオフィシャル10年の同時期のアンブレンデッド表記に期待するような凝縮感のあるタイプで、味わいの第一印象もその期待通りなのですが、中盤から後半にボウモアっぽい化粧香がありました。
この系統のパフューミーはラフロイグではあまり感じない要素であり、経年変化ででてきたものかもしれませんが興味深くいただきました。
昔のラフロイグに感じる粉っぽいグレープフルーツやメロンのようなフルーティな風味は、パフュームと紙一重のような部分もあるので、たまたまこのボトルでは経年変化でパフューム寄りに振れたんでしょうか。
とはいえ飲んだ後に強く残るようなパフュームではなく、ちゃんとらしさもあり、非常に興味深く美味しくいただきました。
一方で、同じプライムモルトの12年でもラフロイグ表記のあるものですが、こちらは香りも味わいもモロにアンブレのラフロイグに期待する粉っぽい凝縮感のあるタイプで、度数が少し高いこともあってかボディもあり、私の好みのど真ん中でした。思わず陶酔してしまいました。
この12年2本の飲み比べは、贅沢ですが非常に楽しかったです。
最後に、アメリカ向けのラフロイグ10年のアンブレ表記ですが、逆にこちらはアンブレの中ではシェリーが効いたタイプで、粘性もあってまったりしたテクスチャーだったのが印象的でした。
こういうロットもたまにあるという認識はありましたが、特にそっち寄りの香味でした。これはこれで素晴らしく美味しかったです。
今回の4種はアメリカ向けでなかなか手に入らないということもあり、どれも現在ではかなり希少なモルトで、驚くほど高額で取引されています。
大好きなラフロイグのこの年代を飲み比べできたのは非常に貴重な体験でした。
感謝です。

SELECTION No.1の下の表記が異なります。
※12/25 追記:
必ずしもプライムモルト=ラフロイグというわけではないようです。失礼しました。
確かに今回の15年に関しては個性的で面白い香味ですが、独特のエグ味もあってラフロイグではない別の蒸留所の味を連想させるものでした。
今回、幸いなことに都内で仕事のある日に時間が併せられましたので参加させていただきました。
限られた時間内で20種類もありましたから、さすがにすべてに詳細なテイスティングは出来ませんでしたが、今回から数回に分けてご報告させていただきます。
まずはメインとされている80年代流通のプライムモルト3種+ラフロイグ10年アンブレ表記です。
プライムモルト3種+ラフロイグ10年アンブレ表記 アメリカ向け 80年代流通
プライムモルト表記 12年 ファイネストアイラシングルウイスキー表記
プライムモルト表記 12年 ラフロイグ表記
プライムモルト表記 15年 ファイネストアイラシングルウイスキー表記
10年 オフィシャル アンブレンデッド表記 アメリカ向け
上記4種を次々とテイスティングできました。
今回のプライムモルトはアメリカ向けにボトリングされたラフロイグという噂でした。
その中で印象的だった3種に関して。
まずプライムモルト12年のファイネスト表記ですが、香りはもろにオフィシャル10年の同時期のアンブレンデッド表記に期待するような凝縮感のあるタイプで、味わいの第一印象もその期待通りなのですが、中盤から後半にボウモアっぽい化粧香がありました。
この系統のパフューミーはラフロイグではあまり感じない要素であり、経年変化ででてきたものかもしれませんが興味深くいただきました。
昔のラフロイグに感じる粉っぽいグレープフルーツやメロンのようなフルーティな風味は、パフュームと紙一重のような部分もあるので、たまたまこのボトルでは経年変化でパフューム寄りに振れたんでしょうか。
とはいえ飲んだ後に強く残るようなパフュームではなく、ちゃんとらしさもあり、非常に興味深く美味しくいただきました。
一方で、同じプライムモルトの12年でもラフロイグ表記のあるものですが、こちらは香りも味わいもモロにアンブレのラフロイグに期待する粉っぽい凝縮感のあるタイプで、度数が少し高いこともあってかボディもあり、私の好みのど真ん中でした。思わず陶酔してしまいました。
この12年2本の飲み比べは、贅沢ですが非常に楽しかったです。
最後に、アメリカ向けのラフロイグ10年のアンブレ表記ですが、逆にこちらはアンブレの中ではシェリーが効いたタイプで、粘性もあってまったりしたテクスチャーだったのが印象的でした。
こういうロットもたまにあるという認識はありましたが、特にそっち寄りの香味でした。これはこれで素晴らしく美味しかったです。
今回の4種はアメリカ向けでなかなか手に入らないということもあり、どれも現在ではかなり希少なモルトで、驚くほど高額で取引されています。
大好きなラフロイグのこの年代を飲み比べできたのは非常に貴重な体験でした。
感謝です。
SELECTION No.1の下の表記が異なります。
※12/25 追記:
必ずしもプライムモルト=ラフロイグというわけではないようです。失礼しました。
確かに今回の15年に関しては個性的で面白い香味ですが、独特のエグ味もあってラフロイグではない別の蒸留所の味を連想させるものでした。
COMMENT(0)
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- ラフロイグ (LAPHROAIG)