
ストイックなドリンカーの日々 ~Drinker's Diary~
モルトウイスキーをこよなく愛する男の日々のテイスティングや考えたことを掲載します。
2019.01.09【日記】
ブレアアソール 18年 オフィシャル "バイセンテナリーボトリング" 56.7% 1998年詰め
ブレアアソール BLAIR ATHOL 18yo OB "BICENTENARY BOTTLING" 56.7%
Sherry Cask, Bottled in 1998
香りはシェリー感強め。甘やかなミルク感の強いキャラメルや薄めたカラメルソース、枝だけでなく葉のついたレーズン、腐葉土、生クリームのオイリーさ、奥から焦げた麦芽とタール。
飲むとコーヒーフレッシュのようなミルキーさがあり滑らか。少し平坦でもっさりしているが強くまったりした甘味、少し青草を噛んだようなエグ味もあるが味を引き締めてもいる、少しスモーキーさ、安いスプーンを舐めたような金属感のある余韻。
【Good, Interesting】
ウイスキーラバーズ名古屋でお出しするボトル、2本目はこのブレアアソールです。
1798年に蒸留を始めたブレアアソール蒸留所が、1998年にボトリングした200周年=バイセンテナリーボトリングです。
18年熟成で、逆算すると1980年くらいの蒸留ということになります。
ブレアアソールのバイセンテナリーボトリングは私の知る限り、このボトルの他に花と動物のラベルものも存在します。
実はどちらも飲んだことが無く、今回自分で開けて初めて飲みました。
正直に言うと、開栓してすぐは金属感や青臭いエグ味が結構気になり、とても美味しいとは言い難いものでした。
面白い香味でも、最低限の美味しさは必要だと考えており、他にも候補はあるので出すのを辞めようと思っていたのですが、開栓後少しすると、そういった要素が徐々に抜けてきました。
本番ではさらに抜ける可能性もありそうです。
そして、それに伴ってまったりとした特徴的なミルキーさが前面にでてくるようになり、美味しくも飲める香味です。
コーヒーフレッシュのようなミルキーさが特徴的でブラインドで飲んだらエドラダワーと言うのではないかと思います。
美味しさだけを重視するのでしたら避けていただいたほうが無難だと思いますし、注意喚起の意味もあって評価も辛めにしました。
当日はその旨をお伝えして提供することにしますが、それなりに美味しさもあり、そのうえで個性を楽しめる1本だと思います。
「ミルキーなシェリーカスクで面白い香味のモルト」です。
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2018.10.12【日記】
近年リリース:ブレアアソール 23年 オフィシャル 2017リミテッドリリース 58.4%
ブレアアソール BLAIR ATHOL 23yo OB LIMITED RELEASE 2017 58.4%
one of 5514 bottles
柔らかく甘やか、温かいシェリー感、ミルクチョコレート、デーツやナッツ、シナモン風味の加熱した林檎、奥からこなれたモルティと少し鉛筆の削りかす。
少し粘性のあるテクスチャーで芳醇に広がる。アップルパイ、ラムレーズン、コクのあるまったりした甘味、ウッディネスとそれに伴う渋味があり味は深い。
【Very Good】
2017年のMHDさんのスペシャルリリースの1本、ブレアアソール23年です。
ウイスキーガロアでテイスティングしてかなり好印象だったボトルでしたが、今回有楽町でも飲むことができました。
上記のように温もりとまったり優しい甘味のあるモルトで、前回よりも少しだけ樽感が引っかかりましたが非常に美味しくいただけました。
何より、あまりぱっとしたボトルの印象のないブレアアソールにおいて、これだけのハイクオリティなリリースがあったことも嬉しく思いました。
のんきに甘いものを食べているような気持になるモルトでした。
余談ですが、雑誌のテイスティングで本来あまり得意でない採点をすると、どうしてもスプリングバンクやラフロイグ、そしてプルトニーとかバルヴェニーとか、平均して自分の中で美味しいところは評価が辛くなる傾向があります。
逆に今回のブレアアソールのように、期待以上のクオリティだと「この蒸留所としては美味しい」という意味での下駄を履かせてしまいますね。
確かこのボトルは93点としたはずですが、蒸留所とCPを無関係に香味だけで比べたら、これより点数が低くてもより美味しいと感じるものがあるかもしれません。
やはり採点は難しいですね。。。
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2017.08.05【日記】
近年リリース:ブレアアソール オフィシャル 蒸留所限定 2016年ボトリング 48%
ブレアアソール BLAIR ATHOL OB AVAILABLE ONLY AT THE DISTILLERY 48%
bottled in 2016, one of 3000 bottles
香りは甘やかに熟したプラム、りんご飴、ミルクチョコレートのウエハース。
飲むと強くミルキー、コーヒーフレッシュ、ウエハース、オイル、まったりした甘味が長く続く。
【Good/Very Good, Interesting】
2016年にボトリングされ、たぶん今も販売されているブレアソールの蒸留所限定ボトルです。
まったりと甘やかな香りで、ビックリマンチョコのようなミルクチョコの入ったウエハースを連想させる香りも面白いです。
しかしもっと驚くのはその味わいで、エドラダワーのようなコーヒーフレッシュのような独特のミルキーなニュアンスがかなり強く感じられました。
香りと味わいのギャップも面白いですし、ブレアアソールに感じたことがない個性を強く含んでいる点も面白く、なぜこれを蒸留所限定ボトルとしたのかも含めてとても興味深いボトルでした。
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2016.01.24【日記】
ブレアアソール 18年 ジェームスマッカーサー スコッチウイスキー生誕500周年記念ボトル
ブレアアソール BLAIR ATHOL 18yo JAMES MACARTHUR'S In Celebration 500 Years of Scotch Whisky 1494-1994 50.4%
香りは少しまったり、心地よいオールド感、ドライ、レモン、若々しさがありつつもこなれた麦感と若葉の植物感、奥からうっすらと桃っぽさ。
飲むと荒々しさもあるがこなれて染み込んでくるテクスチャー、蜂蜜レモン、コクのある甘味、濃い味で噛み応えあり、心地よい旨味のある麦感、奥から淡いピート。
【Good/Very Good】
ジェームスマッカーサーのスコッチ生誕500周年記念ボトリングのひとつ、ブレアアソール18年。
1994年ボトリングなのでおよそ1976年くらいの蒸留と思われます。
プレーンで樽感は強くなく,熟成感の出にくそうな樽で18年ということもあってか麦感や植物感に若さを感じるニュアンスもあるのですが,それと同時にこなれたようなニュアンスも含んでいたのが面白かったです。
香りにも味わいにも同様にそういう感覚があり,染み込んでくるようなテクスチャーや,噛み応えを感じるような濃縮感は私の好きな要素でもあり,複雑ではありませんが美味しいモルトでした。
きっとボトリング当初は飲みやすさや美味しさが感じづらいモルトだったのではないかと推察され,瓶内変化がほどよく作用してやっと飲み頃になってきたのだと思います。
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2015.08.16【日記】
ニューリリース:ブレアアソール 1991-2014 ウィームス


ブレアアソール BLAIR ATHOL 1995-2014 WEMYSS MALTS 46%
one of 330 bottles, BARREL
香りはフレッシュ、青りんご、レモン、白い花、生姜、若さも残した麦感、バニラ、飲むとさらりとした口当たり、あっさりしたシロップの甘味、生姜、フレッシュな麦感、穏やかなバニラとオーク、軽めのボディ、雑味のない綺麗な余韻。
【Good/Very Good】
ウィームスからのニューリリース,ブレアアソール1991,およそ23年の熟成です。
バレルで23年熟成というと,結構樽も効いたしっかりした香味を想像してしまいますが,テイスティングしてみるとそうでもなく,樽の影響の強くないフレッシュでどちらかというとプレーンカスクに近い印象でした。
これも上手に加水されており,さらりとした軽やかなボディとフレッシュさがより際立った仕上がりになっているように思います。
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2014.04.23【日記】
ブレアアソール 8年 オフィシャル 80年代流通


ブレアアソール BLAIR ATHOL 8yo OB 40%
80年代流通
香りは優しく穏やか、埃っぽさを伴うオールド感、りんごやグレープフルーツ、蜂蜜、柔らかな麦感、淡くカラメル、飲むと穏やかな口当たり、広がりは緩やか、柑橘などの優しいフルーツや麦の甘味、全体に非常に柔らか。
【Good】
80年代に流通していたと思われる,ブレアアソール8年オフィシャルボトルです。
経年変化で生じたと思われるオールド感と一体感が感じられ,香りも味わいも非常に穏やかです。
フルーツ感,麦感,甘味などなど,すべてが優しさに包まれているようなボトルでした。
有楽町で色違いのダフタウンと並べて開栓されましたが,バックバーで映えますね。

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2013.08.29【日記】
ブレアアソール1975 キングスバリー ケルティックラベル


ブレアアソール BLAIR ATHOL 1975 24yo KINGSBURY #13842 57.5%
one of 112 bottles, hogshead
プラムとイチゴのジャム、ドライアプリコットやレーズンなどドライフルーツ、チョコレート、ミント、紅茶、少しクリーム、焦がし麦も少々、ほどよい渋味を伴う粘性のある甘味にはコクがある。濃く強い味だがキレもあり。全体に温かい印象。
【Very Good】
キングスバリーのケルティックラベルからブレアアソール1975、24年熟成。
熟したフルーツやシェリー系の樽由来と思われる好ましい成分が嫌味なく出ており、甘味と渋味のバランスも良く深みを感じ、とても美味しいボトルでした。
再現性があるかどうかはちょっと自信ありませんが、飲んでいて不思議と暖炉のある温かい部屋にいるような印象を持ったのが印象的でした。
冬向けのボトルかもしれません。(笑)
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2013.07.23【日記】
ブレアアソール オフィシャル 蒸留所限定


ブレアアソール BLAIR ATHOL OB AVAILABLE ONLY AT THE DISTILLERLY 55.8%
bottled in 2010
強い麦の主張、少しシェリーも感じるややもったりしたフルーツ感、桃とアプリコットジャム、プラム、蜂蜜、飲むとトロリと粘性のある強い味、ねっとりしたジャムと蜂蜜の甘味、麦感も良い、ナッツ、コクあり、ややスパイシー。
【Very Good】
ブレアアソールの蒸留所限定ボトル。
蒸留所で最近売られていたものですが、キンチー同様2010年ボトリングというあたりはメジャー系でない蒸留所らしいですね。(笑)
しかし侮るなかれ、中身はとても良いです。
ヴァッティングと考えられる結構複雑なモルトで、シェリー感もあり厚みと深みを出しています。そして麦の美味しさもしっかりと感じられ、フレーバーも多彩です。
オフィシャルのカスクストレングスらしく、麦を中心とした強い味だったのも印象的でした。
観光も含めて行ってみたい蒸留所です。
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2013.04.16【日記】
陶酔感のあるブレアアソール1966 ダグラスレイン オールド&レア


ブレアアソール BLAIR ATHOL 1966-2006 40yo DOUGLAS LAONG Old & Rare 49%
one of 184 bottles
キャラメリゼしたナッツ、ラムレーズン、バター、プラム、桃、焦がし麦、かなりリッチ。コニャック様のブドウ感、濃い果汁っぽさもある、陶酔感あり、余韻はラムレーズン、妖艶なニュアンスもある。
【Very Good】
ダグラスレインの最高級レンジ、オールド&レア・プラチナムセレクションからブレアアソール1966。
ひと昔前(といってもこれは2006年詰ですが)のオールドアンドレアって、ちょっとお高いけどめちゃめちゃ美味しいものが多いイメージがあり、このボトルも例外ではなく素晴らしいものでした。
熟したものを煮詰めたようないろいろなフルーツ感、その中でもラムレーズンともコニャックともとれるようなブドウ感があり、ちょっと妖艶さを伴うような陶酔感を感じました。
それでいて果汁っぽさも感じるという私のツボも刺激してくるあたりはさすがオールド&レアですね。
ところで最近のオールド&レア、スペックのわりに高すぎないですか?
あまり期待できるスペックでないので怖くて買えず、買った人の話も聞かないため、全く中身の情報が無いのですが、相当に美味しいのでしょうか。
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2012.11.13【日記】
ブレアアソール 15年 オフィシャル マネージャーズドラム
マネドラのブレアアソール、パフュありですが美味しいです。
ブレアアソール BLAIR ATHOL 15yo OB Manager's Dram 59.4%
bottled in 1996
みずみずしいブドウ感を伴うシェリー感、プラム、ジャム感充実、チョコレート、少しレザー、80年代のシェリー、ジャムの濃い甘味、ほどよいウッディネス、後半パフュームも顔を出すが長くは残らず嫌味に感じない、甘く長い余韻
【Good/Very Good】
樽にパフュームがマスクされあまり後味に残らないタイプ。そういう意味では先日のボウモアクラレットに近い印象でした。
80年代のシェリー樽にはあまり良い印象がありませんが、そこはさすがのマネドラで、厚みや迫力は申し分ありません。
そうそう、こんなブログ見てくださってる方々ですからご存知の方が多いと思いますが、マネドラって関係者にだけ配られる非売品ですよね。
どこから出てきて我々に飲まれているのか、気になりませんか?
関係者の横流し品だったら不誠実なことに加担してるようでなんか気分が悪いですし、関係者の遺品整理とかだったら尋常でない想いがこもってそうで重いし・・・。
まぁ、美味しいのが多いから飲みますけどね。(笑)
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