2017.05.15【日記】
ニューリリース:ダルウィニー 2000-2016 オフィシャル ディスティラーズエディション ダブルマチュアード 43%
ダルウィニー DALWHINIE 2000-2016 OB THE Distillers Edition 43%
DOUBLE MATURED
香りはバニラとオレンジ、プラムとミルクチョコレート、ウエハースのような優しいモルティ。
飲むと優しい口当たりから広がる、やや粘性あり、熟したオレンジとプラム、コクのある心地良い甘味、淡い渋味、バランスの良い味わい。
【Good/Very Good】
MHDさんのスペシャルリリースのひとつ、ディスティラーズエディションから最新版である2016年リリースのダルウィニー2000。
およそ16年の熟成でディスティラーズエディションらしくダブルマチュアードで仕上げられています。
シェリーカスク仕上げでのダブルマチュアードだと思いますが、上手なヴァッティングと加水のためか強引な味付け感は感じず、バーボンカスク由来の柑橘やバニラ、シェリーカスク由来のプラムやチョコレートなどのニュアンスがともに感じられました。
飲み口には粘性があり、香りよりも熟したニュアンスの強いフルーツ感があり、味わいのバランスも良く若さの目立たないモルティな旨みもあって良かったです。
さすがにスケール感はないものの、なかなか多彩でまとまりの良いタイプで、コストパフォーマンスも良いと思いました。
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2017.04.30【日記】
ダルユーイン 1980-1998 サマローリ 45%
ダルユーイン DAILUAINE 1980-1998 SAMAROLI 45%
香りはオレンジと淡く洋梨や桃、少しハスキーな強いモルティ、バニラクリーム、麦わらや干し草。
飲むとオレンジピール、煮詰まったアプリコットティー、淡く樹液、少しフレッシュさもあるしっかりしたモルティ、優しい甘みと上品な酸味、淡いピート。
【Good/Very Good】
サマローリが1998にボトリングしたダルユーイン1980、およそ18年の熟成です。
加水でボトリングからやや時間が経っているということもあってか、かなりフルーティさの際立ったボトルでした。
サマローリのボトルとしてはややコシが無い印象ではありましたが、麦感も残っており優しい甘味で美味しさでした。
1980のダルユーインは、ムーンインポートとサマローリのコラボであるドリームズシリーズや、アデルフィなどからリリースがありますが、どれもフルーティな印象ですね。
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2015.09.17【日記】
近年リリース:ダルウィニー オフィシャル トリプルマチュアードエディション フレンズオブクラシックモルツ向け 2013年ボトリング


ダルウィニー DALWHINNIE OB "Triple Matured Edition" for Friends of Classic Malts 48%
Bottled in 2013
香りはプラム、素朴な麦感、デニッシュ、最近のシェリー感、チョコレート、奥からバニラ、飲むと滑らかな口当たりから広がる、カラメル、プラムジャムの甘味、淡く薬草リキュールとその渋味、やや青草を噛んだエグ味、リッチな余韻はな長め。
【Good/Very Good】
2013年にオフィシャルからフレンズオブクラシックモルツ向けにボトリングされた,ダルウィニーのトリプルマチュアードエディションです。
トリプルマチュアードの詳細は知らずに飲みましたが,最近のシェリーカスクも影響していると考えられるシェリー感とそのフルーツ,若いモルトに感じるような良い麦感,それと甘やかなフルーツ感が相まって感じるデニッシュのようなニュアンスがありました。
飲んでも香り同様に濃厚なフルーティとその甘味があり,強くはありませんが薬草系リキュールのような渋味やエグ味が奥から感じられて味を深めていました。
意図は不明ながら,48%と例外的に高い度数でボトリングされており,それ相当にボディが厚く感じられたのも好印象でした。
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2015.05.01【日記】
ダルウィニー 1986 20年 オフィシャル リミテッドエディション


ダルウィニー DALWHINNIE 1986-2006 20yo OB Limited Edition 56.8%
Refill Europian Oak Casks
香りは濃いシェリー、プルーン、ベリージャム、淡く紹興酒やブドウ果汁、リッチ、飲むと滑らかな口当たりから芳醇に力強く広がる、プルーン、煮詰め過ぎず果汁を残したジャムのコクのある甘味、ナッツ、味を深める良い渋味、リッチで心地良い余韻。
【Good/Very Good】
2006年にボトリングされたオフィシャル限定リリースのダルウィニー1986,20年熟成です。
香りの最初から濃いシェリーカスクを感じ,それによる多彩で濃厚なフルーツ感が強く主張してきました。
飲んでも香り同様にシェリーが強く濃厚なフルーツの甘味がありました。果汁っぽいジューシーさも感じたのも印象的でした。
カスクストレングスですが,経年変化もあってか荒々しさはなく,甘味と渋味のバランスもよく芳醇で良かったです。
1986というと,ダルウィニーに関わらず一般的にはあまり良いシェリーカスクが出てこず,サルファリーなものも高い確率で出てくる時期という印象でしたが,そこはさすがディアジオ,良い樽を持っているようです。
樽が支配的で,正直ほとんどダルウィニーの個性は感じられませんでしたが,満足度のかなり高いボトルでした。
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2015.03.22【日記】
ダルウィニー 1987-2012 25年 オフィシャル リミテッドエディション


ダルウィニー DALWHINNIE 1987-2012 25yo OB LIMITED EDITION 52.1%
one of 5358 bottles, AMERICAN OAK CASKS
香りは華やかさと無骨さを併せ持つ、オレンジ、穏やかさもある強めの麦感、紅茶、シナモン、良いオーク、ちょっと樹液、リッチ、飲むと度数のわりに滑らかな口当たりから芳醇に広がる、アプリコットジャムや蜂蜜の良い甘味、味わいを引き締める淡いオーク、キツさのない麦の旨味がしっかり、リッチで長い余韻。
【Very Good】
2012年に5358本限定でボトリングされたダルウィニーのオフィシャル,リミテッドエディション,1987蒸留の25年熟成です。
華やかさと正統派の無骨さを併せ持った香味で,熟した柑橘を中心とした濃いフルーツ感とこなれた強い麦感,そしてほど良いオークが良いバランスで感じられました。
個性的ではなく,ディアジオの特別なリリースらしく玄人好みのハイレベルのバランスタイプで,飲み応えも十分あり満足感も高かったです。
アメリカンオークカスク表記ですが,無理のない心地良い熟成感があり樽の良さが前面に出たボトリングという印象です。
80年代はウイスキー不況の時代であまり良い樽が買えなかったという印象でしたが,たまにこういう明らかに良い樽もあり,やっぱりこういうものはオフィシャルのリミテッドという形で世に出ることが多いです。
まぁ,明らかに良質な樽はそうそうボトラーには出さないでしょうしね。
昔のものは良かったと言いがちですが,このタイプの良いウイスキーは,どの時代にも存在しているように思います。
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2014.03.11【日記】
ダルウィニー15年 オフィシャル 80年代流通


ダルウィニー DALWHINNIE 15yo OB 40%
80年代流通
香りはまったり、マーマレード、プラムジャム、紅茶、蜂蜜、やわらかな麦、淡い植物感、飲むとやわらかな口当たりから芳醇に広がる、熟した柑橘と蜂蜜のコクのある甘味、うっすらカラメルソース、度数のわりに濃い味で軽い陶酔感、淡い麦の旨味とピートも感じる長めの余韻。
【Good/Very Good】
ダルウィニー15年、80年代流通のオフィシャルボトルです。
華やかさよりもまったりと濃縮感を感じる香りで、煮詰めた柑橘やプラム、蜂蜜や紅茶のニュアンスもありました。
飲むと芳醇な味わいの広がりがあり、陶酔感も感じられます。コクのある甘味や最後に淡く感じるピートも好印象でした。
素晴らしいスタンダードボトルです。
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2013.01.26【日記】
ダルウィニー 8年 オフィシャル 80年代流通


ダルウィニー DALWHINNIE 8yo OB tall tottle 40%
80年代流通品
豊富な麦感と薄いシェリー、ブドウの皮、べっこうあめのような甘さ、うっすらと引き締める渋味も感じられ深みもあり良い味。
【Good/Very Good】
ダルウィニーのオフィシャルトール瓶。80年代の流通品のようです。
オールドのオフィシャルボトルらしい、麦感がしっかりで度数のわりにやや濃いめの落ち着いた味わいですが、裏打ちするようにシェリー樽由来と思われるブドウ感や全体を引き締める渋味が感じられ、おっ?と思わされる美味しいボトルでした。
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2012.09.16【日記】
これまでのテイスティングノート30:ダルウィニー 1966-2002 36年 オフィシャル
ダルウィニー DALWHINNIE 1966-2002 36yo OB CASK STRENGTH 47.2%
one of 1500 bottles
・香り:
熟したオレンジ、アプリコット、プラム、ピーチ、ミント、濃いめの紅茶、ヴァニラ、湿ったようなモルティがしっかり、古い木材やレザー感や土も少し、奥にしっとりしたピート感がある
・味わい:
口当たりは滑らかだが重厚に広がる、オレンジやアプリコットなどを煮詰めたようなフルーティ、ミント強め、紅茶、非常に心地良いしっとりした麦感、後半は口内をコーティングされるようなオイリー、オールドボトルにあるような枯れたピートがしっかりあり、ピートには草っぽい印象を伴う。複雑で深く味わうほど繊細さに気付く。ボディはミディアム。
・余韻:
非常に長い。オイリーさを伴うスモーク主体の枯れたピート感が舌に長く残る。
・加水:
香りはオレンジが強まりフレッシュさが増す。味は青草のようなグラッシーな印象が出てくる。大崩れはしないが良くはならない。
・総評:
熟したフルーツと良い麦感と枯れたピート、これらが混在している。意外なほど主張するピートとオイルが特徴的。滋味深く非常に好きな味。
【Very Good/Excellent】
何年も前に飲んで感動して高値で購入し、温存していましたがついに開栓してしまいました。DALWHINNIEにピートやオイルのイメージはなく驚いたボトルでした。
長熟の割には樽がそれほど強くは出ておらず、適度にシェリーとバーボン両方のニュアンスがあり非常に複雑です。派手さはありませんがかなり味わい深く、バランスも良く、これもオフィシャルのヴァッティングの妙だと思います。
先日のブラインドテイスティングイベントで持ち込みましたが、会場の雰囲気的にはなんとなくぴんと来ないボトルという感じでした。いまさらですが、ある程度の量をもっと時間をかけて飲むべきボトルだったのかもしれません。
今回数年ぶりに飲みましたが、前回より繊細さを感じ、独特のピート感は非常に味わい深く貴重なものだと感じました。自分の嗜好と味わい方も年々飲むほどに変化しているのだと思います。前回より明らかに深く味わえました。温存しておいて良かった。さらに10年後に飲んだらどういう感想を持つんでしょうかね。
ちなみにこのピート感を踏まえ、ブラインドなら自分はオールドのグレンギリーと答えるのではないかと思います。
〈2012/2/13 whiskylinkで公開〉
2012/9/16 追記:
ブラインドイベントに持ち込んだ時の、出題者(私)と他のメンバーの温度差が忘れられません。(笑)
決して高評価されなかったことへの恨みつらみではなく、飲むときのコンディションが特に大事なボトルがあるということを強く認識したのでした。確かにあの条件下でブラインドで飲んだら、私もここまで高評価しなかっただろうと思いました。
それはSBTを続けて行く私のモチベーションにもなっていて、いつか、このボトルに適切な条件下でゆっくりもう一度深く味わってもらうつもりでいます。
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