2020.09.29【日記】
アードベッグ 2000 20年 ザ・ニンフ "カジュアルドレス" #954 56.4%
軽やかで品のあるアードベッグです。

アードベッグ ARDBEG 2000 20yo The Nymph "Casual Dress" #954 56.4%
one of 198 bottles, Barrel
香りはフレッシュレモンとまだ硬い桃、生ハムメロン、若葉、淡くバニラ、潮風と強いスモーク。
飲むと口当たりはピリッと胡椒。鋭く強いスモーク優位のピート、薄めたシロップのようなクセの無い甘味とフレッシュな柑橘の酸味、しっかりと海の塩気、じわりと麦芽の旨味、少し砂利っぽいミネラル、オイルもあるがキレがあり、やや軽やかな余韻。
ミネラリーでらしさはしっかりあるが、砂利や塩素っぽい個性が強すぎず、スッキリとした品の良い近年のアードベッグ。
度数が高く最初はスパイシーだが、その割にボディには良い意味での軽さがあり、樽感も強すぎずとってつけたような味付け感が無いため飲み心地が良い。
言ってみればクセのある中ではクセの無い香味で、引っ掛かりが無くついつい杯を重ねてしまう。
”ザ・ニンフ”は、富山県の三郎丸蒸留所・稲垣さんとモルトヤマ・下野さんが選んだ樽からボトリングされたプライベートブランドです。
今回、ニューリリースに先立ってテイスティングをご依頼いただきました。
この蒸留所らしさはもちろんありますが、クセがあるのが前提のアードベッグの中では樽も原酒の個性も強すぎず、薄化粧で素直な香味なので飲み疲れしません。贅沢ですがソーダ割りにしても美味しいと思います。
私はなかなかに好きなタイプでした。
現状ではアイラモルトはなかなかボトリングする機会が無く、当然選択できる樽も多くはなかったものと推察します。
そんな中でも、特に珍しいアードベッグを蒸留所名表記で詰められたのは驚きですし、肝心の中身の質も良いのではないでしょうか。


アードベッグ ARDBEG 2000 20yo The Nymph "Casual Dress" #954 56.4%
one of 198 bottles, Barrel
香りはフレッシュレモンとまだ硬い桃、生ハムメロン、若葉、淡くバニラ、潮風と強いスモーク。
飲むと口当たりはピリッと胡椒。鋭く強いスモーク優位のピート、薄めたシロップのようなクセの無い甘味とフレッシュな柑橘の酸味、しっかりと海の塩気、じわりと麦芽の旨味、少し砂利っぽいミネラル、オイルもあるがキレがあり、やや軽やかな余韻。
ミネラリーでらしさはしっかりあるが、砂利や塩素っぽい個性が強すぎず、スッキリとした品の良い近年のアードベッグ。
度数が高く最初はスパイシーだが、その割にボディには良い意味での軽さがあり、樽感も強すぎずとってつけたような味付け感が無いため飲み心地が良い。
言ってみればクセのある中ではクセの無い香味で、引っ掛かりが無くついつい杯を重ねてしまう。
”ザ・ニンフ”は、富山県の三郎丸蒸留所・稲垣さんとモルトヤマ・下野さんが選んだ樽からボトリングされたプライベートブランドです。
今回、ニューリリースに先立ってテイスティングをご依頼いただきました。
この蒸留所らしさはもちろんありますが、クセがあるのが前提のアードベッグの中では樽も原酒の個性も強すぎず、薄化粧で素直な香味なので飲み疲れしません。贅沢ですがソーダ割りにしても美味しいと思います。
私はなかなかに好きなタイプでした。
現状ではアイラモルトはなかなかボトリングする機会が無く、当然選択できる樽も多くはなかったものと推察します。
そんな中でも、特に珍しいアードベッグを蒸留所名表記で詰められたのは驚きですし、肝心の中身の質も良いのではないでしょうか。
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2020.05.13【日記】
「Stay At Home」の素敵な企画に参加させていただきました。
世の中のモルト好き達が外出できず「Stay At Home」で鬱々としている中、美味しいモルトを飲んで感想を共有しようという素敵な方の企画があり、私にもお声掛けいただきました。

一方的にいただくのはポリシーに反するので、私からも何かお送りしようと思っていますが、このクラスはなかなかないのでどうしようか悩み中です。
今回テイスティングさせていただいたモルトは以下の5種類で、このブログでテイスティングノートと感想を紹介するようご依頼いただきましたので、私が個人的に好みだった順番でご紹介します。
・Ardbeg 1976-1999 OB Manager's Choice 56%
リッチで深く少し古いシェリー感を伴う。70年代アードベッグらしいクレゾールや金属のニュアンスがあり、砂利っぽさや十分なスモーク、腐葉土やきのこのようなアーシー。煮詰め過ぎた林檎ジャム、バーベキューソースで焼いた肉、少しシナモンロール、リッチで少しオイリー、十分なボディが残っておりリッチな余韻も長い。
濃縮感がありパワフルだが、度数よりは穏やかで経年変化で出てきたと思われるまったりしたテクスチャーがあった。シェリーカスクの傑作アードベッグらしく、樽の温かさと原酒の冷たさが共に主張するのに不思議に一体化している。
・Bowmore 1966-2007 Duncan Taylor Peerless 44.5%
マンゴーやパッションフルーツのような強烈なトロピカルフルーツ、グレープフルーツのわた、プレーンだが長期熟成らしい樽感、淡いスモーク。
儚さはあるがピアレスとしては度数と厚みもあり、ほのかな優しい甘みと引き締める樽の渋味、突き抜けたフルーツと淡いピートが余韻に残る。
・Longmorn 1964-2000 James McArthur Millennium 57.5%
突き抜けた多彩なフルーティ、グレープフルーツのわた、白ブドウ、桃、少しミントやカモミールティー、わずかに古いピート。オールド感は強まっており全体に儚いが、樽も強くなくナチュラルで、フルーティな甘味と酸味も含めて全体に品がある。
このヴィンテージのロングモーンには傑作が多いが、これもそのひとつ。
・Laphroaig 1992-2017 25yo OB for Allen Chen 54.2%
パッションフルーツ系のトロピカルフルーツにパイナップルやグレープフルーツなど、ラフロイグの良いフルーツ感が近年のものとしては特に強く出ている。同時に近年ラフのバーボンバレルに感じがちな炭っぽさを伴う樽感が原酒の強いヨードやスモークと共に主張してくる。
高級なベーコンのような旨味があり、ボディもある。上等なラフロイグらしい、フルーティでピーティでオイリーな余韻。
・Port Ellen 1983-2006 Daglas Laing 56.7%
凝縮感のあるシトラス、乾いた草とそれを燻したようなスモーク。少し粉っぽく凝縮した噛み応えのある麦芽の旨味と柑橘の酸味、草っぽさ、そしてスモークと塩気もしっかり。
度数のわりには少し抜け感もあるが、クリアで凝縮した旨味が好印象。
好みの順番をお伝えすることすら無粋に感じるほど素晴らしいものばかりで、いろいろな意味でこのご時世になかなか感じることのできないドキドキするような陶酔感がありました。
同時に、過去に経験のある古いボトルは以前よりも瓶内変化が進んで儚さを帯びてきた印象があり、自分のストックも今回のボトルのように飲み頃感のあるうちに開けたほうが良さそうだという危機感を持ちました。
昔の好みだと強烈なフルーティさが魅力のボウモアやロングモーンが圧倒的に好みだったと思いますが、今は瓶内変化を含めた熟成感も適度で迫力のあるボディがしっかり残ったマネチョのアードベッグがより美味しく感じました。
なお、台湾向けのラフロイグは話題になったのにちゃんと飲むことができていなかった1本で、昔のラフロイグの味という噂でしたが、私は個人的には良い意味で古酒っぽさよりも長めの樽熟成を経た近年の味という印象を持ちました。
仕事のストレスも多く、いろんな意味でBarで飲むこともままならないこの現状で、鬱々とした気持ちが解放されるような素晴らしい時間を過ごさせていただきました。
企画してくださった方に心から感謝いたします。ありがとうございました。

一方的にいただくのはポリシーに反するので、私からも何かお送りしようと思っていますが、このクラスはなかなかないのでどうしようか悩み中です。
今回テイスティングさせていただいたモルトは以下の5種類で、このブログでテイスティングノートと感想を紹介するようご依頼いただきましたので、私が個人的に好みだった順番でご紹介します。
・Ardbeg 1976-1999 OB Manager's Choice 56%
リッチで深く少し古いシェリー感を伴う。70年代アードベッグらしいクレゾールや金属のニュアンスがあり、砂利っぽさや十分なスモーク、腐葉土やきのこのようなアーシー。煮詰め過ぎた林檎ジャム、バーベキューソースで焼いた肉、少しシナモンロール、リッチで少しオイリー、十分なボディが残っておりリッチな余韻も長い。
濃縮感がありパワフルだが、度数よりは穏やかで経年変化で出てきたと思われるまったりしたテクスチャーがあった。シェリーカスクの傑作アードベッグらしく、樽の温かさと原酒の冷たさが共に主張するのに不思議に一体化している。
・Bowmore 1966-2007 Duncan Taylor Peerless 44.5%
マンゴーやパッションフルーツのような強烈なトロピカルフルーツ、グレープフルーツのわた、プレーンだが長期熟成らしい樽感、淡いスモーク。
儚さはあるがピアレスとしては度数と厚みもあり、ほのかな優しい甘みと引き締める樽の渋味、突き抜けたフルーツと淡いピートが余韻に残る。
・Longmorn 1964-2000 James McArthur Millennium 57.5%
突き抜けた多彩なフルーティ、グレープフルーツのわた、白ブドウ、桃、少しミントやカモミールティー、わずかに古いピート。オールド感は強まっており全体に儚いが、樽も強くなくナチュラルで、フルーティな甘味と酸味も含めて全体に品がある。
このヴィンテージのロングモーンには傑作が多いが、これもそのひとつ。
・Laphroaig 1992-2017 25yo OB for Allen Chen 54.2%
パッションフルーツ系のトロピカルフルーツにパイナップルやグレープフルーツなど、ラフロイグの良いフルーツ感が近年のものとしては特に強く出ている。同時に近年ラフのバーボンバレルに感じがちな炭っぽさを伴う樽感が原酒の強いヨードやスモークと共に主張してくる。
高級なベーコンのような旨味があり、ボディもある。上等なラフロイグらしい、フルーティでピーティでオイリーな余韻。
・Port Ellen 1983-2006 Daglas Laing 56.7%
凝縮感のあるシトラス、乾いた草とそれを燻したようなスモーク。少し粉っぽく凝縮した噛み応えのある麦芽の旨味と柑橘の酸味、草っぽさ、そしてスモークと塩気もしっかり。
度数のわりには少し抜け感もあるが、クリアで凝縮した旨味が好印象。
好みの順番をお伝えすることすら無粋に感じるほど素晴らしいものばかりで、いろいろな意味でこのご時世になかなか感じることのできないドキドキするような陶酔感がありました。
同時に、過去に経験のある古いボトルは以前よりも瓶内変化が進んで儚さを帯びてきた印象があり、自分のストックも今回のボトルのように飲み頃感のあるうちに開けたほうが良さそうだという危機感を持ちました。
昔の好みだと強烈なフルーティさが魅力のボウモアやロングモーンが圧倒的に好みだったと思いますが、今は瓶内変化を含めた熟成感も適度で迫力のあるボディがしっかり残ったマネチョのアードベッグがより美味しく感じました。
なお、台湾向けのラフロイグは話題になったのにちゃんと飲むことができていなかった1本で、昔のラフロイグの味という噂でしたが、私は個人的には良い意味で古酒っぽさよりも長めの樽熟成を経た近年の味という印象を持ちました。
仕事のストレスも多く、いろんな意味でBarで飲むこともままならないこの現状で、鬱々とした気持ちが解放されるような素晴らしい時間を過ごさせていただきました。
企画してくださった方に心から感謝いたします。ありがとうございました。
2020.03.22【日記】
アードベッグ 1975-2002 26年 ウィルソン&モーガン 46%
このスペックの70年代アードベッグも欲しくなる味ですね。

アードベッグ ARDBEG 1975-2002 26yo WILSON & MORGAN 46%
香りはクールでスモーキー、熟したシトラス、塩素や金属っぽさ、モルティさもしっかり主張、潮の香り、奥からゆっくりとバニラクリーム。
飲むとじわじわと刺激もあり媚びない味わい。染み込むような旨味を伴うテクスチャー、香り同様に柑橘と金属感、そしてスモークもしっかり、砂利っぽいミネラルとピートが長く残る。
【Very Good】
ウィルソン&モーガンが2002年にボトリングしたアードベッグ1975,26年熟成で46%に加水されています。
まさに個性的だった70年代アードベッグというクールでミネラリーな香味ですが、このボトルは加水なのが素敵だと思いました。
樽も効きすぎておらず、加水でボトリング後18年程度経過していることも影響してか、麦芽の旨味、柑橘系フルーツと個性的な砂利っぽいミネラルと煙いピート、これらが一体化して染み込むような美味しさでした。
プレーン系の樽感だとなかなか瓶内変化が感じにくいですが、加水によって飲み頃になったという印象の70年代アードベッグでした。
アードベッグ ARDBEG 1975-2002 26yo WILSON & MORGAN 46%
香りはクールでスモーキー、熟したシトラス、塩素や金属っぽさ、モルティさもしっかり主張、潮の香り、奥からゆっくりとバニラクリーム。
飲むとじわじわと刺激もあり媚びない味わい。染み込むような旨味を伴うテクスチャー、香り同様に柑橘と金属感、そしてスモークもしっかり、砂利っぽいミネラルとピートが長く残る。
【Very Good】
ウィルソン&モーガンが2002年にボトリングしたアードベッグ1975,26年熟成で46%に加水されています。
まさに個性的だった70年代アードベッグというクールでミネラリーな香味ですが、このボトルは加水なのが素敵だと思いました。
樽も効きすぎておらず、加水でボトリング後18年程度経過していることも影響してか、麦芽の旨味、柑橘系フルーツと個性的な砂利っぽいミネラルと煙いピート、これらが一体化して染み込むような美味しさでした。
プレーン系の樽感だとなかなか瓶内変化が感じにくいですが、加水によって飲み頃になったという印象の70年代アードベッグでした。
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2019.11.10【日記】
ニューリリース:アードベッグ 19年 オフィシャル "トリー・バン" バッチNo.TB/01-15.03.00/19.MH 46.2%
想定外の熟成感で驚きました。

アードベッグ ARDBEG 19yo OB "TRAIGH BHAN" BATCH No.TB/01-15.03.00/19.MH 46.2%
香りは華やかで軽やか、パイナップルやオレンジのコンポート、少しミルキーでババロアのよう、しっかりスモーキー、穏やかなヨード。
飲むと非常に滑らかで心地良く広がる。香り同様フルーティでミルキー、優しい甘味、強いスモークがあるがこなれており、穏やかな余韻。
【Very Good】
アードベッグのニューリリース、「トリー・バン」です。
19年と熟成年数表記があるオフィシャルボトルです。
非常に熟成感があり、愛好家に人気のある70年代を彷彿とさせる独特のアードベッグの個性が感じられました。
加えて、少しフルーツババロアのようなニュアンスもあって、興味深い要素も含んだ仕上がりでした。
ピートの主張も十分ですが押し付けがましいところがなく、味付け感が無いためか基本的には軽やかなボディなのがよくわかる味わいでもありました。
アードベッグのニューリリースは特殊な樽使いのものが多く、強引に仕上げてあるものの王道感の無いものが多い印象で、トゥウェンティサムシングなど熟成年数表記のあるものは価格が高い印象でした。
その点このボトルは、熟成感があって王道感もあるタイプなのに値段も高すぎず、久しぶりに自分で買いたいと思えるボトルでした。
バッチナンバーがあるので今後もリリースがあると思われますが、継続してこのレベルのものが出せるとしたら、人気のわりに生産量も多くなく熟成した樽のストックも少ないために苦労してきたこの蒸留所が、完全に軌道に乗ったと言えるかもしれませんね。
アードベッグ ARDBEG 19yo OB "TRAIGH BHAN" BATCH No.TB/01-15.03.00/19.MH 46.2%
香りは華やかで軽やか、パイナップルやオレンジのコンポート、少しミルキーでババロアのよう、しっかりスモーキー、穏やかなヨード。
飲むと非常に滑らかで心地良く広がる。香り同様フルーティでミルキー、優しい甘味、強いスモークがあるがこなれており、穏やかな余韻。
【Very Good】
アードベッグのニューリリース、「トリー・バン」です。
19年と熟成年数表記があるオフィシャルボトルです。
非常に熟成感があり、愛好家に人気のある70年代を彷彿とさせる独特のアードベッグの個性が感じられました。
加えて、少しフルーツババロアのようなニュアンスもあって、興味深い要素も含んだ仕上がりでした。
ピートの主張も十分ですが押し付けがましいところがなく、味付け感が無いためか基本的には軽やかなボディなのがよくわかる味わいでもありました。
アードベッグのニューリリースは特殊な樽使いのものが多く、強引に仕上げてあるものの王道感の無いものが多い印象で、トゥウェンティサムシングなど熟成年数表記のあるものは価格が高い印象でした。
その点このボトルは、熟成感があって王道感もあるタイプなのに値段も高すぎず、久しぶりに自分で買いたいと思えるボトルでした。
バッチナンバーがあるので今後もリリースがあると思われますが、継続してこのレベルのものが出せるとしたら、人気のわりに生産量も多くなく熟成した樽のストックも少ないために苦労してきたこの蒸留所が、完全に軌道に乗ったと言えるかもしれませんね。
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2019.07.22【日記】
ニューリリース:アードベッグ オフィシャル "ドラム" コミッティ向け 52%
陽気な味わいのモルトで、面白かったです。

アードベッグ ARDBEG OB "DRUM" SPECIAL COMMITTEE ONLY EDITION 52%
香りはややスピリティで若々しい。フレッシュな麦芽と清々しいシトラスと生姜、強いスモーク、バニラとココナッツミルク、クールな金属感を伴うラムコークのニュアンス。
飲むと香りよりこなれていて刺激はほどほど。バイナップルなどのフルーツとラムを感じる陽気な印象とその甘味、麦芽の旨味、スモークも強く長い。
【Good/Very Good】
今年のアードベッグデー向けにリリースされたのは、アードベッグ・ドラムと名づけられたラムカスクフィニッシュのものでした。
これは現地で先行してリリースされるコミッティ向けのカスクストレングスです。
毎年割と熟成は短めのものが多く、それを樽でマスクしている印象もあるのですが、今回のものにもそういう一面はありました。
しかし味は意外にスピリティでなく、コンセプト通りの陽気な甘さがあり、全体としてはまとまっていると感じました。
実はこの後で、ウイスキーガロアのテイスティングで加水のものもテイスティングしたのですが、当然同じ系統ではありつつも正直そちらのほうが香りも尖っておらず美味しく感じました。
アードベッグ ARDBEG OB "DRUM" SPECIAL COMMITTEE ONLY EDITION 52%
香りはややスピリティで若々しい。フレッシュな麦芽と清々しいシトラスと生姜、強いスモーク、バニラとココナッツミルク、クールな金属感を伴うラムコークのニュアンス。
飲むと香りよりこなれていて刺激はほどほど。バイナップルなどのフルーツとラムを感じる陽気な印象とその甘味、麦芽の旨味、スモークも強く長い。
【Good/Very Good】
今年のアードベッグデー向けにリリースされたのは、アードベッグ・ドラムと名づけられたラムカスクフィニッシュのものでした。
これは現地で先行してリリースされるコミッティ向けのカスクストレングスです。
毎年割と熟成は短めのものが多く、それを樽でマスクしている印象もあるのですが、今回のものにもそういう一面はありました。
しかし味は意外にスピリティでなく、コンセプト通りの陽気な甘さがあり、全体としてはまとまっていると感じました。
実はこの後で、ウイスキーガロアのテイスティングで加水のものもテイスティングしたのですが、当然同じ系統ではありつつも正直そちらのほうが香りも尖っておらず美味しく感じました。
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2019.03.04【日記】
ニューリリース:アードベッグ 1996-2018 22年 オフィシャル "トゥウェンティサムシング" 46.4%
今回のものも高額ながら美味でした。

アードベッグ ARDBEG 1996-2018 22yo "TWENTY SOMETHING" 46.4%
bottled in 2018, Ex-Bourbon Casks
香りは華やか、青リンゴとバニラ、ココナッツ、潮風と金属感、鋭さのある強いピート。
飲むと柔らかい口当たりからじわじわと舌に染み込む旨味のあるテクスチャー、青リンゴやシトラスの果汁の甘味と酸味、しっかりとブリニー、強く鋭い金属感とスモーク、ダシとモルトのこなれた旨味がスモークと共に長く残る。
【Good/Very Good】
昨年末にリリースされた、アードベッグのオフィシャル "トゥウェンティサムシング" 46.4%です。
このトゥウェンティサムシングは、アードベッグ蒸留所に残った数少ない熟成の長い原酒が使われており、2016年は21年熟成、2017年は23年熟成、そして最新の2018年リリースは1996年蒸留の22年熟成でした。
アードベッグらしい鋭いクールなピートや潮っぽさがありましたが、例年通り度数は低めでバーボンカスクで熟成も長いためか青リンゴっぽさやシトラス系の柑橘感が強めでした。
また、非常に柔らかいテクスチャーで、少し70年代蒸留でボトリング後しばらくたった古酒のようなニュアンスを帯びていたのも印象的でした。
今年もリリースされるとしたらこのようなタイプだと思いますが、高額ながら毎回美味しいので、バーで飲むのを楽しみにしています。
アードベッグ ARDBEG 1996-2018 22yo "TWENTY SOMETHING" 46.4%
bottled in 2018, Ex-Bourbon Casks
香りは華やか、青リンゴとバニラ、ココナッツ、潮風と金属感、鋭さのある強いピート。
飲むと柔らかい口当たりからじわじわと舌に染み込む旨味のあるテクスチャー、青リンゴやシトラスの果汁の甘味と酸味、しっかりとブリニー、強く鋭い金属感とスモーク、ダシとモルトのこなれた旨味がスモークと共に長く残る。
【Good/Very Good】
昨年末にリリースされた、アードベッグのオフィシャル "トゥウェンティサムシング" 46.4%です。
このトゥウェンティサムシングは、アードベッグ蒸留所に残った数少ない熟成の長い原酒が使われており、2016年は21年熟成、2017年は23年熟成、そして最新の2018年リリースは1996年蒸留の22年熟成でした。
アードベッグらしい鋭いクールなピートや潮っぽさがありましたが、例年通り度数は低めでバーボンカスクで熟成も長いためか青リンゴっぽさやシトラス系の柑橘感が強めでした。
また、非常に柔らかいテクスチャーで、少し70年代蒸留でボトリング後しばらくたった古酒のようなニュアンスを帯びていたのも印象的でした。
今年もリリースされるとしたらこのようなタイプだと思いますが、高額ながら毎回美味しいので、バーで飲むのを楽しみにしています。
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2019.01.31【日記】
ニューリリース:アードベッグ 18年 ウイスキーエクスチェンジ ウイスキーショー2018向け ウイスキーショー10周年記念 55.9%
少しミーティで多彩な旨みのあるアードベッグでした。

アードベッグ ARDBEG 18yo THE WHISKY EXCHANGE WHISKY SHOW 2018 "10th ANNIVERSARY" 55.9%
one of 225 bottles
香りは甘やかでピーティ。プラムジャム、焼き林檎、バーベキューソースと肉、シナモン、ヨードもスモークもしっかり。
飲むとじわじわと芳醇に広がる。香り同様の加熱したフルーツ、まったりしたコク深い強めの甘味と優しいハーブ系の渋味、魚介と肉の旨味、甘やかで強いピートが長く残る余韻。
【Good/Very Good】
ロンドンのウイスキーエクスチェンジが主催するウイスキーショー向けに、毎年何本かのボトルが詰められていますが、今年で10周年になります。
その記念ボトルのひとつとして詰められたアードベッグ18年。素直に最近のボトリングとすると、2000年くらいの蒸留ということになります。
シェリーカスクと思われる香味にピーティなアイラモルトらしい個性が効いており、焼いたリンゴやジャムなどの加熱したフルーツに、肉や魚を焼いたようなニュアンス、そしてハーブやスパイスといった要素もあって多彩な香味です。
全体としてはバーベキューっぽい暖かいニュアンスが感じられ、樽が効いているためだと思われますがクールで鋭い原酒の個性を感じることの多いアードベッグとしては珍しい感覚でした。
とはいえ樽負けしているわけではなく、原酒の主張と混然としていて興味深い仕上がりでした。
美味しいというより旨いというほうがしっくりくる、楽しい記念ボトルだと思います。
アードベッグ ARDBEG 18yo THE WHISKY EXCHANGE WHISKY SHOW 2018 "10th ANNIVERSARY" 55.9%
one of 225 bottles
香りは甘やかでピーティ。プラムジャム、焼き林檎、バーベキューソースと肉、シナモン、ヨードもスモークもしっかり。
飲むとじわじわと芳醇に広がる。香り同様の加熱したフルーツ、まったりしたコク深い強めの甘味と優しいハーブ系の渋味、魚介と肉の旨味、甘やかで強いピートが長く残る余韻。
【Good/Very Good】
ロンドンのウイスキーエクスチェンジが主催するウイスキーショー向けに、毎年何本かのボトルが詰められていますが、今年で10周年になります。
その記念ボトルのひとつとして詰められたアードベッグ18年。素直に最近のボトリングとすると、2000年くらいの蒸留ということになります。
シェリーカスクと思われる香味にピーティなアイラモルトらしい個性が効いており、焼いたリンゴやジャムなどの加熱したフルーツに、肉や魚を焼いたようなニュアンス、そしてハーブやスパイスといった要素もあって多彩な香味です。
全体としてはバーベキューっぽい暖かいニュアンスが感じられ、樽が効いているためだと思われますがクールで鋭い原酒の個性を感じることの多いアードベッグとしては珍しい感覚でした。
とはいえ樽負けしているわけではなく、原酒の主張と混然としていて興味深い仕上がりでした。
美味しいというより旨いというほうがしっくりくる、楽しい記念ボトルだと思います。
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2018.10.08【日記】
アードベッグ 1976-2000 23年 オフィシャル ハンドボトルド アードベッグコミッティー向け #2394 53.2%
図太いシェリーと強い70年代アードベッグの個性がぶつかり合ってました。

アードベッグ ARDBEG 1976-2000 23yo OB Hand Bottled for THE ARDBEG COMMITTEE #2394 53.2%
one of 466 bottles, Sherry Butt
香りは重めのシェリーと薬っぽく鋭いヨード、プルーンと黒糖のかりんとう、焦がしたバーベキューソース、磯っぽさとヨードの効いた強いピート。
飲むとパワフルで芳醇。噛み応えのあるテクスチャー、濃縮したフルーツの甘味と深みのあるタンニンの渋味、コクのあるたまり醤油やみたらしのたれ、焼いた肉や焦がした麦の旨味、少し鋭い金属感、強いピート、ミーティさもある長い余韻。
【Very Good】
2000年にアードベッグコミッティー向けにボトリングされたアードベッグ1976、23年熟成。
シェリーバット熟成のシングルカスクで、非常にレアなボトルです。
香りは60年代とは異なる、70年代らしい図太い濃厚シェリー感で、上記の如くプルーンやかりんとう、そしてバーベキューソースのようなミーティさもありました。
これに70年代アードベッグらしいヨードとナフタレンっぽさのある鋭さのあるピート、それに磯っぽさが力強く感じられ、樽感と原酒の個性がせめぎ合いながら同居しているようでした。
飲んでも期待通りの力強さと芳醇さがあり、やはり濃厚な70年代シェリー感とアードベッグの個性が同時に感じられるものでした。
どちらかというと、味わいは香りよりも樽が優勢なようにも感じましたが、やはりカオスのような混然一体とした感じが魅力的でした。
私はこの時代のアードベッグは、原酒の個性が前面に出たタイプが好きなのでこってりシェリーよりもリフィルバーボンホグスくらいが好みではありますが、それでも圧倒的な迫力と説得力のあるボトルで圧倒されました。

アードベッグ ARDBEG 1976-2000 23yo OB Hand Bottled for THE ARDBEG COMMITTEE #2394 53.2%
one of 466 bottles, Sherry Butt
香りは重めのシェリーと薬っぽく鋭いヨード、プルーンと黒糖のかりんとう、焦がしたバーベキューソース、磯っぽさとヨードの効いた強いピート。
飲むとパワフルで芳醇。噛み応えのあるテクスチャー、濃縮したフルーツの甘味と深みのあるタンニンの渋味、コクのあるたまり醤油やみたらしのたれ、焼いた肉や焦がした麦の旨味、少し鋭い金属感、強いピート、ミーティさもある長い余韻。
【Very Good】
2000年にアードベッグコミッティー向けにボトリングされたアードベッグ1976、23年熟成。
シェリーバット熟成のシングルカスクで、非常にレアなボトルです。
香りは60年代とは異なる、70年代らしい図太い濃厚シェリー感で、上記の如くプルーンやかりんとう、そしてバーベキューソースのようなミーティさもありました。
これに70年代アードベッグらしいヨードとナフタレンっぽさのある鋭さのあるピート、それに磯っぽさが力強く感じられ、樽感と原酒の個性がせめぎ合いながら同居しているようでした。
飲んでも期待通りの力強さと芳醇さがあり、やはり濃厚な70年代シェリー感とアードベッグの個性が同時に感じられるものでした。
どちらかというと、味わいは香りよりも樽が優勢なようにも感じましたが、やはりカオスのような混然一体とした感じが魅力的でした。
私はこの時代のアードベッグは、原酒の個性が前面に出たタイプが好きなのでこってりシェリーよりもリフィルバーボンホグスくらいが好みではありますが、それでも圧倒的な迫力と説得力のあるボトルで圧倒されました。
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2018.06.14【日記】
アードベッグ1975 25年 ジョンミルロイセレクション 58.0%
何度飲んでも素晴らしいシェリーカスクのアードベッグです。

アードベッグ ARDBEG 1975-2001 25yo John Milroy SELECTION 58.0%
Sherry Butt
香りは力強い。塩素と鋭い金属感、強烈なピート、心地良いシェリー感、ベリー、少しミーティ、海藻、旨そうなモルティ。
飲むと度数より穏やかな口当たりからパワフルに広がる。香り同様に塩素や金属感、アプリコットジャム、 染み込むような旨味、少しミーティでコクのある甘味、鋭さのある強いピート、濃厚で一体感のある長い余韻。
【Very Good/Excellent】
ジョンミルロイセレクションからアードベッグ1975、2001年のボトリングで25年熟成です。
非常に美味しく何度か飲む機会があったこともあり、ボトラーズからリリースされたシェリーカスクの70年代アードベッグというと自分はまずこれが頭に浮かびます。
今回は、ややボトルの底の方で飲んだこともあってか、今まで飲んだ印象と比べるとアタックの刺激が少なくまったりしたテクスチャーを感じました。
そのためかいつもよりもシェリーカスク由来と思われる熟したフルーツ感が強めに感じられ、シェリーカスクとアードベッグの個性がより一体化して感じられたのでした。
知っているつもりのボトルのいつもと違う姿が垣間見ることができて、幸せな1杯でした。
なお、開栓後の変化には長期の瓶内変化が急激に起きたような印象を持つことが多いのですが、今回もそんな感覚を強く持ちました。

アードベッグ ARDBEG 1975-2001 25yo John Milroy SELECTION 58.0%
Sherry Butt
香りは力強い。塩素と鋭い金属感、強烈なピート、心地良いシェリー感、ベリー、少しミーティ、海藻、旨そうなモルティ。
飲むと度数より穏やかな口当たりからパワフルに広がる。香り同様に塩素や金属感、アプリコットジャム、 染み込むような旨味、少しミーティでコクのある甘味、鋭さのある強いピート、濃厚で一体感のある長い余韻。
【Very Good/Excellent】
ジョンミルロイセレクションからアードベッグ1975、2001年のボトリングで25年熟成です。
非常に美味しく何度か飲む機会があったこともあり、ボトラーズからリリースされたシェリーカスクの70年代アードベッグというと自分はまずこれが頭に浮かびます。
今回は、ややボトルの底の方で飲んだこともあってか、今まで飲んだ印象と比べるとアタックの刺激が少なくまったりしたテクスチャーを感じました。
そのためかいつもよりもシェリーカスク由来と思われる熟したフルーツ感が強めに感じられ、シェリーカスクとアードベッグの個性がより一体化して感じられたのでした。
知っているつもりのボトルのいつもと違う姿が垣間見ることができて、幸せな1杯でした。
なお、開栓後の変化には長期の瓶内変化が急激に起きたような印象を持つことが多いのですが、今回もそんな感覚を強く持ちました。
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2018.06.06【日記】
ニューリリース:アードベッグ オフィシャル "グルーヴス" コミッティ向け 51.6%
暖かみのあるタイプで完成度高めでした。

アードベッグ ARDBEG OB "grouves" SPECIAL COMMITTEE ONLY EDITION 51.6%
香りはまったりと甘やかで強い、パパイヤ、バラのフローラル、ヨードもあるが焦げ感のあるスモーク優位の強いピート、僅かにミネラルの鋭さを感じる。
飲むと意外に滑らかな口当たりから芳醇に広がる、温かい、ジャム系の甘味、コクあり、やや磯っぽいブリニー、暖炉で燃える薪、僅かに燻製の肉っぽさ、ヨードもスモークも強いピートが残る。
【Good/Very Good】
毎年恒例のアードベッグ限定リリース、今年はグルーブスと銘打たれリリースされました。
"木の表面までしっかり跡がつくほど焦げ付かせたワイン樽で熟成"と記載されており、フィニッシュではなく強くチャーしたワイン樽ですべての期間熟成させたということでしょうか。
今年も、まずこのコミッティー向けの白ラベルカスクストレングスが出て、それからアイラフェスで黒ラベルの加水が出てくるという流れのようで、先日のアードベッグデー以降、日本でも流通しています。
上記のような思い切った樽使いのためか、らしい金属感や鋭い印象は控えめで、温かく濃縮感のある甘味を持ったタイプに感じました。
らしさももちろんありますが、暖色系のアードベッグとして良い仕上がりだと思います。
このコミッティー向けのカスクストレングスと一般向けの加水タイプ、個人的には味付け感やちぐはぐな感じが薄まる加水後のほうが好きだったりするのですが、わりとコミッティー向けもまとまっていた今年はどうでしょう。
加水タイプを飲むのを楽しみにしています。
アードベッグ ARDBEG OB "grouves" SPECIAL COMMITTEE ONLY EDITION 51.6%
香りはまったりと甘やかで強い、パパイヤ、バラのフローラル、ヨードもあるが焦げ感のあるスモーク優位の強いピート、僅かにミネラルの鋭さを感じる。
飲むと意外に滑らかな口当たりから芳醇に広がる、温かい、ジャム系の甘味、コクあり、やや磯っぽいブリニー、暖炉で燃える薪、僅かに燻製の肉っぽさ、ヨードもスモークも強いピートが残る。
【Good/Very Good】
毎年恒例のアードベッグ限定リリース、今年はグルーブスと銘打たれリリースされました。
"木の表面までしっかり跡がつくほど焦げ付かせたワイン樽で熟成"と記載されており、フィニッシュではなく強くチャーしたワイン樽ですべての期間熟成させたということでしょうか。
今年も、まずこのコミッティー向けの白ラベルカスクストレングスが出て、それからアイラフェスで黒ラベルの加水が出てくるという流れのようで、先日のアードベッグデー以降、日本でも流通しています。
上記のような思い切った樽使いのためか、らしい金属感や鋭い印象は控えめで、温かく濃縮感のある甘味を持ったタイプに感じました。
らしさももちろんありますが、暖色系のアードベッグとして良い仕上がりだと思います。
このコミッティー向けのカスクストレングスと一般向けの加水タイプ、個人的には味付け感やちぐはぐな感じが薄まる加水後のほうが好きだったりするのですが、わりとコミッティー向けもまとまっていた今年はどうでしょう。
加水タイプを飲むのを楽しみにしています。
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2018.05.27【日記】
アードベッグ 1978-1996 18年 スコッチモルトウイスキーソサエティ 33.40 55.3%
すっぴん系の70年代アードベッグでした。

アードベッグ ARDBEG 1978-1996 18yo THE SCOTCH MALT WHISKY SOCIETY 33.40 55.3%
香りはプレーンな樽感と強めのモルティ、レモン、淡いがらしい金属感、ガツンとスモーキー。
飲んでもプレーンな味わい、クセのないシロップの甘味、レモンとやや鋭い金属感、ボディはそれほどない、スモーキーな余韻。
【Good/Very Good】
スコッチモルトウイスキーソサエティから33番=アードベッグ1978、1996ボトリングの18年熟成です。
ソサエティにしばしばあるプレーンな樽感で、香りにも味わいにも味付け感がありませんでした。
70年代後半ということもあるのか度数のわりにややボディが軽めで、そこまで露骨ではありませんでしたが70年代アードベッグらしい金属感やスモーキーフレーバーが感じられました。
複雑さはそれほどありませんでしたが、全体的にクリアなすっぴんのアードベッグ1978という感じで楽しくいただきました。
アードベッグ ARDBEG 1978-1996 18yo THE SCOTCH MALT WHISKY SOCIETY 33.40 55.3%
香りはプレーンな樽感と強めのモルティ、レモン、淡いがらしい金属感、ガツンとスモーキー。
飲んでもプレーンな味わい、クセのないシロップの甘味、レモンとやや鋭い金属感、ボディはそれほどない、スモーキーな余韻。
【Good/Very Good】
スコッチモルトウイスキーソサエティから33番=アードベッグ1978、1996ボトリングの18年熟成です。
ソサエティにしばしばあるプレーンな樽感で、香りにも味わいにも味付け感がありませんでした。
70年代後半ということもあるのか度数のわりにややボディが軽めで、そこまで露骨ではありませんでしたが70年代アードベッグらしい金属感やスモーキーフレーバーが感じられました。
複雑さはそれほどありませんでしたが、全体的にクリアなすっぴんのアードベッグ1978という感じで楽しくいただきました。
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2018.04.16【日記】
近年リリース:アードベッグ 1993-2016 22年 ハートブラザーズ 52.8%
安定の90年台前半蒸留でした。

アードベッグ ARDBEG 1993-2016 22yo HART BROTHERS 52.8%
香りはオレンジクリーム、バニラ、ローストしたナッツ、少し磯っぽさ、淡い金属感と強いピート。
飲むと意外にミルキーで牡蠣っぽい、じわじわと胡椒のスパイス、しっかりとクールな金属感、シトラス、噛み応えのあるモルティ、スモーキーな鋭いピート、オイルを伴う余韻は長め。
【Good/Very Good】
ハートブラザーズが2016年にボトリングした、アードベッグ1993、22年熟成です。
ちょっと70年代蒸留のボトルとは趣が異なりますが、それでも新旧アードベッグに共通するクールな金属感やスモーキーで磯っぽい強いピートは健在です。
原酒の個性とバーボン系の樽の影響が共に感じられてアードベッグとしてのバランスも良く、安定の美味しさでした。
アードベッグ ARDBEG 1993-2016 22yo HART BROTHERS 52.8%
香りはオレンジクリーム、バニラ、ローストしたナッツ、少し磯っぽさ、淡い金属感と強いピート。
飲むと意外にミルキーで牡蠣っぽい、じわじわと胡椒のスパイス、しっかりとクールな金属感、シトラス、噛み応えのあるモルティ、スモーキーな鋭いピート、オイルを伴う余韻は長め。
【Good/Very Good】
ハートブラザーズが2016年にボトリングした、アードベッグ1993、22年熟成です。
ちょっと70年代蒸留のボトルとは趣が異なりますが、それでも新旧アードベッグに共通するクールな金属感やスモーキーで磯っぽい強いピートは健在です。
原酒の個性とバーボン系の樽の影響が共に感じられてアードベッグとしてのバランスも良く、安定の美味しさでした。
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2018.04.10【日記】
アードベッグ 1973-1988 サマローリ フラグメンツオブスコットランド "アイラ" 57%
やっと飲めました。感激です。

アードベッグ ARDBEG "ISLAY" 1973-1988 SAMAROLI FRAGMENTS OF SCOTLAND 57%
one of 648 bottles
香りは独特のクールな金属感と塩素、クレゾール、アプリコットジャム、シトラス、砂利を含む土っぽさ、魚介の燻製、強いピート。
飲むとじわじわと力強く広がる。香り同様のクールな金属感や樟脳、少し凝縮感のある柑橘、舌に染み込むたまらなく濃い麦芽の旨味、それらに加えてタールやスモークなどが強く主張する長い余韻。
【Excellent】
サマローリが1988年にボトリングした「フラグメンツオブスコットランド」シリーズから、アイラ表記のアードベッグ1973。約15年の熟成です。
このシリーズは他に、スペイサイド表記のグレンエルギン、イースタンハイランド表記のグレンギリー、オークニー表記のハイランドパーク、そしてキャンベルタウン表記のロングロウ(それとニューフィリングモルト表記ののロングロウ)がありますが、どれもサマローリの黄金期らしい素晴らしいモルトばかりでした。
他が50%加水でボトリングされているのに対して、このアイラ表記のアードベッグだけは57%でボトリングされており、なんといってもこのボトルだけ私は飲んだことがありませんでした。
ずっと飲みたかったボトルと、今回やっと出会うことができました。
強いピートや潮のニュアンスはもちろん、クールな金属感に塩素やクレゾールっぽさ、さらに砂利っぽい土っぽさなど、この時代のアードベッグに求めるものがしっかりと詰まっていました。
そんな中で特に魅力的に感じたのは、57%というハイプルーフでボトリングされておよそ30年が経過し、力強さや濃厚さは保ちつつも刺激は丸みを帯び、旨味が強烈に舌に染み込んでくるようなテクスチャーがあったことでした。
それでいてオールドボトル特有の引っ掛かりもなく、まさに今が飲み頃のピークだと思います。
想い入れ無しでは評価できない1本ですが、サマローリ氏に思いを馳せながら最後の1杯としてじっくりと味わい、この日は身も心も大満足で帰路につきました。
アードベッグ ARDBEG "ISLAY" 1973-1988 SAMAROLI FRAGMENTS OF SCOTLAND 57%
one of 648 bottles
香りは独特のクールな金属感と塩素、クレゾール、アプリコットジャム、シトラス、砂利を含む土っぽさ、魚介の燻製、強いピート。
飲むとじわじわと力強く広がる。香り同様のクールな金属感や樟脳、少し凝縮感のある柑橘、舌に染み込むたまらなく濃い麦芽の旨味、それらに加えてタールやスモークなどが強く主張する長い余韻。
【Excellent】
サマローリが1988年にボトリングした「フラグメンツオブスコットランド」シリーズから、アイラ表記のアードベッグ1973。約15年の熟成です。
このシリーズは他に、スペイサイド表記のグレンエルギン、イースタンハイランド表記のグレンギリー、オークニー表記のハイランドパーク、そしてキャンベルタウン表記のロングロウ(それとニューフィリングモルト表記ののロングロウ)がありますが、どれもサマローリの黄金期らしい素晴らしいモルトばかりでした。
他が50%加水でボトリングされているのに対して、このアイラ表記のアードベッグだけは57%でボトリングされており、なんといってもこのボトルだけ私は飲んだことがありませんでした。
ずっと飲みたかったボトルと、今回やっと出会うことができました。
強いピートや潮のニュアンスはもちろん、クールな金属感に塩素やクレゾールっぽさ、さらに砂利っぽい土っぽさなど、この時代のアードベッグに求めるものがしっかりと詰まっていました。
そんな中で特に魅力的に感じたのは、57%というハイプルーフでボトリングされておよそ30年が経過し、力強さや濃厚さは保ちつつも刺激は丸みを帯び、旨味が強烈に舌に染み込んでくるようなテクスチャーがあったことでした。
それでいてオールドボトル特有の引っ掛かりもなく、まさに今が飲み頃のピークだと思います。
想い入れ無しでは評価できない1本ですが、サマローリ氏に思いを馳せながら最後の1杯としてじっくりと味わい、この日は身も心も大満足で帰路につきました。
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2018.03.07【日記】
アードベッグ1975 24年 ダグラスレイン オールドモルトカスク 50%
やはりこの当時らしい別格の美味でした。

アードベッグ ARDBEG 1975-2000 24yo DOUGLAS LAING Old Malt Cask 50%
one of 713 bottles
香りは鋭くクール、金属感しっかり、消毒液やナフタレン、プレーンなシロップ、タールっぽさもあるしっかりとしたスモーク。
飲んでもクールで鋭く金属的、フレッシュさを残すシトラス、強くスモーキーで独特の味わいだが甘味にはクセがなくドライ、ブリニーでピーティな余韻。。
【Very Good】
ダグラスレインのOMCから2000年にボトリングされたアードベッグ1975、24年熟成。
香りにおいても味わいにおいても、70年代らしいクールで金属的なニュアンスを伴う独特のピーティさが特徴的で、集毒液のような要素もあり個性的でした。
そのわりに甘味にはクセがなく、海のニュアンスもあり、期待通りの美味しさですね。
加水50%ですが薄まった感じもなく、飲み頃感もあって満足感のある1杯でした。
アードベッグ ARDBEG 1975-2000 24yo DOUGLAS LAING Old Malt Cask 50%
one of 713 bottles
香りは鋭くクール、金属感しっかり、消毒液やナフタレン、プレーンなシロップ、タールっぽさもあるしっかりとしたスモーク。
飲んでもクールで鋭く金属的、フレッシュさを残すシトラス、強くスモーキーで独特の味わいだが甘味にはクセがなくドライ、ブリニーでピーティな余韻。。
【Very Good】
ダグラスレインのOMCから2000年にボトリングされたアードベッグ1975、24年熟成。
香りにおいても味わいにおいても、70年代らしいクールで金属的なニュアンスを伴う独特のピーティさが特徴的で、集毒液のような要素もあり個性的でした。
そのわりに甘味にはクセがなく、海のニュアンスもあり、期待通りの美味しさですね。
加水50%ですが薄まった感じもなく、飲み頃感もあって満足感のある1杯でした。
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2018.02.11【日記】
アードベッグ 12年 オフィシャル 1966年ボトリング 46%
50年代蒸留の貴重なアードベッグです。

アードベッグ AREBEG 12yo OB bottled 1966 46%
香りは鋭く強い。フレッシュシトラス、アプリコットジャム、金属感や砂利っぽさを伴うアーシー、レザー、燻製の魚、ピートは奥からじわじわと上がってくる。
飲むと穏やかな口当たりからから芳醇に広がる。やや濃縮したフルーツのコクのある甘味、香り同様に金属的だがエグミは軽微。魚介系の旨味は濃い、ドライで鋭いピートがしっかり効いた余韻。
【Very Good】
1966年にボトリングされたアードベッグ12年、オフィシャルボトルです。
同時期に流通していたものとして先のボウモア2種と同時に開栓され、一緒に飲んだのですが、どちらかというとこちらのアードベッグのほうが枯れ感が少なく生きたモルトでした。
この年代に蒸留されたアードベッグは記憶にある限り飲んだことが無いように思いますが、鋭い金属感や砂利っぽい独特のアーシーさ、そしてスモーク優位のピートなど、70年代までのアードベッグに顕著に感じられる個性がこのボトルからも感じられました。
度数は低いですが芳醇さがあり、フルーツ感も多彩で、旨味もあって魅力を十分に保ったオールドボトルでした。
※2018/2/17追記
なぜか40%だと思ってテイスティングしていたのですが、実際は掲載後にご指摘いただいたように80UKプルーフなので46%でした。修正させていただきました。
相当なオールドボトルなのに劣化要素が少なく、芳醇さが残っていたのは46%だったことが少なからず影響しているように思います。
ご指摘ありがとうございました。
このボトルは、高田馬場の歩古ホールさんでいただきました。
アードベッグ AREBEG 12yo OB bottled 1966 46%
香りは鋭く強い。フレッシュシトラス、アプリコットジャム、金属感や砂利っぽさを伴うアーシー、レザー、燻製の魚、ピートは奥からじわじわと上がってくる。
飲むと穏やかな口当たりからから芳醇に広がる。やや濃縮したフルーツのコクのある甘味、香り同様に金属的だがエグミは軽微。魚介系の旨味は濃い、ドライで鋭いピートがしっかり効いた余韻。
【Very Good】
1966年にボトリングされたアードベッグ12年、オフィシャルボトルです。
同時期に流通していたものとして先のボウモア2種と同時に開栓され、一緒に飲んだのですが、どちらかというとこちらのアードベッグのほうが枯れ感が少なく生きたモルトでした。
この年代に蒸留されたアードベッグは記憶にある限り飲んだことが無いように思いますが、鋭い金属感や砂利っぽい独特のアーシーさ、そしてスモーク優位のピートなど、70年代までのアードベッグに顕著に感じられる個性がこのボトルからも感じられました。
度数は低いですが芳醇さがあり、フルーツ感も多彩で、旨味もあって魅力を十分に保ったオールドボトルでした。
※2018/2/17追記
なぜか40%だと思ってテイスティングしていたのですが、実際は掲載後にご指摘いただいたように80UKプルーフなので46%でした。修正させていただきました。
相当なオールドボトルなのに劣化要素が少なく、芳醇さが残っていたのは46%だったことが少なからず影響しているように思います。
ご指摘ありがとうございました。
このボトルは、高田馬場の歩古ホールさんでいただきました。
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2018.01.10【日記】
ニューリリース:アードベッグ 23年 オフィシャル "トゥウェンティサムシング" 46.3%
高価ですが、熟成感のある美味なアードベッグです。

アードベッグ ARDBEG OB 23yo "TWENTY SOMETHING" 46.3%
bottled in 2017
香りは鋭くフルーティ、蜜をかけたレモン、潮風と金属感、軽やかなモルティ、強いスモーク優位のピート。
飲むとじわじわと広がる旨味、金属感とその鋭さはあるがほどよい甘味と柑橘の酸味、淡い噛み応えのあるこなれたモルティな旨味、強いスモーキーなピート。未熟感がなく仕上がっている。
【Good/Very Good】
今年リリースされた、アードベッグ 23年 オフィシャル "トゥウェンティサムシング" 46.3%
アードベッグ蒸留所に残った数少ない熟成の長い原酒が使われており、昨年は同時期に21年熟成のものがリリースされましたが、今年はさらに長い熟成の23年表記のものでした。
個人的な印象としてはわりと若々しさがベースにあって、それに樽感が乗っていて少し強引な感じがするものが多いイメージのアードベッグですが、これは十分な熟成感のあるタイプでした。
鋭くクールで金属的なニュアンスを伴う強いピートの主張はあり、アードベッグを飲んでるなという感覚はしっかりありつつも、テクスチャーは洗練されており、フルーティさやこなれて旨みのあるモルティさなどなど、こなれて仕上がっています。
価格的には少々お高いなとは思いましたが、原酒のストックが少ないアードベッグのオフィシャルリリースとしては十分にその価値のあるボトリングだと思いました。
アードベッグ ARDBEG OB 23yo "TWENTY SOMETHING" 46.3%
bottled in 2017
香りは鋭くフルーティ、蜜をかけたレモン、潮風と金属感、軽やかなモルティ、強いスモーク優位のピート。
飲むとじわじわと広がる旨味、金属感とその鋭さはあるがほどよい甘味と柑橘の酸味、淡い噛み応えのあるこなれたモルティな旨味、強いスモーキーなピート。未熟感がなく仕上がっている。
【Good/Very Good】
今年リリースされた、アードベッグ 23年 オフィシャル "トゥウェンティサムシング" 46.3%
アードベッグ蒸留所に残った数少ない熟成の長い原酒が使われており、昨年は同時期に21年熟成のものがリリースされましたが、今年はさらに長い熟成の23年表記のものでした。
個人的な印象としてはわりと若々しさがベースにあって、それに樽感が乗っていて少し強引な感じがするものが多いイメージのアードベッグですが、これは十分な熟成感のあるタイプでした。
鋭くクールで金属的なニュアンスを伴う強いピートの主張はあり、アードベッグを飲んでるなという感覚はしっかりありつつも、テクスチャーは洗練されており、フルーティさやこなれて旨みのあるモルティさなどなど、こなれて仕上がっています。
価格的には少々お高いなとは思いましたが、原酒のストックが少ないアードベッグのオフィシャルリリースとしては十分にその価値のあるボトリングだと思いました。
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2017.12.20【日記】
アードベッグ "1815" 1974&1975 オフィシャル 200周年記念ボトル 50.1%
まさか飲めると思いませんでした。

アードベッグ ARDBEG 1815 1974&1975 OB 200th Anniversary 50.1%
one of 400 bottles
香りは深遠でまったり甘やか、焦がしたアプリコットジャム、シナモンの効いたアップルパイ、奥から土っぽさとレザー、鋭さのある金属感、魚介の燻製やダシ、こなれているが厚く強いピート。
飲むとじわじわと広がる、一体感があり少し染み込むようなテクスチャー、プラムやアプリコットのジャム、噛み応えのあるモルティな旨味、優しい甘味と心地良い渋味、魚介の燻製、砂利と腐葉土、ヨードもあって強くスモーキーなピート、リッチで長い余韻。
【Very Good/Excellent】
2015年のアードベッグ200周年=バイセンテナリーの際に400本だけボトリングされたスペシャルボトル。
蒸留所に残った希少な古い原酒である1974年と1975年に蒸留された樽がヴァッティングされているようです。
バイセンテナリーの記念ボトルとしてリリースされた若い原酒主体のパーペチュームの他に、長熟原酒のストックが非常に少ないアードベッグがこっそりとこのボトルを出していたことは知っていましたが、ボトリング本数も少なく、1本3000ポンドといわれるほど高額だったこともあって飲む機会はないと思っていました。
しかし2017年末のこのタイミングで日本にも10本程度入ってきたようで、今回そのうちの1本に巡り合うことができました。
70年代蒸留のアードベッグらしい独特な金属感や土っぽいニュアンスがしっかりありますが、このボトルには樽感も効いていました。
アードベッグの70年代蒸留で良いものは20年未満の熟成で、樽感も薄くらしい味がしっかり残っているものが多いイメージでした。
(近年ボトリングの長熟のものが高額で、飲む機会があまりないということもありますが・・・。)
今回の記念ボトルは熟成が長く樽の影響も受けており、それが原酒のニュアンスとしっかり融合していました。
ヴァッティングでボトリングされた後に数年経過したことも良く作用したのかもしれませんが、想像以上にこなれたテクスチャーでした。
記念ボトルに恥じない堂々たる70年代アードベッグでした。
こういう高額ボトルはホテルバーなどでお金持ちのボトルキープなどで使われることが多くて、街場のバーでショット売りされることは珍しいと思います。
今回飲ませていただけたことに感謝します。
このボトルは、三越前のIANさんで行われた「ウィスキーラバーズ名古屋2018先行テイスティング」でいただきました。
アードベッグ ARDBEG 1815 1974&1975 OB 200th Anniversary 50.1%
one of 400 bottles
香りは深遠でまったり甘やか、焦がしたアプリコットジャム、シナモンの効いたアップルパイ、奥から土っぽさとレザー、鋭さのある金属感、魚介の燻製やダシ、こなれているが厚く強いピート。
飲むとじわじわと広がる、一体感があり少し染み込むようなテクスチャー、プラムやアプリコットのジャム、噛み応えのあるモルティな旨味、優しい甘味と心地良い渋味、魚介の燻製、砂利と腐葉土、ヨードもあって強くスモーキーなピート、リッチで長い余韻。
【Very Good/Excellent】
2015年のアードベッグ200周年=バイセンテナリーの際に400本だけボトリングされたスペシャルボトル。
蒸留所に残った希少な古い原酒である1974年と1975年に蒸留された樽がヴァッティングされているようです。
バイセンテナリーの記念ボトルとしてリリースされた若い原酒主体のパーペチュームの他に、長熟原酒のストックが非常に少ないアードベッグがこっそりとこのボトルを出していたことは知っていましたが、ボトリング本数も少なく、1本3000ポンドといわれるほど高額だったこともあって飲む機会はないと思っていました。
しかし2017年末のこのタイミングで日本にも10本程度入ってきたようで、今回そのうちの1本に巡り合うことができました。
70年代蒸留のアードベッグらしい独特な金属感や土っぽいニュアンスがしっかりありますが、このボトルには樽感も効いていました。
アードベッグの70年代蒸留で良いものは20年未満の熟成で、樽感も薄くらしい味がしっかり残っているものが多いイメージでした。
(近年ボトリングの長熟のものが高額で、飲む機会があまりないということもありますが・・・。)
今回の記念ボトルは熟成が長く樽の影響も受けており、それが原酒のニュアンスとしっかり融合していました。
ヴァッティングでボトリングされた後に数年経過したことも良く作用したのかもしれませんが、想像以上にこなれたテクスチャーでした。
記念ボトルに恥じない堂々たる70年代アードベッグでした。
こういう高額ボトルはホテルバーなどでお金持ちのボトルキープなどで使われることが多くて、街場のバーでショット売りされることは珍しいと思います。
今回飲ませていただけたことに感謝します。
このボトルは、三越前のIANさんで行われた「ウィスキーラバーズ名古屋2018先行テイスティング」でいただきました。
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2017.11.15【日記】
アードベッグ 1979-2005 GM コニッサーズチョイス 43%
安定の70年代ですね。

アードベッグ ARDBEG 1979-2005 GM CONNOISSEURS CHOICE 43%
Refill Bourbon Barrels
香りは独特のクレゾールや金属、カスタード、りんご、レザーとオイル、湿った砂利、穏やかなモルティ、鞣し革。
飲むと優しい口当たりから少しずつヒリヒリとスパイシーになる、オレンジ、あっさりした甘味とほどよい酸味と塩気、香り同様の独特のピート感は長く続く。
【Good/Very Good】
GMから2005年にボトリングされた、アードベッグ1979です。
加水シリーズのコニッサーズチョイスのボトルで、当時としては特別なものではないと思われますが、金属や塩素、独特の砂利のようなニュアンスなど、期待を裏切らない70年代のアードベッグの個性がしっかりと感じられます。
ややライトボディではありますが、ピーティなニュアンスも含めて唯一無二の個性は長く残りました。
アードベッグ ARDBEG 1979-2005 GM CONNOISSEURS CHOICE 43%
Refill Bourbon Barrels
香りは独特のクレゾールや金属、カスタード、りんご、レザーとオイル、湿った砂利、穏やかなモルティ、鞣し革。
飲むと優しい口当たりから少しずつヒリヒリとスパイシーになる、オレンジ、あっさりした甘味とほどよい酸味と塩気、香り同様の独特のピート感は長く続く。
【Good/Very Good】
GMから2005年にボトリングされた、アードベッグ1979です。
加水シリーズのコニッサーズチョイスのボトルで、当時としては特別なものではないと思われますが、金属や塩素、独特の砂利のようなニュアンスなど、期待を裏切らない70年代のアードベッグの個性がしっかりと感じられます。
ややライトボディではありますが、ピーティなニュアンスも含めて唯一無二の個性は長く残りました。
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2017.09.21【日記】
近年リリース:アードベッグ 1993-2015 22年 ケイデンヘッド シングルカスク 55.3%
昔の味もうっすらと感じるシェリーのアードベッグでした。

アードベッグ ARDBEG 1993-2015 22yo CADENHEAD SINGLE CASK 55.3%
香りは全体を包むシェリー、薄めのプルーン、アメリカンコーヒー、キャラメリゼしたナッツ、ハーブ、奥から塩素と金属感、磯っぽさ、鋭く強いスモーキーなピート。
飲むとパワフルなアタック、心地良いシェリー、プラムジャムやキャラメルのコクのある甘味、心地良く味を引き締めるコーヒーのタンニン、金属感や塩素っぽさは強い、鋭く強いピート、濃縮フルーツと金属とピートが残る長い余韻。
【Very Good】
ケイデンヘッドのシングルカスク、いわゆる金ラベルのアードベッグ1993、22年熟成です。
日本への入荷はかなり少なかったということで、私も初めて飲みました。
香りにも味わいにも、支配的でない程度に効いたシェリー感があり、アードベッグらしい塩素や金属を感じる独特のニュアンスや鋭いピート感もしっかりと感じられました。
プルーンやジャムといった濃縮フルーツやキャラメルのような甘味と、それを引き締める渋味のバランスも良かったです。
フルーティでミネラリーでピーティな独特の余韻も長く印象的でした。
現時点でも結構仕上がっているシェリーカスクのアードベッグですが、今後、シェリーとピートと金属感の融合が進むと、ミルロイの詰めた1975のシェリーカスクのような古いアードベックに近い香味になっていくのではないかと思いました。
この1杯は、三越前のIANさんでいただきました。
アードベッグ ARDBEG 1993-2015 22yo CADENHEAD SINGLE CASK 55.3%
香りは全体を包むシェリー、薄めのプルーン、アメリカンコーヒー、キャラメリゼしたナッツ、ハーブ、奥から塩素と金属感、磯っぽさ、鋭く強いスモーキーなピート。
飲むとパワフルなアタック、心地良いシェリー、プラムジャムやキャラメルのコクのある甘味、心地良く味を引き締めるコーヒーのタンニン、金属感や塩素っぽさは強い、鋭く強いピート、濃縮フルーツと金属とピートが残る長い余韻。
【Very Good】
ケイデンヘッドのシングルカスク、いわゆる金ラベルのアードベッグ1993、22年熟成です。
日本への入荷はかなり少なかったということで、私も初めて飲みました。
香りにも味わいにも、支配的でない程度に効いたシェリー感があり、アードベッグらしい塩素や金属を感じる独特のニュアンスや鋭いピート感もしっかりと感じられました。
プルーンやジャムといった濃縮フルーツやキャラメルのような甘味と、それを引き締める渋味のバランスも良かったです。
フルーティでミネラリーでピーティな独特の余韻も長く印象的でした。
現時点でも結構仕上がっているシェリーカスクのアードベッグですが、今後、シェリーとピートと金属感の融合が進むと、ミルロイの詰めた1975のシェリーカスクのような古いアードベックに近い香味になっていくのではないかと思いました。
この1杯は、三越前のIANさんでいただきました。
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2017.09.08【日記】
アードベッグ 1975-2002 26年 オフィシャル #4701 46.2%
一体感のあるシェリーカスクの70年代アードベッグでした。

アードベッグ ARDBEG 1975-2002 26yo OB #4701 46.2%
one of 252 bottles, Sherry Hogshead
香りは甘やかなシェリー感とアードベッグらしいピート、そして昆布ダシがそれぞれ濃厚で一体感が出ている。アメリカンコーヒー、プルーン、黒糖かりんとう、海藻のヨードと魚介のスモーク、腐葉土、獣臭さ。
飲むと滑らかな口当たりから芳醇に広がる、濃厚シェリー、プルーンなどの濃縮フルーツと黒糖のようなコクのある甘味、穏やかに引き締めるタンニン、甘辛く煮た昆布、金属感や塩素を感じるピート、オイリーで長い余韻。
【Very Good】
オフィシャルシングルカスクのアードベッグ1975、26年熟成です。
どうやら2002年にフランス向けにボトリングされたもののようです。
甘やかな濃縮フルーツや黒糖を感じる濃いシェリー感と、アードベッグらしい金属感や土っぽさを伴うピートや昆布ダシのような海の香味が一体化した香味でした。
濃い甘味とそれを引き締める渋味のバランスも良く、味わいにおいて強く感じた甘辛い昆布の煮物のようなニュアンスが印象的でした。
濃く強い味で、経年変化によると思われる樽と原酒の一体感もありとても美味しかったですが、度数がやや低く若干ですがボディが期待より薄く感じられました。
飲んでからの力強い広がりがあれば、さらに素晴らしかったと思います。

アードベッグ ARDBEG 1975-2002 26yo OB #4701 46.2%
one of 252 bottles, Sherry Hogshead
香りは甘やかなシェリー感とアードベッグらしいピート、そして昆布ダシがそれぞれ濃厚で一体感が出ている。アメリカンコーヒー、プルーン、黒糖かりんとう、海藻のヨードと魚介のスモーク、腐葉土、獣臭さ。
飲むと滑らかな口当たりから芳醇に広がる、濃厚シェリー、プルーンなどの濃縮フルーツと黒糖のようなコクのある甘味、穏やかに引き締めるタンニン、甘辛く煮た昆布、金属感や塩素を感じるピート、オイリーで長い余韻。
【Very Good】
オフィシャルシングルカスクのアードベッグ1975、26年熟成です。
どうやら2002年にフランス向けにボトリングされたもののようです。
甘やかな濃縮フルーツや黒糖を感じる濃いシェリー感と、アードベッグらしい金属感や土っぽさを伴うピートや昆布ダシのような海の香味が一体化した香味でした。
濃い甘味とそれを引き締める渋味のバランスも良く、味わいにおいて強く感じた甘辛い昆布の煮物のようなニュアンスが印象的でした。
濃く強い味で、経年変化によると思われる樽と原酒の一体感もありとても美味しかったですが、度数がやや低く若干ですがボディが期待より薄く感じられました。
飲んでからの力強い広がりがあれば、さらに素晴らしかったと思います。
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