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2013年のベストボトル達・前編

2013年に飲んだボトルのうち、私のベストボトルについて書いてほしいという要望が今年もありましたので、昨年同様にBAR HAYAFUNEさんがやってらっしゃる「モルトウィスキー・オブ・ジ・イヤー2013」に私が投票させていただいたボトルをご紹介させていただきます。
あくまで私の好みと思い入れも含めて選んだものということをご了承ください。

なお、蒸留所でしか買えないようなボトルは外し、ちょいオールドボトルまで入れるとキリがなくなりそうだったので、基本的には近年にボトリングされたものから選びました。

◎オフィシャル・スタンダード部門(市価1万円未満)

・アラン 1998-2013 14yo OB PRIVATE CASK “Orange Arran” #1139 55%【G/VG】

この価格帯だと近年詰めの短熟ボトルになり、そこで良いものというとアイラ以外では熟成の早いバーボンバレルのものがメインになると思いますが、
これはとても良いバーボンカスクのフルーティさに加えて、トロピカル感や熟したフルーツの要素がしっかりと感じられるボトルでした。
アランは自分の中では個性に乏しく存在感がやや薄い蒸留所という印象で、安定しているものの突出したものが無いという認識でしたが、このボトルでちょっと見方が変わりました。

 

◎オフィシャル・プレミアム部門(市価5万円未満)

・アバフェルディ 21yo OB for ABERFELDY FESTIVAL 55.3%【VG】

ここは幅が広くて該当するようなボトルがいくつもありました。
昨年同様TUN1401の新しいバッチは非常に良い出来でしたし、非常にフルーティなベンリアック1976なんかもこの辺に入ってきますよね。
しかし、期待以上の出来で、蒸留所に対する認識が急激に高まったボトルという意味で、このアバフェルディフェス向けのボトルを選びました。
3万円台とスペックの割にかなり高い印象ではありましたが、飲むと気持ちがほっこりするような温かみが感じられるボトルで、ラベル通りの蜂蜜の要素が強く感じられました。
ここから有楽町ではアバフェルディブームが到来したのでした。(笑)
その後アバフェルディの過去のリリースを改めて飲んでも蜂蜜を感じるボトルが多く、ハウススタイルを再認識できたという意味でも心に残るボトルになりました。

◎オフィシャル・スーパー・プレミアム部門(市価5万円以上)

・グレングラッサ 1973-2012 39yo OB キャンベルタウンロッホ&信濃屋向け【VG】

この部門は5万円以下とは逆に、候補が少なくて悩みました。
この価格帯のニューリリースってなかなかありませんし、あっても飲めないことが多いですから。(笑)

そんな中で選んだのはこのグラッサの1973で、珍しいボウモア系のトロピカル感が印象的でした。
しかしそのあとに自分で開けて飲んだリンブルグウイスキーフェア向けのグラッサ1965ほどボウモア寄りではなく、アイリッシュとボウモアの中間のようなトロピカル感という位置づけになりました。
何度も書いていますが、グラッサは草っぽさという共通点を感じることは多いですが、ヴィンテージや樽によっていろんな顔を見せてくれます。
オーナーの変わったこれからのリリースに期待ですね。

長くなったので続きは次回。

 

#アイルオブアラン (ISLE OF ARRAN) #アバフェルディ (ABERFELDY) #グレングラッサ (GLENGLASSAUGH)

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