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グレングラントテイスティングイベントに参加しました。

グレングラントのマスターディスティラーであるデニス・マルコム氏が来日され、関係者を中心としたイベントが銀座で行われました。
関係者ではありませんがありがたいことに私も招待していただき、奇跡的に仕事が早く終わったこともあり、喜んで参加させていただきました。

内容は、デニス氏とスコ文研の土屋守さんのトークイベント、そしてデニスさんのグラント勤続50周年を記念して作られた「ファイブディケーズ」の試飲、その後は現行グラントのテイスティングと食事をしながらデニス氏を中心とした懇親会、という流れでした。
高級感のある会場でのイベントで、テンションあがりましたね。

トークイベントではグラントの歴史やあまり語られない裏話がいろいろ聞けて予想以上に楽しかったです。
グラントといえば、オールドボトルや70年代前半くらいの蒸留までのものには非常に魅力的なものが多く、自分も大好きな蒸留所のひとつですが、イタリアでの圧倒的な人気と世界第5位の販売量を誇るものの、残念ながら最近のオフィシャルからのリリースには特別なものが無く面白味がない印象を持っていました。
しかしお話をうかがうと、2006年のカンパリ社の買収以降、いろいろ挑戦的な試みもなさっているようで、これからのリリースが楽しみになりました。

また、改めて飲んでみるとグラント10年、16年などのスタンダードボトルも、スペイサイドらしい華やかさとフルーティがあり、特別なテイストはないもののオフフレーバーも無く、どういう飲み方でも安心して飲めるものでした。値段を考えると普段飲みに悪くないボトルだと思います。

そして特別テイスティングの「ファイブディケーズ」、これはせっかくなのでしっかりテイスティングさせていただきました。

グレングラント GLENGRANT OB FIVE DECADES 46%
one of 12000 bottles

香りは強いフローラル、蜂蜜、やや熟したオレンジ、バニラ、若さの強くない麦感、ナッツ、時間とともにうっすらシェリー感とリッチなニュアンス。
飲むと蜂蜜の甘味、奥から淡くシェリー系のフルーツが顔を出し甘味に厚みを出している、麦の旨みあり、後半はスパイシーでナッツとかすかなピートも感じる。

【Good/Very Good】

デニス氏が15歳でグラントで働き始めて現在に至るまでの50年間、60年代、70年代、80年代、90年代、2000年代、それぞれの原酒がヴァッティングされている記念ボトルです。昔のシェリーカスクも使われているということでした。

ヴァッティングの詳細は不明ですが、基本的には90年代くらいの若いバーボン樽系の原酒がメインで使われているボトルだと思います。
ただし、奥からうっすらとシェリー感や昔のボトルにあるピーティな感じも顔を出し、時間が経つとシェリー感はより感じやすくなりました。これらが酒質に厚みや深みをだしているように思いました。スタンダードボトルと比べると明らかにリッチで深みのあるボトルで、美味しくいただきました。

なお、世界12000本限定とのことでしたが、日本に入ってくるのはたった120本で全体の1%。。。ちょっと残念な気持ちになりました。
市場として期待されていないということなんでしょうが、これから日本のグラントファンが増えるような魅力的なボトルが入ってくることに期待します。

食事をしながらの会食では、デニス氏とお話しすることもでき(すごく気さくで良い方でした!)、さらにグラントのニューポットをテイスティングする機会にも恵まれました。
かなりクリーンでフルーティなニューポットで、エグ味も少なくこれはこれでなかなか飲める味でした。スペイサイドらしい華やかなモルトになりそうな印象を持ちました。

お土産のボトルをありがたくいただいた後は、そのまま有楽町に流れ、そこでも美味しいモルトを飲んで大満足な一日でした。

参加者・関係者の皆様、楽しい時間をありがとうございました。
 

#グレングラント (GLENGRANT) #その他 #イベント

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