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ニューリリース:スプリングバンク 1995 18年 オフィシャル バーカルーソー10周年記念,スペイサイドウェイ&信濃屋向け

近年詰めの中でも,特に王道のスプリングバンク感がありました。

  

スプリングバンク SPRINGBANK 1995-2014 18yo OB for Bar Caruso 10th Anniversary, Speyside Way & Shinanoya 56%
one of 198 bottles, efill Sherry Cask

香りは華やか、へた付きのイチゴと淡いイチゴジャム、プラム、白ワインのブドウ感、レモン、バニラ、やわらかで旨そうな麦感、奥から淡いピート、飲むと強めのアタックでやや胡椒のスパイシー、フリーズドライのイチゴとその甘味や酸味、少し粉っぽい凝縮感があり噛みごたえのあるテクスチャー、良い麦の旨味、しっかりとブリニー、穏やかなピートが見え隠れし,時間と共にイチゴジャムが強まる、余韻の最後まで綺麗で飲み飽きしない。

【Very Good】

新宿のBar Carusoさんの10周年記念に,自由が丘のスペイサイドウェイさんと信濃屋さんと一緒にボトリングされたスプリングバンク1995,18年熟成です。

モルトの香水たるスプリングバンクらしい華やかな香り立ちで,ジャムよりはヘタの植物感も伴う果実っぽいイチゴ,白ブドウなどのフルーツがしっかりと感じられ,穏やかで旨そうな麦感と淡いピートの主張もありました。
飲んでみると凝縮感のあるフルーツと粉っぽく凝縮したようなテクスチャーがあり,甘味酸味と良い麦の旨味,そして何よりバンクらしい塩気が探さずとも感じられるほど強く感じられました。またピートも香り同様に奥から出てきました。
時間と共にイチゴ感がフリーズドライっぽいものからジャムっぽいものへと変化を遂げたのも非常に興味深く好印象で,熟成年数以上に複雑なフレーバーですが引っかかるところがなく,スムーズに飲み進められるためいくらでもおかわりしてしまいそうでした。

きっと正統派のバンクらしく開栓後時間が経ってから,またボトリング後瓶内で時間が経ってからのほうがもっと良くなる予感です。

もちろんリフィルですしシェリーカスクの支配的なボトルではありませんが,全体を包むシェリー感がとても良かったです。
先日のウイスキーライブ向けのバーボンカスクも非常に良かったのですが,やはりスプリングバンクの王道はシェリーカスクだよなぁと実感するボトルでした。

このボトルは,新宿のBar Carusoさんでいただきました。
10周年おめでとうございます。

Bar Carusoさんにはこの時に初めてお伺いしたのですが,マスターのお話も楽しく,非常に居心地の良いBarでした。
また,訪問した際には黒ケイデンのベンリアック1966を2種飲み比べさせていただく機会にも恵まれました。
1979詰めの13年と,1987詰めの21年の2種類でした。

 

13年はしみ込んでくるような麦の旨みの奥から柑橘や草,洋ナシや桃のフレーバーが優しく上がってくるようでした。
21年は洋ナシや桃,そしてトロピカルフルーツのニュアンスがより熟した形で感じられ,麦感は奥から下支えしているようでした。妖艶さを感じたのも印象的でした。
ベンリアックらしいというよりスペイサイドらしいフルーツ感で,近年詰めの1976ホグスに代表されるような桃やトロピカル感が全開というタイプとは異なり,華やかなフルーツ感が他の要素と一緒に非常にナチュラルな形で主張してくる素晴らしいボトルでした。

どちらも非常に状態が良かったのも印象的で,特に13年は短熟加水でボトリング後およそ35年が経過しているボトルとしては信じられないくらい劣化を感じないボトルでした。
今となっては高額なのにフェイクや劣化が多いシリーズなので,黒ケイデンはなかなか手が出せないボトルばかりです。こうして飲ませていただけることに感謝感謝です。

 

#スプリングバンク (SPRINGBANK) #ベンリアック (BENRIACH)

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