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ベンネヴィス 2002 10年 オフィシャル #334

独特の樽感と珍味っぽさが印象的でした。

 

ベンネヴィス BENNEVIS 2002-2013 10yo OB #334 56.4%
one of 710 bottles, PORT PIPE

もわっとこもった香り、プラムジャム、レーズンぽさがある強いブドウ、黒みつ、醤油とみりん、奥に無骨な麦感、少し乾物のしじみ珍味、飲むと粘性がありリッチ、ねっとりしたジャムの甘味、レーズンのブドウ感が強い、ほどよいタンニンの渋み、素朴な麦の旨味あり、淡く草っぽいエグ味もあるが味を深めてもいる。

【Good/Very Good, Interesting】

昨年ボトリングされたオフィシャルのベンネヴィス2002,10年熟成のシングルカスクです。
短熟ですがポートパイプで熟成された変わり種です。

まず独特の香りで不思議な第一印象でした。
もわっとこもったような香りで,強いレーズンを感じるブドウ感など濃縮したフルーツ感,黒蜜,そして醤油やみりんを感じる甘辛い珍味のようなニュアンスが独特でした。
飲んでみるとねっとりとした粘性があり,レーズンやジャムの甘味,タンニンの渋味がほど良く,麦の旨みも感じられました。

大きな樽で10年程度の熟成だと,それほど熟成は進まないはずなのですが,もとのポートパイプが相当良いものだったのか,強い主張に荒々しい未熟感はほぼ完全にマスクされています。
香りにおいては正直珍味っぽさが否めないと思ったのですが,飲んでみると非常にリッチで強い味で,ねっとりと濃厚な甘味ですがワイン樽にしばしば感じるべたべたした平坦なニュアンスでは無く,渋味も味を深めており,全体にリッチで深みもあって旨いと思えるモルトに仕上がっていました。

綺麗な香味ではなく樽の力技な感じも否めないところですが,この熟成期間でよくぞここまでと思えるほどよく仕上がったボトルで,しつこいですが相当良いポートワインの詰められた樽のなのではないかと思いました。

 

#ベンネヴィス (BENNEVIS)

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