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ニューリリース:ラフロイグ 1999 15年 オフィシャル ヴァリンチ #5160

このタイミングで飲ませていただいたことに心から感謝です。

 

ラフロイグ LAPHROAIG 1999-2015 15yo OB Valinch #5160 58.4%

香りは最初穏やかだが時間と共に強く開いてくる,フレッシュでフルーティ,強めのグレープフルーツ,熟れる前のメロン,薄くアプリコットジャムや洋梨,バニラ,仄かに海藻のミネラル,柔らかなヨードを伴う強いスモーク,少し若さも感じる麦感,飲むと力強いアタックがありスパイシー,強烈に広がるグレープフルーツのわたやパッションフルーツのトロピカル感,芳醇な広がりがあり少しミントも伴って強く鼻に抜ける,強めに感じるオーク,潮風,香り同様のヨードと強いスモーク,炭っぽさはあまりない,果汁に近いフルーティな甘味と酸味,ピートが長く残る。

【Very Good,Interesting】

ラフロイグ蒸留所のツアーに参加するとボトリングさせてもらえる,いわゆるヴァリンチです。
これもアードベッグのバイセンと同様に渡邊さんからいただきました。
そして何よりこの#5160,興味深いことに先日リリースされたバイセンテナリーの15年と加水以外ほぼ同じスペックと思われ,どうしたって期待は高まります。

香り立ちの華やかさはそれほどなく,若さも感じられましたが,グレープフルーツやオフィシャルらしいジャムっぽさやヨードもじわじわと奥の方から感じられました。
期待した割に香りにはそこまでピンと来るものがなかったのですが,飲んでみて正直驚きました。

味わいはまさにバイセンの15年のカスクストレングスという感じで,ナチュラルなトロピカルフルーツを含む強く多彩なフルーツ感が露骨なほど力強く広がってきました。
アイラらしい強いピートの中に軟らかなヨードも感じられ,バイセン同様に最近のラフにしてはピートにおける炭っぽさが控えめでした。
ちょっとオークの主張は強めで,シングルカスクということもあるのか,バランスが良いタイプとは言えませんでしたが,とにかくバイセン15年のカスクストレングスを飲んでいる感じに酔いしれました。

これを飲んでみて思ったのは,もっと高度数で飲みたいと思ったバイセン15年ですが,やはり香り立ちの良さ,バランスの良さ,ほどよいオークのニュアンスなど,ヴァッティングして加水したからあの完成度だったんでしょうね。
バイセン15年を飲んで想像していたことではありましたが,それが確信に近いものになりました。

非常に興味深いサンプルで,バイセン15年の記憶も鮮明なこのタイミングで飲ませていただけて本当に良かったです。
ありがとうございました。

 

#ラフロイグ (LAPHROAIG)

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