ストイックなドリンカーの日々 ~Drinker's Diary~

ストイックなドリンカーの日々 ~Drinker's Diary~

モルトウイスキーをこよなく愛する男の日々のテイスティングや考えたことを掲載します。

2020.01.20【日記】

ニューリリース:ロングロウ 21年 オフィシャル 2019年リリース 46%

ちょっと期待したのと違うタイプでした。

 

ロングロウ LONGROW 21yo OB 2019 RELEASE 46%


香りは力強くミーティ。かつおダシ、みりん、チョコレート、ドライアプリコットと潮風を伴う強めのスモーク。
飲むとプラムとチョコレートがけのドライオレンジ、肉とかつお節の併せダシ、旨味が濃く塩気も強い。こなれたニュアンスも伴うピート、スモーキーでダシっぽい余韻は長い。

【Good/Very Good】


ロングロウが最近リリースした、21年のオフィシャルボトルです。

スプリングバンクとは異なり、ロングロウは今までは18年までのリリースが続いており、私の知る中で唯一の21年が素晴らしかった2016年のスプリングバンクオープンデー向けのリリースでした。

そんなわけでプレーンな樽感で心地良く熟成したオープンデーの味を期待してしまったのですが、スプリングバンク蒸留所がわりとよく出してくるダシ醤油っぽさを伴うシェリー感を伴うタイプでした。

もちろんこの蒸留所らしい樽でロングロウらしい香味があり、ピートも少しこなれていて熟成感もあり、美味しいは美味しいのですが、勝手に期待値を高くしすぎてしまいました。

ロングロウはファンも多いですし、今回の香味はらしい方向性のひとつで世の中的には高評価なボトルのようですので、もちろんいまさら書くことでもないですが好みの問題です。

昔から時間経過で変化してくる蒸留所ですし、特にこの樽感ですから、時間が経ってからまた飲みたいと思います。

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2020.01.16【日記】

ニューリリース:グレンタレット 1989-2019 29年 シグナトリー ウイスキーフープ向け #237 43.6%

フルーティで儚いタレットでした。

 

グレンタレット GLENTURRET 1989-2019 29yo SIGNATORY for THE WHISKY HOOP #237 43.6%
one of 246 bottles, Hogshead



香りはエステリーで強い熟成感あり。非常にフルーティでしかも多彩。洋梨とオレンジのコンポート、熟しすぎたメロン。
飲んでも香り同様にエステリーで軽やか。メロン多めのミックスジュース、徐々にクリーミー、優しい甘味、ボディは軽く儚いが美しい余韻。

【Good/Very Good, Interesting】


シグナトリーがウイスキーフープにボトリングした、グレントタレット1989、29年熟成のシングルカスクです。
会員向けに昨年11月に頒布されました。

長い熟成を経ていますが、そこから想像する以上に度数が下がっているのが特徴的なボトルです。

そのことからある程度想像していましたが、想像以上に熟成感の強いタレットでした。

上記の通りエステリーかつ非常にフルーティで、香りからも味わいからも洋梨や柑橘、熟しすぎたメロンなどの多彩なフルーツが感じられました。

また、クリーミーなところは長熟タレットらしい個性が残っているようで、フルーティさとも良くマッチしていたと思います。

ボディは軽く余韻も短く、全体的には美しくやや儚い印象のモルトですね。

古くはダンカンテイラーのピアレスやロナック、近年だとエージェンシーの長熟によくあった、一般的な熟成のピークを過ぎてボディが枯れた代わりに突き抜けたフルーティさが出ているタイプと思われます。

とはいえ、どこまでの熟成感を良しとするかには個人差があり、こういう枯れ感の伴うフルーティさというのはボトラーズモルトの魅力のひとつでもあります。

私も、飲み始めた頃にこういう突き抜けたフルーティさに魅了された一人ですし、一時期は乱発されて辟易としていましたが、最近はこういうものが少ないですから存在価値も感じます。

ちょっとウイスキーフープっぽくないボトルではありますが、モルトを複数種類飲むコースの組み立ての中でも欲しい個性だと思いました。
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2020.01.12【日記】

ニューリリース:スプリングバンク 2009-2019 10年 オフィシャル "ローカルバーレイ" 56.2%

最後のリリースだけあって完成度が高かったです。

 

スプリングバンク SPRINGBANK 2009-2019 10yo OB "Local Barley" 56.2%
one of 9000 bottles, bottled in 2019



香りは華やか。メローゴールド、麦々しいが凝縮したモルティ、カモミールティー、スモーク、潮風を感じ、ミネラリー。
飲むと少し粉っぽい凝縮感があり噛み応えのあるモルティな旨味がしっかり、柑橘の甘味と酸味に加えて強い塩気も強い。タールっぽいピートもある長い余韻。

【Good/Very Good】


1999年から再度仕込みを始めたというスプリングバンクのローカルバーレイ、これまでに以下のような4回のリリースがありました。

1回目:1999蒸留16年熟成 2016年始めリリース
2回目:2006年蒸留11年熟成 2017年始めリリース ベアバーレイ
3回目:2007年蒸留10年熟成 2017年末リリース
4回目:2009年蒸留9年熟成 2018年末リリース

今回は定期的なリリースとしては最後とされている5回目で、2009年蒸留の10年熟成でした。

熟成年数だけでなく樽使いも異なり、毎回香味が違うイメージでしたが、今回の最終リリースはヴィンテージの同じ昨年のリリースとかなり近い香味でした。

昨年のものと自分のテイスティングノートを比べると驚くほど似たコメントですが、昨年のものは穏やかな香り立ちだったのに比べて、熟成が伸びた影響かスプリングバンクらしい華やかさが強まり複雑さも増したようです。

十分にフルーティでブリニーで、ピートはやはり近年蒸留らしくタールっぽさを伴い強めに感じられました。

キャンベルタウンモルトの代表であるスプリングバンクの個性が凝縮したようなボトルで、驚きこそありませんでしたが有終の美を飾ったと言える堂々の完成度です。

日本にも例年通りだと春頃に入ってくるのではないかと思います。


 
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2020.01.08【日記】

ニューリリース:ラフロイグ 30年 オフィシャル "イアンハンター・ストーリー, ブック1" 46.7%

個性的な長熟ラフロイグでした。

 

ラフロイグ LAPHROAIG 30yo OB "THE IAN HUNTER STORY, BOOK 1" 46.7%
one of 4800 bottles, 1st fill Ex-Bourbon Barrels



香りは熟成感のある柑橘系のフルーツと焦げ感のあるスモーク、生ハムメロン、少し松ヤニと針葉樹のウッディネス。
飲むとメロンや洋梨やレモンピールなどエステリーさの伴う強いフルーツがあるが、引き締めるウッディネスは強めでピートよりも長く残る。

【Good/Very Good】


オフィシャルのラフロイグ30年、イアンハンター・ストーリー、ブック1と銘打たれたリリースで、本の中身をくり抜いてボトルを収めるような装丁の入れ物に入っています。
イアン・ハンターというと蒸留所のオーナーだった人物ですが、次のオーナーだった(女性でむしろこちらのほうが有名な)ベッシー・ウィリアムソンの記念ボトルも、同様の装丁でリリースされたようです。

明らかに愛好家に向けたコレクターズアイテムで、ブック1ということは今後も同じようなスモールバッチのリリースが続くのだと思われます。

さて、肝心の今回のブック1の中身ですが、80年代後半の蒸留と思われ前半までのような独特の凝縮感は望めませんでしたが、長熟らしいエステリーさも伴うフルーティさがしっかりと感じられ、昔のラフロイグに感じがちな生ハムメロンのようなニュアンスもありました。

ただ、ファーストフィルのバーボンバレルで30年も熟成したためか、ややウッディネスは強く感じられ、松ヤニを伴う針葉樹のニュアンスも強めに感じました。

これがせっかくの長熟モルトの飲み心地をやや悪くしているようで、個人的な嗜好では過熟と感じました。

熟成感があって針葉樹的という部分においては、私も大好きな白州25年に共通のニュアンスがあり、香りの第一印象ではそのイメージだったのですが、全体的にはそれに比べると少々バランスが悪いようでした。

高額ですが今の市場では非常識な値付けではなく、それに見合った熟成感は間違いなくあるラフロイグで、ウッディなタイプが好きな人には間違いなく美味しいと感じるものだと思います。


 
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2020.01.04【日記】

ニューリリース:キルケラン(グレンガイル) 2004-2019 15年 オフィシャル UK向け グレンガイル蒸留所15周年記念 53.1%

スプリングバンクよりスプリングバンク味でした。

 

キルケラン KILKERRAN (Glengyle) 2004-2019 15yo OB for UK retailers to celebrate the 15th Anniversary of the opening of Glengyle Distillery 53.1%
one of 324 bottles, matured for ten years in a fresh bourbon puncheon, followed by five years in a refill bourbon hogshead



香りは華やか。しっかり蜂蜜レモン、穏やかなバニラ、こなれたモルティと淡いピート、僅かにオイリーで潮風を伴うミネラル感。
飲むと度数よりアタックは控えめでやや粘性あり、コクのある蜂蜜やオレンジマーマレードの甘味、凝縮感のあるモルティな旨味、良い塩気はしっかり、穏やかなピート、想定外に綺麗な余韻。

【Very Good,interesting】


2019年に、グレンガイル蒸留所の15周年を記念してUK国内の小売店向けにリリースされたオフィシャルボトル、キルケラン2004、15年熟成です。

以前にもお伝えしたかもしれませんが、この蒸留所はオーナーを同じくするスプリングバンクでフロアモルティングした麦芽を原料にしており、ベンヴィヴィスで使用していたポットスチルで蒸留しています。
蒸留もスプリングバンクの職人が行っているようで、恐らく使用できる樽の仕様もスプリングバンクと概ね同様ではないかと思います。

2004年ということは創業年の蒸留で、フレッシュバーボンパンチョンという恐らくバーボンバレルを組み直した珍しい樽で10年熟成させた後で、リフィルバーボンホグスヘッドで5年の後熟を経てボトリングされました。
なんだかわけのわからない樽使いですが、察するに創業したてで資金の無い時期に大きな樽で熟成させていたものを、10年経って量も減ったところで味のつきやすい樽に詰め替えたというところでしょうか。

そんな個性的なスペックではあるのですが、その中身はまさに王道のキャンベルタウンモルトでした。

上記の樽使いでバーボン系の樽感がありますが、これがうまくハマっており原酒の香味を引き立てる丁度良い効き方でした。

そして、なんといってもスプリングバンクに酷似した原酒由来の香味があり、フロアモルティングからくると思われる旨味の凝縮した深みのあるモルティさやブリニーな個性が存分に出ていました。

加えて、近年のスプリングバンクはかなりピーティで、タールや機械油のニュアンス、そして良くも悪くも雑味の多い香味があり、ともすれば飲み心地を悪くしてしまうこともあるのですが、それらが控えめで綺麗に仕上がっていました。

オバルなど、昔のスプリングバンクを彷彿とさせる香味で、これが熟成したらまさにその味になりそうだと思えたのでした。

これを私がブラインドで飲んだら、間違いなく第一にスプリングバンクと言うと思います。

スチルは違いますので、蒸留よりもそれ以前の仕込みのほうが香味に与える影響は大きいのではないか、やはりアルコール収量は落ちても「フロアモルティング⇒低度数のもろみ」が最も昔の味に近づける近道なのではないか、そう強く感じる体験でした。

このボトルは記念ボトルということもあり特に綺麗で秀逸な仕上がりですが、普通に買える12年も十分にキャンベルタウンの個性があって美味しいですし、キルケランには今後さらに注目していこうと思います。


 
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2020.01.01【日記】

謹賀新年

皆様、2020年あけましておめでとうございます。


※今年は昨年20周年を迎えたキャンベルタウンロッホさんのファークラスを初モルトにしました。


数年前までやっていた前年の振り返りや個人的なベストボトルの紹介、愛好家目線で考えた今後の動向に対する予測など、例年自分でも書くのを楽しみにしていた記事だったのですが今年も書けず申し訳ありません。
何といってもバーになかなか伺えず、じっくりウイスキーのことを考えながら飲む時間がとれていないことが原因です。

ここでのご報告が遅れてしまいましたが、昨年、”GOETHE(ゲーテ)”さんの誌面に取り上げていただきました。専門誌でないことの影響もあるのか、ありがたいことにウイスキー絡みで面白そうなお話を想定外の方面からいただくことも増えています。
しかし同時に本業が非常に充実しており、ウイスキー関連だとウイスキーガロアのテイスティングや座談会、そして品評会の審査など責任重大なお仕事だけで手一杯な状態です。それらに関しては十分な時間を作り、手を抜かず全力で取り組めていると思いますが、これ以上手を広げるのは悔しいですが難しい状況です。

そして、偶然もあるのですが休日のイベントにも本業が被ってしまい、昨年は1月の名古屋のイベント以降はフェスや持ち寄り会などにもほとんど参加できず、そういう場でしかお会いできない方々やこのブログを読んで声を掛けてくださる方々とはほとんど交流が持てませんでした。今年はそういう場に足を運び、愛好家の方々とお話しして見識を深めるのを楽しみにしております。

昨年は本業の仕事というか学業が一区切りしたのですが、それで一段落というわけにはいかないようで、今年も忙しい毎日になりそうです。
忙しいのが嫌いではないですし、ギリギリ体を壊さない程度にウイスキーともしっかり両立できるよう、
これまで通り多少の無理はしつつ頑張っていこうと思います。

なかなか更新頻度も上げられなそうですし、話題のボトルをタイムリーに評価したりすることがしばらくは難しいと思いますが、ウイスキーは大好きですし私にとってこのブログは大事なライフワークのひとつですから、コツコツ更新していくつもりでおります。

今年もよろしく宜しくお願い致します。
皆様にとっても素晴らしい1年になりますように。

T.Matsuki

 
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2019.12.31【日記】

ニューリリース:ロングロウ 2007-2019 11年 オフィシャル スプリングバンクソサエティ向け 56.9%

まったりと厚みのあるロングロウです。

 

ロングロウ LONGROW 2007-2019 11yo OB for SPRINGBANK SOCIETY 56.9%
one of 2250 bottles, Refill Re-charred Sherry Butts



香りはフランジェリコのようにナッティで甘やか。紅茶風味の練乳、スモーク優位の強いピートと海のミネラル。
飲むと粘性がありまったり甘やか。やはりナッティでリッチ。加熱したリンゴ、コクあり。しっかりスモーキーでブリニーでミネラリーでオイリー、タールも感じる余韻は長い。

【Good/Very Good】


スプリングバンクソサエティ向けに最近ボトリングされた、オフィシャルのロングロウ2007、11年熟成です。

スプリングバンクの扱うシェリー樽は、特にバッチの大きなリリースで使われるものに私の苦手なダシ醤油っぽいものが多いのですが、今回のソサエティ向けのリリースは評判の多いものが多いリチャードシェリーバットのシングルカスクでした。

私がよくバニラアイスにかけているヘーゼルナッツのリキュール"フランジェリコ"と共通するようなナッティで甘やかなニュアンスがあったのが印象的で、ロングロウらしいピーティでブリニーな要素もしっかりと主張してきました。

樽感が強くそれに原酒の個性が張り合っているような、少し置いてから開栓したほうが良いかなと感じる仕上がりを予想して飲んだのですが、今回のものはリチャードシェリーカスクからの影響がほどよく、今飲んでも十分に美味しかったです。

ファンの組織であるスプリングバンクソサエティに向けて選んだ特別な樽だけあって、なかなか興味深く素敵な味わいでした。

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2019.12.27【日記】

スプリングバンク 1968-2003 35年 BBR 46%

らしい味に個性的な要素もありました。

 

スプリングバンク SPRINGBANK 1968-2003 35yo BBR 46%


心地良いオールドシェリー、イチゴジャムやブランデー漬けのレーズン、鞣し革、淡く香木や胡麻油。
飲むと滑らかな口当たりから芳醇に広がる。噛み応えのある濃縮フルーツ、シナモンやクローブなどのスパイス、しつこくない甘みと引き締めるほどよいタンニン、塩気とピートにハーブ系の植物感も伴う余韻。

【Very Good】


BBRが2003年にボトリングしたスプリングバンク1968、35年熟成で、恐らく少量ですが加水調整をして46%でボトリングされているようです。

何度か飲んだことのあるボトルで、なんとなくクセがあるタイプと記憶していたのですが、少し陶酔感の邪魔をする胡麻油や胡麻煎餅のようなニュアンスがありました。

らしいオールドシェリーのニュアンスやイチゴジャム感もあり、芳醇で非常に美味しいボトルであることに疑う余地はありません。

あとは好みの問題ですね。
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2019.12.23【日記】

ニューリリース:アバフェルディ 1998-2019 20年 オフィシャル #119 54.1%

大トロ系のアバフェルディでした。

 

アバフェルディ ABERFELDY 1998-2019 20yo OB #119 54.1%
one of 618 bottles, SHERRY CASK FINISH (4 years)



香りはリッチなシェリーと原酒の個性が融合している。蜂蜜とアップルパイ、アプリコットジャム、ハーブやスパイス、淡くレザー。
飲んでも非常にリッチで強い味わい。シェリーだけでなくオークの主張も強くスパイシーでタンニンもある。熟したフルーツと蜂蜜の甘みにはコクがあるがオークの引き締め感もあり、余韻はリッチで長い。

【Good/Very Good】


最近リリースされた、オフィシャルシングルカスクのアバフェルディ1998、20年熟成です。
4年間のシェリーカスクフィニッシュと記載されていました。

非常にリッチで芳醇なシェリーカスクの香味と、アバフェルディらしい厚みのある蜂蜜系の個性が融合しており、熟成もそこそこ長いせいか上記の通り非常に多彩で深みのある香味でした。

香味の要素が多くテイスティングも楽しいのですが、少し飲み疲れするほどの重さと多彩さでした。

2杯目がいらないくらい一杯の満足感が高いモルトで、お寿司で言うと大トロのような立ち位置の香味でしょうか。

一晩にたくさん種類を飲むときには、クライマックスの1杯として楽しめそうなタイプだと思います。

 
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2019.12.19【日記】

ニューリリース:プルトニー 2006-2019 12年 オフィシャル ハンドボトリング #741 63.5%

さすがのヴァリンチ味でした。

 

プルトニー PULTENEY 2006-2019 12yo OB HAND BOTTLING #741 63.5%
Bourbon Cask



香りは爽やかなカモミールティー、白い花、蜂蜜レモン、青リンゴ、少しスピリティで鋭さのある強いモルティ。
飲むとヒリヒリとスパイシー、青リンゴとレモンピール、若さのあるモルティ、できたてのマール、さらっとしたシロップの甘み、オイルと強い塩気のある余韻。

【Good/Very Good】


蒸留所で購入できる、ハンドボトリングのプルトニー2006、12年熟成のシングルカスクです。

以前から何度もお伝えしていますが、このいわゆる"ヴァリンチ"のプルトニーには、ハウススタイルである重くオイリーなニュアンスに独特の華やかさを加えるカモミールティを思わせるようなニュアンスを伴うことが多く、少し若さと粗さはありましたがこのボトルにもそれが強く感じられました。

プルトニーはスコットランドでも特に辺境にあるためか、わざわざ訪れる人に向けてずいぶん前からヴァリンチをやってました。
ですから最初にこの味に出会ったのもかなり前だと記憶していますが、ヴィンテージを超越して、一貫してこの系統の樽が選ばれているのは興味深いですね。

もちろん例外もありますが、他のシングルカスクのリリースではあまり出て出てこない香味なので、意識的に選んでるのは間違いないと思います。

昔も今も美味しい蒸留所ですし、今後もプルトニーのヴァリンチには注目していきたいと思います。

私は当分行けませんので、誰かが蒸留所まで行ってくれないと飲めませんが。(笑)

 
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2019.12.14【日記】

ニューリリース:オスロスク 2005-2019 13年 ゴードン&マクファイル コニッサーズチョイス モルトヤマ バッチ19/087 57.6%

さすが、仕上がった樽を選びましたね。

 

オスロスク AUCHROISK 2005-2019 13yo GORDON & MACPHAIL CONNOISSEURS CHOICE for MALTOYAMA BATCH 19/087 57.6%
one of 322 bottles, REFILL AMERICAN HOGSHEAD



香りには良いバーボン感がしっかり、バニラエッセンスとココナッツ、オレンジオイル、しっかりと近年のリッチなオーク、奥からじわりとモルティさ。
飲むと荒さはそれほどないが強い味わい。オレンジオイルと蜂蜜のコクのある甘み、引き締めるオークのタンニン、それらにマスクされているせいか未熟感の少ない麦芽のニュアンス。

【Good/Very Good】


GMが富山の酒屋さんであるモルトヤマさんに向けてボトリングした、コニッサーズチョイスのオスロスク2005、13年熟成です。

香味は上記の通りバニラ、オレンジオイル、オーク感などが主張してくる近年のリッチなバーボン樽の典型的なもので、メリハリの効いた強い味で、わかりやすい美味しさです。

オーキーさも含めて樽の影響はしっかりあるのにエグ味などのネガティブな要素はでておらず、高級な良い樽でほどよい期間の熟成を経たのでしょう。

もともとそれほど個性が強い蒸留所ではないので、この輪郭のくっきりとしたメリハリのある樽由来の香味をたっぷりと楽しめるのが魅力ですね。

値段も抑えられており、個人的にはマニア向けというよりもウイスキーの美味しさに目覚め始めたドリンカーにお勧めしたい1本です。

コニッサーズチョイスは今年リニューアルされ、以前より価格帯も上がりましたがそれ以上に品質が上がったことで話題になっていましたが、今回のボトルもその評判通りの良い樽でした。

良い樽を選んだこともそうですが、良い樽を選ばせてもらえたこともすごいことだと思います。
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2019.12.10【日記】

ニューリリース:グレンフィディック 23年 オフィシャル カスクフィニッシュ "グランクリュ" 40%

想定外に味付け感もなく良く仕上がったフィディックでした。

 

グレンフィディック GLENFIDDICH CASK 23yo CUVEE CASK FINISH "GRAND CRU" 40%


香りは華やかで甘やか、加熱したオレンジや桃のコンポート、少しリンゴジュース、時間とともにモルティさも出てくる。
飲むと意外と厚みも感じるテクスチャーで、多彩なフルーツだけでなくモルティな旨味もある、オーク感も意外とあってリッチな余韻。

【Good/Very Good】


オフィシャルのグレンフィディック23年。
"グランクリュ"と銘打たれていますが、シャンパーニュになる前の白ワインの発行に使ったフレンチオークの樽で4ヶ月後熟されています。

樽使いから香味が想定できないタイプでしたが、飲んでみると綺麗に多彩な味が乗っていて強引な感じはありませんでした。

華やかな香りでしたが飲んでみると厚みや味わい深さもあり、バランスも良くて引っ掛かりは無く、素直に完成度の高いモルトウイスキーでした。

カスクフィニッシュものの仕上がりも素晴らしく、さすがグレンフィディックの技術力ですね。


 
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2019.12.06【日記】

ニューリリース:スプリングバンク 2003-2019 15年 オフィシャル ラムウッド 51.0%

陽気なスプリングバンクです。

 

スプリングバンク SPRINGBANK 2003-2019 15yo OB RUM WOOD 51.0%
one of 9000 bottles, RUM BARRELS



香りはレモン風味のアグリコールラム。加熱したリンゴやアプリコット、オレンジオイルと海のミネラル感、モルティさは奥から出てくる。
飲むと強い味で噛み応えあり。オレンジオイルと少しパイナップル、しっかりとタール系のピートに強い塩気もあり、スパイシーさもあり少し機械油っぽさもあるが長い余韻。

【Good/Very Good】


最近リリースされた、オフィシャルのスプリングバンク2003。
カスクフィニッシュではなく15年熟成させたラムバレルのヴァッティングのようで、アウトターンは9000本あります。
私の嗜好ではラムカスクとスプリングバンクの相性はとても良いと感じており、期待していただきました。

香味には個性の強いスプリングバンクらしいニュアンスはもちろん、香り高いグリコールラムを直接的に感じる部分もあり、なんとなく陽気な感じを帯びています。

ハウススタイルを残しているとはいえ、ちょっと樽が効きすぎているようにも感じますが、現時点でも美味しいですしこれからの経時的な変化でまとまってくるのかもしれません。

少し置いたものをまた飲んでみようと思います。

 
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2019.12.02【日記】

ニューリリース:グレンファークラス 25年 オフィシャル ウイスキーエクスチェンジ ロンドンエディション 50.5%

完成度の高いファークラスの記念ボトルでした。

 

グレンファークラス GLENFARCLAS 25yo OB for THE WHISKY EXCHANGE London Edition 50.5%
OLOROSO SHERRY CASK



香りは穏やかなシェリーとこなれたモルティ、薄めたカラメルソース、シナモンが香るアップルパイ。
飲むと滑らかでエレガント。洋梨や林檎のコンポート、蜂蜜のコクのある甘味、引き締めるウッディネスがあり余韻も心地良い。

【Good/Very Good】


ウイスキーエクスチェンジの20周年記念にリリースされた、オフィシャルのグレンファークラス25年です。
ファークラスはオフィシャルボトルのラベルに融通がきくせいか、パッと見だとオフィシャルだと思わないようなラベルも散見されます。

しかし中身は熟成感のある王道のシェリーカスクで、コテコテでないぶんモルティな香味が残っていました。

こなれたモルティさとシェリー感とのバランスも良好で、深みがあるのに引っ掛かりがありません。そのためか全体に品がありエレガントな印象を持ちました。

現地だと高貴な色はロイヤルブルーということになるのでしょうが、私の感覚だとこのラベルの紫にも高貴な香味がリンクしているように感じられました。


 
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2019.11.29【日記】

グレンキース 1970-2011 40年 モルツオブスコットランド #MoS6042 49.1%

ルパンが飲んでてびっくりしました。

 

グレンキース GLENKEITH 1970-2011 40yo MALTS OF SCOTLAND #MoS6042 49.1%
one of 160 bottles, Bourbon Hogshead



香りは熟成感たっぷりで陶酔感あり。シナモン風味のアップルパイ、プラムジャム、淡くヒノキっぽいウッディネス。
飲むとトロリと粘性のあるテスクチャー、まったりと甘く、香り同様のアップルパイ、優しく引き締めるオーク、過熟感はなくリッチで長い余韻。

【Very Good】


ドイツのモルツオブスコットランドから2011年にリリースされた、グレンキース1970、40年熟成です。
このボトル、近年のルパン三世の映画「血煙の石川五右エ門」に出てきました。

ウイスキーもルパン三世も大好きな私としては、映画館で観て当然テンションが上がったのですが、どちらかというと次元はバーボンのイメージですし、ルパンと不二子はワインのイメージで、突然のボトラーズ長熟スコッチの登場にはちょびっと違和感もありました。さらに、劇中でウイスキーの蒸留所名を言いながら「旨い」と飲んでましたが、そういうこともあまり今までになかったですね。

ここ数年でメインキャラ数人の声も代替わりし、演出もコミカルな感じからファーストシリーズのハードボイルドな感じに寄せたような感じもあり、変わり続けてますね。
きっと今のスタッフの中にモルト好きがいるのでしょう。
このボトルは2011年詰めなので、ディテールに異常なほどこだわるルパン三世としては珍しく時代背景に合わない気もしますが、さすがに細か過ぎることですね。

さて、肝心の中身ですが、まさに熟成の長いグレンキースという香味です。

香りには陶酔するような熟成感があり、独特のアップルパイやヒノキのようなウッディネスが探さずとも主張してきます。

飲んでみると粘性を感じるほど濃縮されたテクスチャーで、やはり香りと同様の素敵な個性も存分に感じられました。

また、このスペックだと過熟なものもありそうですが、そこまでには至らずリッチで心地良い仕上がりでした。

ルパン達はめちゃくちゃこぼしながら飲んでいたうえに、突っ込んできた敵のバイクと一緒に部屋が爆発したように記憶していますが、私は出張先の静かなバーでじっくりといただきました。


このボトルは、福岡のバーキッチンさんでいただきました。
マスターの岡さんとは、知り合ってからずいぶん長くなりますが、今回初めて伺えました。
居心地が良い雰囲気でモルトの種類も豊富ですし、素晴らしいバーでした。

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2019.11.25【日記】

ニューリリース:クライヌリッシュ オフィシャル 蒸留所限定 バッチナンバー01 48%

特別感のある蒸留所限定ボトルでした。

 

クライヌリッシュ CLYNELISH OB DISTILLERY EXCLUSIVE BOTTLING BATCH No.01 48%
one of 3000 bottles



香りはフルーティでエステリーで華やか、アプリコットティー、熟した洋梨とコニャック系のブドウ感。
飲むと香り以上にエステリーでワクシー、フルーティ、果汁っぽい洋梨や桃、心地よくオイリー、余韻は長くないが心地良い。

【Good/Very Good, Interesting】


蒸留所で購入できるクライヌリッシュのエクスクルーシブボトリング、恐らく初めての試みで、バッチナンバーは01です。
3000本限定のスモールバッチです。

さすが特別に選ばれただけあって、ハウススタイルのエステリーでオイリーな個性が十分に出ているだけでなく、華やかで果実のようなフルーツ感がかなり強く感じられました。

全体的に重さを感じないのもクライヌリッシュとしては珍しいですね。

リリースの少ないオフィシャルのクライヌリッシュですが、さすが蒸留所限定でバッチナンバー01というだけで、特別感が際立ったリリースで、バイセンテナリーが王道系だったのと好対照だと感じました。

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2019.11.16【日記】

ニューリリース:キルホーマン 2007-2019 11年 オフィシャル キャンベルタウンロッホ20周年記念 #280/2007 55.7%

成長したキルホーマンが堪能でき、将来への期待も感じる1本です。

 

キルホーマン KILCHOMAN 2007-2019 11yo OB for CAMPBELTOUN LOCH 20TH ANNIVERSARY #280/2007 55.7%
one of 744 bottles, Bourbon Barrels


香りはパワフルなピート、蜂蜜レモンのキャンディ、しっかりモルティで少し根菜のような土っぽさ。
飲むとヒリヒリとスパイシーだが香りより熟成感あり。強いスモークと少しこなれ始めた旨味のあるモルティ、甘味にコクがあり、塩気と柑橘の酸味も感じる余韻。

【Good/Very Good】


有楽町キャンベルタウンロッホさんの20周年記念でボトリングされた、キルホーマン2007、11年熟成のシングルカスクです。

ここ数年、だいぶ熟成が進んで仕上がったものが増えてきた印象のキルホーマン。

今回のものも11年間熟成と同蒸留所としては非常に長い熟成期間で、ナチュラルに熟成した手作りのアイラモルトとして飾り気のない王道の香味だと思います。

いま飲んで美味しい十分な熟成感を持っていますが、若いラガヴーリンとよく似た根菜のようなニュアンスも伴っており、これからさらにそれが抜けるような熟成を経たものにも期待が持てると思います。

メジャーに行くポテンシャルを持った選手のプロ1年目というイメージで、これからの活躍、もとい熟成に期待したいと思います。

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2019.11.13【日記】

ニューリリース:グレントファース 1997-2019 21年 シグナトリー ウイスキーフープ向け #4160 50.1%

スペックから想像するよりかなり良かったです。

 

グレントファース GLENTAUCHERS 1997-2019 21yo SIGNATORY for THE WHISKY HOOP #4160 50.1%
one of 200 bottles, Bourbon Barrel



香りは華やか、オレンジとバニラ、少しパイナップルや洋梨のコンポート、少し蜂蜜。
飲むとオレンジオイル、蜂蜜のコクを感じる甘味、リッチなオーク、少しスパイシーな余韻。

【Good/Very Good】


シグナトリーがウイスキーフープにボトリングした、グレントファース1997、21年熟成のシングルカスクです。
会員向けに8月に頒布されました。

バーボンバレルで21年の熟成を経ていますが、樽はキツ過ぎない程度に効いており、フルーツの洋菓子のようなニュアンスがしっかりと感じられました。

もともとそれほど個性のある蒸留所ではありませんが、ブレンドの支えになるような酒質が感じられます。

リッチな樽感と熟成感のバランスが良く、度数もほどよく落ちていて飲み応えと飲み心地が両立されたグレントファースでした。

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2019.11.10【日記】

ニューリリース:アードベッグ 19年 オフィシャル "トリー・バン" バッチNo.TB/01-15.03.00/19.MH 46.2%

想定外の熟成感で驚きました。

 

アードベッグ ARDBEG 19yo OB "TRAIGH BHAN" BATCH No.TB/01-15.03.00/19.MH 46.2%



香りは華やかで軽やか、パイナップルやオレンジのコンポート、少しミルキーでババロアのよう、しっかりスモーキー、穏やかなヨード。
飲むと非常に滑らかで心地良く広がる。香り同様フルーティでミルキー、優しい甘味、強いスモークがあるがこなれており、穏やかな余韻。

【Very Good】


アードベッグのニューリリース、「トリー・バン」です。
19年と熟成年数表記があるオフィシャルボトルです。

非常に熟成感があり、愛好家に人気のある70年代を彷彿とさせる独特のアードベッグの個性が感じられました。

加えて、少しフルーツババロアのようなニュアンスもあって、興味深い要素も含んだ仕上がりでした。

ピートの主張も十分ですが押し付けがましいところがなく、味付け感が無いためか基本的には軽やかなボディなのがよくわかる味わいでもありました。

アードベッグのニューリリースは特殊な樽使いのものが多く、強引に仕上げてあるものの王道感の無いものが多い印象で、トゥウェンティサムシングなど熟成年数表記のあるものは価格が高い印象でした。

その点このボトルは、熟成感があって王道感もあるタイプなのに値段も高すぎず、久しぶりに自分で買いたいと思えるボトルでした。

バッチナンバーがあるので今後もリリースがあると思われますが、継続してこのレベルのものが出せるとしたら、人気のわりに生産量も多くなく熟成した樽のストックも少ないために苦労してきたこの蒸留所が、完全に軌道に乗ったと言えるかもしれませんね。

 
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2019.11.07【日記】

ロングモーン 23年 オフィシャル 2016年ボトリング 48%

高額ですがスペシャル感ありました。

 

ロングモーン LONGMORN 23yo OB 48%
Bottled in 2016



香りは華やかで少しエステリー、桃とバニラクリーム、オレンジオイル、少しコニャック、ココナッツ、紅茶と心地良いモルティ。
飲むと華やか、桃とオレンジ、コクのある甘味と引き締めるウッディネス、優しいモルティ、高いレベルでバランスの良い味わいで心地良い余韻。

【Very Good】


ロングモーンのオフィシャル、23年熟成のスペシャルリリースです。
2016年ボトリングとされているので、逆算すると1993年頃の蒸留です。

のっけから熟成感のあるエステリーさがあって、特別な感じがしました。

桃系のフルーツをベースに、コニャックのようなブドウ感もあり、残ったモルティさに加えてリッチで特別な樽感がありました。

個人的には高級感のある樽感がややリッチすぎて鼻に付くところがなくはなかったですが、それに負けない多彩なフルーツやモルティさがあってハイレベルでバランスの取れた香味だったのが好印象で、高評価にしました。

仕様を見ればわかる通り、特別なものとしてオフィシャルが選んだ樽だと思いますが、それに恥じない内容でした。


 
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