2020.10.02【日記】

ラフロイグ 1998 21年 ザ・ニンフ for ジェイズ・バー "ハンピーイエロー" #8609 58.3%

熟成感とコクのあるラフロイグです。

 

ラフロイグ LAPHROAIG 1998 21yo The Nymph "Humpy Yellow" for J's Bar #8609 58.3%
one of 228 bottles, Hogshead



香りは華やかでフルーティ。熟したパイナップルとグレープフルーツ、バニラ、炭っぽさを伴う強いスモークとヨードに少しタールも伴う。
飲むと凝縮感があり力強い。香り同様の熟したフルーツ、淡い噛み応えのある麦芽の旨味、塩気とピートの主張、タールとオイル、リッチなウッディネスを伴いコクのある余韻。


バーボン系の樽感はしっかりあるがキツさが無く、自然な熟成感から出てくるフルーティさも好印象。
ピートは熟成で少し丸みを帯びているが枯れた感じは全くなく、フルーツとの一体感もある。
アイラのカスクストレングスらしいボディもあり実に王道感のある香味で、一杯の満足感があるラフロイグ。


前回のアードベッグと同様に、ニューリリースに先立ってテイスティングをご依頼いただいたザ・ニンフシリーズのラフロイグです。
このボトリングは、池袋のJ's Barさん向けのボトリングですね。

長期熟成のラフロイグらしいフルーツ感にリッチな樽感が引っかからない程度に効いており、高級感があります。
昨年リリースされて好印象だった、フルーティでバーボン系の樽が効き過ぎない程度に効いた25年オフィシャルと近い香味と感じました。

原酒と樽の相乗効果がわかりやすいほど感じられ、アイラモルトが好きな人なら大概の人が好みそうな香味だと思います。

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2020.09.29【日記】

アードベッグ 2000 20年 ザ・ニンフ "カジュアルドレス" #954 56.4%

軽やかで品のあるアードベッグです。

 

アードベッグ ARDBEG 2000 20yo The Nymph "Casual Dress" #954 56.4%
one of 198 bottles, Barrel



香りはフレッシュレモンとまだ硬い桃、生ハムメロン、若葉、淡くバニラ、潮風と強いスモーク。
飲むと口当たりはピリッと胡椒。鋭く強いスモーク優位のピート、薄めたシロップのようなクセの無い甘味とフレッシュな柑橘の酸味、しっかりと海の塩気、じわりと麦芽の旨味、少し砂利っぽいミネラル、オイルもあるがキレがあり、やや軽やかな余韻。


ミネラリーでらしさはしっかりあるが、砂利や塩素っぽい個性が強すぎず、スッキリとした品の良い近年のアードベッグ。
度数が高く最初はスパイシーだが、その割にボディには良い意味での軽さがあり、樽感も強すぎずとってつけたような味付け感が無いため飲み心地が良い。
言ってみればクセのある中ではクセの無い香味で、引っ掛かりが無くついつい杯を重ねてしまう。


”ザ・ニンフ”は、富山県の三郎丸蒸留所・稲垣さんとモルトヤマ・下野さんが選んだ樽からボトリングされたプライベートブランドです。
今回、ニューリリースに先立ってテイスティングをご依頼いただきました。

この蒸留所らしさはもちろんありますが、クセがあるのが前提のアードベッグの中では樽も原酒の個性も強すぎず、薄化粧で素直な香味なので飲み疲れしません。贅沢ですがソーダ割りにしても美味しいと思います。
私はなかなかに好きなタイプでした。

現状ではアイラモルトはなかなかボトリングする機会が無く、当然選択できる樽も多くはなかったものと推察します。
そんな中でも、特に珍しいアードベッグを蒸留所名表記で詰められたのは驚きですし、肝心の中身の質も良いのではないでしょうか。

 
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2020.08.30【日記】

バリンダロッホキャッスル プライベートストック (クラガンモア) 1977-1997 52.6%

リッチで複雑。秀逸なスペイサイドモルトでした。

 

BALLINDALLOCH CASTLE (CRAGGANMORE) 1977-1997 52.6%


香りは非常にリッチ。焼きリンゴとチョコレート、シナモンとグローブ、レザーと腐葉土、芳醇。
飲むと滑らかで広がりがある。芳醇で複雑、フレッシュさの残るドライフルーツ、淡くブドウの果汁とその甘味や淡い酸味、バターチョコレートの品のある渋味、余韻は長い。

【Very Good】


バリンダロッホ城の城主がプライベートストックとして1997年にリリースした1977年蒸留のモルトですが、中身はクラガンモアと言われています。

上記のように非常に複雑で芳醇かつ華やかなスペイサイドモルトで、甘味、渋味、酸味といった味わいのバランスは突出していました。

また、濃く多彩な香味ですが、どこか品の良さも感じられたのが印象的でした。

この時期の樽としてはこれ以上望めないのではないかというくらい素晴らしい樽で、ベストな熟成期間でボトリングされているように感じました。

※この記事は、自粛前に飲んで書き溜めていたものです。

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2020.08.20【日記】

クライヌリッシュ 12年 オフィシャル WHISKYTECA EDWARD & EDWARD(ジャッコーネ)向け ホワイトラベル 56.9%

まだまだ飲み頃で生き生きしていました。

 

クライヌリッシュ CLYNELISH 12yo OB white label for WHISKYTECA EDWARD & EDWARD 56.9%
70年代ボトリング



香りはまだ若い原酒の元気なニュアンス、フレッシュさを残した麦芽とライム系の柑橘と草っぽさがしっかり、奥からムスクやアプリコットジャムとオイル。
飲むとこなれており噛み応えあり、刺激はじわじわとやってくる。フレッシュさと地味深さを兼ね備えた麦芽の旨味と心地良いグラッシー、熟したアプリコット、ピートもあって余韻は長い。

【Very Good/Excellent】


70年代にジャッコーネがボトリングしたオフィシャルのクライヌリッシュ12年ハイプルーフ、これはバイカラーより前のホワイトラベルです。

ボトリングから50年近く経っていますが、樽が効いたタイプで無かったことや高度数であることが幸いしたのか、まだ香味には枯れたニュアンスが無く飲み頃感を十分に保っています。

それどころかフレッシュな麦芽や柑橘、草っぽいニュアンスがしっかりと感じられ、そこをベースに瓶内変化と思われる多彩な付加要素や凝縮したテクスチャーが感じられました。

バイカラーの方はワックスやアプリコットジャム感が強く、移転後にも続くクライヌリッシュ味が強く主張するのに対し、こちらのホワイトラベルの方はやや無骨でブローラ味と言えそうです。

このくらいのオールドボトルは久しぶりに飲むと少し残念な気持ちになることが増えてきましたが、劣化要素がほとんどなく十分に魅力を保った1本でした。



 
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2020.08.10【日記】

スプリングバンク 10年 オフィシャル 57% イタリア向け 80年代流通

この系統は劣化しづらい印象です。

 

スプリングバンク SPRINGBANK 10yo OB for Italy 57%
80年代流通



香りは色と同様クセがなく澄んでいる。シトラスなどの柑橘と若葉や青草のグラッシー、プレーンな麦芽感、淡いピート。
飲むとヒリヒリとスパイシーで噛み応えのあるテクスチャー、プレーンでストレートな麦芽の旨味、しっかりと塩気、淡いオイルとピート、クセのない麦芽の余韻。

【Good/Very Good】


80年代後半くらいに流通していたと思われる、イタリア向けのスプリングバンク10年カスクストレングスです。

中身は主に70年代後半の蒸留だと思いますが、シェリー樽の少ないその時期のスプリングバンクに多いプレーンなタイプですね。

さっぱりした柑橘やグラッシーなニュアンスがメインで感じられ、樽感が薄いためプレーンな麦芽の風味や旨味がダイレクトに感じられました。

そして、潮気やピート、オイルなど原酒の個性も十分に感じられました。

濃縮感はあるもののまだ刺激が残っており、そこまでクリーンな作りではないはずのスプリングバンクでも、ここまでプレーンだと経年変化は出にくいですね。


余談ですが、近年リリースのスプリングバンク10年の"GREEN"がかなり似た香味だと感じていたのですが、それを確認できた1本でもありました。

※この記事は、自粛前に飲んで書き溜めていたものです。

 
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2020.08.02【日記】

リニューアル:アラン 2001-2017 21年 オフィシャル 46%

かなり良質なオフィシャルボトルでした。

 

アラン ISLE OF ARRAN 21yo OB 46%


香りはふくよかで多彩さがある。アプリコットジャムとデーツ、べっこう飴、チョコレート、淡くレザー。
飲むと滑らかで洗練されている。ワックスを伴う作りたての家具のウッディネス、甘みにはコクがあり、優しいタンニンも味を深める。

【Good/Very Good】


少し前にラベルもボトルもリニューアルされたオフィシャルのアランですが、これはその21年です。

シェリー樽のヴァッティングと思われる香味構成ですが、アランの中では熟成が長いタイプであり、濃縮フルーツやチョコレートに加えて淡いレザー感など深みと多彩さを帯びています。

タンニンの主張も穏やかで、アランらしいフルーティさを殺さずに上手に熟成感と深みを出しています。

比較的ライトで原酒の個性が控えめなため熟成感も出やすいアラン、熟成酒の魅力を感じられるという意味でもコスパの良い1本だと思います。

※この記事は、自粛前に飲んで書き溜めていたものです。

 
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2020.07.05【日記】

ブローラ 30年 オフィシャル 2003年ボトリング 55.7%

やっぱり買っておけば良かったです。。。

 
※写真撮り忘れのため、過去の同ボトルの転用です

ブローラ BRORA 30yo OB 55.7%
bottled in 2003, one of 3000 bottles



香りは熟しすぎたりんごと濃くいれたアプリコットティー、しっとり湿ったニュアンス、スモーキーでこなれたピート。
飲むと粘性があり滑らかで芳醇に広がる。アプリコットジャム、ワックスと淡い塩素、コクのある甘味、濡れた腐葉土、ピーティで陶酔感のある長い余韻。

【Very Good/Excellent】


2003年にボトリングされたオフィシャルのブローラ30年。
ファーストリリースが2002年ボトリングでしばらくは毎年リリースされていましたが、これはセカンドリリースです。

らしいぐじゅっと熟したような濃厚なフルーツ感と強いピートが共存した素晴らしいボトルです。

熟成が10年くらい短いパワフルでピーティなタイプも魅力的ですが、熟成感が強まりピートが穏やかになって少し温かみを増したような本シリーズのようなタイプも大好きです。

特に本ボトルは、過熟の枯れ感の出るギリギリくらいなのが絶妙ですね。

何度か書いた気がしますが、私が買えたのに買わなかったことを後悔しているボトルの筆頭です。

今となっては、クオリティを考えても激安としか言いようがないんですが、当時としては少し高めの価格設定だったんですよね。。。

※この記事は、自粛前に飲んで書き溜めていたものです。

 
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2020.06.30【日記】

最近のリリース:ボウモア 1995-2019 24年 オフィシャル ハンドフィルド #1558 48.8%

鮮烈なシェリーカスクでした。

 

ボウモア BOWMORE 1995-2019 24yo OB HAND-FILLED #1558 48.8%
SHERRY CASK


香りはリッチ、プラム、ビターチョコレート、淡くレザーと腐葉土のアーシー、潮風とスモーク。
飲むと意外にこなれた口当たりから芳醇に広がる。ブドウの皮の甘味と渋味、淡く魚介ダシの旨味、ほどよい塩気、スモーキーでアーシーな余韻は長い。

【Good/Very Good】


昨年ボトリングされた、割と新しいハンドフィルドのボウモア1995、24年熟成です。
シェリーのシングルカスクからボトリングされており、色も濃い目です。

最近ご無沙汰だった、リッチなシェリー感のあるボウモアです。

いわゆるトロピカル感は樽にマスクされていますが、シェリー樽が効いており、90年代半ばの蒸留らしくオフフレーバーのない迫力のあるアイラモルトのニュアンスとの一体感をもって感じられました。

熟成が24年に及んでいて度数も丁度良く落ちているためか、ボディを保ちつつも多彩な香味があったのが印象的でした。

ハンドフィルドに選ばれただけある、素晴らしいドラムでした。

※この記事は、自粛前に飲んで書き溜めていたものです。

 
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2020.06.25【日記】

リンクウッド 12年 オフィシャル 40% 80年代流通

良いオールド感を堪能しました。

 

リンクウッド LINKWOOD 12yo OB 40%

香りは心地良いオールド感、滋味深いモルティと土っぽいピート、熟しすぎたリンゴや桃。
飲むと噛み応えのあるテクスチャーと濃縮感があり染み込むような麦芽の旨味、甘味はほどほど、後半からピートがしっかり残る余韻。

【Good/Very Good】


70-80年代に流通したと思われる、ホワイトラベルのリンクウッド12年熟成です。

加水オールドのコンディションの良いものに感じるオールド感がまず最初に感じられ、そこから期待通りの滋味深い麦芽感や土っぽいニュアンスを伴うピートが出てきました。

口に含むと40%加水とは思えない濃縮感で、噛み応えも感じました。

同時に舌に染み込むようにこなれた旨味があり、後半から余韻には、これぞ昔のシングルモルトとも言うべきピートの主張が残っていました。

古い加水ボトルで抜けているコンテンツもあるんだと思いますが、芯がしっかり残っていました。

経年変化もあるとは思いますが、ニュアンスとしては50年代に蒸留されたものに良く感じるような個性を持っており、12年よりもだいぶ原酒も使われていたのではないかと思います。

※この記事は、自粛前に飲んで書き溜めていたものです。

 
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2020.06.20【日記】

タリスカー 12年 オフィシャル 43% 70年代流通

古いピーテッドモルトはやめられませんね。

 

タリスカー TALISKER 12yo OB 43%
70年代流通



香りはしっかりとオールドピート、海藻系の強いピート、ヨードもスモークも力強い、濃縮感のあるアプリコットジャム、クレゾールや塩素、こなれて旨そうなモルティ、腐葉土。
飲むとこなれた濃い味だがピリっと胡椒のスパイシー、舌に染み込む旨味、香り同様の強いオールドピートはフルーツ感と渾然一体、ハイレベルでバランスの取れた味わい、深く複雑で陶酔感がある。

【Excellent】


70年代に流通していたとされる、TD表記のタリスカー12年です。

8年にはしばしば出会いますが、12年を飲むのはこれが2回目です。

やはり素晴らしい香味で、70年代の加水ボトリングですがオールド感は良い方向にのみ作用しているようです。最近私が気にしがちな嫌なオールド感や枯れは感じません。

瓶内での変化は全ての要素にこなれたニュアンスや多彩さを与え、そしてそれらに一体感をもたらしたのみで、全体としても濃い味でありボディも含め代わりに失われた重要なものが見当たらないのです。

素晴らしい陶酔感で、オールドのピーテッドモルトを楽しむ喜びにあふれる1本でした。


このボトルは、相模大野のオードヴィーさんの22周年記念で開栓されたものを量り売りのテイクアウトでいただきました。

 
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2020.06.15【日記】

ローズバンク 12年 オフィシャル 43% 80年代流通

個性的な古いピートがありました。

 

ローズバンク ROSEBANK 12yo OB 43% 80年代流通

香りはしっかりめのオールド感、落ち着いた蜂蜜、少し萎びたオレンジや麦芽、奥からレザーや埃っぽさを伴うピート。
飲むとこなれているが噛み応えのある麦芽の旨味、コクのある蜂蜜の甘味とグレープフルーツの綿の酸味や淡い渋味、淡く桃、後半にはしっかりめのオールドピート。

【Very Good】


80年代前半にボトリングされたという、ローズバンク12年、オフィシャルボトルです。

香りのオールド感はわりと強めで、オフフレーバーや抜けがあるのではないかと心配したのですが、酒のコシは残っていて、瓶内変化を経た香味には抜けどころか十二分な複雑さがありました。

特に味わいにおいて、華やかな瓶内変化由来のフルーツ感と、それと相反するような原酒の素朴で噛み応えのある麦芽の旨味が共に溶け込んで感じられたのが印象的でした。

また、60年代以前蒸留のローズバンクには強いピートを感じることが多いのですが、このボトルにもしっかりと感じられました。ギリギリ60年代の原酒も入っていそうなスペックですしね。

唯一無二と思える香味であり、状態の良いものを次に飲めるのを楽しみにしています。


このボトルは、相模大野のオードヴィーさんの22周年記念で開栓されたものを量り売りのテイクアウトでいただきました。

22周年おめでとうございます!来年はお店でお祝いできますように。

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2020.06.10【日記】

ニューリリース:アバフェルディ 20年 オフィシャル スモールバッチ No.2798 43%

こんなスモールバッチの加水もあったんですね。

 

アバフェルディ ABERFELDY 20yo OB SMALL BATCH LIMITED EDITION BATCH No.2798 43%
one of 3600 bottles



香りはプルーンなどの濃縮フルーツ、高級なチョコレート、淡くバルサミコ、腐葉土やレザー。
飲むと滑らか。紫のジャムやドライフルーツ系の濃い甘味とまったりしたコク、引き締める良い渋味、余韻は長い。

【Good/Very Good】


最近リリースされた、アバフェルディ20年、スモールバッチの加水オフィシャルボトルです。

ラベルを見ていつものような新しいシングルカスクだと思ったら、7樽のヴァッティングで43%の加水タイプでした。

記載はありませんがシェリーカスク主体のヴァッティングで、高級感のあるフルーツ感やウッディネスを感じ、深みも伴っていました。

熟成も20年で加水の影響もあるのか、口当たりが滑らかでまったりとしたあっみとコクのある味わいと、それらを引き締めて深みとバランスを与えるタンニンの主張もあり、とても美味しくいただけました。

値段はわかりませんが、こういう加水のヴァッティングをカスクストレングスより安く出してくれると嬉しいですね。

最近飲む機会が減ったのと年を取ったこともあるのか、加水に癒されることが増えました。

※この記事は、自粛前に飲んで書き溜めていたものです。
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2020.06.06【日記】

最近のリリース:ダフトミル 2008-2019 オフィシャル #040,046,057,059.061,063,064/2008 46%

ついに飲める日が!想定外に良い味でした。

 

ダフトミル DAFTMILL 2008-2019 OB #040,046,057,059.061,063 and 064/2008 46%
one of 1780 bottles, first fill ex bourbon barrels



香りは甘やかで丸い。蜂蜜やりんご飴、膨らみもある優しい麦感。
飲むとまろやかなテクスチャー、優しいコクのある蜂蜜系の甘味と麦芽の旨味、クセのない心地良い余韻。

【Good/Very Good】


昨年ボトリングされたダフトミル2008、およそ11年の熟成です。

ダフトミルは、カスバ―ト家が農業のオフシーズンに短期間だけ生産しているモルトウイスキーで、2005年から蒸留が始まっていますが、生産量も非常に少なく当初から販売目的では無いということでした。

なので、資格試験の時に蒸留所の名前は覚えたものの飲む機会は無いと思っていたのですが、2018年に少量の一般販売が始まりました。

46%という高めの加水は、主に飲むであろうモルト愛好家を意識したものでしょうか。

さて、どこかで飲めればいいなぁと思っていたのですが、私にもチャンスが訪れました。

これは昨年ボトリングされた7樽のヴァッティングです。

値段も、少量生産品のレアなシングルモルトとしては抑えられているように思います。

肝心の中身ですが、本業の合間に趣味で作っているようなものだから、良くも悪くも粗い仕上がりだろうという私の印象を大きく裏切り、素直に良い出来でした。

もともとローランドタイプのライトなモルトを目指しているということでしたが、それが熟成の早い良質なバーボンバレルに詰められたようで、11年でしっかりと丸くなっています。

複雑さはさすがに望めませんが、優しくて甘やかで、丁度良い加水で旨味もあり、自然な心地良い飲み心地だったのが好印象でした。

個人的には、個性を楽しむシングルモルトに対して「飲みやすい」というのは誉め言葉ではないと感じてしまいますが、これはおそらく作り手の狙い通り良い意味で「飲みやすい」1本でしょう。

11年熟成ですが、もう飲み頃と言えるのではないかと思います。

※この記事は、自粛前に飲んで書き溜めていたものです。

 
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2020.05.13【日記】

「Stay At Home」の素敵な企画に参加させていただきました。

世の中のモルト好き達が外出できず「Stay At Home」で鬱々としている中、美味しいモルトを飲んで感想を共有しようという素敵な方の企画があり、私にもお声掛けいただきました。



一方的にいただくのはポリシーに反するので、私からも何かお送りしようと思っていますが、このクラスはなかなかないのでどうしようか悩み中です。

今回テイスティングさせていただいたモルトは以下の5種類で、このブログでテイスティングノートと感想を紹介するようご依頼いただきましたので、私が個人的に好みだった順番でご紹介します。


・Ardbeg 1976-1999 OB Manager's Choice 56%

リッチで深く少し古いシェリー感を伴う。70年代アードベッグらしいクレゾールや金属のニュアンスがあり、砂利っぽさや十分なスモーク、腐葉土やきのこのようなアーシー。煮詰め過ぎた林檎ジャム、バーベキューソースで焼いた肉、少しシナモンロール、リッチで少しオイリー、十分なボディが残っておりリッチな余韻も長い。
濃縮感がありパワフルだが、度数よりは穏やかで経年変化で出てきたと思われるまったりしたテクスチャーがあった。シェリーカスクの傑作アードベッグらしく、樽の温かさと原酒の冷たさが共に主張するのに不思議に一体化している。


・Bowmore 1966-2007 Duncan Taylor Peerless 44.5%

マンゴーやパッションフルーツのような強烈なトロピカルフルーツ、グレープフルーツのわた、プレーンだが長期熟成らしい樽感、淡いスモーク。
儚さはあるがピアレスとしては度数と厚みもあり、ほのかな優しい甘みと引き締める樽の渋味、突き抜けたフルーツと淡いピートが余韻に残る。


・Longmorn 1964-2000 James McArthur Millennium 57.5%

突き抜けた多彩なフルーティ、グレープフルーツのわた、白ブドウ、桃、少しミントやカモミールティー、わずかに古いピート。オールド感は強まっており全体に儚いが、樽も強くなくナチュラルで、フルーティな甘味と酸味も含めて全体に品がある。
このヴィンテージのロングモーンには傑作が多いが、これもそのひとつ。


・Laphroaig 1992-2017 25yo OB for Allen Chen 54.2%

パッションフルーツ系のトロピカルフルーツにパイナップルやグレープフルーツなど、ラフロイグの良いフルーツ感が近年のものとしては特に強く出ている。同時に近年ラフのバーボンバレルに感じがちな炭っぽさを伴う樽感が原酒の強いヨードやスモークと共に主張してくる。
高級なベーコンのような旨味があり、ボディもある。上等なラフロイグらしい、フルーティでピーティでオイリーな余韻。


・Port Ellen 1983-2006 Daglas Laing 56.7%

凝縮感のあるシトラス、乾いた草とそれを燻したようなスモーク。少し粉っぽく凝縮した噛み応えのある麦芽の旨味と柑橘の酸味、草っぽさ、そしてスモークと塩気もしっかり。
度数のわりには少し抜け感もあるが、クリアで凝縮した旨味が好印象。


好みの順番をお伝えすることすら無粋に感じるほど素晴らしいものばかりで、いろいろな意味でこのご時世になかなか感じることのできないドキドキするような陶酔感がありました。

同時に、過去に経験のある古いボトルは以前よりも瓶内変化が進んで儚さを帯びてきた印象があり、自分のストックも今回のボトルのように飲み頃感のあるうちに開けたほうが良さそうだという危機感を持ちました。

昔の好みだと強烈なフルーティさが魅力のボウモアやロングモーンが圧倒的に好みだったと思いますが、今は瓶内変化を含めた熟成感も適度で迫力のあるボディがしっかり残ったマネチョのアードベッグがより美味しく感じました。

なお、台湾向けのラフロイグは話題になったのにちゃんと飲むことができていなかった1本で、昔のラフロイグの味という噂でしたが、私は個人的には良い意味で古酒っぽさよりも長めの樽熟成を経た近年の味という印象を持ちました。

仕事のストレスも多く、いろんな意味でBarで飲むこともままならないこの現状で、鬱々とした気持ちが解放されるような素晴らしい時間を過ごさせていただきました。

企画してくださった方に心から感謝いたします。ありがとうございました。

 

2020.04.10【日記】

ザ・ウイスキーフープ “サポート・ザ・バープロジェクト” のご紹介

このブログを読んでくださる方であればご存知と思いますが、現在、バーを含め飲食業界は大変な状況にあります。
固定客が大勢いて嵐が来ても満席だったバーですら、ほとんど売り上げの無い日が続いているようです。
休業要請を受けて店を閉めても十分な補償があるかどうかもわからない状態で、困ってらっしゃるバーテンダーさんが大勢いらっしゃいます。

私も、こんな時こそ普段からお世話になっている大好きなバーの力になりたいとは思いますが、いろんな意味で飲みに行ける状況ではありません。

そんな中、バーに行かずとも支援ができるプロジェクトを、私も会員になっている団体であるザ・ウイスキーフープが立ち上げました。

具体的には、大好きなバーにこの非常事態を乗り切ってもらうための「料金先払いチケット」ですね。“コロナが終息したら飲みに行きたいから、それまでお互い健康で過ごしましょう!”というのがコンセプトとのことです。

加盟店のみが対象ではありますが、どうにかしてあげたいと思っていても何もできなかった私にとってもありがたい企画ですので、ご協力しようと思います。

普段は、特定のバーや組織をあからさまに後押しするのは好まないのですが、今回は積極的にご紹介しようと思います。




ザ・ウイスキーフープ “サポート・ザ・バープロジェクト”
https://whiskyhoop.com/?mode=f95



そして、バーの苦境と比べれば全くもって大した問題ではありませんが、このブログもピンチを迎えています。。
飲みに行けませんので、これまで書き溜めたものや家で開けたボトルのコメントを小出しにご紹介していくしかない状態です。
私は医療従事者ですが、ここまで影響を受けることになるとは思いませんでした。
ただでさえここのところ本業が忙しくなり更新頻度が落ちているのに、さらに更新が難しくなる可能性があります。

それこそ先払いチケットを使ってたくさんのバーに飲みに行けるようになったら、頻度を上げて更新できるように致しますので、ご理解いただけますと幸いです。


T.Matsuki
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2020.04.01【日記】

グレンドロナック 33年 オフィシャル 40%

やはり陶酔感のあるこの時代のドロナックシェリーの味です。

 

グレンドロナック GLENDRONACH 33yo OB 40%
MATURED ONLY IN THE FINEST OLOROSO SHERRY CASKS



香りは素晴らしいシェリー感、巨峰の果汁感もある強いフルーツ、高級なビターチョコレート、ブーケガルニ、アンティーク家具のウッディネス、腐葉土、陶酔感あり。
飲むと滑らかで芳醇、ブドウを皮ごと噛んだような果汁感のある甘味と引き締めるタンニン、高級なウッディネス、土っぽく芳醇で長い余韻。

【Very Good/Excellent】


オフィシャルのグレンドロナック33年熟成。
2006年に交代したマスターブレンダーのロバート・ヒックスのクレジットがあるボトルですので、それ以前のボトリングということになります。
逆算すると1973以前の蒸留ということになり、突き抜けた素晴らしいオロロソシェリーカスクとして知られる、1971、1972などのオフィシャルボトルと同時期の樽と思われます。

以前にも何度かいただいたことのあるボトルですが、やはり70年代前半の素晴らしいドロナックのシェリー感が十分に感じられ、加水のためか果汁感はさらに際立っており、上記の通りの多彩な香味で素晴らしい陶酔感でした。

40%に加水されたボトルですが、濃縮感のあるフルーツと高貴なウッディネスなどが味を深めており、以前に飲んだ時よりも度数以上の濃縮感とボディが印象に残りました。

この年代のドロナックは実際に普通にはとても開けられないほど高額で取引されるようになっていますが、わかりやすい高級感のあるボトルでした。
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2020.03.27【日記】

スプリングバンク 1970-2003 33年 アデルフィ #1622 54.4%

期待通りの素晴らしい陶酔感でした。

 

スプリングバンク SPRINGBANK 1970-2003 33yo ADELPHI #1622 54.4%


香りは陶酔感のあるシェリー。イチゴを含むベリージャムとわずかに香木の高貴なウッディネス、淡くアマレット、熟成感と凝縮感が強く感じられる。
飲むと滑らかでとろけるような口当たりから芳醇に広がる。濃厚なベリー系のフルーティと引き締める高貴なタンニン、ミント、土っぽいピートやレザー、後半には塩気もあり、長く陶酔感のある余韻。

【Excellent】


アデルフィが2003年にボトリングしたスプリングバンク1970、33年熟成のシングルカスクです。
ラベルも文字も小さく、情報量も少なく愛好家泣かせのボトラーですが、アデルフィは昔から好きで、なんだか飲むときはドキドキしてしまいます。

今回は、バーにご無沙汰してしまい、危なく飲み損ねるところでしたがラストショットをいただきました。
本領発揮するのに特に時間がかかることの多いシェリーカスク・カスクストレングスのスプリングバンクでしたが、さすがに全開でした。

上記の通り期待通りのベリー感たっぷりのシェリーカスクで、複雑さや深みがあり、長期熟成ですがウッディネスがうるさいところもなく、原酒の個性も保たれています。

すでに素晴らしいシェリーカスクのスプリングバンクについてはここでは語りつくした感もありますが、まさにその通りの仕上がりで、すばらしい陶酔感でした。

オフィシャルでもシングルカスクやヴィンテージ表記のものが多く、また同年代のスプリングバンクにはオフィシャル、ボトラーズ問わず名品が多いですが、同系統のものが多く、オフィシャルとボトラーの違いが最も少ない蒸留所だなと改めて感じました。


 
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2020.03.22【日記】

アードベッグ 1975-2002 26年 ウィルソン&モーガン 46%

このスペックの70年代アードベッグも欲しくなる味ですね。

 

アードベッグ ARDBEG 1975-2002 26yo WILSON & MORGAN 46%


香りはクールでスモーキー、熟したシトラス、塩素や金属っぽさ、モルティさもしっかり主張、潮の香り、奥からゆっくりとバニラクリーム。
飲むとじわじわと刺激もあり媚びない味わい。染み込むような旨味を伴うテクスチャー、香り同様に柑橘と金属感、そしてスモークもしっかり、砂利っぽいミネラルとピートが長く残る。

【Very Good】

ウィルソン&モーガンが2002年にボトリングしたアードベッグ1975,26年熟成で46%に加水されています。

まさに個性的だった70年代アードベッグというクールでミネラリーな香味ですが、このボトルは加水なのが素敵だと思いました。

樽も効きすぎておらず、加水でボトリング後18年程度経過していることも影響してか、麦芽の旨味、柑橘系フルーツと個性的な砂利っぽいミネラルと煙いピート、これらが一体化して染み込むような美味しさでした。

プレーン系の樽感だとなかなか瓶内変化が感じにくいですが、加水によって飲み頃になったという印象の70年代アードベッグでした。


 
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2020.03.17【日記】

スキャパ 1983-1994 ゴードン&マクファイル 蒸留所ラベル 43%

飲み頃感たっぷりでした。

 

スキャパ SCAPA 1983-1994 GORDON&MACPHAIL Distillery Labels 40%


香りは優しいシェリー感、グランマニエのような甘やかさ、焦がしたモルト、少しカラメルもあり天津甘栗も感じる。
飲むと少しトロミがあり滑らか、優しい甘味とうっすらと塩気、じわじわと麦芽の旨味。ボディは軽めだが心地良い余韻。

【Good/Very Good】


GMが蒸留所ラベルでボトリングしたスキャパ1983、1994ボトリングでおよそ11年熟成。
加水でボトリングされています。

加水40%調整で、ボトリングから25年以上経過しているためか、結構こなれていてとても優しい香味でした。

80年代のシェリー樽で90年代ボトリングなんて、印象的には正直あまり買おうと思わないスペックです。

実際、詰めたては余り個性もないボトルだった可能性が高いと思います。

とはいえ、ボトリング後の時間経過でトロミや滑らかさが出てきたのと同時に、恐らく引っかかる香味がそぎ落とされています。

また、天津甘栗のようなニュアンスは新しいモルトに感じることの少ない個性でもあり、瓶内変化で後から出てきたのだと思います。

それでも複雑なモルトとは言い難いですが、明らかに飲み頃と感じられ、こなれた優しい旨味もあって飲み心地が良かったです。

今となっては贅沢ですが、こういうものをダラダラと飲む時間は幸せでしょうね。

 
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2020.03.12【日記】

現行:キルケラン(グレンガイル) 12年 オフィシャル 46%

現行では秀逸なスタンダードモルトだと思います。

 

キルケラン KILKERRAN (Glengyle) 12yo OB 46%


香りには良い意味の雑さがある。オレンジオイルとしっかり旨そうなモルティ、ミネラルと強めの潮風。
飲むと穏やかだが芳醇さや多彩さがある。凝縮した柑橘、旨味のあるモルティと心地良い甘味、塩気がしっかり、オイリーで長めの余韻。

【Good/Very Good, interesting】


現行品として流通している、グレンガイル蒸留所のオフィシャルボトル、キルケラン12年です。
原料はスプリングバンクでフロアモルティングした麦芽を使っています。

麦芽由来だと思いますが、前に紹介した2004年蒸留のものより明らかにスプリングバンクに感じがちな機械油の主張はあります。
しかし蒸留の影響かピートは少なく、現行のスプリングバンクより飲みやすいです。

そして何より、スプリングバンクと同様の旨味の濃いモルティさと、キャンベルタウンらしいブリニーな個性がしっかりと感じられました。

生産量は少ないですが、キルケラン12年は手に入りづらくなったスプリングバンク10年よりも安価ですし、普段飲みにも使える秀逸なスタンダードモルトだと思います。


 
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