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あきらめたら終わり。

「あきらめたらそこで終わり。あきらめるな!!」こんな言葉を僕にくれたのはつるたろうでお世話になった滝川さん。僕がつるたろうを辞めてからしばらくして、その送別会で一緒に働いていた皆さんにお別れの寄せ書きを頂いた。それぞれの人がそれぞれの言葉で僕を見送ってくれた。中には笑える言葉があったり、泣けてくるような感動的な言葉があったり、一緒に働いてきた皆の優しさが滲んできてとても感動した。その中に短い文章で綴られたこの一言が胸に響く。アルバイトで2年余り頑張って本当に良かったと思える瞬間だった。生活費の為、開業資金を貯める為に仕事をしているのは自明の理ではあったが、それとはまた違ったやりがいがある職場だった。 
 その働き慣れた職場を離れて自分の目指していた行きたい道を進むにあたり、不安と期待が入り混じる。今まで失敗ばかりの人生を歩んできた僕は楽観主義者ではない。時に得体の知れないすごい不安が襲ってくる「オープンして誰も来なかったらどうしよう・・。」「半年持たなくて借金を抱えたらどうしよう・・。」そんな時ずっと貸してもらったままの銀色夏生の本の一節を読み返した。「やろうとしていることが正しいかどうかは誰に聞けばわかるんだろう」「やろうとしていることが正しいのだと思わなければ百もの迷いもわいてくる」「やろうとしていることが正しいのだと思う心が百もの山を越えさせる」
 今までこらえ性のない僕は何でも途中で投げ出したり、すぐ諦めたりして物事を全て中途半端にしてしまっていた。しかしこのwhiskycat1494は僕とチャン太の生活が掛かっている。今度ばかりは投げ出す訳にはいかない!色々助けてくれた周りの人、昭和町の人、ウスケバの人、知人、友人、お世話になった全ての方へ多大なる感謝をし、その期待を裏切らないようにしなくてはいけない。働くのは僕一人かも知れないけど皆の協力や助けがあったからこそ出来た店。いわば皆が作ってくれた店。

 「あきらめたら終わり。」また新たな言葉が僕の礎となる。この言葉を肝に銘じて、月々の経費が払えなければ空いてる時間にアルバイトをしてでも、どんなに苦しくてもあきらめずに一歩一歩ゆっくり階段を登るように頑張りたいと思う。

#開店への歩み

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