ストイックなドリンカーの日々 ~Drinker's Diary~

ストイックなドリンカーの日々 ~Drinker's Diary~

モルトウイスキーをこよなく愛する男の日々のテイスティングや考えたことを掲載します。

2016.10.24【日記】

グレンモーレンジ 10年 オフィシャル 43% 70年代流通

たまに出会えるトロピカル感満載のモーレンジです。

 

グレンモーレンジ GLENMORANGIE 10yo OB 43%
70年代流通



香りは穏やかなオールド感と強烈に熟したフルーティ、妖艶で陶酔感あり、パイナップルと淡くグァバのようなトロピカル感、セクシーなワキガ、麦感は奥にうっすら。
飲むと滑らかな口当たり、香り同様のトロピカル感が陶酔感を伴って強く主張、フルーティな甘味、穏やかなコクあり、陶酔感もありフルーティな長い余韻。

【Very Good】


70年代に流通していたグレンモーレンジ10年のスタンダードボトルです。

上記の如く、香りにも味わいにも強烈なトロピカルフルーツのニュアンスがあり、ボウモアに感じるようなグァバのようなトロピカル感やわきがのようなセクシーなニュアンスがありました。

瓶内変化で出てきたニュアンスと思われますが、ヘタレ感はほとんどなく陶酔感もありました。

飲みごたえを楽しむ酒ではないと思いますが、突き抜けたフルーティさを存分に楽しめました。

以前にも同様のボトルと出会ったことがあり記事にしましたが、こういう変化をする時期があったようですね。

今回のものはオールド感が前のものよりも無いように思いました。


 
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2016.07.27【日記】

ニューリリース:ウェストポート(グレンモーレンジ) 1996 18年 キンコー "Heart of Tain" 56.7%

ウェストポートとしては意外な香味でした。

 

ウェストポート WEST PORT (GLENMORANGIE) 1996 18yo KINKO "Heart of Tain" 56.7%
one of 198 bottles, Hogshead



香りは若々しいオレンジとレモン、やや青リンゴ、まだ若い桃、バニラ、樽は強くなく素朴で強い麦感。
飲むとヒリヒリとスパイシー、オレンジ、バニラ、少しクリーム、シロップの甘味、酸味あり、素朴で強い麦の旨味、オーク感と少しナッツ、プレーンな余韻。

【Good/Very Good】


キンコーさんがわりと最近ボトリングしたウェストポートの1996、いわゆるティースプーンモルトでブレンデッドモルト表記ですが中身はほぼ100%グレンモーレンジのはずです。
アイキャッチの良いラベルで、キンコーさんらしくボトリングから少し置いてからのリリースのようですね。
良い樽を値上がり前に購入しておいて適切なタイミングでリリースするというのは、体力のある酒屋さんならではの技ですが、価格的にもウイスキーの中身的にも個人的にはとても良いことだと思います。

さて、ウェストポートとしてボトリングされるモーレンジは、ここ数年いろんなボトラーからたくさん出ていますが、バーボン感も効いていて華やかでモーレンジらしいなと思えるものが多い印象でした。
ただし今回のキンコーさんのものはちょっと印象が異なり、モーレンジらしい強く華やかな樽香はあまり感じられませんでした。
もちろんバーボンカスクっぽさはあるのですが比較的プレーンな樽感で、フルーツよりも素朴な麦感がメインの香味だと感じました。

素朴で美味しいモルトという印象で、モーレンジのオフィシャルボトルにはめったに感じられない北ハイランドっぽいニュアンスがしっかりと感じられるリリースでした。
熟成感が前面にでていないタイプなので賛否分かれるかもしれませんが、個人的には結構好きなタイプです。

私は開栓後しばらくたってから飲みましたが、もっと時間が経ってからのほうが美味しいタイプだと思います。
未開栓で長期保存するとクリーミーさが強くなり口当たりもこなれてくると思われ、さらに舌に染み込むような麦の旨味を感じるようになるとさらに自分好みになると思われます。




 
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2016.05.01【日記】

自宅テイスティング:グレンモーレンジ 1992 オフィシャル レアエディション ポートウッドフィニッシュ #83

近年ボトルでは特別に突き抜けたものだと思います。

 

グレンモーレンジ GLENMORANGIE 1992 OB "Rare Edition" PORT WOOD FINISH 59.7%
one of 1757 bottles, 加水ポートウッドフィニッシュとのハーフボトルセット 2000年代半ば頃流通



・香り:
パワフルで華やか、非常に強く広がる、多彩なフルーツ感、熟し切ったプラムやオレンジ、リンゴやアプリコットのジャム、瑞々しい果汁感もある、少しバナナとワックス、アマレットのようなナッツ感、煮詰まったアップルティーやシナモンの効いたアップルパイ、チョコレート、樹液とオーク、淡い焦げ感のある麦やハーブ、驚くほど複雑でリッチ。

・味わい:
滑らかな口当たりから非常に芳醇に力強く広がる、粘性があるがじわじわとスパイシーさも出てくる、香り同様に華やかで派手な多彩なフルーツ感、ジューシーで噛み応えあり、アプリコットのタルトやアップルパイ、アマレット、濃厚だがベタつかないコクのある甘味、フルーツの甘酸っぱさ、味を引き締めるオークのタンニン、非常に複雑でリッチ、少しオイリーで厚みがある、フルーティな長く心地よい余韻。

・加水:
崩れない。フルーティさは保ったまま、よりスムーズでになる。

・総評:
極めて華やかで瑞々しく、ジューシーかつ多彩なフルーティがあり、上記のとおりフルーツ以外にも非常に多彩な香味のあるモーレンジ。
カスクフィニッシュを感じない平坦さのなさで、キレとしっかりコクを伴う甘酸っぱさがとても魅力的。
2000年以降リリースのモルトとしては特別に突き抜けて素晴らしいモルトだと思う。
陶酔感すらあり大満足。

【Very Good/Excellent】


グレンモーレンジ,オフィシャルのポートウッドフィニッシュ,これはレアエディションと銘打たれたシングルカスク・カスクストレングスのボトルです。1992年蒸留で2003年にバーボンバレルからポートパイプに移されて後熟されています。ポートウッドフィニッシュの原酒ということだと思いますが、恐らく特別に良い樽を選んでいると思います。
以前にもBAR飲みで記事を書いてますが、2000年代半ば頃の流通で、前回ご紹介した加水タイプと一緒にハーフボトルのセット販売で流通していたものです。

テイスティングコメントと総評に書いた通りの素晴らしいモルトで、特別に選んだ樽らしい華やかで多彩な香味があり、かつカスクストレングスらしいボディや厚みがあり、ほぼ文句のつけようのないリリースです。

1757本のハーフボトルすべてにマスターディスティラーであるラムズデン博士の直筆サインがあるだけのことはある、突き抜けたボトルです。

わがままを言うなら、フルボトルで飲みたいです。


 
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2016.04.24【日記】

自宅テイスティング:グレンモーレンジ オフィシャル ポートウッドフィニッシュ 2000年代半ば流通

噛ませ犬どころか、こなれてちゃんと美味しいです。

 

グレンモーレンジ GLENMORANGIE OB PORT WOOD FINISH 43%
カスクストレングスとのハーフボトルセット 2000年代半ば流通



・香り:
穏やかなオールド感あり、甘やかでまったりしているが華やかさもある、熟したオレンジやプラム、アプリコットジャム、バニラ、奥からこなれた麦感、淡く乾燥ハーブ、洋菓子のようなクリーム。

・味わい:
飲むと穏やかで非常に滑らか、とろみがある、じわじわと広がって舌に染み込むような心地良いテクスチャー、オレンジピール、プラム、白ワイン、バニラ、クリーム、少し平坦さもあるがまったりとしたコクのある甘味、柔らかな麦感、引き締めるオークの優しいタンニン、複雑さはないがスムーズで飲み心地が良い、少しブリニー、非常に飲み心地が良い。まったりとしたコクのある甘味が長く残る。

・加水:
さらに飲みやすくなるが甘味やコクは意外に保たれる。ただし加水は少量のほうが良い。

・総評:
心地良くこなれたオールド感と、カスクフィニッシュ後時間がたったためかとろみと一体感のある甘やかな仕上がりが非常に好印象。
クリーンな上品さもありながらコクもあり、非常に飲み心地の良いモーレンジ。

【Very Good】


グレンモーレンジ,オフィシャルのポートウッドフィニッシュ、通常の加水バージョンです。
後でご紹介するカスクストレングスのものと一緒にハーフボトルのセット販売で,2000年代半ばに流通していたもののようです。

前回飲んだ時にはもう一方のカスクストレングスの噛ませ犬的な存在だと思ったのですが、前言撤回します。

瓶内変化によってこなれたテクスチャーや多彩なフルーツ感、コクのある甘味、そして何より全体的に一体感があって引っ掛かりもなく飲み心地が極めて良いところがとても魅力的でした。

枯れ感はなく、まさに今飲みごろの加水モルトを飲んでいる満足感もありました。


 
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2016.03.20【日記】

自宅テイスティング:グレンモーレンジ オフィシャル "トゥサイル"

フロアモルティングの力,再確認です。

 

グレンモーレンジ GLENMORANGIE OB "TUSAIL" 46%


・香り:
素朴でふくよかで非常に強い麦感,パンの生地,バニラ,レモンケーキ,バナナクリーム,強い蜂蜜,ナッツ,少し井草っぽさ,ミネラル,心地良くリッチなオーク

・味わい:
柔らかな口当たりから広がる,オレンジピール,バナナケーキ,コクのある蜂蜜の甘味,素朴だが強い麦感とその旨味がしっかり,意外にミネラリーでブリニー,ナッツとリッチなオーク

・余韻:
後半から余韻にかけてスパイシーで,蜂蜜系のコクのある甘味と塩気,そしてリッチなオークと麦の旨味がかなり長く残る

・加水:
やや単調になるが,素朴な麦感と蜂蜜系のコクのある甘味が強調される

・総評:
近年のモーレンジらしいバーボン感もあるが,それを凌駕する素朴さとこなれた感じがある麦の旨味が印象的なボトル。フロアモルティング麦芽が効いているのだろうか。
まだ若さもあり蒸留所やビール醸造所なんかで感じられるバナナっぽいニュアンスも強いが,あからさまな未熟感はなく素直に麦の旨味が楽しめるボトルで,味付け感が無いのも好印象だった。

【Good/Very Good】


グレンモーレンジのプライベートエディションから第6弾,「トゥサイル」
以前にも記事にしましたが,マリス・オッター種というクラフトビールに使われる大麦を,フロアモルティングで製麦して使用しています。

香り・味わいともに麦の旨味が優位なモルトで,特別な品種をフロアモルティングして作ったという部分がしっかりと強調されていました。
近年リリースのモーレンジとしても素直に美味しいと思える素朴な麦感が魅力的なボトルで,ある程度モルトを飲み込んだ人がより美味しいと思う香味だと思います。

なお,グラスに蓋をして半日くらい経ったものを飲んでみると,舌に染み込むようなテクスチャーがでてきて,麦の旨味と相まって非常に美味しく感じました。
未開栓のままで経年変化したときこんな感じになるかなぁと思っていた味と近いニュアンスだったので,買い増しして当分保管することにしました。


 
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2016.02.13【日記】

近年リリース:ウェストポート(グレンモーレンジ) 1997-2014 BBR メゾンドウイスキー向け #3291

すでに仕上がった美味しいモルトでした。

ウェストポート WESTPORT (GLENMORANGIE) 1997-2014 BBR for La Maison du Whisky #3291 WESTPORT (GLENMORANGIE) 1997-2014 BBR for La Maison du Whisky #3291

ウェストポート WESTPORT (GLENMORANGIE) 1997-2014 BBR for La Maison du Whisky #3291 55.4%


香りはフレッシュ感もあるオレンジ、バニラ、心地よい麦感しっかり、蜂蜜と淡いクリーム、淡いココナッツ、ほどよいオーク感。
飲むとややスパイシー、オレンジ、リンゴ、バニラ、旨味のある麦感、コクのある蜂蜜の甘味、淡いオークのタンニンが味を深める、少しオイルも感じる長めの余韻。

【Good/Very Good】


2014年にBBRがフランスのメゾンドウイスキー向けにボトリングしたウェストポート表記のボトルで、中身はほほグレンモーレンジ(いわゆるティースプーンモルト)の1997でおよそ17年の熟成です。

オレンジやバニラが効いており、少しクリーミーさもあってオークも効果的に主張する素直に美味しいモルトで、良質なバーボンカスクを感じるグレンモーレンジらしい香味です。
バーボン系の樽は樽がきつくなると生っぽさが出たりエグ味を感じたりするのですが、そういうこともなく非常に飲み心地が良いです。

ウェストポート表記のボトラーに流れた樽のモーレンジもなんだかんだで結構飲みましたがさすが、平均値の高い中でもさすがメゾン向けと言えるような完成度の高いボトルですね。


 
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2015.12.14【日記】

グレンモーレンジ 1994-2005 11年 オフィシャル シングルカスク #1385

やっぱりモーレンジは何色にも染まるうえに突き抜けることも多いですね。

グレンモーレンジ GLENMORANGIE 1994-2005 11yo OB SINGLE CASK #1385 GLENMORANGIE 1994-2005 11yo OB SINGLE CASK #1385

グレンモーレンジ GLENMORANGIE 1994-2005 11yo OB SINGLE CASK #1385 56.1%
one of 631 bottles, SHERRY CASK



香りはプラムやベリーのジャム、ビターチョコレート、ハーブやクローブなとのスパイス、若さもある麦感しっかり、強めのオーク、クレームブリュレ、リッチ。
飲むと滑らかな口当たりからパワフルに広がる、ジャム感のある濃い甘味、コクあり、引き締めるオークの渋味、噛み応えのある麦感もしっかり、リッチで長い余韻。

【Very Good】


オフィシャルのシングルカスク,グレンモーレンジ1994,11年熟成。
シェリーカスクで熟成されています。

まだ若さもあるのですが,香り・味わいともにほど良いシェリー感が乗っており完成度が高いです。

複数のフルーツジャム,チョコレート,ハーブやスパイスなど多彩な香味があり,甘味と渋味のバランスも良く,旨味のある麦感とも調和しています。
バランスが良いためか,わりと強い味なのに飲み飽きしない魅力があります。

前にも同じようなことを書いていると思いますが,モーレンジはバーボンカスクのイメージが強いですが,樽によって何色にも染まりますね。
器用貧乏と思いきや,突き抜けたものも結構出してきますし,本当にカスクマネジメントが上手なんだと思います。


 
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2015.09.15【日記】

ニューリリース:グレンモーレンジ オフィシャル "ドーノッホ" リミテッドエディション

意外にしっかりめにピーティで少し驚きました。

グレンモーレンジ GLENMORANGIE OB "DORNOCH" LIMITED EDITION GLENMORANGIE OB "DORNOCH" LIMITED EDITION

グレンモーレンジ GLENMORANGIE OB "DORNOCH" LIMITED EDITION 43%

香りは華やか、オレンジクリーム、洋梨の入ったケーキ、バニラ、ほどよいモルティ、リッチなオーク、奥から探さなくても感じるピート、飲むとスムーズな口当たりから徐々にスパイシー、オレンジリキュールのようなコクのある甘味、ややこなれた良い麦感、ほどよいオークのタンニン、ピートもあるが荒さは無く綺麗な余韻。

【Good/Very Good】


グレンモーレンジのオフィシャル,限定新商品のドーノッホ,免税店向けにリリースされたもののようですね。
ライトピート原酒のオロロソシェリー樽、バーボン樽、アモンティリャード樽の原酒のヴァッティングということです。

使用した樽を知らないでテイスティングしたのですが,それでもわりとしっかりめにピートが感じられたのが印象的でした。

モーレンジのバーボン樽らしい華やかでフルーティなニュアンスと,洗練されたリッチなオークがあって,知ってる香りだったので惰性でノージングしてしまいそうになったところでピートがわっと出てきました。
飲んでみても華やかでフルーティ,コクのある甘味とリッチなオークのタンニン,これらと一緒にピートの主張がありました。
とはいえそこはモーレンジ,エレガントさはしっかり保たれており,引っ掛かりの無い美味しいモルトでした。

ピートの系統もヨードや重さを感じない,明らかに島モノとは異なるタイプだったのも印象的でした。

 
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2015.09.14【日記】

ニューリリース:グレンモーレンジ オフィシャル "デュタック" レジェンド・コレクション・シリーズ

少し新樽の香味が引っかかりましたがらしい華やかさがありました。

グレンモーレンジ GLENMORANGIE OB "The DUTHAC" LEGENDS GLENMORANGIE OB "The DUTHAC" LEGENDS

グレンモーレンジ GLENMORANGIE OB "The DUTHAC" LEGENDS 43%


香りは華やか、オレンジ、プラム、バニラ、ほどよいモルティ、リッチなオークが強めに主張、飲んでもオレンジとバニラ、プラム、マーマレードや蜂蜜の甘味、少しエグい木材っぽさもあるがスパイシーでリッチなオークが長めに残る

【Good】


グレンモーレンジの新商品,レジェンド・コレクション・シリーズからデュタックと銘打たれたボトルです。
このシリーズの第1弾として,免税店向けの1Lボトルでリリースされました。
バーボン樽原酒に,ペドロヒメネス樽と焦がしたバージンオーク樽でフィニッシュをかけた原酒がヴァッティングされているとのことです。

基本には近年のモーレンジらしく,華やかなバーボン樽由来の成分が感じられますが,プラムっぽいニュアンスはPX樽から,そしてやや木材っぽいエグ味を伴うニュアンスはヴァージンオーク樽に由来するのかななんて考えていました。

リッチなオークのニュアンスは味を深めており,私としては木材っぽさが引っかかったものの,全体的にみると結構好きな人も多いのではないかと思う香味でした。
シリーズのようなので,次のものはどんなものが出てくるのでしょうか?

 
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2015.08.26【日記】

グレンモーレンジ 30年 オフィシャル オロロソカスクフィニッシュ 2004年詰め

複雑で妖艶で,素晴らしいシェリーのモーレンジでした。

グレンモーレンジ GLENMORANGIE 30yo OB "OLOROSO CASK FINISH" bottled in 2004 (1) グレンモーレンジ GLENMORANGIE 30yo OB "OLOROSO CASK FINISH" bottled in 2004 (2)

グレンモーレンジ GLENMORANGIE 30yo OB "OLOROSO CASK FINISH" bottled in 2004 44.3%


香りはドキドキする妖艶なオールドシェリー、ベリージャム、皮付きブドウ、カラメル、ビターチョコレート、上等な紹興酒、ほうじ茶、ハーブ、樹液、レザー、腐葉土のアーシー、リッチで複雑、飲むと滑らかな口当たりから芳醇に広がる、香り同様の素晴らしいシェリー感、多彩なジャム系のフルーツ、ハーブと腐葉土、レザー、トロリと濃厚でクリーミー、やや平坦だがコク深く強い甘味、味を絶妙に引き締めるブドウの皮のような渋味、少しミーティなためか度数よりボディを感じる、リッチで複雑、妖艶で長い余韻。

【Very Good/Excellent】


グレンモーレンジのオフィシャル30年,オロロソカスクフィニッシュ。2004年にカスクストレングスでボトリングされています。

香りはのっけから妖艶なオールドシェリーが感じられてドキドキします。
シェリーのニュアンスは強いですがそれ一辺倒ではなく,瓶内変化も相まってか上記の如く非常に多彩で複雑な要素が次々と拾えてくる素晴らしい香りでした。
フルーティなだけでなく,ほうじ茶や樹液,そしてレザーやアーシーさもあって香りを非常に深めているように思いました。

飲んでも香りの良い印象を裏切らない妖艶さと複雑さを感じる味わいで,トロリとクリーミーに口の中に広がり長く残ります。
やや濃い甘味が平坦に感じる部分もありましたが,これは時間と共に立体的になってくるような気がします。また,ブドウの皮のようなタンニンの渋味が淡く感じられ,それが甘さを引き締めてくれました。
なお,嫌味でないミーティさがあり,これも味わいをよりリッチで厚みのあるものにしているように思いました。

カスクフィニッシュによる強引な味付け感もなく,良いバランスで仕上がっており陶酔感もあり,突き抜けたグレンモーレンジだと思います。

香りも味わいも非常に複雑で,好きな要素がどんどん出てくるので,テイスティングがとても楽しいモルトでした。


 
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2015.08.25【日記】

グレンモーレンジ 10年 オフィシャル トラディショナル

今より厚みや無骨さを感じますね。

グレンモーレンジ GLENMORANGIE 10yo OB "TRADITIONAL" GLENMORANGIE 10yo OB "TRADITIONAL"

グレンモーレンジ GLENMORANGIE 10yo OB "TRADITIONAL" 57.1%


香りは重厚、オレンジマーマレード、淡く桃、バニラ、蜂蜜、オーク、旨そうにこなれた強い麦感、リッチ、飲むと滑らかな口当たりから芳醇かつヒリヒリとスパイシーに広がる、オレンジオイル、バニラ、オレンジと蜂蜜のコクのある甘味、無骨で強い麦感とその強い旨味,味を引き締めるオークのタンニン、ボディも厚めでリッチな余韻。

【Good/Very Good】


グレンモーレンジ10年,オフィシャルのカスクストレングス,"トラディショナル"です。
似たスペックのものだと,過去には"ネイティブロスシャー"や,今だとこれに相当するのは"アスター"でしょうね。

もちろん,このどれもがバーボンカスクを生かした作りですから同様のニュアンスはたくさん拾うことができます。
ただし,同じバーボンカスク・カスクストレングスのヴァッティングでも,アスターのように華やかでフローラルなニュアンスはあまり強くありません。
その代わり,こちらの方が重厚さや無骨さを強く持っているように感じました。

この2種の違いは,いわゆるデザイナーズカスクによる熟成の前後の違いとしても認識できると思います。

 
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2015.08.13【日記】

ニューリリース:グレンモーレンジ オフィシャル "トゥサイル"

フロアモルティングはやっぱりすごいんじゃないでしょうか。

グレンモーレンジ GLENMORANGIE OB  グレンモーレンジ GLENMORANGIE OB

グレンモーレンジ GLENMORANGIE OB "TUSAIL" 46%


香りはフレッシュオレンジ、バニラ、青いバナナ、草っぽさ、やわらかな蜂蜜、素朴さのある旨そうな麦感がしっかり、淡いミネラル感や土っぽさ、飲むと蜂蜜のようなコクのある甘味、徐々にスパイシー、生姜、バナナ、麦の旨味は濃厚で少し噛みごたえもある、意外なほど塩気が強い、麦の旨味の濃い余韻。

【Good/Very Good】


グレンモーレンジのプライベートエディションから最新の第6弾,「トゥサイル」がリリースされました。
今回のトゥサイルは,マリス・オッター種というクラフトビールに使われる大麦を,フロアモルティングで製麦して使用しています。

熟成年数の表記はありませんが,全体的には若々しくフレッシュなニュアンスが残っています。
しかし,そのわりに未熟感は顕著でなく,しっかりと仕上がったモルトです。

フロアモルティングということは忘れたつもりでフラットな気持ちでテイスティングしたつもりですが,素朴で旨みの強い麦感がやはり特徴的で,香りにはミネラル感が強く飲んでもミネラリーな塩気が強かったのがかなり印象的でした。

時間と共にもっとフルーツ感が多彩になり複雑になりそうな雰囲気はプンプンしており,なんとなく今年のラフロイグのカーチェスやキルホーマンの100%アイラなんかとも共通点の多い印象でした。
今回はこだわりの麦の個性もあるんでしょうが,やはりフロアモルティングはすごいんじゃないかと思います。

 

このボトルは,三越前のIANさんでいただきました。

 
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2015.06.16【日記】

グレンモーレンジ 1980 21年 オフィシャル

濃厚で非常に美味しいモーレンジでした。

 GLENMORANGIE 1980 21yo OB

グレンモーレンジ GLENMORANGIE 1980 21yo OB 55.6%
one of 744 bottles, JUAT THREE INDIVIDUAL CASKS



香りは熟したブラッドオレンジ、バニラ、オイル、バタースコッチ、焦がしたニュアンスのある厚い麦感、強めのウッディネス、飲むと滑らかな口当たりから芳醇に広がる、粘性あり、オレンジマーマレード、アプリコットジャム、バニラ、良いウッディネスとそのオイル、強くクリーミーでリッチ、ねっとりした濃い甘味、引き締めるオーク、奥から麦感もあり、重めで長めの余韻。

【Very Good】


オフィシャルのグレンモーレンジ1980,21年熟成です。
特別に選んだ3樽のヴァッティングで,カスクストレングスでボトリングしたということです。

香り・味わい共に濃いめのバーボンカスク由来のニュアンスが強く感じられるのですが,近年系の爽やかで華やかな青リンゴキャンディっぽいニュアンスはほとんどなく,熟したオレンジやオイリーでクリーミーなニュアンスが印象的でした。
また,麦感もしっかり感じられ,これも好印象でした。

開栓後ちょっとしてから飲んでみると濃厚で粘性があるとろりとしたテクスチャーが増しており,コクのある甘味とそれを引き締めるオークのバランスも秀逸でした。

ボディが厚く複雑なグレンモーレンジで,安定感のある蒸留所は年代に関わらず良いものを詰めてきたんだなと実感しました。

 
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2015.06.05【日記】

グレンモーレンジ 10年 オフィシャル 70年代流通

強烈なトロピカル感のある興味深いモーレンジでした。

 GLENMORANGIE 10yo 70''s

グレンモーレンジ GLENMORANGIE 10yo 43%
70年代流通



香りは強めのオールド感、パッションフルーツなどの華やかなトロピカル感、萎びたオレンジ、熟したメロン、いれた翌日の紅茶、こなれた麦、奥にオールドピート、飲むとやわらかな口当たりから意外に広がる、オレンジリキュールや香り同様のパッションフルーツ系のトロピカルフルーツ、紅茶、麦の旨味とピートあり、オーク、甘味はほどほど,淡いエグ味あり、厚みもあり長めの余韻。

【Very Good, Interesting】


70年代に流通していたと思われる,スクリューキャップのグレンモーレンジ10年,当時のオフィシャルスタンダードです。

香りは強めのオールド感もありましたがパッションフルーツ系のトロピカル感がしっかりと強く感じられ,熟したメロンや萎びたオレンジのニュアンス,そして紅茶っぽさやオールドピートもありました。
フルーツ感や麦感,そしてピートと,古いニュアンスが伴っていましたが,トロピカル系のフルーツ感だけが妙にフレッシュなニュアンスに感じられました。

飲んでみるとオールドらしいやわらかな口当たりですが意外にもそこから広がるボディがあり,香り同様に強いトロピカル感を含むフルーツが主張してきます。やや香りよりもコクと重さのあるオレンジが強めだったでしょうか。また紅茶や麦感,そしてピートのニュアンスも香り同様に好印象でした。


今回のように,本来トロピカル要素が特徴的と言われていない蒸留所から突如トロピカルが出てくることがあり,たいていの場合は瓶内変化や開栓後変化に伴ってボディが抜けていくのに伴って出てくることが多いと認識しています。
ボディが無くなって水っぽさとともに感じられるものがあり,そこまでいくとうっすらとしたパフュームなんかも一緒に出てくることもあるように思います。
今回のような70年代の短熟加水のスタンダードには比較的出てきやすい認識ではあり,昔はこういうトロピカル感がでているとテンションが上がったものですが,最近はボディが失われていることの方が気になってしまうのかあまり喜ばしい要素としては捉えなくなっていました。

しかし今回のモーレンジ,飲んでみると思ったよりボディが保たれていて厚みを感じたのです。
ボディと引き換えに得られる香味だと思っており,ボディをある程度残しても出てくるものはもともとボディのあるマッカランくらいかな(オールドのマッカランには終盤に出てくることが結構あります)という印象だったのですが,それがモーレンジででてきたことに少々驚いてしまいました。

この手のボトルは開栓直後をピークにどんどんトロピカル感もボディも枯れていく印象がありますが,今回はBARで良いタイミングで皆で飲め,マスターも交えてこういうトロピカル感に関する見解を改めて話し合うこともできましたし,この一瞬のきらめきを持ったモーレンジにはとても有意義な時間を与えてもらいました。


 
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2015.03.14【日記】

グレンモーレンジ 1995 10年 オフィシャル シングルカスク #3170

こだわりの樽感をしっかりと感じられました。

  

グレンモーレンジ GLENMORANGIE 1995-2005 10yo OB SINGLE CASK #3170 59.6%
one of 297 bottles



香りは華やか、バニラ、フレッシュなオレンジ、りんご、ヘーゼルナッツ、少し若さも感じる強い麦感とオーク、時間と共にクリームが強くなる、飲むと力強いアタック、パイナップル、少し薬っぽいケミカルさ、オレンジ、バニラ、強いオークとタンニン、蜂蜜の甘味にはコクあり、麦の旨味もある、ほのかにオイリーで長めの余韻。

【Good/Very Good】


グレンモーレンジが2005年にボトリングした,1995年蒸留のシングルカスク,#3170です。
「slow-grown, air-dried, Bourbon cask」と記載されているように,いわゆるモーレンジがこだわって作っているデザイナーズカスクで熟成したものと思われます。
同様の樽でリリースされたアーティザンカスクが1995-2004というスペックのようですので,それを1年余計に熟成させたものというイメージでしょうか。

それこそアーティザンカスク~アスターに共通するような香りで,バニラやオレンジ,クリーム,しっかりとオークも感じて非常に華やかです。
ややフルーツ感にあざとさというか強引な味付け感があるのは否めませんが,特筆すべきはオークの強さのわりにエグ味が少ないことで,これは樽材の天日乾燥をしっかりと行うモーレンジのデザイナーズカスクならではなのかもしれません。

若くして,計算通りにしっかりと仕上がったモルトでした。


 
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2015.02.14【日記】

グレンモーレンジ 1994 11年 オフシャル シングルカスク シェリーカスク

モーレンジはシェリー色にもちゃんと染まりますね。

 

グレンモーレンジ GLENMORANGIE 1994-2005 11yo OB SINGLE CASK 56.1%
one of 631 bottles, sherry cask



香りは熟したプラムやオレンジ、良いシェリー、ドライフルーツ、バニラ、濃いめの麦感、コーヒー、強いウッディネス、飲むと果汁感もあるブドウ感、ジャムの濃い甘味、良いタンニンの渋味、非常にリッチ、刺激もあるが長く良い余韻。

【Very Good】


2005年にボトリングされたグレンモーレンジ1994,11年熟成のオフィシャルボトルで,モーレンジとしては珍しい感じのするシェリーのシングルカスクです。

香りは良いシェリー感で,熟したフルーツやドライフルーツのニュアンス,コーヒー,強めのウッディネスに加え,若いだけあって濃い麦感もありました。
飲んでみると想像以上にブドウ果汁っぽさを感じる好みのシェリー感があり,濃い甘味,良い渋味のバランスもとても良かったです。
若いにもかかわらずしっかりと仕上がった良いシェリーカスクのモーレンジで,期待を大きく上回ったためか余計に美味しく感じました。

90年代以降によくある,サルファリーが無い代わりにやや生木っぽいエグ味を感じるシェリー感ではなく,ややオーセンティックなニュアンスのあるシェリー感で,ブドウ果汁まで感じたのは印象的というより感動的ですらありました。
さすがに少数かもしれませんが,近年にも昔のニュアンスに近いシェリー樽があるということなのでしょうか。素晴らしい経験でした。


 
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2015.02.06【日記】

グレンモーレンジ 10年 オフィシャル 70年代流通

さすがのオールドモーレンジ。ライトと見せかけて安定感のある酒質なんですね。

 

グレンモーレンジ GLENMORANGIE 10yo OB 43%
70年代流通



香りは良いオールド感、バニラ、オレンジマーマレード、淡く桃、滋味深いこなれた麦感、飲むと柔らかな口当たり、オレンジ、桃、しみ込む麦の旨味、コクのある甘味、心地良い余韻。

【Very Good】


70年代流通のグレンモーレンジ,オフィシャル10年です。

オレンジや桃を感じる良いフルーティ,そしてしみ込むような旨味を伴う滋味深い麦感がありました。
最近のものより綺麗な華やかさはありませんが,雑味を含む複雑さやコクが強く感じられたのも印象的でした。

ボトリング後かなりの期間が経過しており,良いオールド感がありますが崩れたりヘタレたりしておらず,安定しています。
以前に書いたように,北ハイランドらしい無骨な強い酒質があればこそなのかもしれません。

この日の素晴らしいスターターでした。


 
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2014.12.28【日記】

プチSBT 2014/9月 from 大島さん SAMPLE B


モルト仲間の大島さんと以前から定期的にやっているプチSBTの未掲載分,前回に続いてBです。

 
 

(以下はブラインドでテイスティングした内容です。)
 

・プチSBT 2014/9月 from 大島さん SAMPLE B

香りは若さのある強い麦感,シトラス,バニラ,少しオイル,旨そうなパン,淡くワックス,樽は強くなく複雑さはそれほどない。
飲んでみると意外と滑らかな口当たりでやや粘性を感じる,アプリコット,淡くパイナップル,麦の旨みは濃い,柔らかな蜂蜜の甘味,ややブリニー,うっすらピート,プレーンな樽感。

【Good/Very Good】

香りで感じた若さのわりには飲むと刺激は少なく,加水タイプだろうか。
時間と共にちょっぴりだけトロピカル感が出てきた。
プレーンで飲み飽きしないタイプで,自分の好きな系統のひとつ。
ただ蒸留所予想は難しい。

90年代半ばから後半の蒸留で,プレーンに近い樽で15~20年程度の熟成。46%くらいの加水だろうか。
蒸留所は淡白でも麦の旨味が濃厚に楽しめたあたりから選んでみた。
ただ,オイリーさがそこまで強くなかったり,微妙に感じたトロピカル感やピート感を鑑みると,しっくりくる回答とは言い難い。

・予想
1、プルトニー
2、バルブレア
3、クライヌリッシュ


以上のようなテイスティングと予想で回答メールをお送りしました。
 
正解は・・・、
 

 









グレンモーレンジ 1993-2003 10yo OB マウントエベレスト


グレンモーレンジのオフィシャルボトル,マウントエベレストでした。
1993年蒸留の2003年ボトリングということですが,このボトル,イギリス初の女性エベレスト登頂者となったレベッカ・スティーブンスさんに1993年に贈られた樽ということです。かなりレアなボトルですね。

モーレンジらしい華やかなバーボンカスク感が全開というタイプとは異なり,わりとプレーンな樽感で素朴な味わいだったのが非常に印象的でしたが,ボトリングの経緯を考えるとどんな味わいになるかわからない状態(樽に詰めたてほやほや)で贈られた樽でしょうから,普段モーレンジが仕上がった樽からシングルモルト用として選んでボトリングするものとは異なってしまったのではないかと思います。

そしてこのボトル,以前にモルト仲間で集まった時に大島さんから皆で飲ませていただいたことがあり,その時はプレーンなのに熟成感もない薄っぺらなボトルという評価でした。私もそう思いました。
しかし,それから時間が経って美味しく感じるようになったとのことで今回ブラインドで出題されたそうです。
確かにあの時とはまったく異質なものでした。
評価も前回はBadでしたからね。。。

そして今回は思いがけない発見もありました。
予想に挙げた3蒸留所はすべて北ハイランドのモルトです。
淡白でも麦の旨味が濃厚に楽しめ,無骨なニュアンスのある北ハイランドのモルト達の中でモーレンジだけは華やかで異質なものを作っているという認識でしたが,原酒の段階ではそうではなかったようです。
モーレンジの持つ北ハイランドモルトらしさが,プレーンな樽感のものを飲んではっきりと感じられたようです。
逆に,自分の認識しているモーレンジらしさは樽由来のものなんだと実感する機会になりました。


大島さん,貴重な体験をありがとうございました。



 
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2014.11.28【日記】

Whisky Festival 2014 in TOKYO に参加しました。~後編~


11月24日に開催された,今年のウイスキーフェスの記録ですが,前編に続いて後編です。



今回はセミナーの話です。

土屋守さんの
「“幻のシングルカスクコレクション”一気飲み―第2弾」

そして山岡秀雄さんの
「北ハイランドモルトを飲む」

この2つに参加できました。

 

まずは土屋さんの「“幻のシングルカスクコレクション”一気飲み―第2弾」です。

 

これは1998年頃から土屋さんが選んでアラン・ジャパン(現ウイスク・イー)さんがボトリングしたシリーズです。
自分もスコ文研のイベントに参加するようになってそこそこ経ちますので,このシリーズは結構前にたくさん飲んだのですが,わりと若いものも多く昔は正直あんまり美味しくないなと思ったものもあったのですが,前回の第1弾,今回の第2弾と飲んでみて,その多くを以前よりも美味しく感じました。

今回のボトルは,
・ダンバートン1987,12年
・クライヌリッシュ1989,9年
・ブナハーブン1979,19年
・スプリングバンク1967,31年
・ダルモア1989,11年
・ボウモア1989,11年
この6種類でした。

ダンバートン1987は昔,グレーンのこんな短熟のものなんてなんで詰めたんだろうと思ったものですが,今となっては結構こなれて刺激も少なくなり,もともとのライトな酒質も影響してかオイリーながら品の良い甘さとバニラっぽさが心地良い1杯でした。

クライヌリッシュ1989は若さもありましたが,それでもぬるっとしたテクスチャーとオイリーなニュアンス,そしてアプリコットやオレンジのようなフルーティもある期待以上に正統派クライヌリッシュの美味しさでした。

ブナハーブン1979は,前にも家で1本飲んだボトルで,青リンゴやグレープフルーツ,そして草っぽさなど爽やかなニュアンスが強い軽やかなタイプですが,樽感があまりないためか後半から余韻にかけては自分がブナにしばしば感じる独特のエグ味のようなものが特にわかりやすく感じられ,蒸留所の個性も感じられる1杯でした。

スプリングバンク1967も以前家で1本お付き合いしましたが,当時と比べても衰えを感じない素晴らしいボトルでした。やや強めのウッディネスにも負けずしっかりとイチゴジャムなどのフルーツが主張し,思わずうっとりと陶酔してしまうような素敵な60年代バンクでした。

ダルモア1989はわりと最近家で開けて投稿もしたので割愛しますが,変わらずなかなか美味しかったです。

そして最後のボウモア1989は,ボウモア暗黒の80年代最後の年の蒸留ですが,このボトルにはパフュームは探すと味わいにうっすらあるかどうかというくらいで,ほとんど主張しません。その代わりボウモアらしいトロピカルフルーツのニュアンスも影をひそめており,シェリーのニュアンスをベースにやさしいジャムっぽいフルーツ感とその甘味,強めのピートが特徴的なリッチなボトルでした。またトロピカル感は,きっともう少し時間が経つとでてきそうな気がしました。

そこそこ長いお付き合いですし今さらですが,土屋さんはお話が上手いですね。
それほどでもないウイスキーも,お話を伺いながらだと楽しく飲めますし,時には実際以上に美味しく感じるときがあります。(笑)

今回はウイスキー考証として参加されているNHKドラマ,「マッサン」の話などもしていただき,とても楽しい時間でした。

 


続いては山岡さんのセミナー「北ハイランドモルトを飲む」です。



今回は北ハイランドをテーマにしたテイスティングでしたが,個人的に好きな地域ということもあり,とても楽しみにしていました。

テイスティングボトルは,
・バルブレア1965 OB
・プルトニー1997 17年 Hand bottled at the distillery OB
・ティーニニック1972 27年 The rare malt selection OB
・ダルモア1979 23年 for Japan OB
・グレンオード1970 33年 Douglas Laing OMC
・グレンモーレンジ 12年 Port Wood Finish OB
という,今回も豪華なラインナップでした。


これがブラインド形式で出題され,参加者が順番に感想を述べて最後に山岡さんがまとめるというスタイルでセミナーは進行しました。
最近の山岡さんのセミナーはこの形式が多いですね。
凄いボトルばかりなのでラベルで評価してしまいそうですから,ブラインドで飲んだ方がフラットなテイスティングができるという意図なのかもしれませんね。
これだけのボトルですからブラインドでなくラベルオープンで出した方が,みんな凄い凄いと言って飲んでくれそうなものなのに,そうしないあたりが山岡さんらしいなと思いました。そういえば北ハイランドでクライヌリッシュやブローラを入れてこないあたりも山岡さんっぽかったです。(笑)


発表・解説は,モーレンジ,ダルモア,オード,ティーニニック,プルトニー,バルブレアという順でした。

モーレンジのポートは,明らかなワインカスク系の後熟感があり,さらに度数も低かったですから予想通りという感じでした。

ダルモア1979はトロピカル感も含む熟成感のあるフルーティさが効いており,あまりシェリー感は感じず,全然わかりませんでした。ただ,正解発表後によくよく思い出してみれば飲んだことのあるボトルで,調べてみると前に飲んだ時にもそんなテイスティングノートを書いていました。(笑)

ティーニニック1972とオードの1970は,それぞれ非常に美味しいボトルで,この日もっとも心に残ったボトル達でした。共にスペイサイドとは異なる熟成感があり,熟した濃厚なフルーツと下支えする無骨な麦感とその旨味,淡いピート,それらが高次元でバランスのとれているボトルでした。なお,ティーニニックには,奥の方からハウススタイルと認識しているシナモンっぽさがでてきましたね。
どちらもはっと目が覚めるような旨さでした。

そしてプルトニーのハンドボトリングは以前も記事に書いたとおり北ハイランドを代表するようなプルトニーらしさと華やかさが同居しているボトルが多く,これもそんなタイプでした。若いモルトでしたが他のボトルに見劣りしない魅力がありました。

最後がバルブレア1965で,20万円以上したという山岡さんの秘蔵ボトルでした。ここで開けてしまうなんてさすが太っ腹ですね。
非常に熟成感があってフルーティ,多彩で華やかな香りですが,飲んでみると度数のわりにややボディが枯れ始めているような印象もありました。とはいえ長熟の魅力のひとつをしっかりと感じられる貴重なオフィシャルボトルで,飲めたことに感謝です。

そんな感じで,陶酔感のあるものをたくさん飲ませていただきました。
だいぶ酔った状態で始まった終盤のセミナーだったのですが,しっかり全部飲んで帰ったのは言うまでもありません。(笑)


しかしこのあたりで美味しくテイスティングできる限界を感じたため,これ以降はほとんど飲まずにブースを回り知人たちと話し,ほど良いところで帰宅しました。

帰宅後に子供と上機嫌で遊んだはずなのですが,あまり覚えていません。(笑)


ブースでの試飲も,セミナーでも,濃厚で良い時間を過ごさせていただきました。
関わってくださった皆様に感謝いたします。


 

2014.10.13【日記】

ニューリリース:ウェストポート 1997 16年 ウィスク・イー ザモルトランナウェイウィズザスプーン

モーレンジらしさがしっかり感じられるボトラーズモルトでした。

 

ウェストポート WESTPORT 1997-2014 16yo WHISK-E THE MALT ran away with THE SPOON 57.3%


香りは華やか、強いココナッツとバニラ、オレンジクリーム、青リンゴ、良い麦感、
飲むとやや刺激あり鼻に抜ける、青りんご、オレンジ、バニラ、淡い蜂蜜の良い甘味、舌を引き締めるオーキーなウッディネスとタンニンは強め、長めの余韻。

【Good/Very Good】


ウィスク・イーさんからのニューリリース,ウェストポート1997,16年熟成。
ザモルトランナウェイウィズザスプーンという銘柄で,シングルモルトとしてボトラーズからボトリングしてはいけないグレンモーレンジにスプーン1杯のグレンマレイを加えたものです。
1樽にスプーン1杯ではほぼ無意味ですし,本当に加えているかどうかは怪しい気もしますが。(笑)

香りの最初から,モーレンジのバーボンカスクらしいバニラ,ココナッツ,オレンジ,青リンゴなど華やかで多彩なアロマが広がります。
飲んでみると刺激もありますが,香り同様に良いバーボンカスク由来と考えられる成分が非常に充実しており,ちょっとウッディなタンニンは強めですが深みも出しており美味でした。

近年のモーレンジらしい華やかなバーボンカスクのニュアンスが充実したボトルでした。
値段も手ごろで,オフィシャルのスタイルに近いこのボトルがボトラーズでこの値段なら買いだなと思いました。

 
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T.Matsuki

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