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スコ文研テイスティング会「ウイスキー楽」 8/23 後編

8月23日にスコッチ文化研究所で行われたテイスティングイベント。

前回に続き、簡単なテイスティングコメントです。

⑤グレンドロナック 1996-2012 16年 オフィシャルシングルカスク 韓国限定 #199 59.2%

強く良いオロロソシェリー、上等な紹興酒、カラメル、みりん、黒糖、クローブ、チョコレート、トーストの様な麦感、飲むとコクのあるオロロソシェリー、粘性あり、甘味はやや平坦だが強くリッチ、良い渋味。

【G/VG】

グレンドロナックのオフィシャル、韓国限定のシングルカスク。
とても良いシェリー感で、複雑なアロマ・フレーバーと強い甘味のある味わいが印象的でした。90年代のオロロソシェリーカスクでも、ドロナックはマッカランやファークラスとは明らかに違う印象です。シェリーの樽感というより、濃いオロロソシェリーそのものの様な要素が濃厚で、このボトルにはそれが特に顕著に感じられたのでした。
韓国限定で日本に入ってきそうにないのが残念でした。

⑥グレンファークラス 105 20年 オフィシャル 60%

鋭いシェリー感、強い植物感、若さを感じるアルコール感、カラメル、ナッツ、バニラエッセンス、チョコレート、コーヒー、飲むとアルコール感が強くヒリヒリする、甘味は濃くややコクはある、ほど良い渋味、非常にスパイシーなフィニッシュ。

【G】

ファークラスの105、オフィシャル20年熟成。
値段は約30000円とかなり高額なボトルです。
熟成年数の割にはアルコールがかなり立っており若さも感じます。105向けに高い度数で樽詰めされ、熟成庫でも高いところで度数を落とさないように特別に管理されたものを使っているために熟成感が出なかったのではないかという話になっていました。
定番で105プルーフを出すのはなかなか大変だろうと思いますが、度数が落ちても良いからもう少し熟成感があるもののほうが一般的には好まれる気がします。

これら6種に加えて、番外編として、まだ未発売の日本向けボトルであるこいつをいただきました。

シーバスリーガル ミズナラスペシャルエディション 40%
(土屋さんからは掲載許可をいただいています)

華やかな香り立ち、オレンジ、熟したリンゴ、バニラ、紅茶、ちょっと新樽感のあるウッディネス強め、滑らかな口当たり、薄めた蜂蜜の甘さがありコクもある、余韻にも新樽っぽさを伴うウッディネスが感じられる。

【G/VG】

10月に発売になるという、日本向けのシーバスリーガル、ミズナラスペシャルエディション。12年以上の原酒をブレンドしてマリッジする際、一部にミズナラ樽を使ったということですが、使い方の詳細はまだ不明です。
これから発表されるのだと思います。

まず香りは華やかで、スペイサイド的なイメージの多彩なフルーツ感があります。ウッディネスは通常の12年と比べるとやや強めに感じ、ちょっと新樽っぽさがありました。口当たりは柔らかく非常に滑らかですが、少しねっとりした甘味があり、薄さは感じずシャバシャバしたブレンデッドではありません。
いわゆるミズナラらしい香木感はあまりはっきりしませんでしたが、ジャパニーズウイスキーっぽいウッディネスはあるように感じました。ウッディネスやフルーツにマスクされているのか、焼酎っぽいブレンデッド感はあまり感じず、かなり美味しかったです。

その他には、プルトニーに代わってメインランド最北端の蒸留所となった新蒸留所、ウルフバーン蒸留所のニュースピリッツと数か月の熟成を経たものの2種類を味見させていただきました。

かなりクリーンでフルーティなニュースピリッツで、無骨なハイランドモルトというより華やかなスペイサイド的な印象を持ちましたが、かなり期待が持てる正統派スコッチになるのではないかと思います。

今回も話題の尽きない楽しいテイスティング会でした。

土屋さんをはじめ参加者の皆様ありがとうございました。

 

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