ストイックなドリンカーの日々 ~Drinker's Diary~

ストイックなドリンカーの日々 ~Drinker's Diary~

モルトウイスキーをこよなく愛する男の日々のテイスティングや考えたことを掲載します。

2018.05.25【日記】

近年リリース:スプリングバンク 1996-2016 19年 オフィシャル アメリカ(Pacific Edge Wine & Spirits)向け 55.7%

ラムとバンクのコンビは好きです。

 

スプリングバンク SPRINGBANK 1996-2016 19yo OB for Pacific Edge Wine & Spirits 55.7%
one of 264 bottles, Fresh Rum Cask



香りは力強く華やか。アプリコットジャム、しっとりとしたピート、オイル、少し磯っぽさや土っぽさ。
飲むと粘性がありそこからジワジワと広がる。アプリコットのコクのある甘味とほどよいタンニン、塩気とピートがある長い余韻。

【Good/Very Good】


2016年にアメリカの"Pacific Edge Wine & Spirits"向けにボトリングされたオフィシャルのスプリングバンク1996、19年熟成。

短期間に開栓され一気に飲むことができたアメリカ向けのオフィシャルボトルのうちのひとつで、ラムカスクです。
フィニッシュではなく終始ラムカスクのようですね。

強めのピートやオイル、塩気など、近年のスプリングバンクらしい個性がしっかりと感じられる一方で、ラムカスクの影響なのかシェリーカスクとは異なる粘性を帯びた濃縮フルーツのニュアンスが強く感じられました。

コクのある甘味と優しいタンニンの渋味、そして塩気というバランスも良好で、スプリングバンクとしては現時点でも完成度の高い1本だと思いました。


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2018.05.23【日記】

ニューリリース:スプリングバンク 1997-2017 20年 オフィシャル アメリカ(Pacific Edge Wine & Spirits)向け 55.2%

これからの仕上がりに期待です。

 

スプリングバンク SPRINGBANK 1997-2017 20yo OB for Pacific Edge Wine & Spirits 55.2%
one of 192 bottles, Fresh Sherry Cask



香りは強いシェリー感、プラムジャム、炒りごま、焦げたモルティ、少しミーティ、擦ったマッチと焚き火。
飲むと芳醇、プラムジャムのコクのある甘味と優しくほどよい渋味、噛み応えのある焦がした麦芽の旨味、ブリニーでピーティな余韻。

【Good/Very Good】


アメリカの"Pacific Edge Wine & Spirits"向けにボトリングされたオフィシャルのスプリングバンク1997、20年熟成。
先日の同ヴィンテージのリチャードシェリーカスクとは異なり、これはフレッシュシェリーカスクで熟成されています。
アウトターンが192本と少ないので、漏れなどが無ければホグスヘッドでしょうか?

中身はというと、少しマッチのようなサルファリー要素や胡麻っぽいニュアンスが引っかかりましたが、近年のスプリングバンク蒸留所のものに多い私の苦手なダシ醤油系のサルファリーとは異なるタイプでした。
現時点でも全く支配的ではなく、時間経過で抜けてくる可能性が高いのではないかと思います。

濃縮フルーツとそのコクのある甘味、ほどよい渋味、香ばしさを伴うモルティな旨味、そして塩気やピート、これらがどれも感じられ、シングルカスクとして選ばれただけのことはあるレベルの高い樽だと思います。

サルファリー要素が抜けて多彩な香味に一体感が出てくると、数段美味しくいただけるように思います。


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2018.05.21【日記】

近年リリース:スプリングバンク 1997-2016 19年 オフィシャル アメリカ(Pacific Edge Wine & Spirits)向け 55.6%

アメリカ向けは知らないものが多そうです。

 

スプリングバンク SPRINGBANK 1997-2016 19yo OB for Pacific Edge Wine & Spirits 55.6%
one of 390 bottles, Re-charred Sherry Cask



香りは濃いシェリー、ベリージャムや黒糖、キャラメル、クローブなど多彩なスパイス、少し漢方薬、樽の陰から炭っぽいスモーク。
飲むと芳醇に広がる、香り同様に多彩な濃縮フルーツの甘味と味を深めるハーブリキュールのような渋味、淡く腐葉土を伴うピート、塩キャラメル、リッチで長い余韻。

【Very Good】


アメリカの"Pacific Edge Wine & Spirits"向けにボトリングされたオフィシャルのスプリングバンク1997、19年熟成です。
2016年にボトリングされていますが、アメリカ向けのボトルはヨーロッパ向けと比べると買いづらく情報も少なく、このボトルも知りませんでした。
大量消費地でもあり、きっとまだ知らないボトルがたくさんあるのだと思います。
今回、有楽町でアメリカ向けのオフィシャルシングルカスクのスプリングバンクが同時期にたくさん開栓され、飲み比べができました。

まず今回のものですが、1997ヴィンテージのリチャードシェリーカスクというと、ケイデンヘッドのウェアハウステイティングなど素晴らしいものがあったスペックですので期待していただきましたが、やはり非常に良かったです。

いつリチャーを施しているのかわかりませんが、プレーン樽の再活性化とはとても思えないレベルで良いシェリー感が効いています。

濃縮フルーツや黒糖などのニュアンスがあるコクのある甘味にハーブリキュールを感じるような渋味もあり、漢方薬っぽくもある多彩なスパイス感や土っぽさもあって非常に複雑で深みがありました。

スプリングバンクのシェリー感には引っ掛かりを感じることがあるのですがこのボトルにはそういうこともなく、ウェアハウステイティングと比べるとコンテンツの濃縮感や陶酔感で劣るようにも思いましたが、リッチで旨いボトルでした。

優先順位はアメリカのほうが高いんでしょうが、日本向けにもこんなものが入ってこないかなと期待してしまうボトルでした。
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2018.05.19【日記】

近年リリース:ハイランドパーク 2003-2016 13年 オフィシャル デンマーク向け ダンネブロ808周年記念 #1933 60.3%

808周年は何か特別な意味があるのでしょうか。

 

ハイランドパーク HIGHLAND PARK 2003-2016 13yo OB for 808TH ANNIVERSARY FOR DANNEBROG #1933 60.3%
one of 648 bottles, Refill Butt


香りはしっかりシェリー、プルーンとチョコレート、ブドウの皮、ワックス、胡麻せんべい、強めのウッディネス。
飲むと力強く濃厚、プラムジャム、チェリーブランデー、クローブやハーブ、濃いめの甘味と渋味、淡いピート。

【Good/Very Good】


デンマーク向けにボトリングされた、ハイランドパークのシングルカスクシリーズの1本です。
ダンネブロ808周年記念と記載されており、これはデンマークの国旗のことのようですが、808周年という年に特別な意味があるのかどうかは不明です。
2003年ヴィンテージのリフィルバットで、2016年に約650本ボトリングされています。

リフィル表記ですが、のっけからしっかりシェリーカスクの影響を感じるモルトで、香りにも味わいにもしっかりと樽が効いています。

とはいえ過剰なウッディネスや渋味、サルファリーなニュアンスはなく、胡麻っぽさが個人的には少し気になりましたが一般的にはほぼ嫌味が無いと言えるシーズニングシェリーカスクの香味だと思います。

さすがのシングルカスクシリーズ。良い樽を選んでることが伝わってきますね。

 
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2018.05.17【日記】

スプリングバンク 1997-2011 14年 オフィシャル #245 46%

こんなラム感しっかりのバンクも珍しいです。

 

スプリングバンク SPRINGBANK 1997-2011 14yo OB #245 46%
one of 233 bottles, Fresh Demerara Rum Barrel



香りは華やか、リモンチェッロ、凝縮したモルティ、オイル、ラムそのもののニュアンス、奥からピート。
飲むと柔らかな口当たりから広がる、噛み応えのあるモルティな旨味、優し気な塩気、キツくないオイルとしっかりめのピート。

【Good/Very Good】


2011年にボトリングされたスプリングバンク1997、14年熟成のシングルカスクです。
フィニッシュではなく、フレッシュデメラララムの樽ですべての熟成を経たもののようです。
なお、46%でありボトリング前に加水されていると思われます。

ラムカスクのモルトには良い印象を持っていましたが、今回のものはそのイメージとも異なるタイプで、香りからはこの時期に蒸留されたスプリングバンクらしいオイルやしっかりめのピートだけでなく、ラムそのもののニュアンスがかなり強く感じられました。

飲むと香りほどラムっぽさはキツくなく、噛みごたえのある凝縮感を伴うモルティな旨みがあり、塩気やオイルやピートといったらしい要素が感じられました。

加水されているからか、ボトリング後7年程度経っているからか、その両方の影響だとは思いますが、個性的な香味ながら飲んだ時のバランスは悪くなく、強めのピートもある程度落ち着いており、総合的には杯を重ねられるタイプでした。

現在のスプリングバンクのニューリリースも美味しいものが多いですが、個人的にはロングロウではないのにややピーティさが強すぎるかなと思うものがしばしばあります。

しかしそういうボトルも時間経過でこの方向性で一体化して落ち着いてくるのかなとも思える1本でした。

 
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2018.05.15【日記】

ニューリリース:グレンエルギン 18年 オフィシャル 2017リミテッドリリース 54.8%

湿度とコク深い甘味のある、不思議美味しいエルギンでした。

 

グレンエルギン GLENELGIN 18yo OB 2017 LIMITED RELEASE 54.8%
one of 5352 bottles



香りは湿ったニュアンスのあるモルティ、蜂蜜、穏やかなオレンジやプラム、リッチなオーク、淡いワックスや優しいバニラクリーム。
飲むと熟成年数より柔らかく少し粘性のある滑らかな口当たりで、そこからピリッとスパイシーになる。蜂蜜のコクのある強めの甘味、オレンジやプラム、ほどよいオーク、少しオイリー、ボディがあり余韻は長め。

【Good/Very Good, Interesting】


業界最大手のディアジオが年に1回リリースするリミテッドリリース。
毎年ブローラやポートエレンが信じられないくらい高額でリリースされているシリーズです。
今年はオフィシャルのコンバルモアも久しぶりにリリースされるとのことで、バイセンテナリーのティーニニックとそれが特に楽しみでしたが、後者はマイナー蒸留所とはいえ閉鎖蒸留所であるためか、ちょっとびっくりする価格でした。。。

このリリースは残念ながら日本にはやや遅れて入ってくるのが常ですが、海外ではもうリリースされており、その中で直接購入されたグレンエルギンを飲むことができました。
18年熟成ですが約4万円と、これもスペックの割にはかなり高額です。

香りには一歩間違えると雑巾っぽくも感じそうな、湿り気のある少し変わった要素がありましたが、嫌な要素まではいっておらず不思議な印象でした。

そして、樽の影響もあるのでしょうが、グレンエルギンにしばしば感じる蜂蜜っぽい香味がしっかりと出ていたのは好印象でした。

ディアジオのリミテッドというと、プレーン系の樽が多いのですが、このエルギンは露骨でない程度に樽の影響を感じるタイプで、味わいを多彩にしていましたが、オーク感に伴うエグ味や生木っぽさは全く無く、ハイレベルでよくまとまった美味しさでした。

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上記は昨年秋にテイスティングして書いたノートとコメントですが、全部書き終えて公開しようというタイミングでテイスティングを担当しているウイスキーガロアでテイスティングすることが決まったので、ブログでの公開は控えていました。

で、最新の8号で掲載されたのですが、編集長の土屋さんによるとこのエルギン、2つの異なるバッチのブレンドらしく、そのうち1つはアフリカのポンベ酒(雑穀を原料にしたドブロク)用の酵母を使って仕込んだものだそうです。
このエルギンに感じた不思議な雑巾のような湿ったニュアンス(土屋さんは湿ったカビ臭と表現)は、この酵母に由来しているのではないかということでした。
あまり他で感じたことのないニュアンスだったので不思議に思っていましたが、このことを知ってちょっとすっきりしました。
2種のブレンドにしたのは、クセのあるバッチだけだとさすがに飲みづらかったということでしょうかね。
最大手のディアジオさんも、いろいろトリッキーな試みをしているんですね。
 
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2018.05.13【日記】

ベンローマック 17年 オフィシャル センテナリーボトリング 43%

想像以上に素敵な記念ボトルでした。

 

ベンローマック BENROMACH 17yo OB CENTENARY BOTTLING 43%
Bottled in 1998, one of 3500 bottling



香りは心地良いオールド感、強く陶酔感のあるフルーツ、エステリー、洋梨やグレープフルーツのわた、奥からチョコレート。
飲むと穏やかに広がる。粘性あり。アプリコットジャム、少し平坦だがまったりとした甘味、優しいタンニン、余韻は甘やかで長い。

【Very Good】


1998年にベンローマックが創業100周年を記念してボトリングした、センテナリーボトリングです。
17年熟成と表記された43%加水で、3500本限定です。

ラベルもカッコよく、センテナリーボトリングですしその存在は知っていたのですが、あまり味に関する話を聞いたことが無く、今まで飲む機会にも恵まれませんでしたが、ボトリングから約20年で巡り合いました。

オールド感も心地良い程度におさまっており、バーボン樽もシェリー樽も使ったヴァッティングと思われる多彩な香味でしたが、特に、おそらく瓶内での経年変化も強く影響したと思われる突き抜けたフルーティな香りが印象的でした。

味わいも43%としては濃縮感や粘性も感じるテクスチャーで、優しく甘やかで良かったです。

ボトリング当初はこんな香味ではなかったと思われますので、センテナリーとして自信を持ってボトリングされた当時はどんなだったのか、非常に興味がありますね。



※うっかり更新予約をするのを忘れていて、数日あいてしまいました。
 心配してわざわざご連絡くださった方々、ありがとうございました。
 忙しくしていますが、元気にしています。
 
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2018.05.09【日記】

ニューリリース:クレイゲラキ 1990-2017 27年 ウイスキーファインド #5402 49.6%

妹もやっぱり優秀ではありました。

 

クレイゲラキ CRAIGELLACHIE 1990-2017 27yo THE WHISKY FIND #5402 49.6%
one of 285 bottles, refill hogshead



香りは華やか。白ワインのブドウ感、シードルのりんご感、グレープフルーツや淡い桃、バニラクリーム、優しくワックスやオイル。
飲むと粘性があり優しい、青リンゴキャンディ、白ワインやグレープフルーツ、ワックス、オイルがありコクのある甘味とほどよい酸味、淡いピート。

【Good/Very Good】


台湾のウイスキーファインドがボトリングした、クレイゲラキ1990、27年熟成です。
昨年美味しくて話題になった、目黒のマッシュタンさんとウイスキーファインドがジョイントでボトリングしたクレイゲラキ1990が#5401ですから、この#5402は隣樽でいわゆるシスターカスクということになりますね。

同ボトルとは当然ながら近いニュアンスがあり、白ワインっぽさやクレイゲラキらしいワックスやオイルのニュアンスや粘性のあるテクスチャーが感じられた一方で、前回のボトルに感じた突き抜けたフルーティさや力強い旨味は感じませんでした。

もちろんかなり美味しいボトルであることは間違いなく、度数が落ちているわけではないのですが比較すると全体に優しい仕上がりでした。

本来はニューリリースとして秀逸なボトルだと思うのですが、優秀な姉のせいで目立ち損ねたようなイメージのボトルになりました。

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2018.05.07【日記】

ティーニニック 1973-2002 スコッツセレクション 59.9%

これは痺れるような美味しさです。

 

ティーニニック TEANINICH 1973-2002 SCOTT'S Selection 59.9%


香りはアプリコット、はっきりとニッキ、こなれているが滋味深く強いモルティ、樽感は強くない。
飲むと粘性あり、アプリコット、ニッキ、ワックスや樹液、噛み応えのあるモルティな旨味、クセがないがコクはある甘味、ジワリとスパイシー、輪郭がくっきり、余韻は長く心地良い。

【Very Good/Excellent】


2002年にボトリングされたスコッツのティーニニック1973、およそ29年の熟成です。

熟成期間が30年近くある割には度数がほぼ60%と保たれているのが特徴的なモルトですが、その香味、特に味わいには驚かされました。

香りからは独特のニッキっぽさが強く感じられ、樽感が強くないためかモルティさは熟成年数のわりに強く感じられる一方で、そこに刺々しさはなく滋味深い印象でした。

飲んでみると、ワクシーさや樹液っぽい濃縮感があり、噛み応えがあるほど凝縮したモルティな旨みが非常に魅力的でした。

甘味にはほどよいコクがあり、くっきりとした味わいですが余韻は長く、クセのある個性があるのにいつまでも飲んでいたいような魅力のあるティーニニックでした。

バイセンテナリーボトルも含めて、最近飲んだ中では一番美味しいのではないかと思えるボトルで、最近発売されたウイスキーガロアで高評価した信濃屋さん向けの長熟とは真逆の魅力です。

ただし、このスコッツはボトリング当初は相当荒々しい酒であったことは想像に難くなく、今やっと飲み頃になったのだと思います。それもハイプルーフに慣れた愛好家向けの飲み頃です。

そういう意味でも、すぐに皆にとって美味しかった信濃屋さんのボトルとは対照的ですね。

 
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2018.05.05【日記】

ニューリリース:ハイランドパーク 2006-2017 11年 オフィシャル ミュンヘン空港向け #3720 64.5%

こういうのは買っておきたいです。

 

ハイランドパーク HIGHLAND PARK 2006-2017 11yo OB for MUNICH AIRPORT #3720 64.5%
one of 324 bottles, 1st fill European Oak Hogshead



香りは強いヨーロピアンオークシェリー、リッチ、アメリカンチェリー、ビターチョコレート、カラメルソース、クローブ、ハーブ、買いたての家具。
飲むとパワフルで芳醇。ブドウの皮、濃縮感のあるジャム、ビターチョコレート、強めの甘味と引き締める渋味、奥からピート、意外に余韻はすっきり。

【Very Good】


ハイランドパークは最近空港向けの限定品を出しているようで、以前にヒースロー空港向けのものもご紹介しました。
今回のものはドイツのミュンヘン空港向けで、ヒースロー向けと同様にシングルカスクシリーズと表記されており、ファーストフィルのヨーロピアンオークで作ったホグスヘッドで熟成されています。
ヨーロピアンオークでしかもホグスヘッドですし、当然それ用に作ったシーズニングのシェリーカスクと思われます。

ヨーロピアンオークのシェリーカスクらしい濃縮感とタンニンのあるボトルでしたが、フルーツやチョコレート、ハーブなどなど多彩な香味とウッディネスがしっかり主張してきました。

何より特筆すべきはそれだけ濃厚なのにサルファリー要素や過剰なウッディネスが感じられない点です。

ハイランドパークのシェリーカスクは、一時期エドリントングループに共通したサルファリー要素を伴うものが多く、あまり近年のものには良い印象を持っていなかったのですが、ここのところそれを見直させられるようなリリースが続いています。

さすがに夢を見すぎかもしれませんが、このまま開栓せずに20年くらい置いておいたら昔の短期熟成シェリーのようなニュアンスを帯びてくれるのではないかという、淡い期待をしてしまうような良い樽でした。

こういうボトルは、買う機会があれば、是非自分で長期保存しておきたいものです。

 
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2018.05.03【日記】

ニューリリース:ロイヤルブラックラ 1993-2017 24年 ウイスキーフープ #6802 45.6%

落ち着いたハイランドモルトでした。

 

ロイヤルブラックラ ROYAL BRACKLA 1993-2017 24yo THE WHIKSY HOOP #6802 45.6%
one of 176 bottles, Bourbon Barrel



香りはオレンジ、素朴な麦芽や焼き栗、バニラクリーム、淡くシナモン、穏やかなオーク。
飲むとジワジワと刺激を伴い広がる。オレンジマーマレードと淡い蜂蜜のコクのある甘味、引き締めるオークとタンニン、素朴でモルティな旨味が残る。

【Good/Very Good】


ウイスキーフープから3月に頒布された、ロイヤルブラックラ1993、24年熟成です。
ちょっと不自然なほど度数が落ちていて、ボディが抜けた感じだったり、度数落ちのカスクにみられる突き抜けたフルーツが出たタイプだったりを想像してテイスティングしましたが、どちらでもありませんでした。

全体に穏やかな雰囲気はありますが、抜け感も凝縮感も明らかではなく、ほどよい樽感はありますがバーボンバレルらしい強いウッディネスもなく、素朴なハイランドモルトのスタイルが感じやすいモルトでした。

流れの中で飲むならハイプルーフに行く前の舌慣らしに良さそうです。

1年間の頒布の流れなども含めて、いろんな意味で箸休めになるボトルだったのかなと想像しながら飲みました。

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2018.05.02【日記】

ニューリリース:グレンゴイン 1997-2017 20年 オフィシャル 蒸留所限定 #1793 54.8%

バーボンカスクらしい香味がしっかりありました。

 

グレンゴイン GLENGOYNE 1997-2017 20yo OB THE DISTILLERY CASK #1793 54.8%


香りは強く華やか。バニラとオレンジクリーム、ココナッツ、意外に若さを感じないモルティ、リッチなオーク。
飲むとオレンジオイル、バニラ、蜂蜜のようなコクのある甘味、引き締めるオークのタンニン、木材っぽさも淡く主張、モルティな旨味もあり余韻は長め。

【Good/Very Good】


最近ボトリングされた、蒸留所限定のグレンゴイン1997、20年熟成のシングルカスクです。
有楽町にいらっしゃるお客さんがボトリングしてきてくれました。

ホグスヘッドよりはバレルっぽいでしょうか、少し木材っぽさを伴っていましたが強く華やかな樽感が効いており、バニラやオレンジ、ココナッツ、リッチなオーク感などバーボン樽のニュアンスがしっかりありました。

甘味にも蜂蜜っぽいコクがあり、麦芽由来の旨味もあり、しっかり仕上げられたグレンゴインでした。

蒸留所に行かないと買えないこのボトル、いただけたことに感謝です。

 
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2018.04.30【日記】

ニューリリース:オーヘントッシャン 2008-2017 9年 オフィシャル ディスティラリーカスク ハンドボトルド #310 59.2%

以前飲んだ2008ヴィンテージとも共通点のある仕上がりの良さでした。

 

オーヘントッシャン AUCHENTOSHAN 2008-2017 9yo OB DISTILLERY CASK HAND BOTTED #310 59.2%


香りは甘やかで強いシェリー感、強く黒糖、ブドウの皮やプルーン、ビターチョコレート、ハーブ、ニスを塗った新しい机のようなウッディネス。
飲んでも支配的なシェリー感、じわじわと刺激あり、コクのある黒糖の甘味とブドウの皮のタンニン、若さが見え隠れするが雑穀っぽさはあるが紙っぽさは控えめ。

【Good/Very Good】


オーヘントッシャン蒸留所で手詰めして購入できるボトルで、2008年ヴィンテージの9年熟成です。

シェリー樽がしっかり効いており、若くして相当に仕上がっているオーヘントッシャンでした。

以前に飲んだ同ラベルで2004年ヴィンテージのシェリーカスクがあり、同一資本の山崎に似たシェリー感だという話を書きましたが、このボトルにも同様のニュアンスがしっかり感じられました。

多彩なフルーツやハーブ、チョコレート、そして独特のウッディネスと、香味は9年とはとても思えないほどに複雑でした。

飲むとさすがに若さも見え隠れしますが、樽感でしっかりマスク出来ており、何より私の苦手なオーヘントッシャンの紙っぽいニュアンスもしっかりマスクされていたのも好印象でした。

こういう樽は、サントリーさんの系列蒸留所はどこも持っているのではないかと思いますので、他で飲むのもこっそり楽しみにしています。



 
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2018.04.29【日記】

ニューリリース:ボウモア 1994-2017 22年 エリクサーディスティラーズ シングルモルツオブスコットランド #100587 52.8%

安定の美味しさでCPも良好でした。

 

ボウモア BOWMORE 1994-2017 22yo ELIXIR DISTILLERS The Single Malts of Scotland #100587 52.8%
one of 224 bottles, Bourbon Barrel



香りは華やかで強い。パッションフルーツとグァバ、グレープフルーツ、心地良いモルティ、オーク、潮風とスモーク優位のピート。
飲むと香り同様に強くフルーティとそのジューシーな甘味と良い酸味、香りよりしっかりめのオークとタンニン、塩気と穏やかなヨード、フルーツとオークとスモークが主張する余韻は長め。

【Good/Very Good】


スペシャリティドリンクスからエリクサーディスティラーズに名前が変わりましたが、要はウイスキーエクスチェンジのボトリングしたシングルモルツオブスコットランドのボウモア1994、22年熟成です。

1994のボウモアもめっきり出てこなくなり、出てきたら高いんだろうなと思っていたところに、想像よりもだいぶ安くリリースされたボトルでしたので、ちょっと警戒して飲みましたが、全く問題ありませんでした。

90年代前半らしく全く紙っぽさや薄さも感じず、お約束のパッションフルーツやグァバのようなトロピカルフルーツのニュアンスがありました。
それに加えてほどよく熟成して複雑さを帯びた香味があって、もちろんピートもしっかり残っており、期待通りの美味しさでした。

このスペックとして何か特別なものを持ったボトルではありませんが、このタイミングで今回の価格で出てきたということを加味すると、相当良いリリースだと思います。

この辺のスペックのボウモアは好きでたくさん持っているので今回は購入を見送りましたが、ストックが薄ければこのチャンスに迷わず買ったと思われるボウモアでした。

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2018.04.27【日記】

ニューリリース:マクダフ 1991-2017 26年 チーフテンズ #4583 46%

良いシェリーカスクで深みもありました。

 

マクダフ MACDUFF 1991-2017 26yo Chieftain's #4583 46%
one of 730 bottles, Sherry Butt



香りは全体を包むしっかりめのシェリー感、レーズンなどのドライフルーツ、ブドウの皮、淡くカラメルやバルサミコ酢。
飲むと柔らかい口当たりから広がる。アメリカンチェリー、濃縮したフルーツの甘味と優しい渋味、意外に深みもあり嫌味のない余韻。

【Good/Very Good】


チーフテンズからニューリリースのマクダフ1991、26年熟成。46%の加水タイプです。

シェリーバットの影響を強く受けたモルトで、正直ブラインドでは蒸留所がわからないと思いますが、濃縮感のある色の濃い多彩なフルーツが感じられました。

また、フルーティな甘味と良くバランスの取れた渋味が効いており、味わいには結構な深みを感じました。

嫌味は無く、高めの加水らしい飲み応えも保たれており、美味しいシェリーカスクでした。
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2018.04.25【日記】

ニューリリース:ベンリアック 1996-2017 20年 チーフテンズ #95171 46%

フルーティで濃い味でした。

 

ベンリアック BENRIACH 1996-2017 20yo Chieftain's #95171 46%
one of 366 bottles, Monthelie White Wine Finish



香りは甘やかなリンゴジャム、淡いオレンジや桃風味のクリーム、バニラ。
飲むと度数より濃いめの味わい、コクのあるリンゴジャムの甘味、淡く桃、クリーム、意外にボディもあり余韻も長め。

【Good/Very Good】


チーフテンズからニューリリースのベンリアック1996、20年熟成。46%の加水タイプです。
ブルゴーニュの白ワイン樽でフィニッシュされています。

46%という高めの加水が功を奏したか、想像よりも濃い香味でボディも感じました。

白ワイン樽の影響を分離して認識することはできませんでしたが、スペイサイドモルトらしいフルーティさやクリーミーさも良かったです。

甘味酸味のバランスも良く、ケミカルな要素もなく良い飲み心地でした。

この日のスターターとしていただいたのですが、フルーツの入った洋菓子のような雰囲気で、1杯目から満足感がありましたね。

良いニューリリースだと思います。
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2018.04.23【日記】

ボウモア 1990-2017 27年 オフィシャル ウイスキーフープ向け #185080 48.2%

長熟といえる要素を持った優しいボウモアでした。

 

ボウモア BOWMORE 1990-2017 27yo THE WHIKSY HOOP #185080 48.2%
one of 323 bottles, First Fill Sherry Hogshead



香りは華やかだが落ち着いている。パッションフルーツとオイル、パイナップル、穏やかなフローラル、バニラとじわりと凝縮したモルティ、淡くふきのとうのような草っぽさ、優しいヨードと強いスモーク。
飲むとスムーズな口当たり、香り同様にパッションフルーツ系のフルーティ、薄めたシロップや果汁を感じる甘味と酸味、少し染み込むようなモルトの旨味、後半にオークやオイル、穏やかなボディ、主張はあるがフルーツを遮らないこなれたピート。

【Good/Very Good, Interesting】


ウイスキーフープから今年3月にリリースされたボウモア1990、27年熟成です。
このボトルは高額ということもあり、頒布とは別に希望者のみが購入する形になりました。
セスタンテのベンリネスや、アメリカ向けのダッシーズのような高級感のある文字のみの和紙ラベルで、これからウイスキーフープの高級レンジはこのラベルで良いのではないかと思える素敵さでした。

蒸留所が樽売りしなくなっている現状で、人気のあるボウモアがボトラーズからのボトリング候補のリストに挙がってくることはほとんどなく、私がフープの方々とスコットランドに同行した際には1樽もでてきませんでした。

そんな中、継続的にボトリングを続けていることが功を奏したのかボトリングできた今回のボウモアは、1990ヴィンテージの27年熟成でした。
90年代蒸留のボウモアは、一時期ボトラーズから乱発といえるほどたくさん出回っていた時期があり、パフューム期も抜けて比較的安価で美味しかったためかなりたくさん飲みました。
しかしある時期からパタリと出てこなくなり、熟成が長くなったものを飲む機会はほとんどありませんでした。
27年熟成で度数も下がっており、アイラモルトとしては長期熟成といえるようなスペックですが、オフィシャルだったら買おうとも思わない値段でしょうね。

さて、肝心の中身ですが、簡潔に言うなら確かに長熟で優しくなった90年代ボウモアの姿を感じました。

炸裂するほどではありませんがしっかりとらしいパッションフルーツやパイナップルのようなトロピカルフルーツが感じられ、ピートはしっかりありますがこなれており、フルーツの邪魔をしません。
度数が下がったことも影響してか、想像以上にしっかりとした熟成感があるボウモアで、90年代のくっきりはっきりとした強い香味から熟成を経て変化したことがしみじみと感じられました。

ウイスキーフープのボトリングは、ハウススタイルに加えて強い酒質を持つものが選ばれる傾向にあると感じており、飲み頃のピークはボトリング後しばらく先にあると感じるものもしばしばあります。

今回のボウモアには強さがなくすでに飲み頃という印象だったので、正直言って最初に味見した時には想像よりもだいぶ弱いことが気になったのですが、今回改めてしっかり飲んでみて、90年代の熟成の長くなったボウモアがどんな香味なのかという提示だけでも日本向けにボトリングする価値のある樽だと改めて感じました。

今後もボトリングから感じられる様々な提案を楽しみにしています。

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2018.04.20【日記】

ニューリリース:ロングロウ 2001-2017 15年 ケイデンヘッド ウェアハウステイスティング 56.2%

かなりの変わり種でしたが不思議に旨かったです。

 

ロングロウ LONGROW 2001-2017 15yo CADENHEAD WAREHOUSE TASTING 56.2%
Chardonnay Cask



香りは少し粉っぽく漢方薬っぽいスパイシー、甘やかなプラムやベリーのジャム、ハーブリキュール、レザーと強めのピート。
飲むと芳醇に広がる。ジャム系のフルーツ、甘味はやや平坦でのっぺりしているがハーブの渋味が深みを出している、スモークしっかり、ピーティで長い余韻。

【Good/Very Good, Interesting】


昨年ボトリングされたケイデンヘッドのウェアハウステイティング、ロングロウ2001、15年熟成です。
英国のケイデンショップで購入できる特別なボトルです。
ケイデンヘッドとスプリングバンク蒸留所は同一資本ですからほぼオフィシャルボトルという立ち位置です。

シャルドネの樽という珍しいスペックだったので興味津々でテイスティングしましたが、のっけから漢方薬のようなスパイシーで独特のニュアンスが強く感じられました。

シャルドネっぽさは全く感じられず、この漢方薬のような独特のニュアンスがどこから来たのかは不明ですが、このニュアンスとは別にシェリーカスクのような甘やかなジャムやハーブ、ロングロウらしいスモーキーなピート感がありました。

いつも感じる貝っぽさや塩辛さに関してはややマスクされているようにも感じましたが、非常に面白いロングロウでした。


 
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2018.04.18【日記】

ニューリリース:スペイサイドリージョン(グレンファークラス) 1973-2017 43年 #8 52.1%

強い熟成感と樽感が印象的でした。

 

スペイサイドリージョン(グレンファークラス) SPEYSIDE REGION (GLENFARCLAS) 1973-2017 43yo #8 52.1%
Sherry Butt



香りはエステリーで強い熟成感としっかりとしたウッディネス、バニラクリーム、熟したパイナップルやプラム、洋梨のコンポート。
飲むと香り同様に熟成感のある多彩なフルーツとバナナミルク、香木のようでもある強いウッディネス、意外なほど軽さはなく少しスパイシー、コクのある甘味と引き締める渋味、クリーミーさがあり、フルーティでウッディな余韻。

【Good/Very Good】


最近リリースされたスペイサイドリージョン1973、43年熟成。
ウイスキーエージェンシーのカーステン氏と世界的なウイスキーコレクターである山岡秀雄さんが選んだ樽で、中身はファークラスのようですね。

長熟スペイサイドモルトらしいエステリーで非常に多彩なフルーツ感が魅力的で、同時に長期間の樽熟成によって樽のウッディネスも強く感じられました。

こういう長熟タイプはボディが極端に抜けてしまっているものも結構ある印象ですが、このボトルは度数が残っていて樽も効いているためか抜け感も少ないように思いました。

樽のウッディネスはそれなりに強く、樽と原酒の味のバランスに関しては好みによって評価が分かれる部分はあるかもしれませんが、この長期熟成ならではのフルーツ感が感じられるリリースはここ数年でかなり少なくなっており、たまに出てくると非常に高額で手が出ないこともしばしばある中で、今回は割安感のある価格でのリリースだったのも印象的でした。

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2018.04.16【日記】

近年リリース:アードベッグ 1993-2016 22年 ハートブラザーズ 52.8%

安定の90年台前半蒸留でした。

 

アードベッグ ARDBEG 1993-2016 22yo HART BROTHERS 52.8%


香りはオレンジクリーム、バニラ、ローストしたナッツ、少し磯っぽさ、淡い金属感と強いピート。
飲むと意外にミルキーで牡蠣っぽい、じわじわと胡椒のスパイス、しっかりとクールな金属感、シトラス、噛み応えのあるモルティ、スモーキーな鋭いピート、オイルを伴う余韻は長め。

【Good/Very Good】


ハートブラザーズが2016年にボトリングした、アードベッグ1993、22年熟成です。

ちょっと70年代蒸留のボトルとは趣が異なりますが、それでも新旧アードベッグに共通するクールな金属感やスモーキーで磯っぽい強いピートは健在です。

原酒の個性とバーボン系の樽の影響が共に感じられてアードベッグとしてのバランスも良く、安定の美味しさでした。
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