ストイックなドリンカーの日々 ~Drinker's Diary~

ストイックなドリンカーの日々 ~Drinker's Diary~

モルトウイスキーをこよなく愛する男の日々のテイスティングや考えたことを掲載します。

2018.10.20【日記】

グレンキース 1972-1998 サマローリ 45%

ヒノキっぽさも淡く主張してきました。

 

グレンキース GLENKEITH 1972-1998 SAMAROLI 45%
one of 318 bottles



香りはアプリコットティーと蜜蝋、加熱したリンゴジャム、少しオイリーでクリーミー。
飲むとトロリとした粘性あり。加熱したリンゴや蜂蜜の甘味、強いコクがある、ヒノキっぽさがうっすらあるウッディネス、

【Very Good】


サマローリが1998年にボトリングしたグレンキース1972、およそ26年の熟成です。

この時期のサマローリのリリースは、わりと長熟でフルーティさが前面に出ているものの、ボディがややしぼんでいるのに加水もされているものというのが散見されるイメージでした。

今回のボトルは加水ですが濃厚さが保たれており、ボトリング後約20年の経年変化もあってか粘性もありました。
グレンキースらしいリンゴっぽさも感じられ、度数のわりにコクも強く美味しかったです。

60年代のものに強く感じられ、個人的には強すぎると苦手要素になるヒノキっぽさは奥から顔を出す程度に感じられて味わいを深めていました。

十分に仕上がっており、これからさらに良くなるモルトという感じではなかったので、今が飲み時ではないかと思います。


 
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2018.10.18【日記】

ティーニニック1969 36年 ダグラスオブドラムランリグ 45%

ベストティーニニックの1本です。

 

ティーニニック TEANINICH 1969 36yo Douglas of Drumlanrig 45%


熟成感のある素晴らしい香り、少し重さがある、熟したプラム、リンゴジャム、シナモンやクリーム、煮詰めた紅茶、少しチョコレート、心地良いウッディネス。
飲むとやや粘性があり滑らかな口当たり、クリーミー、加熱したリンゴジュースのコクのある甘味、深みを出す良い渋味、熟成感のある心地良い余韻。

【Very Good/Excellent】


ダグラスオブドラムランリグからティーニニック1969、36年熟成。

昨年200周年を迎えたこともあり、この1年間でティーニニックを飲む機会は非常に多くなっていました。
そんな中、これまでのベストボトルというと私の中ではこれかサマローリの1959かなと思っていたところに、狙ったように有楽町で開栓されました。

今回も期待通りの素晴らしさで、長熟ですがボディの抜けやエステリーさに寄っていくことのない、滋味深い無骨さやハウススタイルを残した多彩な熟成感が非常に魅力的でした。
味わいのバランスも完璧で、テイスティングも楽しく突き抜けた満足感のある素晴らしいティーニニックでした。


 
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2018.10.16【日記】

グレンモーレンジ 10年 オフィシャル 43% オールドコルク 1970年前後流通

まだ生き生きしていました。

 

グレンモーレンジ GLENMORANGIE 10yo OB 43% Old cork
1970年前後流通



香りは心地良いオールド感、加熱したオレンジと煮詰まったアプリコットティー、深く滋味深いモルティ、少し土っぽさ。
飲むと意外なほどアタックがあり生き生きしている。少し噛み応えもある旨味の濃いモルティ、蜂蜜やマーマレードのようなコクがある甘味と心地良いウッディネス、奥からアーシーさやオールドピート、度数以上のボディがあり余韻は長め。

【Very Good】


1970年前後に流通していたらしい、当時のスタンダードであるグレンモーレンジ10年。
70年代というとスクリューキャップ(ショートスクリューから通常のスクリュー)、80年代になるとコルクというイメージでしたが、その前にこのオールドコルクの時代があったようです。

ボトリングから50年近く経過したということになり、加水ボトルとしては寿命が尽きているような懸念もありましたが、テイスティングしてみると全く問題ありませんでした。

状態が非常に良くオールド感は心地良い程度に留まっていました。
濃縮感ののあるこなれたフルーツ感と、何より滋味深い旨味のあるモルティさと土っぽさや古いピートのニュアンスが感じられたのが感動的で、昔のモルトの良さが凝縮していてとても美味しかったです。

このスペックだとさすがに状態のギャンブル性が高く思えて、なかなか自分でいま買おうとは思いませんが、この味だとわかっていれば高額でも欲しいと思える素晴らしいモルトでした。

この状態で飲ませていただけたことに感謝です。



スクリューキャップ後の80年代コルク

 
スクリューキャップ


ショートスクリューキャップ
 
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2018.10.14【日記】

近年流通:アイルサベイ オフィシャル 48.9%

以前飲んだものよりこなれてまとまった印象でした。

 

アイルサベイ AILSA BAY OB 48.9%


香りは強く激しいスモーク、オレンジピール、少し溶剤、若いモルティ、少し肉とジンジャーエール。
飲むと少し刺激あり、オレンジ、強いスモーク、ほどよい甘味と若いが旨味のある麦芽の旨味、引き締め感のあるオーク、意外とライトなボディと余韻。

【Good/Very Good】


現在流通しているアイルサベイのオフィシャルボトルです。
2年くらい前に最初のリリースがありましたが、今回のものも同様にピーティタイプの48.9%で、ウィリアムグランド&サンズのボトリング、特にバルヴェニーあたりでしばしばみられる不思議な度数の加水調整がなされています。

そこまでPPMの値が高いわけではないのですが、そのわりにピーティさが際立っています。
若さもありますがピートでマスクされており、オーク感などでうまく香味のバランスもとられています。

ファーストリリースを飲んだ時には未熟感やフェインティなニュアンスもあったのですが、今回は全くそのあたりは気になりませんでした。

やはり蒸留技術やヴァッティングのノウハウが蓄積によって安定してきたのと、何よりNASですが使っている原酒の熟成期間も長くなったのではないかと推察します。

ピーティなローランドモルトというと昔のローズバンクを思い出しますが、おいおいはこのアイルサベイがそんな感じになってくれたら嬉しいですね。


 
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2018.10.12【日記】

近年リリース:ブレアアソール 23年 オフィシャル 2017リミテッドリリース 58.4%

やはりブレアソールとして特別感ありありです。

 

ブレアアソール BLAIR ATHOL 23yo OB LIMITED RELEASE 2017 58.4%
one of 5514 bottles



柔らかく甘やか、温かいシェリー感、ミルクチョコレート、デーツやナッツ、シナモン風味の加熱した林檎、奥からこなれたモルティと少し鉛筆の削りかす。
少し粘性のあるテクスチャーで芳醇に広がる。アップルパイ、ラムレーズン、コクのあるまったりした甘味、ウッディネスとそれに伴う渋味があり味は深い。

【Very Good】


2017年のMHDさんのスペシャルリリースの1本、ブレアアソール23年です。
ウイスキーガロアでテイスティングしてかなり好印象だったボトルでしたが、今回有楽町でも飲むことができました。

上記のように温もりとまったり優しい甘味のあるモルトで、前回よりも少しだけ樽感が引っかかりましたが非常に美味しくいただけました。
何より、あまりぱっとしたボトルの印象のないブレアアソールにおいて、これだけのハイクオリティなリリースがあったことも嬉しく思いました。
のんきに甘いものを食べているような気持になるモルトでした。


余談ですが、雑誌のテイスティングで本来あまり得意でない採点をすると、どうしてもスプリングバンクやラフロイグ、そしてプルトニーとかバルヴェニーとか、平均して自分の中で美味しいところは評価が辛くなる傾向があります。
逆に今回のブレアアソールのように、期待以上のクオリティだと「この蒸留所としては美味しい」という意味での下駄を履かせてしまいますね。
確かこのボトルは93点としたはずですが、蒸留所とCPを無関係に香味だけで比べたら、これより点数が低くてもより美味しいと感じるものがあるかもしれません。
やはり採点は難しいですね。。。


 
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2018.10.10【日記】

ニューリリース:ボウモア 1995-2018 22年 オフィシャル ハンドフィルド #1304 48.1%

やはりこのあたりのボウモアは魅力的です。

 

ボウモア BOWMORE 1995-2018 22yo OB HAND-FILLED #1304 48.1%
BOURBON CASK



香りは華やかでフルーティ。みずみずしいパッションフルーツやパイナップル、白桃、乾いた麦芽や雑穀、しっかりとスモーク。
飲むと香り同様の瑞々しく強いフルーツ、ジューシーな甘味と酸味、少しスミレっぽさ、奥からモルティさ、強いピートとフルーツの残る余韻。

【Good/Very Good】


蒸留所で詰めることのできるハンドフィルですが、これは最近詰められたボウモア1995、22年熟成です。
ボトラーズからは90年代の樽が年々出てこなくなる中、さすがオフィシャルには豊富にあるようですね。

期待通りのみずみずしいパッションフルーツ系のトロピカル要素が香りからも味わいからもしっかりと感じられ、ヨードはそれほどありませんがアイラモルトらしいスモークもしっかり残っていました。

味わいの半ばで、うっすらパフューム系の要素を拾ったのですが、後に残るものではなく興味深かったです。
紙っぽさと同様にボウモアのフルーティとは紙一重ともいえる要素のひとつではありますから、熟成次第で見え隠れすることもあるのかもしれませんね。

ジューシーで期待通りでしたが、少し考えるところもある面白いボトルでした。

蒸留所に行って手に入れてくださった方に感謝です。


 
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2018.10.08【日記】

アードベッグ 1976-2000 23年 オフィシャル ハンドボトルド アードベッグコミッティー向け #2394 53.2%

図太いシェリーと強い70年代アードベッグの個性がぶつかり合ってました。

 

アードベッグ ARDBEG 1976-2000 23yo OB Hand Bottled for THE ARDBEG COMMITTEE #2394 53.2%
one of 466 bottles, Sherry Butt



香りは重めのシェリーと薬っぽく鋭いヨード、プルーンと黒糖のかりんとう、焦がしたバーベキューソース、磯っぽさとヨードの効いた強いピート。
飲むとパワフルで芳醇。噛み応えのあるテクスチャー、濃縮したフルーツの甘味と深みのあるタンニンの渋味、コクのあるたまり醤油やみたらしのたれ、焼いた肉や焦がした麦の旨味、少し鋭い金属感、強いピート、ミーティさもある長い余韻。

【Very Good】


2000年にアードベッグコミッティー向けにボトリングされたアードベッグ1976、23年熟成。
シェリーバット熟成のシングルカスクで、非常にレアなボトルです。

香りは60年代とは異なる、70年代らしい図太い濃厚シェリー感で、上記の如くプルーンやかりんとう、そしてバーベキューソースのようなミーティさもありました。

これに70年代アードベッグらしいヨードとナフタレンっぽさのある鋭さのあるピート、それに磯っぽさが力強く感じられ、樽感と原酒の個性がせめぎ合いながら同居しているようでした。

飲んでも期待通りの力強さと芳醇さがあり、やはり濃厚な70年代シェリー感とアードベッグの個性が同時に感じられるものでした。

どちらかというと、味わいは香りよりも樽が優勢なようにも感じましたが、やはりカオスのような混然一体とした感じが魅力的でした。

私はこの時代のアードベッグは、原酒の個性が前面に出たタイプが好きなのでこってりシェリーよりもリフィルバーボンホグスくらいが好みではありますが、それでも圧倒的な迫力と説得力のあるボトルで圧倒されました。



 
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2018.10.05【日記】

ラフロイグ 30年 オフィシャル カーチェス 43%

ずっと飲んでみたかったボトルがやっと飲めました。

 

ラフロイグ LAPHROAIG 30yo OB CAIRDEAS 43%
Bottled in 2008, one of 1536 bottles



香りはオールド感を帯びたシェリーとヨードや炭の煙が効いた強いピート、チョコレートをかけた桃、奥から焦げた麦とバーベキューの肉。
飲むと穏やかだがじわじわと力強くなる。巨峰の果汁、コクのあるチョコレートの甘味と渋味、磯っぽい塩気、炭っぽさのある強いピート、余韻はフルーツとピートが残る。

【Good/Very Good】


2008年にボトリングされたオフィシャルのラフロイグ30年。
数少ないブラックラベルが採用されており、カーチェス表記のボトルの中では最長熟だと思います。
60%がシェリー樽、40%がバーボン樽で、それらをさらにバーボン樽でマリッジしています。

香りにはスペックよりも強めのシェリー感があり、バーベキューの肉のようなミーティさがありました。
熟成が長い割にしっかり残っているラフロイグらしいヨードやスモークが濃厚だったのも印象的でした。

飲むと加水らしく穏やかですが厚みはあり、やはりブドウ果汁やチョコレートのようなシェリー樽由来の要素がしっかり主張してきました。
甘味と長熟らしいウッディな渋味、そして磯っぽいブリニーさ、これらが感じられるシェリーカスクのアイラモルトでした。

長熟アイラはもっと軽くフルーティになりがちですが、これには意外にそういうニュアンスが控えめで香りの桃っぽさくらいでした。

ボトリング後に約10年が経過していますが、まだ樽感と原酒が少しチグハグな感じなのが不思議でした。

長熟加水でそんなに置いておくべきボトルではないと思いますし、だからこそ今回開栓されたんだと思いますが、もしかしてもしかすると飲み頃はもっと先なのかもしれないと思うラフロイグでした。


 
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2018.10.03【日記】

ニューリリース:カリラ 10年 オフィシャル アイラフェス2018向け 58.2%

少しスパイシーでしたがまとまっていました。

 

カリラ CAOL ILA 10yo OB FEIS ILE 2018 58.2%
Refill American Oak Hogsheads and Rejuvenated European oak Butts



香りは甘やか。アプリコットジャム、ナッツ、フレッシュさの残るモルティ、バニラ、潮風、スモーキーで鋭く強いピート。
飲むとスパイシーで刺激的。モルティで旨味がしっかり、しっかりブリニー、磯っぽさ、ほどよい甘味とオーク、鋭いピート、スッキリした余韻。

【Good/Very Good】


今年のアイラフェス向けにボトリングされたカリラです。
ちょっとご紹介が遅くなってしまいましたが、今年もバーの方々がアイラに行って並んで買ってきてくださったものをいただくことができました。
感謝です。

毎年樽使いこそ特殊だったりしますが、良く言えば安定、悪く言えば無難にまとめてくることの多いカリラですが、今年もそんな感じでした。

やや熟成年数が短く度数が高いためかスパイシーさを強く感じましたが、海のニュアンスや鋭く強いピートがあってキレもあり、旨味も濃く、若いカリラの良さがしっかりと出たタイプでした。

10年でちゃんと飲める味になった樽をきっちり選んできましたね。


 
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2018.10.01【日記】

スプリングバンク 1965-1990 25年 サマローリ 46%

香木っぽさもあって素晴らしいスプリングバンクでした。

 

スプリングバンク SPRINGBANK 1965-1990 25yo DUTHIE for SAMAROLI 46%
one fo 480 bottles



香りは華やかで強い。フリーズドライの柑橘やイチゴ、後から追うようにイチゴジャムやプラム、チョコレート、しっとりしたモルティさもあり少しミントの清涼感、奥に淡いピート。
飲むと凝縮感あり。イチゴやプラムのジャム、少しコニャックっぽいブドウ感、コクの強い甘味がありしっかりとブリニー、香木っぽいウッディネスがあり味を深める。淡いピートあり、陶酔感がある長い余韻。

【Very Good/Excellent】


サマローリが1990年にボトリングした、スプリングバンク1965、25年熟成です。

ダッシーのスプリングバンクですからほぼオフィシャルボトルのようなもので、加水で480本ボトリングされていいます。

モルトの香水の名にふさわしい華やかな香り立ちで、上記の通り複雑で陶酔感のある要素が詰まっているのですが、フリーズドライっぽい凝縮感のあるイチゴとジャムっぽい濃縮感のあるイチゴが共に感じられたのが特に印象的でした。

飲んでもやはり複雑で陶酔感があり、期待通りのブリニーさに加えてローカルバーレイにも感じることのある香木っぽいウッディネスの主張があったのもまた印象的でした。

加水らしくスムーズで飲み心地が良い部分もあり、かつ加水と思えない濃厚さで飲み応えのある部分もあり、無いものねだりを叶えてくれる素晴らしいボトルでした。


 
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2018.09.29【日記】

ニューリリース:ラフロイグ オフィシャル カーチェス フレンズオブラフロイグ向け 2018 51.8%

最近のカーチェスの中ではかなり好みでした。

 

ラフロイグ LAPHROAIG OB CAIRDEAS for FRIENDS OF LAPHROAIG and FEIS ILE 2018 51.8%


香りはフレッシュシトラス、白ブドウ、少し軽いがヨードのある強いピート、タール、ドライナッツとほどよいモルティ。
飲むと丸みはあるがじわじわとスパイシー、薄めた蜂蜜やバニラのコクのある甘味と柑橘のさっぱりした酸味、塩気と魚介のダシ、少し木材感のあるウッディネス、ヨードもある強いピート、余韻は長め。

【Good/Very Good】


毎年アイラフェスの時期にフェスボトルもかねてリリースされる、フレンズオブラフロイグ向けのカーチェスですが、今年はファーストフィルバーボンカスクのあとでフィノシェリーカスクでフィニッシュしたものでした。
個人的には最近のカーチェスにはすごく美味しいと思うものが無く、定番が美味しいだけになんとなく残念なイメージでした。
そんな中で今回のはフィノカスクフィニッシュで、珍しいこともあって興味深くいただきました。

フルーティとピーティのバランスが良いタイプで、甘味と酸味と塩味、そしてアイラモルトらしい旨味のバランスも良かったと思います。

カスクストレングスのわりにそれほど厚みは感じないものの、ここ数年のカーチェスの中では一番飲み心地の良いタイプで、おいしくいただきました。


 
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2018.09.27【日記】

グレンギリー 1975-1987 サマローリ 50%

やはり期待通りの満足感でした。

 

グレンギリー GLENGARIOCH 1975-1987 DUTHIE for SAMAROLI 50%
one of 240 bottles



香りは期待通り独特。レモンの効いたチーズケーキ、こなれたモルティ、タールもあり土っぽさの強いピートがしっかり。
飲むと滑らかな口当たりから芳醇に広がる。クセのあるチーズや強い砂利っぽい土っぽさ、そしてピート、それに対してクセのない甘味としっかりした柑橘の酸味、余韻も独特で陶酔感あり。

【Very Good/Excellent】


サマローリがダッシーから1987年にボトリングしたグレンギリー1975、およそ12年の熟成で50%に加水されてボトリングされています。
サマローリ氏はグレンギリーがとても好きだったようで、1971のフルプルーフなど伝説的なものも含めて、オフィシャルボトラーズ問わず多くの樽をボトリングしています。
このボトルと同じく1975ヴィンテージのものも、フラグメンツなど他にもいくつかあったと思います。

さて、肝心の中身ですが、期待通りの独特の土っぽいピート感が香りからも味わいからも強く感じられ、それだけでも満足でした。

そして特にこのボトルには、香りにも味わいにもチーズっぽいニュアンスを感じました。
もともとなのか瓶内変化で出てきたものなのか不明ではありますが、独特のピート感とは合っていて非常に美味しかったです。

70年代ギリーらしい個性的な香味とは別に、甘味にはクセがなく、独特の個性の陶酔感をより感じやすくしているようにも思えました。

やはり、何度飲んでも好きな味です。


 
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2018.09.25【日記】

ニューリリース:ブナハーブン 2007-2018 10年 オフィシャル アイラフェス2018 59.5%

スペックから想像する通りの香味でした。

 

ブナハーブン BUNNAHABHAIN 2007-2018 10yo OB FEIS ISLE 2018 59.5%
one of 1881 bottles



香りはまったりした重さもあるシェリーがしっかり。甘やかなプルーンやみたらしのたれ、スモーキーなピート、生のナッツ、ハーブ、マスクされているが若さの残るモルティ。
飲むと甘やかで強い味わい。ジャムなど濃縮果実の強い甘味、ウッディネスと引き締める強めの渋味とハーブ、強めのピートと少しエグ味もある余韻。

【Good】


今年のアイラフェスにボトリングされたブナハーブン2007、10年熟成です。
オロロソシェリー樽のヴァッティングのようです。

ややもっさり感のある甘やかなシェリー感が全体を包むブナハーブンで、ピーティな他は樽の味がメインです。

濃縮フルーツのこってりした甘味をウッディネスやハーブ系の渋味が引き締めていて深みは感じられます。

若さも含めて原酒の味はマスクされていますが、飲んで後半から余韻にかけてブナハーブンらしいエグ味も感じました。

やや強引な仕上げで飲み疲れするタイプではありますが、満足感を得られる1杯でした。

 
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2018.09.23【日記】

タムデュー 1963-1989 26年 ダッシー クリストファーカナン向け 51.5%

熟成感とボディの同居した、比類なきタムデューでした。

 

タムデュー TAMDHU 1963-1989 26yo R.W.DUTHIE for CHRISTOPHER CANNAN 51.5%


香りは心地良いオールド感、萎びた洋ナシやオレンジ、白ワインで伸ばしたクリーム、こなれたモルティ、古いヒノキ風呂のような心地良いウッディネス、奥からじわりとピート。
飲むと力強さもあるがこなれて舌に染み込むようなテクスチャー、じわじわ強まるモルティな旨味、白ブドウ、洋ナシのクリーム、フルーティでコクのある甘味、香り同様の心地良いヒノキ風呂、長く心地良い余韻。

【Very Good/Excellent】


1989年にダッシーがフランスのクリストファーカナンに向けてボトリングした伝説的なシリーズの1本、タムデュー1963です。
私も今回初めて飲みましたが、同じくダッシーの樽を詰めたサマローリに代表されるような一度飲んだら忘れられない、熟成感とボディの同居した60年代蒸留80年代ボトリングの逸品でした。

行き過ぎない熟成感のある多彩なフルーツ感には若干枯れたようなニュアンスがありましたが、クリーミーさがあり、たまにモルトに感じるフルーツクリームというよりも白ワインで伸ばしたクリームのような品のあるニュアンスとして感じられました。

また、ヒノキっぽい心地良いウッディネスもあり、奥からは古いピート感が顔を出しました。

飲んでみると香り同様の多彩なフルーツとウッディネスがあり、何よりボディとこなれたテクスチャーが同居しており、太さを残したモルティな旨味もあったのが素晴らしかったです。

上記の通り、熟成感とボディの同居した、60年代蒸留80年代ボトリングの素晴らしいタムデューでした。


 
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2018.09.21【日記】

ニューリリース:グレングラント 1988-2017 29年 ウイスキーフープ向け #9173 55.4%

熟成感と樽感がしっかり効いたグラントでした。

 

グレングラント GLENGRANT 1988-2017 29yo THE WHISKY HOOP #9173 55.4%
Sherry Butt



香りには濃縮感がありややエステリー。梅ジャムや煮詰めた紅茶、香ばしい焙じ茶、こなれたモルティ、リッチなオークは強め。
飲むと甘酸っぱいアプリコットや梅のジャム、熟成感はあるが抜け感はない。甘味には強いコクが伴っており、モルティな旨味があり、味を深めるオーク感もしっかりある。

【Good/Very Good】


ウイスキーフープから今年7月に頒布されたグレングラント1988、29年熟成です。

香りには熟成感があり、これまでのフープのボトルには感じなかったエステリーな要素が出ていました。

紅茶やほうじ茶っぽいニュアンスも出ており、長熟らしく樽材の主張も結構しっかりありました。

この系統のエステリーなニュアンスが出てくると、ボディが枯れて抜けているものもしばしばみられますが、このボトルにはそれもなく、モルティな旨みも残っていたのが印象的でした。

個人的な嗜好としては樽感はここまで強くないもののほうが好きですが、過熟さを感じさせない仕上がりですし、年間のリリースの中にはこういういつもと違う雰囲気のものもあったほうが良いと思います。


 
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2018.09.19【日記】

グレンリベット 1972-1988 16年 スコッチモルトウイスキーソサエティ 5周年記念スペシャルボトリング 2.6 57.9%

余分なものをそぎ落としたマッチョなリベットでした。

 

グレンリベット GLENLIVET 1972-1988 16yo THE SCOTCH MALT WHISKY SOCIETY 5TH ANNIVERSARY SPECIAL BOTTLING 2.6 57.9%


香りは滋味深く突き抜けたモルティ、パン生地、ニッキ、少しシトラスとフレッシュミント、藁と生姜。
飲むと意外に刺激が少なく、パワフルだが噛み応えがあり舌に染み込むようなテクスチャー、強く深い麦芽の旨味、くせのない甘味、説得力のある旨味のある余韻が長く続く。

【Very Good, Excellent】


スコッチモルトウイスキーソサエティから2番=グレンリベット1972、1988年ボトリングの16年熟成です。
ソサエティの5周年記念ボトルとして詰められました。

樽感が非常に薄く、正直言って複雑さは経年変化を経た今飲んでもそれほどありません。

香りも味わいも、素朴で深い麦芽を中心に置いたモルトで、迫力がすごかったです。

妖艶さとか陶酔感とは別路線の、余計な味をそぎ落とした肉体派の香味です。

ストレート1本で打者をきりきり舞いさせる剛腕投手を連想させられました。

この系統のプレーン&ハイプルーフなタイプは、ボトリング直後は相当にパワフルで刺激的だったと思います。

そして当時のソサエティにはしばしばみられる系統で、これを記念ボトルにしたあたりに、ソサエティのポリシーを感じますね。

それが経年変化を経て丸みと深みを得て今まさに飲み頃となり、太いまま舌に染み込んでくるようなテクスチャーで迫ってきました。

飲んだことのない記念ボトルでしたし、何度か海外オークションで買おうとしたことがあるボトルでしたが、今なら絶対買う値段で諦めてました。
それを後悔する凄いボトルでした。

いろんな意味で感無量です。

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2018.09.17【日記】

ニューリリース:アラン 2001-2017 15年 オフィシャル ウイスキーフープ向け #2001/751 52.3%

しっかりとフルーティでトロピカル感もありました。

 

アラン ISLE OF ARRAN 2001-2017 15yo OB for THE WHISKY HOOP #2001/751 52.3%
one of 176 bottles, BOURBON BARREL



香りは非常にフルーティ。パイナップルのクリーム、オレンジ、若いマンゴー、穏やかなモルティ。
飲むと柔らかな口当たりからフルーティに広がる。パイナップルやパッションフルーツ、オレンジ、淡いケミカル感、果汁感のあるクセのない甘味と酸味、淡い塩気も感じる。しっとりモルティ、ボディは軽めで綺麗。

【Good/Very Good】


ウイスキーフープがボトリングして今年7月に頒布された、オフィシャルのアラン2001、15年熟成です。
シェリーカスクが多い印象ですが、今回のものはバーボンバレルです。

香りの最初から露骨なほどフルーティさが感じられ、トロピカル感やクリーミーなニュアンスがありました。

飲んでも非常にフルーティで果汁感もあり、その甘味と酸味も感じられました。少し塩気もあったのはアイランズモルトだからでしょうか。

ボディは軽めですがそれがポジティブに感じられる綺麗なモルトで、飲み心地も良かったです。

アランにはクセのない無難なシェリーカスクが多く、外れが少ない反面突き抜けたものも少ない印象です。
そこにきてこの心地良いバーボンカスクは好印象でした。

CPも高く2本目が買えないかすぐに問い合わせましたが、さすがにこの本数ですから無理でした。。。

個人的にモルトの厚みを重視する嗜好もあり、少し考えたもののVG評価はできませんでしたが、突き抜けたアランでした。

 
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2018.09.15【日記】

グレングラント 1949 GM 蒸留所ラベル 80年代流通 40%

枯れたオールドシェリーが味わい深かったです。

 

グレングラント GLENGRANT 1949 GM Distillery Labels 40%
80年代流通



強めだが心地良いオールド感、萎びた感もあるが深みのあるアプリコットとオレンジの皮、淡くオールドピート、しっかりめの滋味深いピートや土っぽさ。
飲むと滑らかな口当たりから広がる。萎びたオレンジ、穏やかなオールドシェリーとカラメル、甘味には度数以上のコクがある、引き締めるが抜けた感もあるタンニン、オークのスパイスとオールドピートが残る。

【Very Good】


記載はありませんが、GMが恐らく1980年代にボトリングしたグレングラント、1949ヴィンテージです。

熟成は30年以上だと思われますがGMのシェリーらしく過剰な苦みも無く、過熟感は全然ありません。

50年代以前のものに感じることの多い、滋味深いピートや土っぽさも感じられ、陶酔感もありました。

その代わり、ボトリング後の経年変化による枯れ感はやや強めに感じられ、ヒネなどの劣化臭はないのですが、香りのフルーツ感が萎びたようなニュアンスを伴っており、味わいにも抜け感がありました。

抜けやすい加水でこの程度の抜けで済んだのは長期熟成だからだと思いますが、それでも私の感覚だと完全に飲み頃のピークは過ぎたボトルだと思います。

とはいえ、そういうものを飲む機会もなかなかありませんし、これはこれで滋味深いものとして非常に楽しめる1杯でした。

老人になってミスタッチや手癖での演奏が多いですが、全体としては味わい深さのあるジャズピアニストのようなイメージです。

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2018.09.13【日記】

ニューリリース:リンクウッド 1997-2017 20年 シグナトリー ウイスキーフープ向け #7559 58.2%

華やかなバーボンカスクのスペイサイドモルトでした。

 

リンクウッド LINKWOOD 1997-2017 20yo SIGNATORY VINTAGE for THE WHISKY HOOP #7559 58.2%
one of 266 bottles, Hogshead



香りは華やか。青リンゴ、シトラス、バニラ、ほどよいウッディネス、鋭さのある強めのモルティ。
飲んでも華やか。青リンゴやシトラス、生臭さのないウッディネスと心地良いタンニン、さっぱりした甘味と酸味、すっきりしたモルティ。

【Good/Very Good】


シグナトリーがウイスキーフープ向けにボトリングし、今年6月に頒布されたリンクウッド1997、20年熟成です。

記載はホグスヘッドのみですが、良いバーボンカスクのニュアンスがしっかり感じられる華やかなスペイサイドタイプのモルトで、上記のように柑橘や青りんごやバニラといったバーボン系の要素が、生木などのひっかかりを伴わず感じられました。

華やかなフルーティに伴う甘味と酸味があり、全体には旨口というより華やかですっきりした美味しさでした。

ウイスキーフープのボトルは最近シェリー系が多いですが、良いシェリーカスクがなかなか出てこない(私が同行したときにはサンプルでもほとんど出てこなかったです・・・)中で、良いものがあれば優先するという方針によるものだと思います。

とはいえ、今回のリンクウッドのようなバーボンタイプも必要で、個性的ではありませんが、こってりシェリーと対照的で良いリリースだと思いました。

 
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2018.09.11【日記】

ニューリリース:プルトニー 1998-2018 19年 ゴードン&マクファイル コニッサーズチョイス バッチ18/001 46%

新ラベルになっていろいろ一新されたようです。

 

プルトニー PULTENEY 1998-2018 19yo GORDON & MACPHAIL CONNOISSEURS CHOICE BATCH 18/001 46%
one of 528 bottles, First Fill Bourbon Barrels, A VATTING OF 2 CASKS



香りは華やかでフルーティ。バターで風味づけした桃やオレンジ、少し青リンゴ、バニラ、ほどよいオーク。
飲むと優しい口当たりからじわりと刺激、香り同様に華やか、柑橘やバニラなどのバーボン樽系の個性、オイル、穏やかなコクのある蜂蜜系の甘味と強めの塩気、余韻は心地良い。

【Good/Very Good】


GMのコニッサーズチョイスが新ラベルになりました。
明らかに以前のものよりも高級感を感じるラベルですね。

コニッサーズチョイスは、シングルモルトが珍しかった時代にGMがその走りとしてボトリングしていましたが、加水が当たり前だった時代からカスクストレングスのリリースがより"コニッサー"に好まれる時代になり、気が付けば安価なシリーズになっていたという感じだと推測します。
ここにきて、改めて現代のコニッサーに向けたコニッサーズチョイスとしてリニューアルしたようで、加水だけでなくカスクストレングスでのボトリングも多いようです。
いくつか飲みましたが総じて中身も良いもので、その代わり値段も一気に上がりました。

このプルトニーは、今回飲んだ中では唯一の加水でしたが従来のコニッサーズチョイスよりも高めの46%です。

華やかで良いバーボンバレルの影響をほどよく受けたボトルで、柑橘や桃など多彩なフルーティさやバニラを強く感じます。
それに加えてプルトニーのオイリーでブリニーでコクのあるハウススタイルもしっかりと感じられました。

わりと重いものが多いプルトニーの中では華やかさが強いタイプで、オフィシャルの特別に良質なヴァリンチを思い起こさせられました。
ヴァリンチと比べるとボディこそ軽いですが、同系統のフルーティさがあるのに飲み心地はより良くよりスムーズです。
これを出すためにヴァッティング+加水したのだとしたら、手がけたGMの方は相当な手腕だと思います。

どちらかというとプルトニーにはボディのあるタイプを期待する私は悩んだ末にG/VGとしましたが、見事と唸らされるボトルでした。
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