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酒の香りと共に

 酒を昼間から堂々と飲むというのは、一般的サラリーマンには考えられないことかもしれない。

 私にもサラリーマンをしていた時代がある。昼飯は楽しみの一つであったが、昼休みは12時~1時と決められていたので、その時間に食事を取ることになる。多くの会社が同じ時間に昼休みとなるので、オフィス街の飯屋で美味いところはごった返す。行列のできる定食屋さんもある。その苦痛に耐えられず、会社にフレックス昼休みの提案をしたところ、すんなりOKが出た。えらいさん達は、自分で勝手に休憩していたことに気づいていなかったのも、幼稚であった。

 朝ごはんを食べずに出社した日は早めに、宿酔いの日は遅めに昼食を取るようになった。ある日、遅めの昼にして、同僚とちょっぴり高級なてんぷら屋に出かけた。私たちはカウンターに座ったのだが、奥の席から部長の声が聞こえてきた。「ビール追加して」。その晩は部長のおごりで、次の日も宿酔いに苦しんだ。

 酒飲みの同僚が、定食に100mlのビールが食前酒として付いている店を発見した。当然おなじみさんになるまでに日数はかからなかった。大人数でそこへ行ったとき、何人かが飲むとすぐに赤くなるからあげると言って、ビールをもらった。大好きな私は、断るわけなどなく5本飲んだ。会社に帰って、上司からこっぴどく怒られた上、その店への出入りまで禁止された。

 その点、バーテンダーは気楽な家業と来たもんだ。お客様が酒臭いのだから、少々なら自分が酒臭くても許される。昼間の試飲会が単なる飲み会になっていよいうと、昼ごはんのときにビールを飲んでいようと、気にする必要はない。

 昼間に飲む酒は最高

 飲みすぎには注意。何故か分からないが、昼間の酒のほうが酔いの回りが早く感じる。

#ビール

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